マグライト4CにLED電球ユニットがセット可能なのは確認できましたが、当然、電球ユニットがそのまま使えるワケではなく、ライトの各部に合わせて加工・調整する必要があります。
で、先ずは例の如く寸法の計測。
LED電球ユニットをマグ4Cのヘッド内に納めるにはどうするか?の検討。
※図面を描くのは面倒なのですが、改造する上での問題点を見つけたり、問題点を解決するためのアイデアが浮かんだり、追加パーツや材料の購入も必要最小限で済ませられるので非常に重要な作業なのです。(`・ω・´) キリッ
レンズやLEDベース基板は放熱フィン内に納まるし、バルブの化粧版(約49mm)も4Cのヘッドの内径(約50mm)より小さいので問題無く格納できますが、電球ユニットに付いてるE27サイズの口金が電池室内径(約26mm)より太いのでセットできません。
口金部分を短くカットすれば良いだけなのですが、外周の金属部分は不要ですし金属部分を外すと口金部分に内蔵されたAC/DCコンも綺麗に取り出せるので、先ずは金属部分を取り除きます。
金属部分と樹脂部分はカシメられて固定されているので、カシメの部分にドリルを当てて削り金属部分を外してAC/DCコンを取り除いたら分解完了。
後は単純に樹脂部分を短くカットすればOK・・・と、思ったのですが・・・
ただ短くカットしただけではノーマルの4Cの時にワイド~スポットの切替えをするバルブシャフトの突起部を電池室側に押すカラクリが無くなるので、LED電球の放熱フィンの底(?)とシャフト先端が接触しそうです。(実際はギリギリで接触はしない)
今回は配光パターンを可変にする必要は無いのですが、シャフト先端を引っ込める為に何らかの造作とパーツが必要になってきます。
常に突起部を押した状態にしなくともLED電球ユニットはセット可能ですが、バルブシャフトの先端を引っ込めておくとLED電球との配線スペースと回路基板とのクリアランスが確保できるので回路の自由度も上がります。(回路・配線関連はまた後日…)
また、スプリングの反発力でLED電球ユニット全体が前面に押し出されるので、多少ですがガラスフィルターと電球ユニットを固定する補助にもなります。
シャフト先端を引っ込める為のパーツを塩ビパイプで作り…とか考えたのですが・・・
バルブシャフトがスッポリと納まる内径でボディ(電池室)の内径より細いパイプは、塩ビパイプの規格品だと内径:20mm/外径:26mmになるのですが、LED電球の放熱フィン内にそのまま塩ビパイプを接着とかすると、今度は回路基板を脱着するのが難しくなります・・・(´Д` )
※一応メンテ可能な構造にしないと、あとで問題が出た時に 対応出来ない
上の画像のように放熱フィンに脱着可能で、且つ4Cのシャフト、ボディ内径の制限もクリアしつつ、更に突起部を押すことができるモノが理想です。
しかし、このLED電球に付属したE27規格の口金は、口金の外径(約28mm)が4Cのボディ内径(約26.5mm)より太いので使えません。
※日本国内のE26規格なら使えるカモ…?
何とかならないかと考えつつ、試しに別のLED電球型ユニットに付属したGU10という規格の口金パーツを今回使うLED電球に付けたらピッタリと合いました。(この電球パーツは電球型LED照明を自作するために購入しておいたモノですw)
どうやらこの手のLED電球は口金部分だけを色々な規格に合わせて交換できるように取り付け部分のサイズやネジピッチが統一されているようです。
GU10規格の寸法を実測すると先の条件をすべてクリアできそうなので、E27ではなくGU10規格の口金を加工して使うことにしました。
加工
最初に細いドリルで孔を開けステップドリル(たけのこドリル)を使って徐々に孔を拡げていきます。
GU10の2つの電極は孔を拡げる途中で除去しました。
φ18mm程度まで孔を拡げたらシャフト部分の突起部が嵌るように切り欠きをつけます。
この切り欠きは、ヘッドのベゼルを取り付ける時にLED電球ユニットがガラスフィルターと擦れて一緒に回ってしまうのを防ぐ為でも有ります。
が・・・、口金樹脂部分の端部外径が約φ22.5mm。
ドリルで開けた孔径がφ19mmと広かった所為で突起部が引っ掛からずに口金樹脂部分にシャフト全体が埋没してしまいました・・・(´Д` )
埋没しては意味が無く樹脂部材も薄くて強度がまるで無いので、特殊なサイズの塩ビパイプ(外径:26mm/内径:22mm)でライナーと補強を兼ねたパーツを作りました。(外径が26mm/内径が20mmの塩ビパイプは普通のホムセンでも販売されています)
補強パーツの外径:26mmは、マグライト4Cの電池室内径とほぼ同じなので口金の樹脂部分のガタつきが解消されてLED電球ユニットも安定します。またパーツの端部がシャフトの突起部分にしっかりと当たるのでスプリングの反発力が無駄なく生かせます。
それでも補強ピースの内径が22mmのままでは口金の樹脂部分に入らないので例のL2Pをボアアップした方法で内径を拡げました。
この改造したGU10の口金は、放熱フィンに内蔵する回路基板を押さえて固定する為にも必要なので非常に重要なパーツです。
同様の外径:φ49mmのLED電球なら取り付け可能なので使い廻しが効き、3灯や4灯のLEDユニットだけではなく1灯タイプのLED電球にも使える“ハズ”なので手間暇をかけて作るだけの価値があります・・・と、自分を納得させますw
続く・・・