TK18-AL SAMSUNG LH351D搭載版のレビューです。
ぶっちゃけ、どのTK18(LED)にするかメチャクチャ迷ったのですが、同じ3眼・18650でプチ爆光のFW3Aとの使用比較がしてみたかったのでSAMSUNG版を選択しました。
発熱度合いは覚悟していましたが、減光が開始されるまでMAX点灯させるとアッチッチな状態になるので、SAMSUNG版なら銅モデルが良かったかな…と思いました(マル
まぁ、ソレはそうとして実際のTK18アルミボディ・バージョンの使用感はどんな感じなのか?
また、OSRAM版はTK16-ALになりますが配光の違い、FW3Aとの使用感の差などレビューしたいと思います。
製品HP
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パッケージ
先のTK16-ALと同じくホワイトを基調としたデザインの清潔感のあるパッケージです。
側面に製品仕様が記載されているので、届いた製品に間違いが無いか開封前に確認できます。
中箱は引き出し式で緩衝材の下に取説などのペーパー類が納められています。
製品内容はTK18本体、予備Oリング*2、予備スイッチブーツ、英中文マニュアル、保証カード、乾燥剤です。
別紙にはリチウムイオン充電池の取扱いに関する注意事項が記載されています。
仕様/サイズ
このTK18-ALには電池が付属していないのでユーザー自身が電池を用意する必要がありますが、18650を使用する場合は10A以上の放電性能を有する電池が必要になります。(※詳細後述)
18650としては小型・軽量の製品です。
ギリギリまで小型化された FW3A よりは全長が長くなっていますが、18650仕様のE14よりもコンパクトです。
TK16/TK18ともヘッド径を絞った影響でTIRレンズの一部がベゼルに隠れています。
両機種とも透明レンズなのでレンズの一部が隠れても光量の低下は微々たるモノですが、至近距離での照射パターンには影響が出ます。
複眼ライトの場合は、LEDの配置(数)、TIRレンズの直径によりヘッドサイズが決まってしまうのですが、小型化と照射パターンのどちらかを優先するか(しているか)が、そのまま製品コンセプトの違いとしても表れていると思います。
Max:3000ルーメンの18650ライトとしては軽量な製品です。
ただ、前にも書きましたが、製品重量と蓄熱・放熱性能は無関係ではなく、軽量な高出力ライトは蓄放熱限界点も低くなり、それだけ最大出力での連続点灯時間も短くなる傾向にあります。放熱性も重視するならば銅モデルをお薦めします。
このSAMSUNG版TK18の3,000ルーメン点灯時の連続照射時間、および過熱防止リミッターの閾値(温度)も公表されていませんが、30秒ほどでヘッドが超高温になります。正確に時間を計測したワケではありませんが、MAX点灯開始後、約30秒ほどで徐々に【Hi】のレベルまでに減光されます。
ボディ
カッパ版、アルミ版とも外観デザインは共通です。
ヘッド、グリップ、テールの3ピース構造
TK16も同じ粗めの鬼目ローレットで、グリップ面積の増加に伴いTK16よりもハード感が増しているように見えるかもしれません。ただ、グリッドの彫り込み深さはTK18のほうが浅く、実際にTK16と並べてみるとハード感満載という感じもしません。また、TK16と同じくベゼルやクリップをブロンズ色に着色して高級感を演出しつつ無骨一辺倒にならないようにデザインされています。
表面仕上げは艶消しブラックのHA-Ⅲ仕上げで質感が凄く良いです。
ハメ込み式のダブルクリップはステンレス製ですが、できればTK16もこのスタイルのクリップにして欲しかったです…。(^^;
ヘッド
TK16と同じくTK18にも出荷時に保護フィルムが貼られているので使用前に必ず除去してください。
搭載LEDは SAMSUNG LH351D ですが、色温度や Flux-Bins、演色性能などは公表されていません。
LH351D には CRI:90以上の高演色版も用意されていますが、Nichia 219C搭載の高演色版とカブるので CRI:70とか80のLH351Dでしょう。
データシートをざっと読んだ限りでは、CREE XP-L2 などと同じ10W級のLEDで、基盤サイズも3.5mm角となっています。最も高いランクでは3A流すと1粒でも1500ルーメン以上の明るさを叩き出すようですが、ビームアングル(半減角)は128度とやや広角になっています。
製品名、高温注意、シリアルNo.はヘッド部分に印刷されています。
ヘッド側にもスプリングを装備しているのでフラットトップ型の18650も使用可能です。
