CREE XHP70.2は、XHP70の後継、Ver.UP版で XHP70B とも表記されるようです。
そんなXHP70.2を搭載した Lumintop ODF30C ですが、外観やモデル名に【F】の一文字が含まれていることからしてFlood系(拡散系)の大光量フラッシュライトであるのが伝わって来ます。
ベゼルとスイッチリングのカラーリングの所為なのか、どことなくO社の R50 Pro を連想させますが ODF30C はどんな感じのライトなのか?
これまでにない充電ポートのカバーの使い勝手やモード変更などについてレビューしたいと思います。
製品HP
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INDEX
パッケージ
お馴染みのクラフト紙ベースのパッケージです。
18650以上の電池を使用するライトのパッケージは、このタイプのBOXになっています。
内容物は、ODF30C本体、ホルスター、取扱説明書、保証書、サンキュー・カード、レッド・カード(使用上の注意)ですが、ホルスターの中に充電用のUSBケーブル、ランヤード、予備Oリングx2 が入っています。
ホルスター
一見すると何の変哲もないベーシックなホルスターですが、ポケット部分が少し浅く造られていて収納したまま充電ポートにアクセスできようになっています。
充電中のままカバンなどに入れて運搬するのには個人的にやや抵抗を感じますが、「ホルスターから出して充電。充電が終わったらホルスターに入れて…」という手間が省けるのは確かで非常に便利だったりします。
仕様
付属のマニュアルは英語・中国語・ロシア語・フランス語で書かれています。
日本語での記述はありませんが、難しい内容ではないので一読することをお薦めします。
サイズ
サイドスイッチ仕様のライトを並べてみましたが(左からU12、SD-mini、ODF30C、R50 Pro)当然ながら26650仕様のライトはグリップが太くなっています。
電池全長は同じでも(U12だけは21700ですが…)XHP70、XHP70.2の2機種はヘッド部分が大きく、それに伴い全長も長くなっています。それでも充分にコンパクトな製品に仕上がっていて、ハンドリングも非常に楽です。
電池込みの重量は使用電池によって多少増減するので参考程度に留めてください。
ボディ
航空機グレードのアルミ素材にHA3塗装。
加工・仕上げとも非常に綺麗です。
グリップ部分の加工ですが、普通のローレットよりも加工に時間が掛かるだろうなと…(^^;
手触りが非常に良く、凹凸のブロックが千鳥配置され、女性でも充分に握れる太さに納まっています。画像では太く見えるかもしれませんが非常に握りやすいグリップです。
ヘッド
新品の状態ではフィルターに保護フィルムが貼られているので使用前に必ず除去してください。
CREE XHP70.2 にOPリフの組み合わせ。
外観を比較するとXHP70との違いは一目瞭然で、XHP70.2はLEDダイが載っている放熱基板が蛍光色に着色されています。
着色されたベゼルはステンレス製です。
放熱フィンは全周に刻まれ、そしてお約束のルミ兎さん♪(*´ω`*)
ちなみにヘッドとグリップは分離できません。
スイッチ
スイッチブーツは半透明のシリコン製で充電時や電池残量インジケーターを兼ねています。
他のサイドスイッチ製品と同じくタクトタイプのスイッチですが、スイッチ全体の盛り上がりが高くなっています。
サイドスイッチとしてはスイッチストロークが長めですが、内部の遊びが少ないのでレスポンスが良く、操作しやすいスイッチです。
リア/テール
テールエンドはフラット形状でテールスタンドも安定しています。
ストラップホールのエッジが立っているので、ナイロン製リードのランヤード装着する時は切れやすいので注意してください。
電池室内部には電池の挿入方向を示すステッカーが貼られています。
リアキャップのジョイントネジ部は角ネジです。
電池
ODF30Cは、基本的に 26650 Li-ion充電池仕様のライトです。
18650→26650のスリーブを使えば18650もセット可能ですが、XHP70.2を搭載し【Turbo】モードではコレを単セルでフルドライブしているので、必然的に放電性能に優れたハイドレイン対応の18650電池が必要となります。
メーカー製のまともな26650であればICR系のLi-ion充電池でも充分な放電性能を有していますし、ランタイム面でも18650より有利となるので26650での運用をお薦めします。
マニュアルにも記載されていますが、ODF30Cには電池の逆挿しによる逆極性保護回路が搭載されていません。なので電池を装填する際には、電池室に貼られたステッカーの向きを厳守して電池を入れてください。
