またマニアックな・・・と、いう声が聞こえて来そうですが・・・(´・ω・`)
【平成27年 戦術的強光手電筒整備計画】の一環(?)として OLIGHT i6 Paladin の代替?後継?趣味?(コレだなw)・・・いわゆる【タクティか~る】なライトです。
他のSKILHUNT社製品は国内でも幾つか販売されていますが、現行の DEFIER-X0 が販売されているのは見た事が有りません。
海外でもあまり人気が無い様で、旧型(XM-L T6搭載の550Lmモデル)からはLEDの変更だけなのでレビューも少なく、得られる情報が少ないので半年ほど迷っていました。
が・・・、通常価格($49~$50ぐらい)より安価で販売されているのを見つけてしまい【海外通販凍結命令・絶賛発令中!(゚∀゚)】にも関わらず・・・(´Д` )
オーダーから7週間近く経って遥々シンガポールから届いたので、あまり需要は無いと思われますがレビューなぞをお届けしたいと思います。
■製品HP
・SKILHUNT Official WEB site.
・SKILHUNT DEFIER X0
パッケージ
てっきり紙パッケージに入って来ると思っていましたが樹脂製のハードケースに入って届きました。
パッケージのイラストがちょっとアレですが、ハードケースってのがタクティか~るな雰囲気を盛り上げてくれます。
内容物は X0本体、シリコン製予備Oリング*2、予備スイッチブーツ*1、パラコード製ランヤード、英語・中国語マニュアル、保証書、乾燥剤となっています。
仕様/サイズ
・全長:142.5mm
・ヘッド径:36mm
・ボディ径:25.4mm(1″)
・重さ:130g
1*18650のライトとしては標準的なサイズですが、ヘッドのサイズとリアキャップが短いのが特徴的な製品です。(※詳細後述)
※参考装備重量
ボディ
モデル名とロゴが印刷されたフラットな面が2面。
メインパーツのヘッド、ボディ、リアの3分割式になっています。
直接性能に影響は有りませんが、ロゴを囲む廻りのラインがコストカットの関係からか彫り込みから普通の印刷になり少し安っぽい感じがして残念です。(S/No.表記も無くなっています)
グリップ部分には全てローレットが施されていますが、彫りは浅目でシルキーな手触りです。
グリップリングが有るのでスイッチ操作の際に滑る事は有りませんが、グリップリングとクリップを外すと少し滑る感じがします。
フラット加工された部分のエッジの面取り処理が甘く、ココから塗装が傷みやすいかもしれません。
ただ、全体の仕上げは丁寧でThruNite や OLIGHT と比べても遜色無いと思います。
ヘッド/LED
SMOリフとCREE XM-L2 の組み合わせでスポットくっきりの遠射系配光となっています。
P60互換ライトに比べてX0は口径が大きくリフも深いので、同じサイズのライトでも全く違った配光になります。
(MODした EDI-T T6 に近いのですが、それより更にスポットが強い感じです)
ヘッド先端にはステンレスベゼルを備え外観上のアクセントになっていますが、どうせならブラックにして欲しかったなぁ・・・ただ、波形のストライク形状ではなくプレーンベゼルなのは好感度大です。
放熱フィンはザックリとした感じですが、熱源となるLEDに近いほど深くなっています。
どれほどの放熱効果が有るかは未知数ですが、フィンの厚みが有るので蓄熱効果は高いかもしれません。(貯めたらダメじゃんw)
ヘッドサイズ比較
※左からi6、X0、L2T
比較してみると X0 のヘッドサイズの違いが良く判ると思います。
ヘッド径:36mmは、ちょうど i6(39.2mm) と L2T(32mm)の中間ですが、ヘッドの長さ(51.3mm ※実測値)が全然違います。
一見すると中途半端なヘッド径ですが、i6でさえ少々持て余し気味だったので保管や携帯性、可搬性の面で個人的には丁度良い感じです。ただ、C8の様なビッグヘッドに比べると、どうしても集光は甘くなるのでその辺りの割り切りは必要だと思います。
ヘッドとのジョイント部は角ネジになっていますが、無塗装で新品の所為かややゴリゴリ感が有ります。(これは FENIX LD25 でも有りました)
サーキットボードの【+】接点にはスプリングが有るのでフラット・トップのLi-ion充電池も問題無く使えます。
リア側のスプリングと両方で電池が固定されて電池に加わる衝撃を軽減する構造になっているのもタクティカル系ライトの特徴の一つだと思います。
リア/スイッチ
フォワード・クリック式で間欠点灯が可能です。
スイッチのタッチはやや堅めですが・・・L2Tとそんなに変わらないかな?
