平成27年 戦術的強光手電筒整備計画 【L2P編】

  • Twitter
  • Facebook
  • Pinterest
  • Hatena
  • instagram
  • YouTube
Solarforce L2P / L2M

一連の整備計画の中で最大の大ネタ(?)となるのが、この Solarforce L2P の修理…というか、改修…というか、調整です。

L2Mのショートボディはわんパトで使う事が多く、モード変更の頻度が高いので使いやすくするためにL2Pのリバース式スイッチと交換しました。(スイッチブーツはGITDに換装)

※L2M標準のオーソドックスなスイッチは【S1】スイッチユニットとして、本家のサイトで単品パーツ販売が開始されました。(パチパチ♪)
【S1】の他にもフィンガーリングと一体になった【S14】スイッチユニットの販売も開始されましたが、今回はL2P本体の改修がメインなのでそっちはまた別の機会にでも・・・。

で・・・、話を戻して何の調整が必要なのかと言えば・・・
そう、電池室の加工の粗悪さが原因で太さが18.5mm以上の18650充電池が使えない問題を解決しなければならないのです。

Solarforce L2P / Can not set 18650
Solarforce L2P / Can not set 18650

上の画像はネタとかじゃなくて少しでも太い18650Li-ion充電池は、このL2Pにはセットできないのです。

The inside of the L2P body

電池室内部を見てみると中途半端な加工で表面がガタガタです。

The inside of the L2P body

上は挿入口付近、端部の画像ですが本来ならば19mm程度の内径のハズなのに一部のみが深く削れているだけで、後は加工するのを止めてしまったの?と、思えるようなイイ加減な加工です。

このL2Pにセット可能な手持ちの18650は、UltraFireの18650(新顔のVAPPOWERのIMRも可)だけだったのでL2Pは使用頻度が低くて殆どBOX待機状態でした。降圧回路を手に入れた(?)のでカラーLEDのP60互換ドロップインを追加製作する予定ですし、なにより使わなければ勿体無いのでダメ元で電池室内径のボアアップに挑戦してみました。

ボアアップの方法

さて、ボアアップするのはイイんだけど旋盤も持って無いのに一体どうやってボディの内径を拡げるのか?

中空パイプの内径を拡げるのならば旋盤を使うのが普通ですが私は旋盤など持っていません・・・(´・ω・`)

電動ドリルやルーターを使って即席旋盤を自作する手もありますが、それだけを作るにも結構なコストが掛かるし、どうしたものかとアレコレ考えてみましたが、なかなか上手い方法が見つかりませんでした。

真っ先に思い付いたのが電動ルーターとオプションの研磨ホイールやカーボンブラシを使って少しずつ内径を拡げる方法ですが、ボア径に対して研磨ホイールの直径が小さく、軸の長さも短くてL2Pの電池室内部(約70mm)を全てカバーできません。また、削ってるうちに更に内部がガタガタになって涙目・・・的な、笑えない情景が浮かんだので却下・・・(´Д` )

目標内径のφ19mmにキッチリ合わせるよりφ20~φ22mmの柔軟な研磨ブラシを内壁にフィットさせて少しずつ削ったほうが均一に削れて上手くいくのではないか・・・と。

スチールウールやワイヤブラシでは柔らか過ぎるしキメが粗いので広い面積を均一に加工するのは難しい・・・

スポンジや発泡ウレタンより硬くてワイヤブラシよりも柔らかい研磨材が・・・有りました♪

特製ブラシ

スポンジやすり
スポンジやすり
スポンジやすり

正式名称は何というのか分かりませんが【スポンジやすり】とか【スポンジ・サンダー】とか呼ばれているようです。

M3×60ビス

M3ビスをシャフト替わりにしスポンジやすりを取り付けますが、このままではシャフトが空転してしまうのでスポンジやすりを固定するためのストッパー(ワッシャ)を作りました。

ストッパー
ストッパー
ストッパー
ストッパー
ストッパー
ストッパー

スチールの空き缶から切り出した板を円形にカットして放射上に切り込みを入れて各辺を曲げます。当然、ストッパーの直径は目標加工寸法のφ19mmより小さくないとダメです。

特製ブラシ
特製ブラシ
特製ブラシ

スポンジやすりを適当な大きさにカットしてシャフトに差し込みストッパーとナットで両方向から固定し、ルーターのコレット(φ3.2mm用)をビスのネジ山で傷めないようにアルミテープを巻いたら“特製ブラシ”の出来上がりです。
ベースがスポンジ素材なのでカッターナイフで何度も切り込みを入れればカットできます。(ただし、一発で替え刃がダメになるので使い古しの刃で切るのがオススメ)

※厚みが5mmぐらいのシート状の“スポンジやすりシート”を使う場合は、シートを幾重にもシャフトに巻き付けて輪ゴムで固定するのが良いかと思います。

特製ブラシ
特製ブラシ
特製ブラシ

後は電動ルーターにブラシをセットしてボディの中にブラシ全体がちゃんと入るか確認します。入らない場合はスポンジやすりの繊維を少しずつムシって細くします。

念の為、L2Pの外装と内部のP60互換バルブをセットする部分をマスキングしたら作業開始です。
※特製ブラシを使っても電池室全体はカバーできないのでリア側とヘッド側、両方向から内部加工する必要があります。

今回はドレメルのフレックスシャフトを使いましたが、ルーターの先端が太くて奥まで届かない時や細かい部位を加工したりする場合にもコントロールがし易いのでドレメルのパワー系ルーターを持っているなら1本あると便利なオプションです。(これからドレメルのパワールーターを買うなら色々なオプションがセットになったモノを買うのが断然お得! ←※経験談)

※この特製ブラシは、メーカー純正オプションではないですし、メーカーが保証する使い方ではないので電動ルーターのモーターに過負荷が掛かりルーターが故障する可能性があります。
マネしてモーターが火を噴いても『知らんがなモード』なので試す場合は自己責任でお願いします。

※電源をONにしてもブラシの摩擦抵抗が大きくブラシが回らない事がありますが、その場合はスグに電源を切って下さい。無理に廻そうとするとルーターのモーターが焼き切れて壊れます。

電池室にブラシ全体が入っても抵抗が大き過ぎてルーターが回らない場合は、ブラシを部分的にむしって細くしてから再度トライして下さい。(研磨するのに時間はかかりますが、少し緩いかな?ぐらいまでブラシの外径を細く調整したほうが良いです)

L2P 内部 加工後
L2P 内部 加工後

手の感覚を頼りに削るので旋盤のように均一に削れず指先で触るとガタガタになっているのが分かりますが、電池の外装フィルムに傷がつくほどではありません。

画像の縦スジは加工が雑で最初から深く削れて溝状になっていた部分です。本当はこの縦スジが消えるぐらいまで削りたかったのですが、取り敢えず今回はココまでで止めておきました。

L2P + 18650

太くて入らなかった電池も問題無く入るようになり、めでたく Solarforce L2P のBOX待機命令解除と相成りました♪\(^o^)/

Solarforce L2P

 

カテゴリー: DIY, SOLARFORCE, フラッシュライト, 工具/ツール, 改造/修理 タグ: , , , , , , パーマリンク

コメント投稿