CREE XHP70.2 を搭載、デュアルスイッチで最大出力が 5,000ルーメン…製品HPで ACEBEAM L35(以下、L35)の本体寸法を確認するまでは『さぞかし大型のライトだろう…』と思っていました。
L35の製品HPに記載されたL35の本体寸法についても『間違いじゃないか?』と疑ったぐらいで(笑)、L35の現物を見るまでは『久々に“のせる君”の大きい方(スーパー)の出番かな…』と考えていました。
実物を手に取った第一印象は『小っさ!軽っ!(゚∀゚)』であり、『XHP70/70.2搭載機=大型』という固定観念が見事に粉砕され、久々にカルチャーショックを受けました。(余談ですが、いつも通りに小さい方の“のせる君”で普通に撮影できました)
L35は特殊なTIRを用いる事でヘッドサイズの小型化を実現しつつ、XHP70.2から発せられる光を巧みにコントロールして『光量』を『距離』に置換しているワケですが、L35の実物を見て使った今でも、未だに出力・飛距離・本体サイズの関係が頭の中で整理できずにいて脳内がバグっているような状態であります。(普通に撮影できたので余計に混乱しているのかも?)
そんな有様なのですが、今回は、小さいけれど大光量で良く飛ぶ ACEBEAM L35 のレビューをお届けしたいと思います。
ちなみに、今回レビューに使用している L35 は ACEBEAM さんよりレビュー用に提供いただいたもので、基本的に『プロモーションレビュー』となります。
ACEBEAM製品に対する個人的なイメージは『鶏口牛後』的な『振り切り御免!』なのですが、果たしてそれが良い事なのか否か正直doormanには判りませんし、それを判断する立場でもない…と考えています。
ただ、レビューする製品の特徴や長所・短所を正確に、また自分の感じた事を素直に書いて、ソレが製品選択の参考になったりフラッシュライトというモノに興味を抱くキッカケになれば幸い…であります。
しかしながら『苦い薬(ネガティブ要素)もオブラードに包めば飲みやすくなる!(゚∀゚)』を信条としておりますので、その辺りはひとつよしなに♪
製品HP
- AceBeam®-Official Site – acebeam.com
- ACEBEAM L35 – acebeam.com
- ACEBEAM 20A 21700 5100MAH USB CHARGING – acebeam.com
ACEBEAM Official SNS
- Facebook – ACEBEAM.Official
- Facebook – ACEBEAM(プライベートグループ)
- Twitter – ACEBEAM
参考リンク
- アカリセンター:Twitter – Twitter
- ACEBEAM L35 ターボヘッドLEDライト5000ルーメン – 目指せ!ライトマニア HATTAのLEDライトレビュー(アカリセンター・ブログ)
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INDEX
パッケージ
黒を基調としたデザインのパッケージです。
輸送時の外圧により外箱が若干変形しておりますが、プラ製のトレイが衝撃を吸収してくれたお陰で中身についてはまったく問題ありませんでした。
L35には CREE XHP70.2搭載版の他に、LatticePower P70を搭載したモデルも存在するので、外箱の側面に各モデル区分が記載され開封前に確認できるようになっています。(※XHP70.2とP70版の違いについては後述)
プラ製トレイに製品一式が納められています。
製品内容はL35本体、ホルスター、充電用USBケーブル、予備Oリング*2、予備スイッチブーツ、ランヤード、英中文マニュアル、電池に関する注意事項、保証カード、乾燥剤と、なかなか豪華な内容となっています。
クリップ部分に黄色のタグが取り付けられていますが、電池の絶縁材について書かれています。
21700 Li-ion充電池は L35本体に内蔵されて出荷されるので、使用前に絶縁材を除去してください。
また、L35の肝となるレンズ表面には保護フィルムが貼られているので、点灯前に必ず保護フィルムを剥がしてください。
ホルスター
付属のホルスターにはL35をベゼルダウンベゼルアップで収納できます。ベルトループとは別にモールシステムにも対応しています。
最初にホルスターを見た時には、フラップの幅が狭くてヘッド部分を完全にカバーできないのでは?…と思ったのですが、サイズはぴったりでした。タクティカルリングがある関係で収納時は少しキツいのですが、リングを装着したままで収納可能です。
クッション材はL35のヘッドを保護する部分のみですが、全体は丈夫な1680Dナイロン生地で丁寧に縫製されています。
必要最低限の機能を備えたシンプルなホルスターですが、ラージヘッド用のホルスターを別途購入するとなると選択肢が限られるので、本体にぴったりと合うホルスターが付属するのはとても有難いです。
仕様/サイズ
L35の特徴である 21700、USB Type-C、TIRレンズ、ストライクベゼル、インジケーターなどについて書かれています。
お約束の航空機グレードのアルミ素材やHA-Ⅲの仕上げについても書かれていますが、大きなレンズを装備しながらも耐落下性能:1m、耐水深は5m(IP68)を実現しています
・全長:152mm
・ヘッド径:54.2mm
・グリップ径:25.4mm
・本体重量:161g
※カタログ値
L35の全長そのものは、従来の18650単セル&デュアルスイッチ仕様と大差無いのですが、並べてみると、いかにL35のヘッド径が大きくて薄いのかがよく判ると思います。
実測した本体重量は、クリップやタクティカルリングを含んでいるので少し重くなっています。
電池を含む装備重量が約240グラムとやや重めですが、実際に握ってみるとそれほど重いとは感じません。
恐らくヘッドサイズがコンパクトで軽量なので重心位置がグリップ部分にあり、ハンドリングが楽なので重さを感じにくくなっているのだと思います。(この取り回しの楽チンさも脳内バグを加速させている要因なのかも?)
