MANKER社製ライトでテールスイッチ・オンリーの機種は意外と少なく、特にAA/14500仕様のライトでは、BLF X5 を除けば今回レビューする E05 が初めての製品ではないかと思います。
リアスイッチ仕様で思い浮かぶのは、E14、E21、PL21…あたりでしょうか…(゚ー゚*)。oO
これまでに無い仕様に興味を惹かれ、『初めて…』というのが少し引っ掛かりましたが、MANKER社製ライトとしてはシンプルな製品なので大丈夫だろう…と。
結局は、搭載LEDが OSRAM KW CSLNM1.TG というのがトドメでしたが、クオリティも含めて MANKER E05 のレビューをお届けします。
製品HP
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- Manker E05 Pocket AA/14500 Thrower OSRAM KW CSLNM1.TG LED Flashlight – mankerlight.com
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INDEX
パッケージ
少し大きめの缶パッケージです。
製品内容は、E05本体、英中文マニュアルでクリップ、ランヤード、Oリングは小袋にまとめられています。
仕様/サイズ
1AAサイズのライトとしては平均的なサイズです。
EDCライトはコンパクトさをウリにする製品も多く、製品を選ぶ際のポイントにもなりますが、コンパクト過ぎると操作がし辛くなったりするので仕様、用途に適したサイズというのも重要かと思います。
使用する電池によって装備重量は変わってきますが、AAサイズの電池の中ではeneloopが一番重くなります。
ボディ
MANKERとしてはオーソドックスなデザイン…かな?
個性的かつユニークなデザインも良いのですが、シンプルなデザインのほうが飽きが来ず、他のEDCガジェットとも合わせやすいかと思います。
欲を言えば、過去モデルの MANKER LABORER をそのままAA/14500仕様に小型化したようなデザインにして欲しいなと…。(^^;
付属のステンレス製クリップを装着するとこんな感じです。
クリップを逆付けにする事も可能ですが、E05はヘッドが外せないのでクリップ脱着し直す必要があります。
菱目ローレットは浅めでサラサラとした感触で、電着塗装の仕上げもムラがなく綺麗です。
ヘッド
搭載LEDは OSRAM KW CSLNM1.TG で、最近はジワジワと搭載製品が増えて来ています。
Throw系の製品はSMO(ミラー)タイプのリフレクターを採用する傾向がありますが、E05はOPタイプのリフレクターです。
ガラスフィルターはARコート済み。
ヘッド部分にロゴやシリアルNoがプリントされています。
内部にホコリが残留し、ガラスフィルターの内側にも汚れがあるのでクリーニングしたいのですが、前述の通りヘッド部分はガッツリと接着されて外す事が出来ないので、このまま使うしかありません。照射に影響がなければ、ホコリなど特に気にしない人も多いと思いますが個人的にはマイナスの印象を持ってしまいます。(せめてクリーニングできれば…)
スイッチ
スイッチはフォワードクリック式で間欠点灯が可能です。
半押し点灯の接点位置は浅めですが、感触が柔らか目な事も手伝って、全押し時のストロークがやや長く(深く)感じました。
テールエンドはU-シェイプ形状ですが、テールスタンドは不可です。
ランヤードホールを設ける為だけにU-シェイプにしたのかもしれませんが、個人的にはこのテール形状がすごく残念です。
エッジが丁寧に面取りされて指が触れても痛くはなく、ゲンナリするほど押し辛くもないのですが、折角のフォワードクリック式スイッチが台無しになっているので次期モデルではU-シェイプを止めて欲しいと思います。
電池
AAサイズの電池であればアルカリ乾電池、Ni-MH充電池、14500 Li-ion充電池が使用可能ですが、【+】側はボタン・トップ形状であることが必須となります。プロテクト回路の無いIMR系14500に多いフラット・トップ型はE05では使用不可なので注意してください。
ちなみにエナジャイザーやパナソニックから発売されている単三形のリチウム乾電池も使用できます。
モード
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1. Complete press the tail switch to turn on flashlight. Another complete press on switch turns it off. Each click to circle: ‘ Low – Turn off – Middle – Turn off – High – Turn off – Strobe – Turn off – Low – Turn off’
2. Half click to turn on one output, another half click to change next output. each half click to circle: ‘Low – Middle – High – Strobe – Low’. When you turn on one output you want, please complete press the witch to lock this output.
