ThruNite社のフラッグシップモデルとも言える TN36 はCREE MK-R を搭載し、公称:6510ルーメンという桁外れの性能を有していました。
その ThruNite TN36 に Cree社の XHP70 を3基搭載して、更に公称:7300ルーメンまでパワーアップしたのが今回ご紹介する ThruNite TN36 UT です。
■ThruNite Official
・ThruNite TN36 UT (Cool White) 製品ページ
・ThruNite TN36 UT (Neutral White) 製品ページ
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外観や操作系、ITCやLVIなどの装備、付属品などについては、MK-R版TN36をそのまま引き継いでいます。
なので、今回は TN36UT の製品仕様やTN36との相違点は後にして、先ずはTN36UTの屋外・屋内照射画像とXHP70のクローズアップをご覧頂きたいと思います。
照射
※クリックで拡大。(なるべく部屋を暗くしてご覧下さい)
水平照射
Mini TN30 / TN36 / TN36UT – 照射角度(Hi)
演色比較
18W 蛍光灯 昼白色
ThruNite Mini TN30 / XM-L2 U2
ThruNite TN36 / MK-R
ThruNite TN36UT / XHP70
屋外照射
白昼/軸線(立木まで67m)
ThruNite TN36UT
TN36-UT – All mode
ThruNite Mini TN30
ThruNite TN36
もう、明るさに関しては文句無し!…って感じです♪ (*´∇`*)
※ライトの反射光(地上高:約90cm)が明るすぎて地面が白飛びしているのであって、雪原で撮影しているワケではありませんw
カタログ値における遠射性能は、僅かながらMK-R版TN36の方が優れているのですが、実際に照射画像でもTN36とTN36UTでは画像中央の木立の見え方が異なるのが判ると思います。(距離:約67m)
公称値におけるTurboモードでのMK-R版TN36との差が約800ルーメンですが、TN36UTは周辺光全体がまとめて明るくなる感じです。
CREE XHPシリーズ(XHP70/50)の“ウリ”として高効率や高出力の他に高演色性が有ります。
照射画像を見れば一目瞭然ですが、TN36のMK-R、mini TN30のXM-L2と比べて TN36UT の XHP70 は光の拡散具合や演色性が、これまでの汎用性を重視したLEDとは一線を画しているのが判ります。
色覚にも個人差が有るとは思いますが、MK-Rは中心光の緑成分が強く、XM-L2はMK-Rより黄色成分が強く出ているように見えます。もちろん、各モデルの配光により演色性が左右されている部分はあると思いますが、その部分を差し引いてもXHP70は純粋な照明用光源として深化したLEDだと言うのが見て取れます。
画素数の低い古いデジイチとコンデジの撮影画像でもこれだけ差が出るので、最新のデジカメならもっとハッキリと違いが判るかと思います。
※画像はリサイズのみで、すべて “撮って出し” の No retouch 状態です。
LED
XHP70の詳しい仕様はCREE社のHPを参照して頂くとして、MK-RやXM-L2と比べて現物はどう違うのか?
以下は、Mini TN30 / TN36 / TN36UT のLED比較画像です。
ヘッド径
LEDレイアウト
LEDダイ
ThruNite TN36UT に付属の英文マニュアルには【XHP70-P2】の表記があるので、グループコード(Group Code)は最上級の【P2】。TN36UTは、これを『ドーン!(゚∀゚)』と3基奢った贅沢な仕様です。(Min. Luminous Flux = 1830 / Max. Luminous Flux = 1965)
5mm角ベースのXM-L2は、7mm角のMK-RやXHP70と比べると随分可愛らしいサイズに見えます。
XHP70はMK-Rと同じマルチダイのLEDですが、ダイサイズがMK-Rより大きくなり、CREEのアナウンスによれば SC5 Technology™ によりMK-Rの倍の高出力を実現しているようです。
XM-L2 と MK-RにあるワイヤーがXHP70には無く、メタルベースからセラミックベースに変わっていて、全体にスッキリとした外観になっていています。
セラミックベースになった事で熱設計がウンたらカンたら・・・らしいのですが…(それじゃワカらんw)
要するに、『明るいけど熱くならいョ!(゚∀゚)』って事なんですが、実際に TN36UT のTurbo全開でもヘッドの温度上昇は緩やかな気もします…が、実際にヘッドの表面温度を測定していないので確かなコトは言えません(※ヘッドの温度測定は後日行う予定です)
まとめ
まだ屋外照射画像を撮影しただけで、それほど長時間使い込んではいませんが ThruNite TN36 UT は、MK-R版TN36の出来の良さはそのまま引き継ぎ、XHP70の光学特性を上手く引き出してフラッシュライトのカタチにした製品という印象です。
TN36 UT の超拡散配光と、XHP70の高演色性の相性がピッタリな感じで、フラッシュライトとしては勿論ですが【照明】としてより使いやすい製品となっています。
屋内外を問わず、写真撮影やビデオ撮影をされる方にとっては、色温度調整フィルターが不要なポータブルな補助光として充分に使えると思いますし、物撮りの機会の多い自分は多用すると思います。(ディフューザーやレフ板、アンブレラは必要かな…)
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もし、TN36UT か MK-R版TN36 か・・・どちらを購入するか迷っているなら、多少無理をしてでも、他のフラッシュライトを1本買うのを我慢してでも XHP70 を積んだ TN36UT にする事を強くお薦めします。
Turboモードの7300ルーメンもXHP70の演色性も必要無い…と、なれば MK-R版TN36でも良いのですが、TN36UT は自然な光色で必要充分な光量を実現し、爆光や遠射性能の追求とは違うフラッシュライトの別の進化形とも言える製品であり、他では得難い存在なのは間違いありません
そうした製品を手にできるチャンスがあれば
フラッシュライトの女神には前髪しかない!(`・ω・´)
ので、迷わず・・・です!
次回は、ThruNite TN36UT 製品本体のレビューをお送りする予定です。
TN36 CWを所有してます。
フユシャクという、冬のみに現れる♀が翅を失った蛾の夜間撮影光源用に昨冬購入したのですが、緑がかった色味についてのみ、苦慮してきました。
今度のUTは良いですね。
「高演色性」!
これが正に知りたい情報だったので、大感謝です。
早速注文…する前に予算確保しないと…ああ、もうフユシャクシーズン始まっちゃう………。
Garuda 様
お久しぶりです♪
MK-R版 TN36 も単体では「ちょっと緑かなぁ…」程度にしか感じませんでしたが、XHP70版と比べると演色性の違いがハッキリと判りました。(参考画像はAWBで撮影しています)
冬期の夜間撮影も何かと大変そうですが、蚊がいないから楽ですよね…(^^;
撮影中は寒さをあまり感じませんが、ビームショットを撮影する時、夏期は蚊に刺されないように踊りながら(?)撮っているので傍からみると不審者モード全開だったりします(笑)