アメリカには CPF(CandlePowerForums)と BLF(BudgetLightForum)という有名な老舗のフラッシュライト・フォーラム(掲示板)が存在し、常に活発な情報交換や詳細なレビューが投稿されています。
あくまで個人的な印象ですが、CPF が銀座・青山だとすると、BLFは秋葉原・上野…という感じでしょうか?(あ、誉めてるんですョw)
それだけBLFはコアでマニアックな方々が多く参加しているフォーラムで、以前は安価なライトのレビュー&改造ネタのスレッドも多く立っていました。(Badget Light のネーミングはソコから来ているんじゃないかなと…)
doormanも過去、海外通販を利用してちょっとアレなライトを購入する際にはよく覗いていましたし、MODする過程での Try & Error 精神の大切さ(?)をBLFで教わり今日に至っています。
また、このブログの構成・内容もこの2大フォーラムにかなり影響を受け、構成などをリスペクトしています。(パクッてるんじゃないよ、あくまでリスペクトだよ!)
そんなライト沼の深淵に集う方達の意見を具現化・製品化したのが【BLF edition】シリーズで、BLFをよく知っている方なら【BLF edition】を冠しているだけで 『イっちゃってる製品…』 と、思われるのではないでしょうか?
正式名称は KRONOS X5 BLF-Limited Edition になるかと思いますが BLF X5 で…。
今回も amazon の Aoniro J 様から BLF X5 (NW) の実機を提供して頂きましたが、doorman自身が大きな勘違いをしていて慌てる事になりました・・・。
詳細は【まとめ】でお伝えしますが、そんな “イっちゃってる” BLF X5 のレビューを今回はお届けします。
製品HP
・MANKER HP
・MANKER HP – KRONOS X5 LED Flashlight
・BLF X5 – amazon.co.jp
関連サイト
・BLF – TopPage
・BLF – Kronos X6/X5 GB – Group Buy now closed.
関連記事
・LUMINTOP SD4A / CREE XP-L HI – roomX.jp
INDEX
パッケージ
クラフト紙のシンプルなパッケージ。
X5本体以外は、ランヤードと予備Oリング、予備スイッチブーツでマニュアルは最初からありません。
ん?…マニュアルが無いとダメ?
いやいや、それが【BLF】が【BLF】たる由縁ですからw
サイズ
・全長:105mm
・ヘッド径:φ31mm(※実測値)
・グリップ径:φ20mm(※実測値)
・本体重量:78.6g(※実測値)
・装備重量:98.1g(※実測値・使用電池により差異)
全長やヘッド径は L2M とほぼ同じですが、14500仕様なだけにグリップはAA仕様の太さです。
なので余計にヘッドが大きく感じますが、このバランスをどう感じるか?…が、そのままX5に対する心象、もしくは選択の基準になりそうな気もします。
ただ、φ31mmのヘッド径にXP-L HIを組み合わせることで小型Throw系を実現しているので、普通のヘッド径にしたら凡庸な製品になってX5の魅力が半減しそうです。
ボディ
全体にローレットが施され、どちらかと言えばオーソドックスなデザインです。
ローレットは浅めでシルキーな感じですが、逆手で握った時に小指がヘッドに掛かりチカラが入れやすい為か滑るような感じはしません。
シンプルなデザインのステンレス製クリップはハメ込み式です。
※無理に外すと塗装が逝ってしまいそうなのでハメたままにしています
塗装も一般的なHA3塗装と比較しても遜色無く均一に仕上げられています。
ヘッド/LED
大きなヘッドの半分ほどに放熱フィンが施され、見た目で熱くなりそうな予感がします。
XP-L Hi も見慣れて来た感はありますが、キッチリとセンターに配置され、内部に埃の残留などは一切有りません。
スイッチ
スイッチはリバースクリック式で間欠点灯は出来ません。
面白いのは電池をセットしてリアキャップを閉め、点灯可のスタンバイになるとリアスイッチがブルーに発光します。この状態でスイッチを全押しするとライトが点灯し、今度はリア部が消灯します。(※点灯中は常にリアが消灯)
スタンバイ状態では待機電流を消費するため、使わない時はリアキャップを緩めて完全に通電をカットしてロックアウト状態にしておくことをお薦めします。
リアジョイントのネジ部は角ネジではありませんが、ネジ山処理がなされているのでスルスルと回せます。
電池
動作電圧は 2.8 – 4.35v
電池は 3.7v 14500 Li-ion充電池を使用します。
一般的なボタントップ電池だけでなくフラットトップ型も問題無く使えます。
コバルト系ICR、マンガン系IMRの両方を試してみましたが、両方とも満充電状態だった為かMAX点灯時の明るさに差異は認められませんでした。モードの切替も安定しており、必ずしもIMRが必須ではなさそうです。