ボディ
上記のL35単体の画像だけを見ていると、大きいのか小さいのか判らなくなって来ませんか?(笑)
ヘッド径はそれなりに大きいけどヘッドの奥行き(長さ)はそれほどでもない…。デュアルスイッチ仕様で全長はありそうだけど、サイドスイッチ部分とテールが太いからなのか、極端に長いようにも見えない…みたいな…。
ボディには滑り止めと思われる溝が刻まれていますが、どちらかと言えば意匠的なモノであり、実際にはクリップやタクティカルリングによってグリップ感が確保されている感じです。
各部のCNC加工の丁寧さは勿論ですが、ツヤ消しの塗膜も均一で美しいライトです。
着脱式のクリップはステンレス製(だと思う…)で焼付塗装されています。
タクティカルリングはアルミ製(だと思う)で、本体と同じく電解着色されおり、ランヤードホールが設けられています。
タクティカルリングを外すには、リアのOリングを外して引き抜くと簡単に外れます。タクティカルリングの装着部分にもガタつき防止のOリングがありますが、タクティカルリングを外した状態だと意匠的にあまり美しくありません。
また、L35のタクティカルリングは完全に固定されないので手で捻ると回転しますが、上下方向にはガッチリと固定される構造なのでリアスイッチの操作などに影響はありません。
L35にはアンチロール的な部分がないので転がりやすいのですが、タクティカルリングを真円とした事でハード感が抑えられているような気もします。
ヘッド
L35の『肝』であると同時に最も特徴的な部分が『広くて薄い』ヘッド部分です。
一見、普通のTIRレンズのように見えますが、レンズの中心部分はハニカム構造になっていて、斜めから覗くと内部にリフレクターが存在するようにも見えます。
レンズの素材はアクリル樹脂だと思いますが、レンズの透明度は非常に高く、当然、気泡なども一切ありません。レンズ外周部にレンズ成形時のゲート痕らしきものがありますが、組み立てに必要な爪のようにも見えます。
搭載LEDは CREE XHP70.2、色温度は5000Kのものが搭載されています。
XHP70.2の他に LatticePower P70 搭載モデルがありますが、スペック表を見る限りでは、P70モデルの最大光束値は4300ルーメンと控え目ですがカンデラ値が高く、XHP70.2モデルよりも90メートルほど照射距離が伸びていて飛び重視の味付けとなっているようです。
光量重視なら XHP70.2、飛び重視なら P70 となるのですが、ACEBEAM社は同一モデルで異なるLED搭載モデルを用意してくれるので、ユーザーの目的や用途に合わせて選ぶ事ができますし、選ぶ楽しさと同時に迷う楽しさを味わう事ができます。
ヘッド部分のローレットはあくまで意匠的なモノですが、ローレットの有無で見た目の印象がガラリと変わりそうです。
電池残量インジケーターは放熱フィン部分の側面に配置されています。
L35の点灯中はインジケーターも点灯し続け、電池残量に応じてインジケーターの表示が変化します。
マニュアルによると…
・【緑】で点灯:残量 30%以上
・【赤】で点灯:残量 30~10%(残量低)
・【赤】で点滅:残量 10%以下
となっています。
電池残量が30%以下になるまで【緑】でインジケーターが点灯するのですが、最大出力で点灯させると一気に消耗するので、まだ【緑】だからと油断せずに、こまめに充電するのが良いと思います。
L35のストライクベゼルは見た目は攻撃的ですが、現物はそれほどでもなく、ステンレス製でも面取り処理がしっかりとなされているので、手の平に押しつけても全然痛くはないです。
L35にはアンチロール的な部分がなく転がりやすいので、ヘッドを下にして置く事が多くなりますが、ベゼルのお陰で消し忘れにも気付く事ができます。
ちなみにヘッドユニットは固定されていて取り外し不可となっています。(ベゼルも取り外せませんでした)
スイッチ
テールスイッチ
L35のリアスイッチはフォワードクリック式で間欠点灯が可能です。
一般的なデュアルスイッチ仕様の製品とは異なり『メインスイッチ』としての役割・機能は持たず【Turbo】点灯(もしくは消灯)専用のスイッチとなっています。(※操作方法は後述)
Uシェイプ形状ではないので、360度どの方向からも常に同じ感覚で操作できるスイッチです。
スイッチトップの突出量は少なめですが、直径16mmのラバーブーツにより指架かりが良くなっています。
スイッチの操作感は、タクティカルライトとしては軽めの操作感ですが、半押し状態からクリック音がするまでのストロークでは適度な抵抗感があるので操作しやすいと感じました。
また、5,000ルーメン点灯時でもレスポンス良く反応してくれるので操作していても気持ちがイイです♪
