Fenix LD25 R4 / Neutral White LED

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LD25 / Fenix LD25 R4 (NW)

メインのライトは単三×2本(2AA)、テールスイッチで間欠点灯可能な製品と決めているので、その条件で絞り込み、今度は静止画像だけでなく、念のため動画までチェックして調べました。(笑)

Fenix LD25 R4 を選択した一番の理由は、LED色がニュートラルホワイト(NW)だった事です。
LEDフラッシュライトは色温度が 5000~6500Kの白色LEDが多く使われているのですが、この LD25 のLEDは色温度が 4000K とかなり低めの色温度で、数値上では電球色と白色の中間ぐらの色温度になります。

海外サイトのレビューでは、『カルフォルニアの午前11:00の太陽の光』 との感想が投稿されていましたが(自分はこの文言で落ちましたw)実際に自分で使ってみて、『あぁ、なるほどな…』と納得する光色でした。

もっと黄緑っぽくなるかと想像していましたが、LD25の光色だけを見ると色温度が特別低いとは感じませんし、白色LEDの青白い光より違和感が無くて個人的には好きです。

ただ、色彩感覚は個人差が大きいので、人によって(特に白色LEDに慣れている方)は違和感を覚えるかもしれません。

雨が降っている時に光の強いスポット部分で比べると良く判りますが、LD25と同程度に絞ったP14のスポットより、LD25の方が視認性が上がる気がします。配光パターンが違うので厳密には比べられませんが、贔屓目では無く率直な感想としてLD25の方が見易いと感じました。

ハンドライトのお値段としては少々お高いですが、各部の造りがレッドレンザーより更に丁寧で、価格に見合った性能と品質だと思います。

では、例によって画像を…。

●製品リンク:Fenix LD25 R4

パッケージ

LD25 / パッケージ
LD25 / パッケージ裏面

サイズ

LD25 / サイズ1
LD25 / サイズ2
LD25 / サイズ3

2AAの製品としては全長が長く、GENTOS の DC-105F とほぼ同じです。

本体

LD25 / ボディ1
LD25 / ボディ2

3ピース構成になっており、フロント、リアのどちらからでも電池交換が可能です。
ヘッド部分はユニット化されていて簡単には分解出来そうに無いです。

本当は同じ Fenix でも E21 の Neutral White版が良かったのですが、E21のNW版は既に入手困難な模様で LD25 となりました。
デザインがLD22の様な特異な形状(?)では無く、オーソドックスな点も気に入りました。

2AAのライトはLD20やLD22の様なタクティカル系のデザインが多いのですが、アレを人前で使うのにはちょっと抵抗を感じます。個人的には“4Sevens Quark X AA-2”ぐらいまでが限界かも…。

ヘッド

LD25 / ヘッド

Maxの180ルーメン(公称値)で連続点灯するとそれなりに熱を持ちます。
冬場は良いのですが、これから(気温が高くなる季節)は少し注意した方が良さそうです。

グリップ

LD25 / グリップ1
LD25 / グリップ2

LD25の特徴の一つでもある、樹脂でカバーされたグリップ。(ラバー素材ではないです)

本体はちゃんとアルミ製で、その上に樹脂(プラスチック?)のカバーが取り付けられています。
製造上カバーの合わせ目は有りますが、ちゃんと溶着されているので目立たず、樹脂を切り刻まないと簡単には取れないですし、カバーだけが簡単に回ったりもしません。

極寒の地で金属を握ると手が金属に凍り付いて危険なので、そういった場所で使用するには、ライトの樹脂グリップは理にかなっているのでしょう。ロシアのサイトでLD25の画像を多く見かけたのは、実用的であるが故に話題になったのではないかと…。

樹脂なので経年劣化し易いと思いますが、その前にLEDチップが性能劣化を起こすと思います。
それだけ使い込めば、私もLD25自身も本望かと…(^^;

テール

LD25 / スイッチ

スイッチはテールのプッシュ式で間欠点灯が可能です。
クリック感がしっかりしていて、適度な堅さも有り、スイッチ自体の露出部分が大きいので、手袋をしたままでも操作し易いです。

最近気付いたのですが、間欠点灯をする際は“パッ”と点くのではなく“ジワッ”と言う感じで点灯します。よく見てないと気付かない程度の違いですが、少し新鮮でした。

LD25 / ストラップ孔

ちょっと残念なのがストラップ長孔の長さは充分なのですが、径がやや小さい事。
径が小さいので、ヘッドを下にしてライトを立てた時、自前のメタルリングが横(水平)にならず、立ったままになります。実用上は問題無いのですが…。

