4月といえば新入学や新入社、進級や転勤などに伴い、新たな環境の中で新生活を始めた方も多いと思います。
そんな桜の咲く季節にウチにも新しい入居者がやって参りまして、ドキドキ、ワクワクなdoormanでございます♪
【FOLOMOV】というメーカーのフラッシュライトなのですが、まだ製品数自体は少ないものの、既に幾つかの製品(ライトや充電器、電池)をリリースしているので海外通販サイトやFacebookなどを通じてご存知の方も多いのではないでしょうか?。
一応、これまでも発売済みのFOLOMOV製品をチェックしてはいたのですが、「小型でEDC向けの製品に注力しているメーカーのかなぁ…」 というのがFOLOMOV製品全体に対する印象でした。
今回ご紹介する FOLOMOV 18650S も 18650 Li-ion充電池仕様でありながら非常にコンパクトな製品で、EDCするのにピッタリなライト・・・なのですが、モードグループを切り替えることでタクティカル系に早変わりする素敵フラッシュライトであります。
外観デザインも含めて諸々の仕様が自分好みではありましたが、多モード・多機能なフラッシュライトゆえに操作が煩雑で使いづらいかも・・・と、思ったのも事実です。
しかし、実機を触ってみると操作体系・方法(UI)がスッキリと整理されているので使いやすく益々気に入りました♪
のっけから【まとめ】みたいになってしまいましたが、超気に入った FOLOMOV 18650S をじっくりと見ていきたいと思います。
製品HP
- FOLOMOV Official WEB site – folomov.com
- FOLOMOV 18650S – folomov.com
- FOLOMOV 18650 3400mAh Li-ion充電池 – folomov.com
FOLOMOV Official SNS
- Facebook – Folomov / @folomovbrand
- instagram – Folomov / folomov_light
- Twitter – Folomov_official / @Folomovofficial
参考
- FOLOMOV 18650S (2600mAh ver.) – amazon.com (USA)
- FOLOMOV 18650S (3400mAh ver.) – amazon.com (USA)
INDEX
パッケージ
パッケージは、紙製の外装にプラの中トレイという形態で、裏面に主要諸元が記載されています。
18650S本体、充放電用USBケーブル、英中文マニュアル、予備Oリング、ランヤードで18650 Li-ion充電池は本体に内蔵されています。
仕様/サイズ
先述の通り、18650単セル機としてはかなり小型の製品で、大柄な単三電池仕様のライト...といった感じです。
ちなみにボディを実測したところ、先端からリアのUシェイプの立ち上がりまでは101mm、先端ヘッド径が23.8mm、リア径が23.3mm、グリップ径が22.3mmでした。(※実測誤差があるカモなので参考値としてください)
カタログ値の全長:99mm は、Uシェイプの立ち上がり部分を含めない長さですが、2mm長くなったところでコンパクトなのは変わりありませんし、太さも1インチ(25.4mm)以下と細身にできているので個人的には嬉しい誤差であります。
電池込みの装備重量も約100gなので18650の単セル機としては軽量です。
付属の 18650 は、電池本体にUSB充電機能を備えている関係で、一般的な18650 Li-ion充電池に比べて約5gほど重めですが、より軽量な18650を使えば装備重量が100gを切ることになります。
太さについては18650仕様らしいサイズなのですが、リフレクター&リアスイッチでありながら非常にコンパクトにまとまっています。
ボディ
FOLOMOV 18650S の本体カラーは、このグレー色とブラック色の2種類のカラバリが用意されており、付属する18650 Li-ion充電池の仕様によって本体のカラーリングが異なるようです。
電池仕様については後述しますが、自分が調べた限りでは、グレー色は容量:3400mAhでUSB充放電機能付き18650が付属、ブラック色は容量:2600mAhの充電機能のみの電池が付属するようです。(※2019/04現在)
今回は3400mAhの18650が付属するモデルなのでグレー色となりますが、落ち着いた感じのグレーでとってもgoodです♪
ヘッド、グリップ、リアの3ピース構成です。
グリップのローレットは浅めでサラサラとした感触です。
HA-Ⅲの皮膜は均一でムラなども無く、プリントにも滲みが見られず非常に綺麗です。
ハメ込み式の頑丈なクリップは肉厚で、生地一枚でもしっかりと挟んでくれます。
ヘッド