ただ、回路にAMC7135もしくはその互換チップを8つぐらい使っているハズなので、最大で2.8A~3Aもの大電流が一気に流れると思われます。それを考えるとハイドレインに対応したIMR系電池との相性が良さそうです。
モード
X5は非常に多彩なモードを有していて、下記のように8種類の通常点灯のモードパターンからユーザーが選択可能となっています。
※工場出荷は【6】のパターン、Config mode で選択・変更が可能です
1 — 1400 Lumen
2 — 5, 1400
3 — 5, 293, 1400
4 — 5, 135, 543, 1400
5 — 5, 79, 293, 688, 1400
6 — 5, 54, 178, 419, 813, 1400
7 — 5, 47, 135, 293, 543, 858, 1400
8 — 5, 35, 99, 213, 365, 613, 953, 1400
常時点灯の他には、【Police Strobe】と【Bike Flasher】の2つのストロボモード、他には【Battery check】の点滅パターンがあります。
【1】のシングルモード以外は、消灯から2秒程度経過すると再点灯時には必ず 5ルーメンで点灯します。
【Muggle mode】、【Special mode(仮)】、【Config mode】の具体的な操作方法は動画を参照して下さい。
BLF X5 / CREE XP-L HI : How to use the Bistro-UI.
一見すると複雑な操作方法に感じるかもしれませんが、慣れてしまうと実に簡単ですし【Strobe】を含めた特殊モードとのグループ分けが明確で 『よく考えられているなぁ…』 と、感心するようになりました。
最初は【Short-press】と【Mediam-press】の使い分け、タイミングが難しいと感じたのですが、【Mediam-press】のアクションはスイッチのダブルクリックでも代用できると知ってからはX5の使用頻度が一気に上がりました。
【Config mode】は予めプリセットされたプログラムをユーザーが呼び出し、マイコン(ATTiny 25V)動作をコントロールできる機能です。(フラッシュライト回路のマイコンは圧倒的にATTinyが多いですな…)
動画では【MOON】の5ルーメンから【Short-press】を繰り返して【Config mode】に突入していますが、中間レベルの明るさから【Short-press】を繰り返しても構いません。
【Short-press】を繰り返す回数は【Short-press】を開始する明るさレベルによって微妙に変わりますが、【Short-press】しても点灯しなくなるのでスグに判ります。この時点で【Config mode】に突入しているので【Short-press】を中止します。
書き換えたい項目の順番が来たら、その順番と同じ回数だけ点滅した後に弱くフラッシュするので、フラッシュしている間にスイッチを全押しするとプログラムが書き換えられます。(各設定項目のプログラムはトグルで呼び出されます)
どこをどう書き換えたか判らなくなったり、元に戻したい場合は8番目の【Factory reset】を選択すれば工場出荷状態に戻ります。
照射
Level 1. (MOON = 5 Lumen)
水平照射
配光
ThruNite Neutron 1A (1C) / XM-L T6 [CW] / Turbo : 255 Lm @14500
LUMINTOP SD4A / XP-L HI [CW] / Mid : 310 Lm
BLF X5 / XP-L HI [NW] / Lev.4 : 419 Lm
屋外照射
白昼/軸線(中央立木まで67m)
BLF X5
BLF X5 – All mode
LUMINTOP SD4A
MANKER T01
BLF X5 / MANKER T01 / LUMINTOP SD4A – MAX比較
※WB=太陽光
※T01 / BLF X5 はIMR14500 (3.6v)にて点灯
今回 Neutral White をオーダーしたのですが、カラーグループが【3B】なので本来のNW色という感じです。
7135チップを使いPWM制御(調光)しているのでデジカメを通してみるとフリッカーが出ているのが確認できます。
LUMINTOP SD4A との比較ではヘッド径の大きさ、リフの深さにより、同じXP-L Hi を搭載していても集光度合い(=飛距離)についてはSD4Aに軍配が上がります。しかしX5は集光度合いが緩やかな分、周辺光の光量が多くEDCでも使いやすい配光かと思います。
実際に1400 Lm か否かは敢えてツッコミませんが(目視では確実に1,000ルーメン以上出ています)このサイズでこのレベルの出力が可能になっている点を素直に評価したいと思います。
まとめ
もう、ホントに面白い製品を作ったなぁ♪(*´∇`*)…というのが BLF X5 に対する第一印象。