ジョイント部は角ネジになっているのでネジ山数が少なくても強度的な不安はありません。ヘッド側からは電池が装填できないようになっています。
ちなみにヘッド側とリア側では微妙にネジ径が違うので、単純にヘッドとリアを入れ替える事はできません。
スイッチ
TK16にはリアのストラップホールは有りませんでしたがTK18には設けられています。
スイッチ機構もTK16と同じタクトスイッチで、ストローク、クリック感ともほぼ同じ操作感です。
予備のスイッチブーツと交換する場合、TK16はテールエンド部分を分解しましたが、TK18はテールパーツ内側のビスを外して分解します。
スイッチトップが飛び出ていないのでテールスタンドも可能です。
TK18はスイッチ操作によるロックアウトも可能ですが、リアを緩めて完全に通電をカットする事もできます。
電池
《仕様》の項にも書きましたが、TK18を安定動作させるには10A以上の放電性能を有する18650が必要となります。
10A放電を下回るICR系の18650で試したみたところ、ECOモードの【Hi】までは点灯できましたが【Turbo】にした瞬間に強制的にシャットダウンされました。
最近のICR系18650でも10A放電可能な電池は存在しますが、より放電性能の優れたIMR系18650での運用をお薦めします。
TK18は、CR123A×2本でも仕様可能ですが、その場合はECOモードでの使用に限られ【Turbo】点灯時の上限は最大で1100lmとなります。
TK18はフラットトップ、ボタントップの両方に対応しています。
今回、全長が68mmのプロテクト回路付き18650はセットできましたが、極端に長い18650だとセットできない可能性があります。基本的にIMR系を使う事になるので関係無いとは思いますが、電池の全長にも留意してください。
モード
LED option 1: 3xSAMSUNG LH351D
*****************************************************
When using ACEBEAM 18650 3100mAh 20A high drain rechargeable battery:
POWER Mode
・Ultra-Low: 3 lumens; 12 days; 5 meters; 7cd
・Low: 80 lumens; 22 hours; 24 meters; 150cd
・Med: 200 lumens; 7 hours 15 minutes; 41 meters; 430cd
・High: 1000 lumens; 2 hours; 95 meters; 2250cd
・Turbo: 3000 lumens; 1 hour 30 minutes; 156 meters; 6110cd
・Strobe: 1100 lumens; 2 hours 15 minutes
ECO Mode
・Ultra-Low: 3 lumens; 9 days; 5 meters; 7cd
・Low: 80 lumens; 17 hours; 24 meters; 150cd
・Med: 200 lumens; 6 hours; 41 meters; 430cd
・High: 630 lumens; 1 hour 45 minutes; 72 meters; 1300cd
・Turbo: 1450 lumens; 1 hour 30 minutes; 111 meters; 3080cd
・Strobe: 1100 lumens; 2 hours
*****************************************************
TK18の基本操作もTK16と同じでワンクリックでON/OFF。
点灯時の長押しでモード変更。
モードは【Low】⇒【Med】⇒【Hi】⇒【Low】…のサイクルで移行します。
消灯時に長押しすると【Ultra-Low】(※TK16ではMoonlight)で点灯を開始しますが、そのままスイッチを5秒間押し続けると【Lock-out】に設定されます。
【Ultra-Low】での点灯は、消灯時からの長押しのみで、通常サイクルに【Ultra-Low】は含まれていません。
点灯・消灯に関係無くダブルクリックで【Turbo】、トリプルクリックで【Strobe】になります。
ECOモード/POWERモード
TK18も【ECO】と【POWER】の2つの出力グループを備えており(※工場出荷時は【ECO】に設定)、双方を切り替えることで【Hi】と【Turbo】の出力が変化し、電力消費や発熱をコントロールできます。(※TK16は【Turbo】のみの出力値が変わります)