リアのジョイントも角ネジですが絶縁塗装が甘い様で、エッジ部分の塗装の耐久性は期待出来ないかもしれません。【-】接点部分のスプリングが強いので電池交換後にリアキャップがセットし辛く、ネジ同士のエッジ部分が互いに強く擦れてしまうのも塗装の寿命を縮める一因かと思われます。
今の処リアを緩める事で誤点灯防止のロックアウトが可能ですが、リアとキャップ、双方の絶縁塗装が禿げたらロックアウトが出来なくなりそうです。(スイッチが堅めなので余程の事が無い限り誤点灯はしませんが…)
スイッチブーツにはSKILHUNTのロゴマークが入っています。
ヘッドが長くなった分、リアキャップがかなり短くなっています。
必然的にグリップリングからスイッチまでの距離も短くなるので手の大きい方は違和感が有るかもしれません。
まだユニットをバラしてはいませんが、フォワード・クリック式のスイッチはリバース式のスイッチと比べてスイッチパーツ自体の全高が高いモノが多いので、どうやって組み込んでいるのか?少し興味があります。
(リペアを考えると特殊な専用パーツが使われていない事を祈るのみですw)
グリップリングはアルミ製でアンチロールにもなり、ステンレス製のベルトクリップを付ける場合は、クリップのリング部分を締め込んで固定する構造になっています。
SOLARFORCEのベルトクリップと比べると材の肉厚は薄いのですが、それなりに強度も有り、薄さが幸いして握った時も邪魔になりません。(ソラフォのベルトクリップはゴツ過ぎw)
リングとクリップは、銃身にマウントする際には不要なので外せますが、外すとスキ間が出来てしまうのでカッコ良くは無いですな・・・(´・ω・`)
電池
動作電圧は 3.0V – 9.0V で 2*CR123A、2*16340、1*18650 が使用可能です。
電池室には若干余裕が有りますが、直径19mmの18650が限界だと思います。
(画像のThruNite 18650 2600mAh は直径約18.5mm)
リアのスプリングが強い所為か、18650より細いCR123Aや16340でもボディの中で電池がラトルってしまう事はありません。
モード
・Hi:650 Lm / 90分
・Strobe:650 Lm / 3時間
・Low:60 Lm / 15時間
モードは《Hi》 – 《Strobe》 – 《Low》の3モードのみです。
モードメモリは搭載されておらず、ヘッドの状態で 《Hi》 スタートか 《Strobe》 スタートになります。
消灯時にヘッドが完全に締まっていれば 《Hi》 スタートで、少し(3~5mm)ヘッドを緩めた状態だと 《Strobe》 スタートになります。
《Strobe》 が2番目に来ているのは、モード変更の際に必ず 《Strobe》 モードを経由しなければならないからです。
《Hi》 からスタートした場合は、少しヘッドを緩め、一旦 《Strobe》 にしてから再度ヘッドを締めると 《Low》 モードに移行します。
《Strobe》 からスタートした場合は、一度ヘッドを締めて 《Hi》 にしてからもう一度ヘッドを緩めて 《Strobe》 にして、更にもう一度ヘッドを締めないと 《Low》 モードにはなりません。
操作方法・モード変更に関しては購入前からリサーチ済みでしたが、イザ実際に使ってみると日常生活の中で使うには、実に不向きな操作方法の製品です(笑)
しかし、よく考えてみると 『 どのモードで点灯するか判らない(覚えていない) 』 という事が起きないので、モード確認の為の仮点灯(?)が必要無く、製品の性格からするとコレが正解かな・・・とも思います。
照射
至近距離での照射パターンですが、距離が離れてもほとんどこのまま、スポットくっきりな配光です。
最外周部にステンベゼルの反射と思われるスピルが発生しますが、周辺光はムラも無く均一です。
ヘッド径の割りに照射角度が狭い(P60互換と大差無い)のですが、これは先端ベゼルからガラスフィルターまでの距離が深いのも影響しているからだと思います。
光色は遠射系との相性が良い Cool White で、画像だと青味がかって見えますが実際には純白です。
※屋外照射レポは電池環境が整い次第、TN36と一緒に・・・って事で、ひとつお願いします。(だって超寒いんだモンw)
《追記:2015/10/23》
屋外照射
白昼(中央立木まで67m)
SKILHUNT DEFIER X0
SKILHUNT DEFIER X0 – All mode
Olight i6 Paladin
P60 LED bulb – XM-L [CW]
P60 LED bulb – XM-L [WW]
