【本気】と書いて【マジ】と読む…(`・ω・´) ←※古いナ…
MAGLITE 4C に3眼のLED電球を組み込むミッションも大マジメでこなしたのですが、今回は MAGLITE 4C に10W級LED(CREE XM-L T6)を組み込み、キセノンバルブ(或いはクリプトン球)のMAGLITEをプチ爆光系の多モードライトに改造する本命(?)ともいえる計画を実行してみました。
ちなみに今回の改造は、スイッチシール(マグライトではスイッチブーツと言わないみたい…)にライオン・ロゴが付いている単二乾電池を3本使うマグライト 3Cにも流用可能です。
残念ながら電池2本仕様の2Cでは、電池電圧の関係で昇圧回路を用意するか、2.4V以下でも動作する回路基板が別途必要になります。
また、古いクリプトン球を使う3C/4Cモデルでは、製造時期によってヘッドパーツの内部形状が最終モデル(キセノン球モデル)と異なる場合があり、その場合はLED電球をそのままセットできないので要注意です。
■関連記事
・MAGLITE 4C : Xenon-bulb model
・MAGLITE 4C : LED化計画【1】・・・パーツ編
・MAGLITE 4C : LED化計画【2】・・・LED電球編
・MAGLITE 4C : LED化計画【3】・・・電池・接点編
・MAGLITE 4C : LED化計画【4】・・・降圧回路・完結編
・MAGLITE 2D : Clipton-bulb model
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INDEX
主要パーツ
今回使用するメインパーツの合計価格:$9.15(≒¥1,100)
LED電球
今回はFastTech(sku:1686504 – $2.81)から調達した単眼・リフレクタータイプのLED電球を使います。
多灯・レンズ集光タイプのLED電球はLEDが直列に配置されいる物が殆どなので高い電圧が必要となりますが、単眼であれば3.0~3.6V程度の電圧でドライブすればOKなので回路の自由度も高くなり、光源となるLEDの選択の幅も拡がります。
最初から3種類のコネクタパーツ(MR16/E27/GU10)が付属しており、使用機器のソケット形状に合わせたLED電球を自作することができます。(今回も前回と同じくGU10を使用)
※画像には有りませんがφ35mmのガラス製風防フィルターも付属します
リフレクターはアルミ製で、付属のネジ込み式リングで固定します。
ネジ込みなのでリフレクターがしっかりと固定され、LED基板と密着するので多少の放熱効果も期待できそうです。
反射鏡面形状は、いかにもLED電球…といった感じですが(笑)、意外と照射面は綺麗で目立った配光ムラなどが発生しません。
リフレクター径が約32mm、深さは約20mm、ボトムホールの径も大きい(約10mm)ので拡散系の配光になります。(※後述)
放熱フィンも綺麗に等間隔で加工されていますが、各フィンは面取り加工がなされておらず、素手で触ると切れそうなほどエッジが立ったままの状態です。
フィンの形状は単純な形ですが、前回の3眼タイプと比べるとピッチが細かく厚みも増しているので放熱効果も上がっているかなと…。
LED
LEDは、Kaidomain(KD)でセール品として販売されていた18mm角アルミ基板のCREE XM-L T6 NW:5000-5500K(sku:S024418 – $1.99)を購入しました。
本当は XHP50 か MT-G2 を載せたかったのですが、どちらもまだまだ高価ですし6Vや12Vを生成可能な回路基板を用意するとなると 『最初からマグライトのLEDモデルを買ったほうがよくね?』 って事にも成りかねないので…。
どんな最新のLEDでもCPUと同じく時とともに陳腐化する運命ですし、2年もすればきっとお求めやすいお値段で販売されるかなと…。
LED電球に載せるとこんな感じですが18mm角でもまだ余裕があります。
放熱フィンと完全に密着するようにM2のビス穴を開けて固定。
ちなみに20mmのスター基板でも全然余裕があるので将来的には XP-L Hi でも…(゚ー゚*)。oO
PCB
動作電圧が 3V~12V で 8.25W(3.3V)出力のPCB(sku:162784 – $4.35)をDXで購入。
■主要諸元
・Model: wy6825
・Operating Voltage: 3V – 12V / 8.25W
・Current: 2500mA
・Mode Arrangement: 100% light On / 50% On / 10% On / Fast strobe 8Hz / SOS Cycling
・Board Size: Diameter: 22mm; Thickness: 10mm
・Mode Memory: No
・Other Feature: With anti- reverse battery protection function
