FOLOMOV製フラッシュライトのレビュー第2弾です。
FOLOMOV EDC C1 の製品仕様をざっとチェックしてみると、高演色(CRI≧98)の日亜 E21A LED搭載、10440 Li-ion充電池専用で小型、フル真鍮ボディ、回路(DCコン)は先の18650Sとほぼ同じ…と、かなりユニークなEDCライトとなっています。
詳細については追々ご紹介しますが、1xAAAでリアスイッチ仕様のライトとしてはかなり小型のライトになります。
小型ゆえに電池仕様や最大出力(335 Lm)から放熱面が気になりましたし、小型EDCライトと多モードの相性はどんなモノなのか?・・・じっくりと見ていきたいと思います。
尚、C1 とほぼ同時にリリースされた 14300 Li-ion充電池専用でサイドスイッチ仕様の C2 も有りますが、今回は C1 を先にご紹介し C2 のレビューは後日お届けしたいと思います。
製品HP
- FOLOMOV Official WEB site – folomov.com
- FOLOMOV C1 – folomov.com
FOLOMOV Official SNS
- Facebook – Folomov / @folomovbrand
- instagram – Folomov / folomov_light
- Twitter – Folomov_official / @Folomovofficial
参考
- FOLOMOV C1 (High CRI>98) – 楽天 HOLKIN
関連記事
- FOLOMOV 18650S / Nichia 219D (5000K) – roomX.jp
パッケージ
パッケージはブリキの缶パッケージです。
単体ではサイズ感が伝わらないと思いますが、C1本体が小型なのでパッケージもコンパクトになっています。
製品内容は、C1本体、予備Oリングx2、英中文マニュアルで 10440 Li-ion充電池は本体に内蔵されています。
10440電池単体で充電が可能なので電池に micro-USB ポートが実装されていますが、USBケーブルは同梱されていないので別途用意する必要があります。
仕様
C1に関する情報と電池の装填方向(逆挿し防止有り)、長期間使用しない場合は電池を抜くなどの注意書きが記載されています。
サイズ
ヘッドツイストの i3E EOS と比較すると大きいのですが、C1 はリフレクター&リアスイッチ仕様でありながら非常に小型にできています。
電池込みの重量は 34.5g
本体素材はアルミよりも重い真鍮製(Brass)なのですが、ここまで小型になると真鍮製ライトでも非常に軽量です。
ボディ
先端からリアにかけて少しずつボディが太くなるユニークな形状です。
ストレート形状の小型ボディだとリアスイッチを操作する際、親指で押されてライトがホールドし辛くなる事があるのですが、C1はテール側が太くなっているお陰でライトが握りやすくなっています。
デザインの好き・嫌いはあると思いますが、見た目のユニークさだけでなく小型ライトならではの問題についてもよく考えられています。
ステンレス製のクリップですが、一般的なクリップとは向きが逆方向になっています。
出荷時の状態からクリップの方向をリバースさせる事は出来ないので、ウェラブルな使い方をする場合には必然的に装着方法が限られてきます。
また、C1にはストラップホールがないので、鍵束に付けてぶら下げるとヘッドが上方向を向くことになり、キーライトとしての使い勝手はイマイチです。
本体に FOLOMOV のロゴとマスコット、モデル名が彫り込まれています。
本体素材は真鍮ですが表面にクリア塗装が施されているので、生真鍮に比べると経年変化の度合いは小さくなります。溶剤などでクリアを剥がしてエイジングを促進させることも可能かと思いますが、綺麗にクリアを剥がさないとムラになってしまうかもしれません。
ヘッド
日亜 E21A にミラー(SMO)リフレクターの組み合わせ。
E21AはCRI値が98以上の高演色タイプで色温度は3000Kの電球色になります。
ヘッド径が約12.5mmと小さいのですが、E21Aはダイサイズも小さいので、それなりにスポット光がハッキリしています。(※照射画像参照)
スイッチ
リアスイッチはタクトタイプでスイッチブーツはシリコン系素材です。
スイッチストロークと呼べるモノは有りませんが、小さいながらも疑似クリック感が有るので手袋をしていても操作に支障は感じませんでした。
リアジョイントのネジ山もきちんと処理されています。
スイッチユニットは白い樹脂製パーツで固定されているので簡単には分解できません。
電池
C1 は10440専用のライトで付属の10440は電池本体に micro-USBポートを備えています。
10440 Li-ion充電池を使うのは始めてなので、他の10440とのサイズ比較が出来ませんが、実測した限りでは一般的な単4電池とサイズ的に大きな違いはありません。
C1のリアにはスプリングがあるので多少のサイズ差は吸収できると思いますが、オーバーサイズな10440はリアが閉まりきらないかもしれません。
C1本体に電池残量インジケーターの類は実装されていません。
電池残量が残り10%程度になると【Moon】と【Low】でしか点灯できなくなるので、それを目安に充電する事になります。
USBポートが小さいのでコネクタが接続し辛いのですが、円筒状の電池に対して直角にコネクタを挿すと比較的楽に挿せます。
充電時は電池の+極側にあるインジケーターが【赤】、充電が完了すると【緑】で点灯します。
モード
C1の基本操作は、1-click で【ON】、点灯中も 1-click でモード変更、消灯は0.5秒の長押しとなります。
※操作は同社の 18650S とほぼ同じなのでそちらも参考にしてください。
通常モードは【Low】-【Med】-【Hi】の3モードです。モード変更時は18650Sと同様に《上り・下り》の区分があります。
消灯から0.5秒の長押しで【Moon】でスタート。【Moon】で点灯中は 1-click するとメモリーされたモードに直行します。
素早く 2-click すると特殊モード群に入りますが、必ず【Turbo】でスタートして 2-click する度に【Turbo】→【Strobe】→【SOS】→【Beacon】→【Turbo】…のサイクルでモードが変わります。