まとめ
SKILHUNT DEFIER X0 を一言で表すなら 『 EDCの要素をどんどん削ったらこうなった 』的な製品です。
That’s tactical ! (゚∀゚)
常にHiスタートでモードメモリーも無し、ヘッドを緩めたら Strobe ONLY で“スポット命”的な遠射系配光などなど・・・
i6 Paladin もそれなりにタクティカル系でしたが SKILHUNT DEFIER X0 は i6 Paladin より更にタクティカル側に振った製品で、実際それを期待して(目的として)買ったので個人的には大満足です♪\(^o^)/
リアジョイントネジ部の塗装処理が甘かったり、お気にのホルスターがヘッド径の関係で使えなかったりしますが許容範囲内です。
私見ですが、Hiモードの650ルーメンってのはかなり控えめな数値で、実際には800~900ルーメン近く出ているような気がします。配光や光色の影響かもしれませんが、テール電流を計測したら約1.8~2.0A流れていました。
まぁ、カタログ値がどうであれ、ユーザーが明るいと感じればOKって事で…。
フラッシュライトに興味を持ち始めた頃にSKILHUNT社の製品も購入候補に挙がりましたが、どの製品も個性的なデザインで『 濃ゆいデザインのメーカー 』という印象が強く残っていました。(H02シリーズも面白そうなライトです)
DEFIER X0 は比較的オーソドックスな形ですが、人によって好き嫌いがハッキリ分かれそうなデザインですし、最近のフラッシュライトと比べると仕様や性能面で目新しい部分も無く、その割りに価格設定がやや高めでEDCとしては使いづらい・・・で、イマイチ人気が無いのかと思ってみたりしますが、シンプルなだけに飽きずに長く使えそうです。(とうとうメーカーHPからX0の掲載が消えてしまいました掲載復活!(゚∀゚)
個人的には、ThruNite LYNX(旧:Scorpion)の次にカッコ良いタクティカル系ライトだと思っています。(LYNX も X0 も滅茶苦茶カッコイイじゃないですか!?)
DEFIER X0 はEDC的な要素が無いので、メイン(サブ?)はEDC系ライトを携行して互いに補完し合うのが良いかも・・・(゚ー゚*)。oO
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日本ではサバゲーでしか縁の無い話ですが、タクティカル系ライトの要素のひとつとして銃身にマウントした時の操作性や機能性が挙げられると思います。
ThruNite LYNX や TN11S V2、OLIGHT M20SX-L2 Warrior などは、ライフルマウント時でも射手により近いリア側でモード操作が可能なようにデザインされ、最近リリースされたThruNite TN15は遠隔操作が可能なリモート・プレジャー・スイッチとのセットモデルが用意されています。
他のメーカーでもタクティカル系に属するライトは同じ様な特徴・傾向がみられ、この DEFIER X0 にもリモート・プレジャー・スイッチが別売りオプションで用意されています。
基本、常にHiモードってのも、誤ってLowで点灯しないようにって事なのだと思います。
That’s tactical ! (゚∀゚)
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タクティカル云々は別にして、デザインの他にもシンプルな構造で故障し難かったり、万が一故障しても自力で直せそうだったのも購入理由でしたが、ロシア圏(?)のDQNがクラッシュテストとかほざいてニヤニヤしながら X0 をイタぶってる動画を観て 『 なんか無性に腹が立った…(# ̄  ̄) 』 ってのも購入動機の一つです。
なんと申しますか・・・
メーカーの方が製品の強度、優秀さをアピールする為に行うクラッシュテストなら理解出来るのですが、件の動画は《テスト》と言いながら壊す事を前提にしてるとしか思えず、ライト好きの人のみならず、モノ造りに携わった(関わった)方が観たら『なんでそんな事するかなぁ・・・』という気分になると思います。
Li-ion電池を挿入したまま過度の衝撃を加えるような輩には何を言っても無駄でしょうが 『 そんな安っぽいライトじゃないよ!o( ̄‐ ̄*) 』 的な、怒りにも似た感情が込み上げて来まして・・・(そういう購入動機が有ってもイイじゃないですか…)
本当にフラッシュライトが好きな人達は、あんな真似は絶対にしないので SKILHUNT社さんには、これからも個性的な製品をリリースし続けて欲しいですワ。