今回は最初から複数セル&多モード式のマグライトに改造するつもりだったので、市販のサーキットボード(PCB)を使いました。
このPCBを選んだ一番の理由は、対応電圧の範囲で、マグライト 4C に4本の単三エネループをセットしても、3.7Vの18650Li-ion充電池を3本セットしてもイケるからです。
※でも、満充電状態の18650を3本で使うと過電圧になるかも?だから、実際には18650×2本+ダミーセル1本で使うかな…
直径が22mmなので一般的な18650仕様のライトでは使い辛いサイズですが、LED電球のコネクタ部分には余裕でセット可能です。(逆に余裕が有り過ぎて…)
ストロボとSOSモードは個人的に不要なのですが、モードメモリが無いので間欠点灯が可能なマグライトとの相性が良さそうです。
加工・組立
前回と同じ要領でLED電球のコネクタ部分を加工。
PCBにリード線を取り付け、これも前回と同じくC型のストッパーを作り、P13.5sコネクタを加工してマグライトとの接点を確保。
φ22mmの基板がコネクタ内で踊ってしまうのでアルミのワッシャー(φ24mm)を咬ませました。
配線が断線しないように慎重にLED電球を組み立てて、最後にPCBの【+】接点にGNDが短絡していないか確認。
あとはマグライトにセットして仮点灯!(゚∀゚)
点灯・照射
画像では中心光が有るように見えますが、対象と50cm離れると中心光と周辺光の境界が曖昧となり、広角な照射角度との相乗効果で超拡散系の配光となります。
屋外照射
明るさは、PCBの2500mAと8.25W出力の仕様を信じるとすれば XM-L T6 の2000mA時の692ルーメンから逆算すると約865ルーメン(692Lm×1.25)となるのですが、2割減として約700ルーメンといったところでしょうか…
リフレクター形状からも大体の想像がつくと思いますが、中心光の有無を除けばイメージ的にはThruNite TH10 の配光とよく似ていて、ズーム式フラッシュライトのワイド照射時のように照射範囲全体を同じ明るさで万遍なく照らす感じです。
ランタイムの目安として単三エネループ(3本・4本)と18650×2で使った場合のテール電流を計測。
eneloop (4AA) – 5.05V / 2.032A
eneloop (3AA) – 3.795V / 1.549A
18650 x 2 – 8.04V / 1.140A
3AAでの出力がやや低い(約5.8W)のが気になりますが、実際の明るさは他の数値差ほどの照度低下は感じられません。
今回はマグライト 4C のボディで使うので、3AAの場合が低くても良いのですが、マグライト 3C で同様の改造を行う場合は、2.8V – 8.4V対応のPCBを使ったほうが良いかもしれません。
今回、10W級のLEDを使う上で一番ネックになりそうだったのが放熱ですが、LED電球の放熱性能が優秀なのか、それとも季節的なモノなのかは不明ですが、想像していたより放熱フィンは熱くならず、長時間Hiモードで点灯させても問題なさそうです。
まとめ
MAGLITE のウリでもある焦点調節は不可となりますが、普段使用する場合は遠距離よりも中・近距離を照らす事が圧倒的に多く、光量も調節可能なので、なかなか実用的なプチ爆光ライトになったかなと自己満足。
最新の4AA仕様や2×18650仕様のフラッシュライトなら軽く1000ルーメンを超えるのですが、眠っているMAGLITEを¥1,000チョイでココまで明るくできるならコレはコレでアリなんじゃぁないかなと…
気軽にわんパトに持ち出せるサイズと重さではありませんが、常備灯としてなら・・・お宅にも1本如何でしょうか?
本来は屋内照明向けのバルブなので拡散具合は自然な感じですが、太陽光に近い5000-5500Kの色温度でも ThruNite TN36UT のXHP70の高演色性を体験した後では、撮影補助光とするにはチト厳しいかなと感じます。
肉眼でよぉーく見ると、リフレクターの段差形状による周辺光の境界が視認できますが、デジカメで撮影する時には問題無さそうです。なので、XHP50やXHP70の価格がこなれてきたらLEDとPCBを換装して撮影補助光とすることも出来そうです。
付録
今回は使わなかったのですが、KDに18mm角のLEDをオーダーする際、一緒に固形の放熱(熱伝導)シリコンブロック(sku:S024143 – $1.18 / 5pcs.)を2パックオーダーしました。
1粒(?)のサイズは約10mm x 10mm x 5mm(すごく適当にカットされてるw)で、パッと見はスポンジですが、実際にはけっこう弾力があって質感はグミによく似ています。
粘土や普通のシリコンとは明らかに異なる触感で、指でつまむとヒンヤリとしていて金属を触った時の冷たさを感じます。
使用例にもある通りP60互換ドロップインの熱伝導・放熱促進に使えそうです。