特殊モード群のどのモードで点灯していても 1-click するとメモリーされたモードに直行し、0.5秒の長押しで消灯になります。(特殊モード群はメモリーされません)
18650Sと同じく、ON/OFFの状態に関係無く7回連続でクリックすると、Illumination mode と Tactical mode とを切り替える事ができます。
消灯中に 3-click すると3回点滅後にロックアウト、ロックアウトを解除するには同じく 3-click して1回点滅後に解除されます。
一定時間を過ぎると自動的に消灯するタイマーモードも備えており、点灯中に 3-click すると1回点滅して1分間のタイマーが設定されます。(18650Sは3分間)
タイマーは最大で10分まで設定可能で、タイマーが有効であれば 3-click する度に1分間づつ延長されます。(タイマーはモード変更や消灯操作を行うと解除されます)
FOLOMOV EDC C1 / Nichia E21A (3000K) ・CRI≧98 : Operation video – YouTube
照射
水平照射
配光/光色/演色
LED電球
FOLOMOV EDC C1
LUMINTOP Tool AAA – Nichia 219B
LUMINTOP Tool AAA – CREE XP-G2
OLIGHT i3E EOS
屋外照射
白昼/軸線(立木まで67m)
FOLOMOV EDC C1
LUMINTOP Tool AAA – Nichia 219B
LUMINTOP Tool AAA – CREE XP-G2
OLIGHT i3E EOS
これまで1.2v や 1.5v対応の1AAAライトについては、光量が限られているので屋外照射画像を掲載していませんでしたが、FOLOMOV C1 はLi-ion充電池で Max:335Lm での照射が可能なので照タイムを行ってみました。
ライトの位置から手前の白線までが約5mなので、屋外使用時の目安にしてください。
C1単体ではそれほど色温度が低いとは感じませんでしたが、CWやNWの製品と比較すると、やっぱり3000Kらしい色温度です。
それなりに中心光もシッカリとしていますが、極端なピンスポットではないのでEDCライトとしても使いやすいと思います。
【Turbo】のMax:335Lm で照射すると数秒でヘッド部分が温かくなり、十数秒でかなり熱くなります。
一応、C1にも過熱防止リミッターが搭載されていますが、【Turbo】の使用は必要最小限に留めることをオススメします。
CRI≧98 の演色性については、この撮影画像ではその違いがハッキリと分からないかと思いますが、赤色が鮮やかに出ているように見えます。一般的に赤が強いと今度は青色系の発色が悪くなるのですが、光色が電球色でもそうした偏りは見られません。
逆に XP-G2 では青の発色は良いのですが赤が黒ずんで見えるので、E21Aの演色性は優秀…と言えるかと思います。
まとめ
白状すると、『1AAAライトに3.7V・10440は必要ないんじゃない?』 と、ずっと思っておりました。
Li-ion充電池を使う事で明るくパワフルになったとしても、電池容量(ランタイム)や熱的にも限界点が低いから普通の乾電池仕様でよくない?…的な
今回、生まれて初めて10440仕様のライトを使ってみて感じたのは、確かにランタイムや発熱の問題はあるものの、使い方次第では3.7V充電池ならではの明るさは捨て難いモノがあるなと…。
また、AAAサイズの小型EDCライトがここまで多モードである必要があるのか否か…についてもユーザー各々の使い方、価値観でその評価は変わってくると思います。
熱やランタイムについて一番キビしくて不利となる【Turbo】が特殊モード群に組み込まれていますが、これはメーカー側でも消費電力や発熱の問題をきちんと認識していて、意図して操作しないと【Turbo】が発動しないように敢えて特殊モード群に振り分けていると考えられます。
10440の限られた容量の中で上手くやり繰りできるように、モード区分についてもよく検討されているなと感じました。(※FOLOMOV 18650S では【Turbo】が通常モード群に含まれています)
【Moon】でのスタートも可能ですし、モードメモリも備えているのでユーザーが常用する明るさでの点灯開始も可能です。
あと、C1のみを使うケースでは関係無いかと思いますが、先の18650Sや後日紹介予定のC2とも基本操作が統一されているので、これらのどれか一つの製品を使った経験があれば迷う事なく使いこなせます。
操作方法を覚えるために必要な手間と時間は、それほど大した時間ではないのですが、個人的には操作方法の統一もブランドイメージを確立する為の重要な要素だと思います。
それと、コレも極めて個人的な事ですが、夏の間中はTシャツと短パンという超軽装で過ごす時間が長くなり、大きなライトをEDCするのが億劫になってしまいます。(大きなライトはモッコリ八兵衛みたく…)
かと言って、常にライトを持っていないと何となく不安になりますし、出来ればカバンとかは持ちたくない派なので、どうしても夏場は1AAAライトをEDC…って事になるのですが、小型でパワフルな FOLOMOV C1 は携行率が高くなりそうです。
クリップの方向が固定されているので、これも評価が別れる要素かもしれません。
防止のツバに着けて即席ヘッドランプとして使うには便利ですが、諸々の(ヘッド、スイッチ、クリップ)位置関係によりキーライトとしては使い辛いのでC1単独での使用が多くなりそうです。
それでも高演色なLEDを採用し、多種多様なモードを備えた FOLOMOV C1 は、デザインも含めてユニークな存在だと思います。
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いつも参考にしながら拝見させていただいてます。
マニュアルがとても分かりやすいです。
ところで、私の所有しているEDC C1は
MOONよりもかなり弱い光で常にビーコンを
発しているのですが、そういうものなのでしょうか?
教えてください。
よろしくお願いします。