また、プロテクト回路の無いLi-ion充電池の使用は非推奨となっています。
今回は KEEPPOWER 26650 4500mAh を使っていますが、3.1C放電を謳っているだけあって安定して動作しました。
電池室ボア径にも若干の余裕があるので、よほど太い26650電池でない限り使用可能と思われます。
充電
充電ポートは金属製のプレートで保護されています。
カバーは薄く造られボディに密着しているので邪魔になるような事もなく、スッキリとしていてスタイリッシュであります。
回転スライド式…と、表現すれば良いでしょうか…
カバーの1点を中心に左右どちらの方向にも360°回転できます。
親指を押し当ててズラすと簡単に開けることができますが、少し軽すぎる気もするので、もう少しキツめでも良い気がします。(※個体差があるかもしれません)
この状態でもIP68防水、水深2mの水没にも耐えうる防水性能を持っていますが、ホコリや砂塵が入り込むとクリーニングが面倒ですし、しっかりカバーされていたほうが精神衛生上もよろしいかと思います。
キツくしたらしたで「開けづらい…」とか言われそうなので難しいトコロではありますが、丁度良い塩梅になれば更にGoodなギミックかと思います。
カバーを開けるとmicro-USBポートが表れるので付属のUSBケーブルを繋いで充電を行います。
充電中はスイッチ部分のインジケーターが点滅、充電が完了すると常時点灯に変わるので充電ケーブルを外してカバーを元の位置に戻してください。
充電時間は電池容量によって差がでますが、2A(2000mAh)で充電可能だとすると、今回使った4500mAhでは空の状態からおよそ2.5~3時間ほどで充電が完了する計算になります。
マニュアルには充電中の点灯は不可となっていますが、一応点灯させる事はできます。
ただし、【Eco】や【Low】のみで、それも短時間の点灯に留めてください。
※故障の原因や事故の元なので、間違っても【Hi】や【Turbo】で点灯させないでください。
モード
UIはMANKER社のライトと良く似ていますが、微妙に異なるので慣れが必要かもしれません。
具体的には…
【Turbo】での点灯
多くのライトが消灯時、スイッチが【OFF】の時でも一定の操作をすることで【Turbo】モードが発動しますが、ODF30Cは【Eco】を除く通常モード(Low・Med・Hiのいずれか)で点灯中にスイッチをダブルクリックすることで【Turbo】点灯が可能となります。【Turbo】モード中にスイッチを1-clickすると直前に使用していたモードに復帰します。
【Strobe】での点灯
【Turbo】と同じく【Strobe】発動についても条件があり、【Eco】で点灯中にスイッチをダブルクリックすることで【Strobe】および特殊モード群(Strobe・SOS・Beacon)に移行します。
【Strobe】の終了
【Strobe】を含む3つの特殊モードを終了させるには、スイッチを約1秒間長押しして、一旦、完全に消灯(OFF)させる必要があります。つまり、特殊モード群から点灯したまま通常モード群に復帰することはできない仕様になっています。
【Lock-out】モードについて
誤点灯防止の目的で搭載される事が多いロックアウトモードですか、ODF30Cは、【Lock-out】後も【Low】での間欠点灯のみが可能となっています。【Lock-out】を解除するにはリアキャップを緩めて完全に通電をカット、その後リアを締めると元の状態に戻ります。
正直、最初は【OFF】からのワンアクションが必要なので煩わしさを感じましたが、使っているウチに、どの手順もMax:3500ルーメンの高出力(=高発熱)ライトを安全に使用するための安全装置を兼ねているのかも?・・・と考えるようになりました。
【Turbo】での点灯は発熱を伴いますし、強い光で目にダメージを受けるので、点灯中に意図的に操作しないと【Turbo】にならない仕様は安全性を向上させる上で有用かと思います。
【Strobe】も【Eco】点灯後でないと発動できないのは、こうした強力フラッシュライトに馴れていない人にとっては慌てずに済みそうな手順ですし、【Lock-out】についても間欠点灯が可能な事で利便性が向上すると思います。誤点灯を完全に防止するならリアを緩めればOKですし、ソレを思うと通常状態への復帰手順も大した手間ではないと言えます。
幾つかのフラッシュライトを使っているウチに、いつの間にか忘れていた初心者の頃の感覚と申しましょうか…例えばイキナリ大光量になったりストロボになったりして慌てた事をODF30Cを操作していて思い出しました。