リアジョイントのネジは角ネジ加工されています。
L35のグリップ(電池室)は二重パイプ構造となっていますが、この構造によりリアとサイドの両スイッチを独立できているものと考えられます。
L35はサイドスイッチ操作によるロックアウト設定が可能ですが、リアを緩めての物理的ロックアウトも可能となっています。
サイドスイッチ
L35のサイドスイッチは、サイドスイッチ単独でのON/OFF操作、およびモード変更が可能です。
スイッチ素材は耐久性が期待できる金属製で、内部のスイッチ機構はタクトスイッチです。
スイッチストロークと呼べるほどのモノは無く、一般的なサイドスイッチと同様の操作感です。疑似クリック感もあるので手袋をしていても操作の『ヤマ』は十分に掴めます。
スイッチトップは周囲よりも僅かに低い位置にありますが、サイドスイッチ単独でのON/OFF操作が可能ということは誤点灯の可能性もあるので、携行時はロックアウトする習慣を身につけたほうが良いでしょう。
電池
L35に標準付属する 21700 Li-ion充電池は容量:5100mAh、型番は IMR21700NP-510A TYPE-C となっています。
21700の電池容量は 5000mAh のモノが多いのですが、この21700は100mAhほど容量がアップしています。
とは言え、最大出力で点灯する場合には 100mAhの容量差が大きな優位性を持つワケではないので、それほど気にする必要もないかなと…(^^;
個人的には、2%の容量差よりも USB Type-C による充電が可能な点に注目していただきたく、コネクタの方向を気にせず充電できるのはやはり便利であります。
USBポートを備えた電池も一般的な充電器で充電すると、電池に内蔵された回路が故障し再起不能となることがあります。一般の充電器での充電が可能と明記されている場合を除いて、特殊な充電池の充電は、USBケーブルを接続して充電する事を強くオススメします。
電池のサイズは↑の画像の通りですが、USBポートが実装されている関係なのか一般的な21700より少し長くなっています。
電池の直径については他の21700と大差はなく、L35にセットすると電池室内のクリアランスは0.5mm程度になります。L35のグリップ径も1インチ(25.4mm)であり、二重パイプ構造となっているので余裕が無くて当然かと思います。
充電
付属のUSB充電ケーブルは、平ケーブルでコネクタ部分も含む全長が約22cm、USB-A/USB Type-C の仕様になっています。
給電側がオンライン状態であれば、ケーブルを接続するだけで充電が開始されます。
マニュアルには、電池の充電に関する記述がありませんが、充電中は電池の『+』極側にあるインジケーターが【赤】で点灯、充電完了時には【緑】で点灯しました。
DC 5V・1.5A で充電されると仮定した場合の充電時間は、電池容量から逆算すると3.5~4時間ほどで充電が完了する計算になりますが、電池残量や給電側の能力によって充電時間は左右されます。電池容量が増えればそれだけ充電時間も長くなるので、時間的に余裕をみて充電するのが良さそうです。
パワーバンク機能
L35に付属する充電ケーブルには、21700充電池をパワーバンクとして利用できる出力用の USB-A ポートが実装されています。
使い方は実に簡単・手軽で、L35に付属のUSB充電ケーブルを21700電池にセットし、USB-A ポートに別のUSBケーブルを接続します。
出力電圧は 5Vよりもやや低めですが、4.7V以上の電圧は得られています。出力電流については電池電圧や出力先の機器によって変動しますが常時 500mAh 程度の電流量で出力されるようです。
付属の21700をパワーバンクとして利用するにはこのUSBケーブルが必要となりますが一粒で二度美味しい的に21700が使えるので、ちょっと得した気分になります(笑)
モード
注意書きにもありますが上記の【Turbo】のランタイム表記は、過熱防止機構が作動し徐々にステップダウンした場合を含む累積ランタイムになります。
過熱防止機構が何度で発動するかは記載されていませんが、XHP70.2をフルドライブした時の発熱量とL35のヘッドサイズを考えると、1~2分程度が限界ではないか?…と思います。(※個人の想像です)
L35は ON/OFF操作も含めて基本的にサイドスイッチでの操作がメインとなります。
通常モードは【Low】→【Mid1】→【Mid2】→【Hi】の4段階、特殊モードとして【Moonlight】【Turbo】【Strobe】の3つを備えています。
