いつも親しみと尊敬(?)を込めて WUBEN の事を“ウーベンさん”と呼んでおりますが、本当はワォウベンって感じの発音なんでしょうか?
個性的なデザインの製品が多い印象のメーカーですが、L50のような正統派(?)の製品や10180仕様のミニライトの先駆け的なメーカーでもあります。
今回ご紹介する WUBEN E19 は、どちらかと言えば個性的な外観デザインであり、好みが別れるトコロかとも思いますが、自分はそのデザインに惹かれて購入しました。
この WUBEN E19 と普段使用している ThruNite Ti4T では使用感(特にスイッチの操作感)が随分と異なり、最初は使用感の違いに戸惑いましたが1週間ほど使い続けると慣れました。
結論から言って、E19の外観デザインそのものは使用感にさほど影響がなく、サイズも含めた形状、スイッチ・ストロークなどが使用感に大きく関係しているので、その辺りも含めてレポしたいと思います。
※E19のマニュアルは、WUBEN社の製品HPにてPDFファイルが公開されておりダウンロードが可能です。
・E19 マニュアル(英中文版) – wubenlight.com
・E19 マニュアル(日本語版) – wuben.co.jp
製品HP
- Wuben® Outdoor LED Tactical Flashlight – wubenlight.com
- WUBEN JAPAN Official HP – wuben.co.jp
- WUBEN E19 (English) – wubenlight.com
- WUBEN E19B (日本語) – wuben.co.jp
- WUBEN E19 / Nichia 219C (務本専門店) – amazon.co.jp
WUBEN Official SNS
- Facebook – WUBEN Light Worldwide
- instagram – WUBEN Japan / wuben1981
- Twitter – wubenlight / @wubenlight
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パッケージ
PET素材のBOX入りで中箱は二段重ねになっています。
内容物は E19本体、多言語マニュアル(日本語サポート)、予備Oリング、検品証で、2本の単四形アルカリ乾電池は本体に装填された状態で出荷されます。
付属の乾電池を使用する場合は絶縁材を取り除いてから使用してください。
仕様/サイズ
2AAA仕様のペンライトとしては若干ロングサイズで全長:140mmとなっていて、実際に比較しても頭(お尻?)ひとつ分長くなっています。
一見すると細身に見えますが、軸径は12.5mm(※実測値)なのでTi4やIYP365の最少径と大差ありません。
例によって使用する電池により装備重量は変化します。
本体
ピッチの粗い菱目ローレットがボディの半分に刻まれていて、これがE19の一番の特徴です。
メーカーHPの商品画像からは荒々しい印象を受けましたが、ツヤ消しブラック塗装と彫りの浅いローレットの影響なのか、実機を手にしてみると思ったより大人しい感じでした。
半身ローレットにより、逆手で握った時とペン持ちした時の感触が異なるのが面白いです。
クリップは焼付塗装のハメ込み式で脱着が可能です。
材の厚みは薄いのですがクリップの保持力は充分です。
ただ、E19のクリップも他のペンライト同様に組み付け式にして欲しかったです。現状でも簡単にズレたり動いたりはしませんが、後付け感が高級感を損なっているとも思うので一考して頂けたらと…。
ヘッド/LED
光学は、高演色(CRI≧90)の Nichia 219C にミラーリフの組み合わせです。
ペンライトはOPリフの製品が多く、E19のようなミラーリフを採用している機種は少ないのですが、配光に大きな変化はありません。
ちなみにE19のヘッドパーツは固着されているので外せません。
スイッチ
E19のスイッチは機械式のリバースクリック・スイッチで間欠点灯は不可。
スイッチの素材は樹脂製(だと思う…)でスイッチトップに『W』の文字が刻まれています。
抵抗感が少なく軽めの操作感です。
