ThruNite Ti4T Titanium Penlight / CREE XP-L V6 (CW)

  • Twitter
  • Facebook
  • Pinterest
  • Hatena
  • instagram
  • YouTube
ThruNite Ti4T / CREE XP-L V6 (CW)

昨年末にThruNite社から1AAA仕様の Ti3 のチタン・バージョンで XP-L を搭載した Ti-titanium がリリースされましたが、今年リリースされた ThruNite Ti4T は、同社の2AAA仕様のペン型ライト ThruNite Ti4 のチタン・バージョンです。

Ti4T も Ti-titanium と同様に、搭載LEDが XP-G2 から10W級の XP-L にアップグレードされており、BINは Ti-titanium が V4 、Ti4T は TN4A や Archer v2 シリーズと同じランクの V6 が搭載されています。

Ti4 と Ti4T・・・
一見するとボディ素材と搭載LEDが異なるだけですが、実際はどうなのか?
両製品を実際に使い比べてみた上で ThruNite Ti4T のレビューをお届けしたいと思います。

■ThruNite Official HP
ThruNite Ti4T (Cool White) 製品ページ
ThruNite Ti4T (Neutral White) 製品ページ
 

■関連記事
ThruNite Ti4 / CREE XP-G2 (CW) Penlight
ThruNite Ti titanium / CREE XP-L V4
ThruNite TiS stainless / CREE XP-G2 R5 (NW)
 

パッケージ

ThruNite Ti4T / パッケージ
ThruNite Ti4T / 内容物

お馴染みの紙箱パッケージに、本体、予備Oリング(2個)、英文マニュアル、乾燥剤が同梱されています。

サイズ

ThruNite Ti4T / サイズ比較
ThruNite Ti4T / ヘッド径比較
ThruNite 1AAA / 2AAA / 18650 / サイズ比較
ThruNite 1AAA / 2AAA / 18650 / ヘッド径比較
  • 全長:133mm
  • ヘッド径:14mm
  • 本体重量:31g(※電池除く)
  • 防水性能:IPX-8
  • 耐落下性能:1.5m

※全てカタログ値

ThruNite Ti4T / サイズ比較

本体重量を除き、サイズや防水・耐落下性能はアルミボディの Ti4 と同じです。

Ti4(22.3g) と全く同じサイズで有りながら、その重量差は僅か 8.7g しかありません。

ThruNite Ti4T / 装備重量

電池込みの装備重量は、使用電池によって異なりますが重いNi-MH充電池を使っても60g以下というのは 『チタンならでは…』 と言えるかと思います。

とにかく、1グラムでも軽く…となればアルミボディの Ti4 一択になりますが、軽くて、強くて、明るくて…と、複数の条件を満たすとなれば Ti4T を選択するのがベストですし、何より Ti4T はEDC用途として使いやすい拡散配光となっています。(※詳細後述)

ボディ

ThruNite Ti4T / body

ボディの仕上げは、画像ではツルツルの鏡面仕上げに見えますがチタンの素材感を打ち消してしまうようなポリッシュ鏡面加工ではなく、ヘアライン仕上げと鏡面仕上げの 『イイトコ取り』 をした加工がなされています。

ThruNite Ti4T / body
ThruNite Ti4T / body

新品の頃は勿論美しいのですが、使ってる間に細かな傷が付いてもそれが【味】となり、アルミともステンレスとも異なるチタン特有の金属美(素材美)が増してくると思われ、今からソレが楽しみでもあります。

ThruNite Ti4T / Ti4
ThruNite Ti4T / Ti4

マットブラックの Ti4 とチタンシルバーの Ti4T…
一見すると対照的な両製品ですが、どちらも緩やかな曲線を持つ飽きの来ないモダンなデザインなので、シンプルなカラーがよく似合い、どちらのTi4も男女問わずどんな場面でも使えるペンライト製品となっています。(※意訳:すごく気に入っている♪)

ライトに限らずEDCガジェットは、どちらかと言えば男性をターゲットにしたデザインの製品が多いのですが、Ti4シリーズは女性にもピッタリなデザインで、個人的には護身用としても女性にこそ使って欲しいペンライトです。

ThruNite Ti4T / body

3ピース構成の構造はTi4・Ti4T共通です。

ThruNite Ti4T / body

Ti4 も Ti4T もボディのリア側終端に突起部分が有りますが、これは加工ミスではなくペンクリップが回転しない為のストッパーの役割を果たしています。(間違っても自分で削ったりしないように!)