消灯時にサイドスイッチをシングルクリックすると《ON》、点灯中にサイドスイッチをロングプレス(長押し)すると上記のサイクルでモードが移行します。
点灯時・消灯時に関係無くサイドスイッチをダブルクリックすると【Turbo】、同じくトリプルクリックすると【Strobe】で点灯します。
【Turbo】点灯時にダブルクリックすると直前に使用していたレベルに復帰、【Strobe】でダブルクリックすると【Turbo】に切り替わります。
どのモードで点灯していてもサイドスイッチのシングルクリックで《OFF》になります。
モードメモリを備えているので消灯時の出力レベルで再点灯しますが、【Moonlight】【Turbo】【Strobe】の3つはメモリーされません。
消灯時にサイドスイッチをロングプレスすると強制的に【Moonlight】で点灯を開始します。
【Moonlight】で点灯を開始した場合のモード変更操作は【Moonlight】点灯後に一旦スイッチから指を離し、再度スイッチをロングプレスします。押し続けている間は上記のサイクルでモードが移行しますが【Moonlight】は通常のモードサイクルには含まれずスキップされます。
【Moonlight】点灯後にそのまま5秒間スイッチを押し続けると、ライトが点滅して【Lock-out】に設定されます。【Lock-out】に設定されるとテールとサイドの両スイッチ操作が無効化されます。
【Lock-out】を解除するにはサイドスイッチを3秒間押し続け、ライトが点滅した後に【Moonlight】で点灯を開始します。
※【Lock-out】設定中にリアスイッチを押して、そのままの状態でロックを解除しようとしてもロックが解除ができないので注意してください。マニュアルによると『テールスイッチが《ON》か《OFF》かはインジケーターで判別…』的な事が書かれていますが、自分のL35ではインジケーターが反応しておらず、ロックが解除できない場合はテールスイッチを押してリトライしています。
+++
前述の通り、テールスイッチは【Turbo】専用のスイッチで、どのモードで点灯していてもテールスイッチを《ON》にすると強制的に【Turbo】点灯になります。テールスイッチを《ON》にして【Turbo】で点灯している間はサイドスイッチ操作が無効化されます。
サイドスイッチを操作して点灯を開始した場合、点灯中にテールスイッチを半押しすると【Turbo】での間欠点灯になり、テールスイッから指を離すと消灯します。
消灯時にテールスイッチを操作すると、消灯時にメモリーされたモード(出力レベル)に関係無く【Turbo】で常時点灯、もしくは間欠点灯になります。
+++
文章にすると複雑に感じられるかもしれませんが、サイドスイッチの挙動(機能)は一般的なライトと変わりなく、テールスイッチも【Turbo】専用となっているので非常に解りやすいです。
ただ、多くのデュアルスイッチ仕様の製品は、テールスイッチがメインスイッチとなっていて消灯時のモードで常時/間欠点灯となるので、そうしたUIに慣れているとL35のテールスイッチの動作に違和感を感じるかもしれません。
逆に自分はL35のようなUIは好みですし、ターボ速射も可能なので携行率がアップしそうです。
最終的には、ユーザーの好みや慣れの部分が大きいと思いますが、直感的に操作できる整理されたUIであり、タクティカルライトとしてのポイントもしっかり押さえてあると思います。
ACEBEAM L35 / CREE XHP70.2 : 5000K review(日本語版)
照射
今回は、XHP70/70.2を搭載した5機種で照射比較してみました。
L35は21700、ODF30C と R50 Pro は 1*26650、DF70は 2*26650、TK35UEは 2*18650 です。
ODF30C と R50 Pro よりも L35の全長が長く、DF70 や TK35UE とはヘッド径に大差ないのですが、L35の最大光束値や照射距離を考えると、やはりL35は非常にコンパクトなライトです。
水平照射
配光/光色
LED電球
ACEBEAM L35 : XHP70.2
FENIX TK35UE 2018
LUMINTOP ODF30C
OLIGHT R50 Pro SEEKER
TrustFire DF70
屋外照射
白昼/軸線(立木まで67m)
ACEBEAM L35 : XHP70.2
FENIX TK35UE 2018
LUMINTOP ODF30C
OLIGHT R50 Pro SEEKER
TrustFire DF70
LUMINTOP GT-mini
MAX比較
※飛びの比較サンプルとしてGT-miniを加えています
やはり…と言うべきでしょうか?
