先の TrustFire Mini2 のレビューで少し触れた TrustFire L1 が日本のamazonでも購入可能となりました。
リアがUシェイプじゃなくて、フォワードクリック式で1AAA仕様…
以前から気になっていた製品であり、理想的なリアスイッチ仕様・スタイルのライトなのですが、実際に使ってみると『ん?』という部分もありまして…
逆に、実機を手にしてみると細部まで手を抜かずに加工されているのが伝わって来たりと、GTR-141Tを使っていた頃の初心に帰って色々と気付かされる製品でありました。
メーカーのHPに掲載されていない製品ではありますが、TrustFire L1 のレビューをしてみたいと思います。
製品HP
- TrustFire Flashlights – trustfire.com
- TrustFire L1 (TrustFireDirect-JP) – amazon.co.jp
TrustFire Official SNS
- Facebook – TrustFire Japan
- Twitter – TrustFire Japan
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パッケージ
シュリンク包装された紙製化粧箱入り。
内容物は L1本体、多言語マニュアル(日本語サポート)、予備Oリングで、単四形アルカリ乾電池は本体に装填された状態で出荷されます。
仕様/サイズ
L1のサイズは、全長:77mm、外径:14.4mm、重量:15g(※カタログ値)ですが、1AAA仕様のリアスイッチ式ライトとしては小型な製品です。
使用する電池によって装備重量は変化します。
本体
いつも思うのですが、TrustFireのライトは細かな部分まで丁寧に加工がされているなと…。
ヘッド、ボディ、リアの3ピース構成。
デザインについては好みがあるので是非を語るのは難しいのですが、L1のデザインはタクティカル指数が強めかと思います。
クリップは焼付塗装のハメ込み式で脱着が可能です。
LED
光学はLED、レンズとも同社の Mini2 と同じで、LEDは CA18-3X にTIRレンズの組み合わせ。
何度も同じ事を書くのもアレなので、CA18-3X の詳細については TrustFire Mini2 のレビューを参照して頂きたいのですが、配光パターンもMini2と殆ど同じです。
ヘッド
ここまでガッツリと放熱フィンが刻まれている1AAA仕様のライトは珍しいです。
10440使用時にはそれなりに発熱するので放熱フィンも無意味ではありませんが、握り込むと放熱フィンも手で覆われてしまうので、どちらかと言えば意匠的要素が強いかと思います。また、ヘッドツイスト式のようにも操作できるので、滑り止めの役割も果たしています。
ジョイントネジ部分は角ネジ加工されています。
スイッチ
スイッチはメカニカルなフォワードクリック式で間欠点灯が可能です。
一見すると硬質素材のスイッチに見えますが、仏頭パターンのゴム製スイッチブーツで、内部スイッチとの間にクリアランスもあります。
通電(接点)位置は浅めなので間欠点灯は楽にできます。
常時点灯になるまではストロークが長く(深く)感じましたが、スイッチサイズが影響しているかもしれません。
リアスイッチがONの状態であればヘッドを回してON/OFFやモード変更も可能です。
電池
※付属の単四形アルカリ乾電池はシュリンク包装されています。
対応電池は単四形の1.5Vの乾電池(一次電池)、1.2VのNi-MH充電池、3.7Vの10440Li-ion充電池が使用可能です。
ただ、10440電池を使用した場合に動作が不安定になる事がありました。
具体的には、点灯開始時に一瞬点灯した後にスグに消灯してしまったり、スイッチが反応しなくなる事象が発生したので、10440については電池を選ぶ、或いは個体差があるかもしれません。※1.5Vや1.2Vの電池ではすこぶる安定動作しています。
モード
L1 のモードは Hi/Low の2モードですが使用電池によって明るさとランタイムが変化します。
消灯時にスイッチを半押しする度に Hi/Low が切り替わり、『カチッ』と音がするまで全押しするとモードが固定され常時点灯状態になります。
モードメモリは搭載しておらず常に【Hi】スタートになります。
操作自体は非常にシンプルなので、誰でも迷う事なく使いこなせるハズです。
照射
水平照射
配光/光色
LED電球
TrustFire L1
FOLOMOV EDC C1
LUMINTOP Tool AAA
zanFlare F3
OLIGHT i3T EOS
屋外照射
白昼/軸線(立木まで67m)
TrustFire L1 (10440)
TrustFire L1 (Ni-MH)
FOLOMOV EDC C1
LUMINTOP Tool AAA – 219B
zanFlare F3
OLIGHT i3T EOS
前述の通り配光パターンについては、四角い中心光が特徴的な TrustFire Mini2 と殆ど同じです。
中心光周囲の色収差も大きく、好みが別れる配光かもしれません。
中心光重視の配光ですが照射角度は広く【Hi】では周辺光量もそれなりにあります。ただ【Hi】でもフリッカーが出るので、頻繁にライトを動かす使い方では照射対象のチラツキが気になりました。
1AAA仕様の小型ライトでありながら、10440使用時には強い中心光により飛距離も出ますが、光量に比例して発熱も増加しますし【Low】の出力は固定なので、10440では使い辛いと思います。とにかく明るさを求めるなら別ですが、1.5Vや1.2Vでの運用をお薦めします。
まとめ
L1のリア形状(スイッチ)は個人的にド直球で、全体のデザインも好みです♪
リアスイッチ仕様のライトになるとナゼかUシェイプのテールばかりなので、L1のようなリア形状の製品がもっと増えて欲しいです。
・・・が、L1 も素手なら操作性に不満も問題も全くありませんが、手袋をすると途端に操作し辛くなる気がします。
自分はL1を操作する時には、ヘッド先端を小指に充てつつ指3本でボディをホールド、親指でスイッチを操作していますが、リアスイッチ仕様の製品としてはL1が小さ過ぎて、手袋を嵌めた状態ではホールド感に乏しくスイッチも操作し辛く感じました。
どんなツールでも『それに適したサイズ』が有ると思いますが、ライトも同じで小さければOKというモノでは無いと思います。
ヘッドツイスト式ならイザ知らず、ライトを握ってリアスイッチを操作する方式ならば、ホールド感に支障が出ないサイズ・形状にしないと使用感や評価に悪影響を及ぼすのではないでしょうか?
『それは FOLOMOV EDC C1 も同じじゃないか?』…と?
EDC C1 はタクトスイッチなので最後まで(ロックされるまで)スイッチを押し込むという動作が不要でライトをギュッと握り込む必要も無いので、本体の全長や外径も含めた全体の小型さはL1ほど気になりませんでした。
ユーザーが小型化を礼賛し、メーカーも小型な点をセールスポイントにする傾向が見られますが、製品コンセプトや構成要素、構造に合致したサイズである事が最優先されるべきかと思います。
【Hi】でのフッリカーやサイズなどに不満はありますが、フォワードクリック式で1AAA仕様のライトは貴重な存在であります。頑張り過ぎていないデザインも良いので、更にブラッシュアップして更に使いやすいライトになって欲しいです。
小型で操作も簡単なのでバッグに忍ばせてバックアップとして、もしくは人に貸す用として使っていくつもりですが、色々とハマれば大化けする可能性を秘めている製品だと思います。