ThruNite Ti4T / clip
ThruNite Ti4T / clip

ステンレス製のクリップ側にも小さな穴が開けられていて、この穴と突起部が噛み合ってクリップがガッチリと固定される仕組みです。

ThruNite Ti4T / clip

手の中で 「グニョッ」 って感じでクリップが動くのを経験された方ならお判りいただけると思いますが、クリップが自由に回転してしまうと、使い込んでるウチにボディに【腹巻き】のような傷が付いてしまいますし、スイッチ操作の際にクリップが動くとホールド感が損なわれて操作性も低下してしまいます。

単純な構造ですが、この微細な加工のお陰で握った時のクリップの安定感とスイッチの操作性が確保されています。

リアキャップを取り付ける際の位置合わせが大変ですが Ti4 も Ti4T も基本的にリアキャップを外す必要は無いので、構造を確認したい方だけ大変な思いをしてください(笑)

それにしても、よくこんな微細な加工ができるなぁ…
加工中に少しでも刃先の回転がブレたら突起部が簡単に飛んでしまいますよねぇ…

ThruNite Ti4T / logo

メーカーロゴ、型番、S/No.はレーザー刻印されています。(細かな凹凸により光の反射具合で白く見えたり、光って見たりします♪)

ヘッド

ThruNite Ti4T / head
ThruNite Ti4T / Reflector
ThruNite Ti4T / CREE XP-L V6

OPリフと CREE XP-L V6 の組み合わせで超拡散配光となります。

ThruNite Ti4T / Ti4 - LED

Ti4のXP-G2と比較すると、Ti4Tに搭載されたXP-Lのダイサイズの大きさが良く判ります。

ThruNite Ti4T / joint

ヘッドとボディのジョイント部ネジ加工精度も申し分なく、電池を挿入していない状態では非常に滑らかです。(※詳細後述)

さすがにネジ部に塗装が施されたアルミのTi4と比べるとヘッドを廻す時に抵抗感がありますが、Ti4Tが加工の難しいチタン素材である事を考えると高レベルのネジ加工精度と言えます。

ThruNite Ti4T / PCB
ThruNite Ti4T / PCB
ThruNite Ti4T / PCB

回路基板とボディ先端が直に接触して通電する構造なのでヘッドを少し緩めて完全に通電をカット(ロックアウト)して誤点灯を防止することが可能です。

但し、少しでもヘッドが緩んでいると点灯しないので 『故障か?』 と思ったら、先ずはヘッドの取り付け具合を確認して下さい。

ThruNite Ti4T / Ti4
ThruNite Ti4T / Ti4
ThruNite Ti4T / Ti4

Ti4 と Ti4T、共に互換性がありますがチタンのTi4TヘッドをアルミのTi4に取り付けると硬いチタンがTi4のHA3塗装を傷めてしまうのでお薦めできませんし、当然ですが故障してもメーカー保証の対象外となります。

スイッチ

ThruNite Ti4T / switch

Ti4と同じくリバースクリック式で、やはり軸のブレが少ないので操作感は良好です。

ボディの何処にも滑り止めが無いのにスイッチ操作時に滑らないのが不思議です…
HA3塗装のTi4と比べても操作性に遜色が無いのは、握りやすいボディ形状とクリップの安定感のお陰だと思います。

ThruNite Ti4T / switch

Ti4と異なるのがクラウン(?)のデザインで、Ti4T は欠き込みが大きくなって溝の数が減っています。

ThruNite Ti4T / switch

スイッチのクリック感も微妙に異なっていて Ti4の 『カキッ』 というクリック感に対して、Ti4Tの方は 『コキンッ』 という感じで操作音が低く静かな感じです。素材によるものなのか、内部のスイッチパーツが異なるのか、それとも個体差によるものかは不明ですがTi4Tの方が上品な感じがします。

スイッチ操作の際にスイッチボタンとボディと接触するので、早い段階で可動する分だけが艶消しのマット仕上げのようになってしまいます。

ボディ全体に使用感が出てくればソレも気にならないと思いますが、最初からスイッチ部分(ノック部分)だけマット処理されていれば・・・とも思いましたが、それだと統一感が損なわれそうだし…うーん、これは難しい処です。