MANKER社のHPでは KRONOS Products としてMANKER製品とは区別されているようですが、これだけ面白いなら些末な事かなと…(^^;
EDCするのにはヘッド径の大きさがどうかな…と、思っていましたが秋冬物の服を着るようになってからはX5のヘッドサイズもさほど気にならなくなりました。
なによりこのサイズで飛び系テイストなのが楽しく、5ルーメンでスタートするのも気に入っています。
3.7v-14500仕様のみOKというのが微妙にハードルを上げている気もしますが、それさえ乗り越えれば目の前に未体験ゾーンが広がるのは間違いありません・・・( ̄ー ̄)ニヤリッ
MANKER E14 もそうですが、こうした【振り切った製品】もやはり楽しく 『ライト沼にハマって良かったゼ…( ̄ー ̄)フッ』 と改めて感じさせてくれる製品です。
個性的でありながら結構実用的なので14500Li-ion充電池が手元にあるなら…是非。
今回はamazon倉庫発ではなかったのですが、出荷の手配から1週間程で届きました。
天候や休日の関係で多少の遅延はあると思いますが追跡番号付国際郵便で発送されるので必ず届きます。多少は箱のヘコミとかが有るかもしれませんが、リラックの海に飲み込まれて消失する事は無いので安心してオーダーしてください。
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海外通販サイトを見て、随分前からX5の存在は知っていましたが、ヴォイニッチ手稿に出て来そうなモード変更操作図が強烈過ぎて製品仕様まではしっかりと把握しておらず
『AA仕様でXP-L HIとは…さすがはBLF、やるなぁwww』
と、大きな勘違いをしていました。
そうなんです。。。
BLF X5 はサイズこそAA仕様ですが1.2vや1.5vの乾電池はNGで 3.7v-14500 Li-ion ONLY のライトだったのです。
このブログを以前からご愛読頂いている方はご存知かと思いますが、予てより doorman は 『単三電池と誤使用の恐れがあるので14500 Li-ion充電池を使わない!(`・ω・´) 』 と宣言しており、実際に14500は1本も持っていませんでした。
X5 が 3.7v 14500 ONLY とは知らずレビューを書く段になって、さあ大変…
(実際にeneloopをセットしたが点灯せず、メチャ慌てたのも今はイイ思い出デス)
既に個人で海外通販を利用してLi-ion充電池を入手するのが以前と比べて難しくなっており、自分の場合、後はamazon頼みになりますが amazon 扱いの14500はお値段が少々…
それでも電池がなければ点灯させられないので、一番安価な TrustFire 14500 900mAh をオーダーしましたが、IMRではない電池でどこまでX5のパフォーマンスが引き出せるかは未知数でした。
TrustFire 14500 900mAh はFBA品ではありませんでしたが、数日のうちに電池も届き 『Let’s 照タイム!(゚∀゚)』 と張り切っていたのですが、doormanの生息している地域は9月中はずっと雨天が続き、10月も第1週を過ぎる頃まで夜間の撮影ができませんでした…orz
ならば…って事で、ビームショット撮影できない間に【Muggle-mode】の操作動画を作り、IMR 14500をオーダーしてソレが届いてからビームショットを撮影してやろうじゃないかっ! と開き直り、ブログ記事作成がココまで伸びてしまいましたとサ・・・
ん?あれほど14500は使わないって言ってたじゃないか… って?
ソレはソレ、コレはコレです!(`・ω・´) キリッ (オイw)
まぁ、でも誤使用の危険があるのは確かなので、14500 Li-ion充電池だけは【3.7V】と大きなラベルを貼って特別保管庫に隔離して保管しています。
dooramanさん。こんばんは。
私はCWだったのですがNWもいいですね♪
集光が効いているのでmoonが結構使えてRECONみたいな使い方をしています。1.2vとかで動作しない仕様も振り切れていて好きです。16340とかで出さなかったのはこのスタイリングを維持したかったのかなぁと勝手に思っています。ラッパのようなヘッドとか懐中電灯らしくて握って、使って楽しい1本とコッソリと楽しいんでいます。日本でもカッパー出してくれないかなと悪い癖がムラムラしています(笑)
ご無沙汰しております♪
X5は振り切っていながらユーザーによるリプログラムが出来たりと、意外と懐も広くてホントに面白い製品だと思います。(*´ω`*)
そうそう、X5はカッパー版も有るんですよね。。。
最近、森のなかまさんの影響で当家の銅王子も屋内ですが吊されております(笑)
いっそ、第二塩化鉄溶液で…と不埒な考えが頭をよぎりましたが、最初のカッパー製品なので思いとどまりました。
屋内でゆっくりと表情を変えていく銅王子を見ていて、年月の経過とともに表情を変えていくのがウィスキーみたいだな…と思いました。
銅製品の面白みに目覚めそうで恐いデス。