リフレクター

LD25 / リフレクター

OPリフでは無く、ミラータイプのリフレクターです。

リフが深い(長い)ので、照射範囲が広く、スポット部分がしっかりしているので遠距離まで照らせます。逆に周辺光量が小さく、スポット部分が強めなので近距離照射ではやや使い辛いです。

ガラス製のフィルターは透明度が高く、傷が付きにくいのは良いのですが、プラスチックと比べて耐衝撃性にやや不安が残ります。

LED

LD25 / LED

Cree R4 Neutral white LED というLEDチップが使われています。

ヘッド内側

LD25 / ヘッド基板

電池

LD25 / 電池1
LD25 / 電池2
LD25 / 電池3

海外サイトの画像を食い入るように何度も見て(笑)、電池ケースに余裕が有るように見えたので、エネループ・プロも入るだろうと思ってはいましたが…予想通り余裕で入ります。

ヘッド調光

LD25 / ヘッド調光1
LD25 / ヘッド調光2

ヘッドユニット部分全体を【締める/緩める】の繰り返しで調光します。
こういう調光方式を使うのは初めてなので、使う前は操作性に不安があったのですが、実際に使ってみると面倒臭くも無く、実際に屋外で操作してみても各モードに於いての光の強弱のバランスの良さも手伝って個人的に使い辛いとは感じませんでした。

ヘッドを廻す際に力の掛かる部分が滑り止めのローレット処理(ナーリング処理)されているのですが、外周に沿って浅く、更に菱形に2重に処理されています。その所為か手触りがシルキーで上品な感じです。

ネジ部分が馴染むまでアルミ粉が出るので、拭き取って再度グリスアップする等、メンテナンスを繰り返す必要がありましたが、それもまた楽しみになるぐらいのクオリティの高さ?

リアキャップ

LD25 / リアキャップ1
LD25 / リアキャップ2
LD25 / リアキャップ3

ローレット処理はヘッド部分と同じく2重に処理されています。

マニュアル

LD25 / マニュアル1
LD25 / マニュアル2
LD25 / マニュアル3

仕様・操作方法などが英語で書かれています。

3つのモード、各2パターンで合計6つとなっていますが、同じ85ルーメンが有るので正確には5つかなと…(^^;
それとマニュアルには【Hidden Mode(隠しモード)】とか書いて有りますが、そこまで大袈裟なモノではないような気がします。

1.アウトドア・モード
1B — 180 lm / 1時間45分
1A — 45 lm / 13時間
2.キャンピング・モード
2B — 85 lm / 6時間15分
2A — 3 lm / 74時間
3.レスキュー・モード
3B — 85 lm / 6時間15分
3A — SOS (45 lm) / 13時間以上(推定)

ヘッドを締めると【B】、緩めると【A】のパターン。(感覚的には逆の方が…)
スイッチをOFFにしても、OFF時の全てのモード/パターンで再点灯できるので使い易いです。

自分の場合、毎晩の“わんわんパトロール”は 1Aの45ルーメンで使用し、相棒が立ち止まり暗闇を“ジーーーっ”と見ている時だけMaxの180lmにします・・・(ーー;)

Mode:2Aの3ルーメンですが、ペンライトの GENTOS Floox LU-185(19ルーメン) と比べると、LD25は配光がスポット気味なので、LD25の方が明るく感じます。しかし、配光が同じなら両者は同程度の明るさではないかと…。

なので、実際にはもっとルーメン数が高いと思います。(10ルーメンぐらい?…って事はLU-185の方が…w)
野外でこのモードを使う様なサバイバルな状況にはなりたくないですが、家の中なら充分な明るさです。

まとめ

2AAに拘らなければ、レッドレンザーも好きなメーカーなのでP7、T7、MT7等の7シリーズも候補に挙がったのですが、夜間に屋外で電池交換する事を考えると、4AAAはやはり無茶かなと…。

屋外の足場の悪い中で電池ケースを引きずり出し、小さな単四電池を電極(+/-)を確かめながら4本セットしてまた戻す…屋内でP14の単三電池を入れ替えるだけでも面倒なのに、同様の作業を野外で行うとなると、想像しただけでブルーになりました。

実用的なのは2セルまでで、3セル以上の、特に電池ケースにセットするタイプのライトは、条件の良い場所でしか電池交換出来ないと思って間違い無いですし、雨が降っていたらもう最悪です。(※経験談)

それと、手持ちのエネループ充電器は1本なら3倍速、2本なら2倍速でクイック充電出来るタイプですが、4本充電だと単4でもそれなりに時間が掛かるので、それを毎日行う事を考えると1セル、または2セルまでが楽かなと…(^^;