ThruNite Ti4T / switch

リア側にはボディとスプリングの絶縁材として樹脂パーツがセットされているので電池交換はフロント側(ヘッド側)から行います。

電池

ThruNite Ti4T / 単四形電池

電池は単四形のアルカリ乾電池か、エネループ等のNi-MH充電池を2本使用します。
※個体差かもしれませんが、Ti4Tはボディの内径が少し大きくなっていてエネループ・プロでも少し余裕があります。

ThruNite Ti4T の動作可能電圧は、DC 0.9 – 3.0V で Ti4、Ti3、TiS、Ti-titanium 共通の仕様です。
※3.7Vの10440 Li-ion充電池は使えないので要注意!

ThruNite Ti4T / 電池交換

先述の通り電池交換はフロント(ヘッド)側から行いますが、電池をセットするとリアのスプリングの反発力でヘッドを締める際に摩擦感を感じると思います。その場合はリア側に少し押す感じでヘッドを廻すとスムーズに取り付けられます。

モード

搭載モードとランタイムは以下の通りです。
※単四形Ni-MH充電池/900mAh使用時

  • Firefly:0.4 Lm / 137時間
  • Low:32 Lm / 12時間
  • Hi:300 Lm / 51分
  • Strobe:300 Lm / 90分

※オフィシャルサイトやマニュアルにも記載されていますが、Neutral-white モデルは光束値が15%程度低下します。

モードの変更は、スイッチのダブルクリック、もしくは半押しを1秒以内で完了すると次のモードに移行します。自分は、無音でモード変更を行う時は半押し、音が出ても支障が無い時はダブルクリック、と使い分けています。

連続して7回モード変更を行うと7回目の点灯時にストロボモードとなります。

ThruNite Ti4T / strobe-mode
ThruNite Ti4T / モードメモリ

モードメモリも備えていますが、消灯から10秒以上経過するとリセットされて次回の点灯時は【Firefly】で点灯します。

使用状況や使う人によって、どのモードからスタートするのが良いのかは違ってくるので正解は無いと思いますが、Tiシリーズのモード仕様は自分の用途にピッタリな仕様なので手放せなくなっています。

アルミボディのTi4はヘッドの【締める/緩める】の動作でもなんとかモード変更できましたが、Ti4Tはヘッドツイストの時に抵抗感があり、仕上げの関係上、Ti4と比べてヘッド部分もスリッピーなので、ヘッドを廻してのモード変更は厳しいと思います。

+++

Hiモードの300ルーメンの必要性に疑問を感じる方も多いと思いますが(私もその一人でした…)、実際に使ってみると超拡散系のflood配光とマッチしていて 『これ意外とイイな…(゚∀゚)』 と、評価が180度逆転しました。

1AAAの Ti-titanium もXP-Lを搭載した拡散系ですが、Ti4T は Fireflyモードも含めてルーメン値が全体に上がって(上げて)いるので照射範囲全体が視認しやすく広い視野が確保できます。

中心光が明るいと、どうしてもソコに意識(視線)が集中してしまうのですが、Ti4T は周辺光量も充分に確保されているので超至近距離から近距離、300Lmの出力で中距離まで照らせる守備範囲の広いペンライトだと言えます。

熱的にHiモードでの長時間点灯はキツイかもしれませんが、短時間点灯であれば Ti4T の300Lmもかなり実用的です。

Firefly:0.4 Lm

ThruNite Ti4T / Firefly:0.4 Lm

照射

Fireflyモード 比較

ThruNite Ti / Ti4T / Ti4 / Firefly比較

Lowモード 比較

ThruNite Ti / Ti4T / Ti4 / Low比較

Hiモード 比較

ThruNite Ti / Ti4T / Ti4 / Hi比較

Hiモード 配光比較

ThruNite Ti / Ti4T / Ti4 / 配光比較

Ti4T のカタログ値では


・最大カンデラ値:736 cd
・最高照射距離:54m

となっていますが、Ti4 では、各々が 1120 cd / 62m となっています。

実際の照射画像でもカタログ値を裏付ける拡散系の配光であり、各水平照射画像の中心光を見ると Ti4T の中心光軸が太くなっているのが良く判ると思います。

同じCool-WhiteでもXP-G2のCWと比べて色温度が低く、至近距離や近距離を照らす用途が多いEDCにマッチした光色です。

当初は、Medモードとして 100ルーメンぐらいあれば…と、思っていましたが【Low】の32ルーメンでも結構明るいので、もし【Med】と【Hi】の中間に更にモードが存在したとしたら、操作が煩雑になるかもな…と、今は考えています。

