OLIGHT SEEKER 2 Pro の【限定版】ブルーのプロモーションレビューです。
『プロモーションレビュー?やっぱり良い事しか書いてないだろう』…と?
えぇ、その通りですが…なぜ判ったのですか?
冗談はさておき、プロモーション云々よりも、ここまで鮮やかな青色のフラッシュライトを手にするのが doorman自身が初めてであり、視覚的インパクトの強さに圧倒され、少々舞い上がった心理状態でレビューを書いているので、全体的に贔屓目な文章になっているかもしれません。(いや、いつもそうだろw…というツッコミは無しで)
今回も OLIGHT Store さんから SEEKER 2 Pro 【限定版:ブルー】の実機をご提供いただきましたが、先の WARRIOR X Pro / Gunmetal-Grey と同様にカラーリングを除けば【通常版】と中身は同じなので、SEEKER 2 Pro を検討する上で参考となるように冷静にレビューしたいと思います。
※SEEKER 2 Pro のマニュアルは OLIGHT World の製品HPページよりPDFマニュアルがダウンロードできます。
ちなみに、今回の SEEKER 2 Pro に限らず、画像枚数の多い記事については、読み込み速度を改善し、セッションタイムアウトを回避するためにページ分割するように仕様変更いたしました。ページ分割は、1ページ毎の画像枚数が30~50枚、データ量に換算すると10MB以内を目安に分割しています。分割によって記事全体の見通しが悪くなり、ページ送りの操作も必要となりますが、更に詳しくレビューできるように努めますので、どうかご理解願います。
製品HP
- OLIGHT Store JAPAN – olightstore.jp
- Olight Seeker 2 Pro – olightstore.jp
- OLIGHT Official WEB site – olightworld.com
- Olight Seeker 2 Pro – Black – olightworld.com
- Olight Seeker 2 Pro – Blue [Limited Edition] – olightworld.com
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INDEX
パッケージ
お馴染みの白地ベースの紙製化粧箱入りでシュリンク包装されています。
自分は包装のスキ間に切り込みを入れ、化粧箱に傷が付かないように剥がしていますが、Olight World のプレミアム動画を観ていると、結構ワイルドに開封していますね…(^^;
化粧箱の横にマグネットが仕込まれていて、横から『ガバッ!』って感じで箱を開けます。樹脂製の中仕切りには絶縁材の除去や充電に関する情報が英語で書かれていますが使用前に一読する事をお薦めします。
小箱の側面に内容物のイラストが描かれていますが、2つの小箱には MCC充電器(MCC1AL)と L-Dock、それらを固定・配線する為のパーツが収納されています。
細長い小箱には MCC充電器(MCC1AL)とケーブルクリップ(粘着テープ付き)、クリーニングクロスが入っていますが、パッケージに描かれているイラストがユーモラスです(笑)
もう一方の小さな箱には L-Dock本体、壁面固定用の木ネジとカールプラグ(プラスターボードの壁に使用)、ビス頭隠し、説明書が入っています。
上記、充電関連以外には、SEEKER 2 Pro本体、ホルスター、多言語マニュアル(日本語サポート)となっています。
21700 Li-ion充電池は本体にセットされた状態で出荷されるので使用前に必ず絶縁材を除去してください。国際規約に基づいてLi-ion充電池は満充電状態では出荷されないので使用前に充電を行ってください。
ホルスター
SEEKER 2 Pro にはソフトタイプのホルスターが付属。(ベゼルアップで収納)
M2Rに付属するホルスターと同様にクイックリリース部分を押して上にズラすとフラップが開く仕組みです。
画像のベルト幅は38mmですが、50mmのベルトも余裕で通せます。ベルトループの幅は25mmで1インチのモールシステムにも対応しています。
ホルスターがややタイト気味で SEEKER 2 Pro 自体がサイドスイッチのライトなので、ホルスター収納時にはリアを緩めて物理的にロックアウトする事をお薦めします。
仕様/サイズ
パッケージ裏面に主要諸元、製品の特徴が記載されています。
全長:128mm、ヘッド径:35mm、電池込みの装備重量が198g(※カタログ値)
テールキャップの直径は実測で約29.6mmでしたが、グリップ部分のフィンガーチャネルは更に細く28mm程度に収まっています。
18650機と比較すると大型の製品に見えますが、実物を手にしてみると 3,000ルーメン超のライトにしてはコンパクトに感じました。
ボディ
モデル名に『BATON』の文字こそ入ってはいませんが、SEEKER 2 Pro は、バトンタイプの順手持ちを前提としたライトです。
開封一番、鮮やかなブルーにも感動したのですが、SEEKER 2 Pro のコンパクトさに思わず『細っ!(゚∀゚)』…と。
全体のシルエットは先代の(?)R50 Pro SEEKER と似ていますが、新旧の2機種を比較すると、明らかに SEEKER 2 Pro の方がコンパクトになっています。
ブルーとブラックのカラーリングの影響でより細く見える…ってのもありますが、電池仕様が26650 → 21700となった事でグリップ径も細くなっていますし、フィンガーチャネルが設けられたラバーグリップの握りやすさも手伝ってか、先代とは全く別物のライト…と言っても過言ではないと思います。
限定カラーの【ブルー】は本当に綺麗な色です。(愛称:ミステリアス・ブルー)
ルネサンス期の絵画に使われているような【深い青色】で、ラピスラズリを連想させる上品な【青】です。画像では伝わらないかもしれませんが、安っぽさは微塵も感じません。