ストロークの遊びは多めで体感で2~3mm程度あります。
他のペンライトのスイッチは遊びが少なく重めの操作感なので、半押ししたつもりなのに全押し…という感じで、E19のスイッチに慣れるまでに時間が必要でした。
逆に軽めの操作感が好みであればE19のスイッチを操作しやすいと感じるかもしれません。
ネジ部は普通の山ネジですが、ネジ山処理はされています。
無塗装なのでリアを緩めてのロックアウトは出来ませんが、リアスイッチのライトなので問題無いかと思います。
電池
対応電池は単四形の1.5Vの乾電池(一次電池)、1.2VのNi-MH充電池が使用可能です。
前述の通り、E19のヘッドは固定されているので電池はリア側から装填します。
モード
E19 のモードはECO/Low/Mid/Hiの4モードの他に【SOS】モードを備えています。
点灯中のスイッチの半押しで 【ECO】→【Low】→【Mid】→【Hi】→【Eco】…の順にモードが変わり、点灯中の半押し3回で【SOS】になります。【SOS】からは半押し1回で通常モードに復帰しますが、3回半押しでモードも移行するので【SOS】発動時点のモードに復帰することになります。
モードメモリを備えているので消灯時のモードで再点灯できます。※SOSを除く
操作自体は非常にシンプルなので迷う事なく使いこなせますが、スイッチの感触に慣れるまでは半押し操作が難しいと感じるかもしれません。その場合は、点灯中に素早くダブルクリックするとストレスなくモード移行ができます。
照射
水平照射
配光/光色
LED電球
WUBEN E19
LUMINTOP IYP365 Ti
LUMINTOP IYP365
THRUNITE Ti4T
屋外照射
白昼/軸線(立木まで67m)
WUBEN E19
LUMINTOP IYP365 Ti
LUMINTOP IYP365
THRUNITE Ti4T
E19に搭載されている日亜219Cも他の高演色219C(219B)と同じく4000Kの色温度で、演色性についても差がありません。
ミラーリフの為か中心光と周辺光の境界が少しハッキリとしている様にも感じられますが、E19のリフレクターの径・深さとも、他のペンライトと大差ないので配光自体に目立った変化は見られません。
低出力でもフリッカーの発生は無く、【Hi】でのリミッターなど制御回路もしっかりとしています。
ただ、高演色の日亜LEDとなると決まって4000KのNWばかりなので、個人的には5700KのCW版も搭載して欲しいなと…。
太陽光基準の色温度で訴求力を持たせるってのも理解できますが、太陽光と比較すると圧倒的な光量差があるので5700Kの高い色温度でも良いと思うのですが…如何でしょう? >メーカーALL
まとめ
ペンライトの外観デザインは、どちらかと言えばアクの無い『シュッ!』としたデザインの製品が多いと思いますが、この WUBEN E19 は、コッテリ系の外観を持つペンライトになります。
冒頭で述べた通り、ユーザーによって好みが別れるデザインではありますが、防水やモード区分など、中身は過不足の無い手堅い造りのペンライトです。
正直、『高級感』については今一歩…という感じが否めないのですが、それだけ気軽に使える…という事でもあります。
ペンライトならモードメモリは無くても良かった気がしますが、ユーザーによって点灯開始時の必要な明るさが異なるので、これは仕方無い仕様かと納得しています。
ただ、メディカル・ペンライト的な使い方を提案するのであれば、最小モードである【ECO】の2.5ルーメンってのは出力過多であり、逆に【SOS】の20ルーメンは出力不足なので、この2つのモードのルーメン値については一考して欲しいです。
あと、ツヤ消しブラックと相まってローレット部分にホコリや汚れが溜まりやすく、意匠的にも医療向きでは無い気がします。
それでも作業用ペンライトとしては、半身ローレットのデザインにより、どんな持ち方をしても使いやすいのも事実です。
医療用としては出力過多の【ECO】も用途によっては丁度良い明るさかもしれませんし、最終的には作業内容(使用状況)との『相性』で評価が180度変わるかと思います。
中身については『色モノ』的なペンライトではないので、外観意匠に抵抗がなければ『全然有り』な製品であります。