SMOリフレクター、搭載LEDは Nichia-219D で色温度は 5000K。
●参考:日亜化学工業 NVSW219D
219Dの詳細な仕様については、上記URLにデータシート[PDF]へのリンクが貼られているのでそちらを参照願います。
日亜化学工業のLEDは、219Bや219Cなど既にお馴染みとなった感がありますが、219D は 219B や 219C よりも単位電流あたりの光束値が僅かながら向上しています。
配光や演色などについては後半の照射画像で確認して戴きたいのですが、広角照射でありながらスポット光もしっかりとしていて、タクティカル寄りの配光となっています。
【Hi】や【Turbo】で点灯させるとそれなりに発熱するので、ヘッド部分の放熱フィンも単なるデザインではなく放熱に一役買っているようです。
放熱フィンに対して、更に直交するよう彫り込まれている部分は、欠き込み自体は浅いのですが、コレが結構、転がり防止(アンチロール)の効果があります。
ヘッドとグリップのジョイント部は無塗装なのでヘッドが緩んでいても通電しますが、しっかり締めていないと防水性が低下するので要注意です。
【+】接点部の周囲にウレタン素材のクッション材が貼られている関係でフラットトップ形状の電池は使用不可となっています。
リア/スイッチ
外見からは普通のスイッチのようにしか見えませんが、内部のスイッチは、サイドスイッチに多く採用されているタクトタイプのスイッチが使われています。
タクトスイッチとした事で、スイッチユニットの厚みが抑えられ小型化に繋がり、サイドスイッチ製品のイイトコ取りをしたように多種多様なモードをシンプルな操作で使い分ける事が可能となっています。
タクトスイッチなのでリバースクリック式ともフォワードクリック式とも異なる操作感となり、スイッチストロークが短く、スイッチ内部のパーツ同士が擦れる際の抵抗感も感触もありませんが、サイドスイッチ製品のライトの使用経験があれば違和感は感じないと思います。
スイッチブーツと内部のスイッチの間には0.5mmくらいのクリアランスが有るので意識してクリックしないと点灯しません。ただ、機械式スイッチよりは誤点灯のリスクが大きく、メーカーもそれを認識しているからなのか18650Sはロックアウト設定が可能となっています。(※後述)
他の特徴としては、消灯状態から点灯させる時、スイッチをクリックしてから点灯するまでに体感で0.1秒くらいのタイムラグがあります。
具体的には、リバースクリック式スイッチのように「カチッ」と音がしてから指を離してスイッチ内のスプリングが戻って点灯する時より1テンポ遅れる感じです。18650Sはタクトタイプのスイッチでストロークが少ないので余計にタイムラグを感じるのかもしれませんが使用上の不都合はありません。
テールエンドはUシェイプ形状ですが立ち上がり部分が低く抑えられ、普通のリアスイッチと同様にスイッチ面積が確保されているので操作性も良好です。
テールスタンドも可能となっており、重心が低く接地面積も大きいので安定しています。
リアジョイントのネジ山数は少ないのですが、強度的な不安は皆無です。
端部小口は無塗装なのでリアを緩めての物理的ロックアウトも可能です。
・・・が、この物理的ロックアウトから復帰させる際、通電可能状態になった時に、ほんの一瞬だけライトが弱く点灯するので、このライトは回路的(スイッチ的)に待機電流を消費するタイプのライトかもしれません。(※あくまでdoormanの想像です)
電池
18650S には付属のLi-ion充電池に3400mAh(グレー)と2600mAh(ブラック)のモデルが用意されています。
両モデルとも電池本体にUSBポートを備え、5V出力が可能なモバイルバッテリーやPCに繋いで充電が可能でプロテクト回路を備えています。
電池は【+】方向から本体にセットします。
満充電状態では出荷されないので使用前に必ず充電してください。(開封直後に電圧を測ったら3Vチョイでした)
動作保証および製品保証の対象外となりますが、ボタントップタイプの18650 Li-ion充電池であれば他メーカーの電池も使用可能です。
電池容量が10%以下になると【Low】と【Lowest】でしか点灯できなくなります。
充電/放電
USB-A(オス/メス)、micro-USB(オス)の3つのコネクタ形状のUSBケーブルが付属します。
充電は、直接ケーブルを電池に繋いで充電します。
充電するのにライト本体が必要無いので、他の電池を使えば充電中もライトが使用できます。
充電中は【赤】、充電完了時には【緑】で電池のインジケーターが点灯します。
FOLOMOV 18650-3400mAh 版には充電機能の他に放電機能が実装されています。(2600mAh版は充電機能のみ)
ん?電池が放電するのは当たり前だろ…って?