レンズタイプの LED LENSER P14 と、リフレクターモデルの Fenix LD25 を両方使ってみて、フォーカス調整による照度変化や防水性能、電池仕様、実用点灯時間などから考えても、レッドレンザーは屋内や建物付近での“ホームユース”を前提に考えられていて、大多数の現行モデル(P・M・Tシリーズ)は本格的にアウトドアで使う事は想定されていないのだと実感しました。

幾ら公称ルーメン値が大きくても、ワイドにすると光が拡散して暗く感じますし、スポットにすると今度は周辺光が足りない。好みの位置でフォーカスを固定可能なモデルも有りますが、それなら最初からリフレクターのライトを使うのが合理的かなと…。

LD25はスポットが強めなので、普段使っている45ルーメンでも近距離(足元)を照らすと眩しく感じます。しかし、3m、5m、10m…と距離が遠くなるに従って見やすさ、使いやすさが増していく様にスポットが強めの配光設計がなされているのかなと思います。

レンズタイプのワイド照射はこの逆で、近距離は使い易いのですが遠距離になるにつれ光が届かず見づらくなるので、その度にフォーカスをスポット側に調整する必要があります。
実際にP14を野外で使った経験談ですが、フォーカス調整が段々面倒になって最後は殆ど操作しませんでした…(^^;

どちらが良い・悪いではなく、ライトを道具として冷静に捉え、使用する状況をよく考えないで、闇雲に数値に踊らされてライトを選ぶと、使う段になってきっと後悔するだろうなと…。

3.11以降、自分も含め停電や災害に備えてハンドライトを購入する方は多いと思いますが、ライトマニア以外の方がライトを使うのは、平時より緊急時の場合が圧倒的に多いワケでして、災害は地震だけでなく台風や大雨でも起こる事を忘れないで欲しいと思います。

じゃあ、全ての状況に対応したい場合はどうするか…?
答えは簡単、防水仕様のリフタイプと、防滴仕様のフォーカス(レンズ)タイプのライトを両方持てば解決です…。( ̄ー ̄)ニヤリッ(でも、今後は野外でP14は使わないカナ…)

レッドレンザーのようにフォーカス調整できるライトは、その構造から高い防水性能を保持するのが難しくなります。なのでフォーカス調整できるライトは、主に屋内用として使い、ちゃんとした防水性能を備えたライトを別に用意しておけば、もしもの時にも慌てなくて済みそうです。

防水性能を備えたライトは、多機能で高価な製品が多いのですが、そこそこ明るくて基本だけはしっかり押さえたシンプルな製品が¥3,000以下で買えるので検討してみて下さい。

あと、レッド・レンザーのファン、メーカーには申し訳けないのですが、P14とLD25の品質を冷静に比較すると、LED LENSER P14が物足りなく感じます…(^^;

適当なレッド・レンザーの型番(例えばP14ならOPT-8414等)と、マニアが持つような製品の製品名・型番で画像検索すると違いが良く判るのですが、レッドレンザー製品は日本国内のサイトの画像が殆どで、海外サイトでもレッドレンザーは商品画像が多く、実際に使い込んでいる様な写真とかレビューは少ないと感じるはずです。(日本はギフトBOXで販売されますが、海外では廉価なブリスターパックでホームセンターでも売られているみたいですね…)

海外のうるさ型ライトマニア達は、『本格的にアウトドアで使えないライトはライトじゃ無い!』みたいな感じで、レッドレンザーには“萌えない”のでしょうか?

どのメーカーのライトかは忘れましたが、レビュー動画でライトをガンガン机にぶつけた後に再点灯させ、『うん、ちゃんと点く…塗装も剥げていない…頑丈そうだwww』(意訳)とコメントしてたりして…(^^;

自分は部屋の中で天井や壁を照らして\(^o^)/って喜ぶタイプではなく、メインの使用場所である“野外”で役に立つことが大前提なのでルーメン数値とかに拘りは無いです。暗いライトならそれなりの条件下で使えば良いですし、明るくても使い勝手が悪ければ“不燃ゴミ”同然の扱いをします。

つまり、

『自分はライトマニアでは無い!(`・ω・´) キリッ』

と言いたいのですが、某サイトの某ライトのレビューを読んでいたら…

『このライトが気になって、このレビューを読んでいる時点で貴方は立派なライトマニアです』

の一文が…(´Д` )

次回は Fenix LD25 R4 NW の“照”タイムを予定しています。
 

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