ECO ⇔ POWERモードの切り替え方法
1.消灯時に5秒間長押しで【Lock-out】に設定
2.【Lock-out】状態で素早く10回スイッチをタップ
3.[暗]⇒[明]、または [明]⇒[暗] の順に点灯したら切り替え完了
4.5秒間長押しで【Lock-out】解除
移行完了時の点灯が [暗]⇒[明] の順ならば【POWER】、 [明]⇒[暗] なら【ECO】に設定されています。
※【POWER】モードは18650使用時のみに設定可能です。
ACEBEAM TK18 / 操作ガイド (日本語版) – YouTube
照射
水平照射
配光/光色
LED電球
ACEBEAM TK18-AL : SAMSUNG
ACEBEAM TK16-AL : OSRAM
LUMINTOP FW3A : XP-L Hi
MANKER E14 : XP-G3
屋外照射
白昼/軸線(立木まで67m)
ACEBEAM TK18-AL : SAMSUNG
ACEBEAM TK16-AL : OSRAM
LUMINTOP FW3A : XP-L Hi
MANKER E14 : XP-G3
LH351D の最も高い色温度は6500Kですが、それよりやや低い感じがするので一段下の5700Kではないかと…。(※個人の感想デス)
レンズの一部が隠れているのでFW3Aよりも照射範囲が狭くなるかな?…と、思っていましたが、実際にはその逆でTK18のほうが照射範囲が広くなっています。
LH351Dの半減角が128°でXP-L Hi の半減角は110°なのですが、その差以上にTK18のほうが広角照射なので、もしかしたら搭載しているTIRレンズの照射角度も異なるのかもしれません。
TK16-AL のOSRAM版との比較では、明らかに照射パターンが異なり、TK18でも飛びを重視するならば OSRAM版を選択するのが良いです。
OSRAM版は周辺光の境界が独特なパターンになりますが、LH351D版でもレンズの一部がベゼルに隠れている影響で、OSRAM版ほどではありませんが、超至近距離で照射すると完全な円形ではない事が視認出来ます。ただ、数十センチも離れると視認出来なくなるレベルなので普通に使うぶんには全く問題ありません。
ちなみにTK18-AL の OSRAM版は、レンズが部分的にフロスト加工され周辺光のムラが抑えられているようです。(ソースはHATTAさんのブログ)
まとめ
TK18のどのモデルにするか…(゚ー゚*)。oO
正直、doormanも迷いました。
手持ちのTK16-ALと同じOSRAM版でも良かったのですが、SAMSUNG LH351D がどんな感じのLEDなのか?
また、普段使いのプチ爆光ライトとして、FW3AとTK18を実際に使い比べてみたい衝動が抑えきれず、18650の電池容量の優位性が活かせると考えSAMSUNG版にしました。
…で、FW3Aと実際に比較してみて感じたのは、色々と設定をイジって、オプションパーツでカスタマイズやドレスアップしてニヤニヤしたいのならFW3Aで、日常用途がメインならTK18のほうが適していると思います。
決してFW3Aが実用性に欠けているという事ではなく、FW3Aではうっかり多めにクリックして意図せず設定モードに入ったりすると、復帰するのに手間が掛かり『イラッ…』っとする事があります。(未だに自分で造った日本語訳画像をスマホに保存して操作する有様デス…)
その点、UIがシンプルなTK18ならば迷う事はありませんし、うっかりダブルクリックやトリプルクリックしても【Turbo】か【Strobe】が発動するだけなのでラフにスイッチ操作しても安心(?)です。慣れの問題、習熟度の違いで評価が変わると思いますが、TK18のほうが学習時間が短くて済むのは誰もが認めるところです。
最終的には好みの問題という身も蓋もない結論になってしまいそうですが、TK18のほうが万人向けのパワフルなEDCライトではないでしょうか?
気になった点は…
本体に関しては特に気になった点は無いのですが、できれば最大出力時の連続照射時間やリミッター温度を、ACEBEAMさんはもっと積極的に公開して欲しいです。
MAX点灯可能な時間が短くて『なんだ、たったソレだけ?』とネガティブな評価を下され、製品にマイナスイメージを抱く人も居るかもしれませんが、高出力ライトを安全に、正しく使用する上で時間や温度は重要な情報ですし、品質・性能とも申し分ない製品なので自信を持って公開して欲しいと思います。
演色性を重視するならNichia版、飛距離優先ならOSRAM版ですが、光量重視でSAMSUNG版を選んでも期待を裏切る事はありませんし、クオリティが高いのでどのモデルを選んでも後悔はしないかと思います。