いえいえ、3400mAh版は、↓のようにモバイルバッテリーみたく電池単体がパワーバンクとして機能する(最大:1A出力)…って事です。
最初、付属のUSBケーブルにUSB-Aのオス/メスが存在するのは、充電中も使えるUSBポートが減らないように気を利かせた…と、思ったのですが、ケーブル1本で充放電が賄えるようにって事だったんですね…(^^;
ちなみにパワーバンクの機能は電池側に実装されているので、18650Sに付属のUSBケーブルを他のUSBポート付きのLi-ion充電池に接続してもパワーバンクとしては使えません。
容量が3400mAhと限られてはいますが、いつも使っているライトの電池が非常時のバックアップ電源としても使えるのは心強い限りであります。
モード
ON/OFF、モード変更の基本操作は、スイッチの1クリックで点灯、同じく1クリックでレベル変更、0.5秒の長押しで消灯となります。
冒頭で述べた通り、18650Sには【Illumination mode】と【Tactical mode】の2つのモードグループを備えており、点灯・消灯状態に関係無くスイッチを7回連続でクリックすると6回点滅の後、双方のモードグループを行き来できます。
Illumination mode
いわゆるEDCモードで、【Moon】-【Lowest】-【Low】-【Mid】-【Hi】-【Turbo】の6つの常時点灯モードの他に【Strobe】-【SOS】-【Beacon】の3つの特殊モードが使用できます。
【Moon】を除いて【Lowest】から【Turbo】まで5段階のレベル内では、変更順序に【上り】と【下り】があります。一般的に【Turbo】まで行ったら次は【Low】に戻るのですが、18650Sの場合は一段下の【Hi】になり、更に1クリックする度に【Med】-【Low】-【Lowest】とモードが下がります。
点灯・消灯状態に関係無くダブルクリックで【Strobe】、ダブルクリックする度に【Strobe】→【SOS】→【Beacon】→【Strobe】…と切り替わり、シングルクリックで常時点灯モードに復帰します。
このモードグループではモードメモリ機能が有効となり、1クリックで点灯すると記憶されたモードで再点灯を開始します。(【Moon】と3種類の特殊モードはメモリーされません)
【Moon】でスタートするには0.5秒の長押し操作を行います。
【Moon】で点灯開始後にモード変更を行うと、一段上の【Lowest】ではなく最後に消灯した時のモード(メモリーされたモード)に移行します。
具体的には、前回に【Hi】で消灯、スイッチ0.5秒の長押しで【Moon】にて再点灯したとして、そのまま【Moon】の状態で1クリックすると1段上の【Lowest】ではなく【Hi】に“直行”します。
【Moon】から普段常用するレベルに移行するのにスイッチ1回のクリックで済むのは非常に便利で、慣れると便利さが実感できるのですが、18650Sのような仕様のライトは初めてだったので最初は戸惑いました。(^^;
文章にすると煩雑に感じるかもしれませんが、Illumination mode ではシングルクリック、ダブルクリック、0.5秒長押しの3タイプの操作で18650Sをコントロールできるのでスグに使いこなせると思います。
【Illumination mode】のUIはMANKER製品に似ていて、【Moon】からのモード移行や上り・下りの区分に慣れが必要かもしれませんが、使い慣れると快適であり【Tactical mode】ではリバースクリック式のスイッチでは不可能な間欠点灯も可能となっているのは魅力です。
Tactical mode
このモードグループでは【Turbo】と【Strobe】の2モードのみが使用可能です。
1クリックで【Turbo】の連続点灯、同じく1クリックで消灯となります。
スイッチを押したまま0.5秒以上経過すると【Turbo】の間欠点灯動作に切り替わり、スイッチを離すと消灯します。
点灯・消灯に関係無くダブルクリックで【Strobe】で常時点灯、これも1クリックで消灯となります。※【Strobe】には間欠点灯モードがありません。
Lock-out
Illumination/Tacticalのどちらのグループでも消灯時にスイッチを素早く3回クリックすると3回点滅後に誤点灯防止のロックアウト状態になります。ロックアウトを解除するには、設定時と同じく素早く3回クリックすると1回点滅してロックアウト解除となります。
Countdown-timer
カウントダウン・タイマーは、Illumination-mode 時のみ設定が可能な機能です。
どの区分でも点灯時に3回クリックすると1回点滅して約3分後に自動で消灯するように設定されます。
面白いのは、自動消灯の設定時間が3分間だけではなく、タイマーが設定済みの状態であれば3回クリックする度に3分ずつ“延長”され、最大で30分まで設定できます。何分間に設定されたかは3回クリック後の点滅の回数で把握できます。例えば1回点滅ならば3分間、2回点滅なら6分…という具合に、点滅回数×3分間がタイマー設定時間になります。