3. After you turn off flashlight and it pass less 5 seconds, you can click or half click to next output commonly. 4. After you turn off flashlight and it pass more 5 seconds, you can click or half click to reinstate the previous output when turned on.
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E05は半押しする度に【Low】⇒【Mid】⇒【Hi】⇒【Strobe】⇒【Low】…のサイクルでモードが移行し、任意のモードで全押しするとそのモードで固定されます。
モードメモリを備え、消灯から5秒経過すると消灯時のモードが記憶されます。常に同じレベルで運用する事もできますが、いわゆる直線4モードで、モードサイクルの中に【Strobe】が含まれているのでモード変更時に気を使います。
3.7V-14500 以外の電池を使用した場合には出力値が下がり、特に最小の【Moonlight】は単三アルカリ乾電池や1.2V eneloop使用時に0.5ルーメンになります。
シンプルなモード構成なので安定性については全く問題無く、【Low】や【Mid】でもフリッカーは発生しません。
照射
Moonlight : 0.5 lumen
水平照射
配光/光色
LED電球
MANKER E05
LUMINTOP TOOL AA 2.0
LUMINTOP EDC05
屋外照射
白昼/軸線(立木まで67m)
MANKER E05 : 14500
LUMINTOP TOOL AA 2.0 : 14500
LUMINTOP EDC05 : 14500
MANKER E05 : eneloop
LUMINTOP TOOL AA 2.0 : eneloop
LUMINTOP EDC05 : eneloop
MAX比較
『Pocket Thrower』のキャッチフレーズ通り、しっかりとしたスポット配光になっています。
3.7V 14500 使用時には MAX:400ルーメンでありながら約70m先のフェンスまでしっかりと光が届いており、TOOL AA とは異なる配光なのが良く判ります。
20mm径のヘッドサイズでありながらココまでスポットが絞れているのは、やはり搭載LEDが OSRAM KW である事に尽きるかと思います。
OSRAM KW の半減角は120°ですが、エミッタのダイサイズが1.03mm角と小型なので、それだけ中心光も『点』に近くなるという理屈です。
※CREE XQ-E Hiも OSRAM KW によく似たエミッタですが、XQ-E Hi搭載の市販製品はまだ見た事がありません。
光色は色温度が低めで、Cool-white というよりも Neutral-white に近いと思います。先の ACEBEAM TK16-AL OSRAM版もそうでしたが、色の識別に影響が出るほど低くはないです。
スポット配光なので必然的に周辺光量は少なくなりますが、OPリフレクターのお陰か配光ムラも目立ちません。
まとめ
配光は最高です!!(配光は…
E05の製品コンセプトは『Throw系EDC』という事で、タクティカル要素も取り入れたけど、“万人向け”を意識し過ぎて、MANKERらしさを欠いてしまった感があります。
他の要素(操作性とかUIとかモード数とか配光とか…)とのバランスを充分に考慮せず、単にタクティカル感の演出として、または間欠点灯が可能!というだけでフォワードクリック式スイッチを採用してしまうと、E05に限らず微妙に扱い辛いライトが出来上がってしまうのではないでしょうか?
テールのUシェイプ形状もそうですが、モードメモリ機能を実装したり、最小が0.5ルーメンと暗すぎたりと、最終的にどっちつかずの製品になってしまった印象は否めません。
消灯後、5秒経過してからモードが記憶されるのも、5秒という時間が長過ぎです。半押しによる間欠点灯やモード選択を行うのであれば、消灯して1秒ぐらいでモードが記憶されないと使い辛いです。
モードメモリ機能を廃止して消灯後1秒で初期モードにリセット、無条件で【Mid】や【Hi】でスタートしたほうが遙かに使いやすく、フォワードクリック式のスイッチとの相性も更に良くなると思います。また【Strobe】を経由せずモードも変更できて便利になると思います。
個人的には色々と不満点はありますが、AA/14500仕様でフォワードクリック式のライトは稀少ですし、ユーザーの中にはUシェイプ大好きだったり、モードメモリ大歓迎な方もいらっしゃるので、ピンスポットの小型EDCライトをお探しであれば有力候補の一本になると思います。