感じ方・考え方は人それぞれなのですが、“当たり前”と思っていたUIが必ずしも正解ではないのかもな…と、改めて考えるキッカケにもなりましたし、今後、大出力の製品が増えていく上で安全面への配慮とUIとの関係は益々重要かつ大きな課題になっていくと思います。
LUMINTOP ODF30C / CREE XHP70.2 : review – YouTube
照射
水平照射
配光/光色
LED照明
LUMINTOP ODF30C
OLIGHT R50 Pro
MANKER U12
LUMINTOP SD-mini
屋外照射
白昼(立木まで67m)
LUMINTOP ODF30C
OLIGHT R50 Pro
MANKER U12
LUMINTOP SD-mini
配光をチェックしてみると、R50 Proよりも照射角度が少し狭角ですが、屋外照射してみると充分に広角の拡散系配光ですし、逆にODF30Cは中心光がR50 Proよりも太いので、中心光の範囲内が明るく見えます。
7WクラスのLEDである XP-G3 や XHP50.2 も XHP70.2 と同じく放熱基板が蛍光色で着色されており、周辺光と中心光に色温度の差が大きいのですが、ODF30Cは広角配光で集光度合いが緩い為か照射範囲内に於ける色偏差は少なくなっています。超至近距離だとODF30Cでも色温度の偏差が確認できますが、屋外照射では気にならないレベルです。
【Turbo】での連続点灯は3分間となっていますが、【Turbo】で点灯した瞬間にヘッド部分の温度が急上昇します。一応、温度過熱防止機構(リミットは約55℃)を搭載していますが、過信せずに大出力の点灯は短時間に留めることをオススメします。
まとめ
ODF30C本体の充電機能を利用するのに専用電池を必要とせず、汎用26650 Li-ion充電池で運用可能なのは、ロングスパンでの運用を考慮するとハードルが下がる(主に充電池のコスト)と思います。
一方、R50 Pro は、パッドやクレイドルにセットするだけで手軽に充電が可能であり、毎日使う人にとってはこの手軽さは捨て難いモノがあります。
どちらを重視するかはユーザー次第ではありますが、ご自身の使用形態やライトの購入頻度(笑)に合わせて選べば選択をミスることは無いと思います。
気になった点は充電ポートのカバーだけですが、もう少しカバーがシッカリと固定出来ればより安心して使えるかと思います。
ただ、決して不具合というようなネガティブなモノではないですし、性能的にも実用上も問題無い程度の“特徴”であります。
こうした仕組みのカバーは充電式フラッシュライトとして初めての試みですし、ブラッシュアップの余地が有って当然かと思います。また、個人的にもこういうギミックは大好きですし、フラッシュライト市場の活性化や拡大に新たな試みや挑戦は必要不可欠な事かと思います。
ODF30CのUI(オペレーション)については、複数ライトの使用経験が多い方ほど戸惑うかもしれませんが、最終的には慣れの問題ですし、前述の通り大光量ライトに慣れていないユーザーにとっては安心して使えるUIかと思います。
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先月は豪雨に台風に地震と、日本中が自然災害に見舞われ、被害に遭われた方には心よりお見舞い申し上げます。
doormanのヤサも台風21号の強風で飛ばされた看板が外壁に激突して軽く破損しました。
この時は、近所のH鋼(100mm角)を支柱にした大きな看板が倒壊するほどの強風だったので、外壁が軽く破損した程度なら不幸中の幸いでありました。
そんなこんなでdoormanも所有しているライトを人に貸す機会があったのですが…
初心者にも使いやすそうなライトを何本か選んで提示。
先ずは第一印象だけで好みのライトを選んで貰ったのですが、ライトマニアではないカタギの方々、特に年配の方にはサイドスイッチのライトの方が第一印象でのウケが良かったのは意外でした。
未だに懐中電灯といえば、昔ながらのスライドスイッチのライトが防災グッズのイラストに描かれていますし、見慣れた形態の製品の方が抵抗を感じないのかもしれません。
ただ、オペレーションについて説明すると、スイッチの【長押し】や【半押し】という操作がカタギの方には馴染みがなくて難しいと感じるようで、結局、スイッチを1-clickすればON/OFFできる単純なライトを選び直していました…(^^;
そもそも興味が無いので多モード式のライトにも興味が無いのだと思いますが、シンプルな製品でも非常に明るいのには驚嘆されていましたし、LEDフラッシュライトに興味を持ってくれた方もいらしゃったのが妙に嬉しかったdoormanです♪
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