まとめ

ThruNite Ti4T / Ti

ThruNite Ti4T の現物を手にした時の第一印象は、『嫌味の無い上品なペンライト』 でした。

ネット上の製品画像を観ると、つるピカのポリッシュに見えたので、正直 『どうかなぁ…』 と思っていました…(^^;

【つるピカポリッシュ】も最初の頃はゴージャスな感じがして良いのですが、使い込むウチに細かな傷がつくと中途半端な感じになって、逆に見窄らしさが加速してしまいますし、華美なだけに使用場面が限られてしまいます。

Ti4T のチタンの質感を残した仕上げは大正解で、チタンシルバーのカラーが清潔感とインテリジェンスを感じさせるので使用場面を選ばず、また男女の性別を問わずに末永く愛用できるペンライト製品になったと思います。

もうすぐクリスマスがやって来ますし、大切な方への特別なプレゼントにしても、きっと喜ばれると思います♪
※少なくとも自分はTi4Tをプレゼントされたら一発で落ちる自信があります!(`・ω・´) キリッ ←※どうでもイイ
 

+++

『チタン製のライトなんて単なる自己満足でしょ?』 と、いう意見もありますが・・・

ThruNite Ti4T / Ti / T20T

チタン特有の高耐久性(耐腐食性)が役立つ場面(現場)というのは結構身近にあって、例えば塩分をたっぷりと含んだ海水や建設現場のモルタルなどは強いアルカリ性ですし、自動車工場などでは強酸性の鉛バッテリーの電解液(硫酸)を扱ったりします。

特殊な作業環境下でなくともチタンの高耐久性は誰もが認める処ですし、ペンライトの形態からしてそういう場面でも使用する可能性があるならチタン製のライトを常に携帯するのも無意味とは思えませんし、絶対に役に立つハズです。

まぁ、小難しい理屈は抜きにして自己満足でもイイじゃないですか!(゚∀゚) ←※開き直り
自分が本当に気に入ったモノを長く大事に使えるなら、やっぱりソレが一番大切だと思いますョ♪

+++
 
本日現在、amazon の ThruNite@Direct での価格が

・Ti4:¥2,999.-
・Ti4T:¥4,953.-

となっていますが、Ti4Tがチタン製でXP-Lを搭載していることを考えると破格ともいえる価格設定で 『またまた悩ませてくれるなぁ…(*´∇`*)』という感じです。(Ti4も安くなってお買い得だよなぁ…)

もし、他メーカーが同じ仕様で発売したら、安くても$60、大体$70~$80ぐらいのレンジで販売されるんじゃないかなと…

ThruNite Ti4T にXP-Lが採用されたのは、アルミ版 Ti4 との差別化もありますが、XP-Lによって生まれるTi4Tの拡散配光は、EDCライトとして 「より使いやすく」 という相乗効果も狙っての事だと感じます。

■結論
Ti4とTi4T…
ボディの質感は元より配光も全く異なるので 『両機は全く別の製品』 とも言えて、Ti4 のオーナーが Ti4T を買い足ししても後悔する事は無いでしょう。特に拡散系が好きな方にはお薦めしたい1本です。
 

製品とは全く関係の無い話ですが…
外箱パッケージの表に商品管理ラベル・シールが貼られているのですが、 amazonでギフトラッピングを指定した場合には、あのラベルは貼られていないんでしょうかね…?

もし、X’masギフトとして贈りたい場合、あのシールが表にベッタリ…ってのはチョット…(´・ω・`)

今度、自分にギフトラッピング指定して買ってみましょう♪ ←※その前にamazonに聞けよw
 

カテゴリー: EDC, ThruNite, フラッシュライト, ペンライト タグ: , , , , , , パーマリンク

コメント投稿