タイマー設定は消灯やモード変更など、スイッチ操作を行うと強制解除されます。
FOLOMOV 18650S / Nichia 219D (5000K) with 18650-3400mAh – YouTube
照射
水平照射
配光/光色
LED電球
FOLOMOV 18650S
BLF A6
JETBEAM JET-PRT1
OLIGHT S30R-Ⅲ
ThorFire TG06S
屋外照射
白昼/軸線(立木まで67m)
FOLOMOV 18650S
BLF A6
JETBEAM JET-PRT1
OLIGHT S30R-Ⅲ
ThorFire TG06S
演色性能値(Ra値)についての記載はありませんが、暖色過ぎず、白色過ぎずで自分的には好みの色温度です。
BLF A6 も同じ 5000K なのですが、A6搭載LED(CREE XP-L)のカラーBINが 3D な為か18650Sよりも色温度が低いようです。(A6も3Aや3Bだともう少し色温度が高くなるのかもしれませんが、18650Sの5000Kの方が好きです)
口径、SMOリフ、日亜219Dのバランスが非常に良い感じで、リフが浅いので「ブワッ」って感じの広角照射になりますが、スポット光がハッキリ、クッキリしていてEDCライトの配光というよりもタクティカル系テイストの配光です。
最外周にスピルが確認できますが、屋外照射時には気にならないかと思います。
デジカメを通すと僅かにフリッカーが確認できますが、扇風機やハンドスピナーでは判らないほどの高周波なので、屋外照射時も反射光にチラツキは見られず、個人的には許容範囲内です。
まとめ
いやぁ...、お世辞抜きでマジで良いデス♪ > 18650S
まず、ナンと言ってもグレーのカラーリングが素敵です(笑)
ユーザーの好みや予算があるかとは思いますが、グレーかブラックか迷ったら、個人的にはグレー色のモデルをオススメしたいです。
ポピュラーなブラック色のフラッシュライトも好きですが、全部がブラック色だと流石に...(^^;
以前からシルバーやグレーの製品は好きだったのですが、HA-Ⅲ仕上げのガンメタ系グレーは高級感があり、ナンにでも合わせやすく、ハードな印象が和らいで人前でも使いやすいのではないでしょうか?
グレー版に付属の18650電池はパワーバンク(モバイルバッテリー)としても使えますし、容量が3400mAhと大きいのも魅力です。
光色や配光パターンも好みですし、Uシェイプ形状の立ち上がりも高さを抑えてあるのでスイッチの操作性も良くなっています。一般的なメカニカルスイッチほどのクリック感はありませんが操作ミスすることは無いでしょう。逆に18650Sのスイッチに慣れてしまうと一般的な機械式スイッチが重く感じられるかもしれません。
光束値が小さくなってランタイムが短くなっても構わないので、このデザインのまま 16340、或いは 18350のショートモデルかショートタイプのグリップをオプションでリリースして欲しいなぁ・・・なんて…(^^;
しかしながら、既に現時点で18650Sの完成度は非常に高く、市販されている既存製品をよく研究してデザイン、製品化されたのかな?…と、思えるほど、使いやすいフラッシュライトです。
気になった点は…
敢えて挙げるとすると、デザインもカラーリングも良いのですが、ボディにプリントされた【FOLOMOV】のゴシック体の文字が少々野暮ったく、折角の高級感をスポイルしているように感じました。
それと、イルミネーション・モード(EDCモード)時はレベル変更パターンに上り・下りが存在するので、一段下げるつもりが一段アップしてしまった、若しくはその逆…という事が起きやすいかと思います。
【Moon】を除いて【Lowest】から【Turbo】まで5段階のレベルが存在するので一般的な“一方通行的なモード変更”の方が混乱しないかもしれませんが、ユーザー各々で使用頻度の高いレベル区分は異なりますし、多モード式ライトのUIに絶対的な正解というモノは存在しないので、最終的には“慣れの問題”という事になるのかもしれません。
自分は、普段からEDCライトは【Moon】や【Low】で点灯開始が可能なライトを使い、他に一発でMAX点灯が可能なライトの二本持ちがデフォとなっていますが、どちらも可能な18650Sは自ずと携行率がUPしそうです。
フラッシュライトは持っていると安心…なツールの一つなのですが、FOLOMOV 18650S は安心感が3倍増しになるライトだと思います。
日本国内での販売は未定とのことですが、既に複数の国内販売店にコンタクトを取っているようなので日本での発売も近いかもしれません。また、製品ラインナップも絶賛拡充中のようなので今後も注目していきたいと思います。
参考になります。
グレー版(3400mAh)を購入しようたしたら、
アマゾンUS では、日本への発送不可でした。
海外通販でも取り扱っているお店が限られているのが残念。
販路の拡大が課題かと思いますが、掛け値無しに良い製品なので日本での販売に期待したいです。
ブラック(2600mAH)なら、
Banggood で扱ってるんですけどね。