L35の5,000ルーメンは圧倒的で立木全体が明るく照らし出されています。
照射角度は広いものの、低出力では周辺光量が少なく図太い中心光が目立ちますが、出力が上がるにつれて周辺光量が増えていきます。同時に中心光量も増加していくので、XHP70.2でありながら480mの照射距離にも納得…という感じです。
L35に一番近い配光パターンは R50 PRO のように見えますが、集光度合いがL35とは異なっています。
照射角度が狭いだけにTK35UEの集光度合いは強くなっていますが、立木の見え方(照らし方)に光量差が現れています。
L35以外もすべて単眼・3,000ルーメン超えのライトですが、光束値に限って比較するならば、やはりL35の『5,000』という数字は、実際に照らしてみるとその凄さが実感できます。
光色については、5000Kらしい色温度で、他の4本よりも明らかに暖色となっています。
XHP70.2 も放熱基板が蛍光色で着色されているので、中心光と周辺光の境界の色偏差が激しくなる…と予想していたのですが、光学がTIRだからなのかリフレクターの時よりも色偏差が目立たなくなっています。
演色性については、色温度:5000Kの影響を受けてはいますが、色の判別は十分に可能であり、発色も悪くないと思います。
蛇足ですが、全域においてフリッカーの発生もありません。
まとめ
XHP70.2 を採用したフラッシュライトの中には、L35よりもコンパクトな機種が複数存在しますが、小型ゆえにXHP70.2の大光量を『照射距離』に置換することが物理的に困難であり『大光量の拡散配光』とせざるを得なかった機種が多かった気がします。
※あ、ソレが製品の良否や優劣の要素、対象となるワケでは無いので、そこんとこは誤解しないでくださいネ。
そうした従来の小型XHP70搭載機と比較すると L35 は普通サイズなのかもしれませんが、このサイズでありながら 5,000ルーメン光束値を『距離』に置換することにも成功している事が ACEBEAM L35 の特筆すべき点だと思います。
光源にレーザー素子を用いた、同社のW10やW30などのLEPライトをL35の比較対象にしてしまうと、飛距離:サイズの面で見劣りするかもしれませんが、L35はLEP製品のように中心光率:97%(※doorman調べ)の極端な配光ではないので『汎用性』に於いては L35 に軍配が上がると思います。(でもLEPのブッ飛び系も楽しいんですよね(笑)
ACEBEAM L35 を見ていると、これからは『明るいライト=デカい』や『飛ぶライト=デカい』というような法則(?)が覆されていくのかなぁ…と思う今日この頃であります。
当たり前かもしれませんが、外気温が3℃の中でMAX点灯・撮影した限りでは、ヘッドの温度が急上昇するようには感じられませんでした。
それでも1分間ぐらいの連続点灯で放熱フィンの部分が心地良い温度になったので、過熱防止機構を備えていても5,000ルーメンでの点灯は短時間に留めた方が良さそうです。
気になったのは、アンチロールが無いので転がりやすいのと、付属の21700 Li-ion充電池の充電に関する情報が少ない事ぐらいでしょうか…。
L35はコンパクトと言えど、ヘッド径が54.2mmあるのでそれなりに嵩張ります。ただ、取り回しがしやすいので手軽に持ち出せる(持ち出したくなる)ライトであり、これからの照タイム撮影の70m先のピント合わせにはL35を使うつもりです。
まだ使用期間が短く、脳内バグの影響でL35を冷静に分析できていないのかもしれませんが、コンパクトな大光量フラッシュライトを求めるのであれば、ACEBEAM L35 は有力候補の1本となるでしょう。
また、ACEBEAM ならば更に大光量のL35的な製品を世に送り出してくれると思うので今後が楽しみでもあります。