※動画のBGMは『美しき青きドナウ』にしようか…とも考えましたが、流石にベタ過ぎるので思いとどまりました。(^^;
姉妹機 SEEKER 2 との大きな違いのひとつが、このラーバーの巻かれたグリップです。
経年による加水分解が気になるところではありますが、手に吸い付くような握り心地とグリップ感は他の素材では得難く、重量バランスも良いので長時間使用しても疲れにくくなっています。
グリップ感に乏しいライトは、無意識下にライトを握り締めてしまうので疲労感が加速してしまうのですが、SEEKER 2 Pro はフィンガーチャネル形状とラバーのお陰で、装備重量が200g近くあっても常用したくなるツールに仕上がっています。
ヘッド
3眼TIRに CREE XP-L HD の組み合わせ。
表面は完全にフラットで、最前面にガラスかポリカのフィルターを備えているようにも見えますが、分解していないので正確な処は判りません。
ベゼル形状は、M2R/M2T と良く似ていますが、強く指を押し当てても全然痛くないマイルドな(?)形状です。
SEEKER 2 Pro も通常版(ブラック色)を除き、ベゼル色はブラック色にPVD着色されています。
今更ですが、曲面部分のCNC加工も綺麗だなと…(^^;
放熱フィン…とまでは言えないかと思いますが、回路に実装された温度センサーにより出力調整が行われるので熱的には問題ありません。
スイッチ
スイッチ表面はシリコン系素材。内部のスイッチ機構はタクトスイッチでクリック感もあります。スイッチ面積も広く確保され、手袋をしていても押しやすいスイッチです。
スイッチの左右に4段階のインジケーターが配置され、使用中のモードと電池残量がひと目で確認できます。
X9Rのインジケーターは、更に細かく段階表示されますが、例え4段階であっても現在の状態がひと目で把握できるのは本当に便利で、それが使用時の安心感にも繋がります。
両インジケーターとも、点灯開始、もしくはモード変更終了後に10秒間だけ点灯し、電池残量インジケーターは一段階ずつ消えて行くようになっています。
テール
テールエンドはMCC充電に対応したフラットな形状です。
キャップ外部は中央が【-】、キャップ内部は中央が【+】接点となります。
先代の R50 Pro にはストラップホールがなく、ランヤードを取り付けるのに苦労しましたが、SEEKER 2 Pro にはストラップホールが設けられています。
握りやすいグリップではありますが、ずっと握っていなければならないのは流石に不便なので、ストラップホールの有無で使用頻度・出動回数が自ずと変わって来るハズです。
ストラップホールの孔径は大きめに確保されており、直径:2mmのタクティカルコードが楽に通せることから3mm近い孔径と思われます。
テール側から覗くとヘッド側の【-】接点が確認できます。
ジョイントのネジ部は角ネジ加工されています。ネジ山数は少ないですが強度的な不安は全く感じません。
電池
付属の 21700 Li-ion充電池の容量は 5000mAh で型番は ORB-217C50。
先の WARRIOR X Pro に付属する電池と同一の21700 Li-ion充電池で、やはり【+】側にも【-】接点が有るお馴染みの電池です。
凸部の【+】極の周囲に樹脂の土手が設けられていますが、普通のスロットタイプの充電器では充電不可とする為のガードの役割を果たしています。
何度も同じ事を書きますが、片側に両電極が存在するこのタイプの充電池は【+】接点にガードが無くても普通の充電器で充電すると電池が昇天召されるので要注意です。(※経験談)
電池は【-】方向からライトにセットします。
同じ電池でも WARRIOR X Pro とは逆向きに電池を挿入する事になるので要注意ですが、例え逆挿入しても簡単に破損することはないので安心してください。また、電池を逆にセットするとリアキャップが締め辛くなるので『おや?』っと感じたら電池の向きを確認してみてください。
基本的に電池をセットしたまま充電と使用を繰り返す使い方が一般的であり、電池交換する事は希かと思いますが参考までに…(^^;
充電
SEEKER 2 Pro にはパッド式MCC充電の他に、壁面などに固定して使える L-Dock が標準付属します。
MCC1AL
SEEKER 2 Proに付属するMCC充電器の型式は MCC1AL ですが、想像するに1A充電に対応。最後の【L】は L-Dock の【L】…って事ではないかなと。(※あくまで個人の想像です)
ケーブル長は約1.2mと長く、配線する事も想定した長さとなっています。
L-Dock
L-Dock のサイズや重量は上の画像を参考にしてください。大部分がABS樹脂で形成されていますが、L-Dock自体は非常に軽量です。
L-Dockにはマグネットで吸着固定されますが、真っ直ぐ垂直方向に引っ張ると簡単には外せないほど強力に固定されます。
ドックから外す時には SEEKER 2 Pro 本体を横に倒すようなイメージで外すと簡単に外せますが、ドックにセットした状態のまま振ったりするとライトが脱落するので要注意です。(そんな酔狂な事はしないと思いますが…)
マニュアルにも書かれていますが、L-dock を介さず直接MCC1ALをアタッチしてもOKです。
他のMCC充電器と同様に、充電を行っていなくともMCCに通電するとインジケーターが【緑】で点灯します。
充電中はインジケーターが【赤】で点灯、完了時には【緑】で点灯します。
他のMCC充電器との互換性については言及されていませんが、安全に充電を行う為にも付属の MCC1AL での充電をお薦めします。
モード
基本操作はBATONシリーズと共通で、点灯/消灯はスイッチのワンクリック、点灯中のスイッチ長押しでモード変更となります。
点灯/消灯に関係無くスイッチのダブルクリックで【Turbo】。
同じくトリプルクリックで【Strobe】が発動します。
SEEKER 2 Pro は、通常モードは4段階の出力レベル、特殊モードとして【Turbo】と【Strobe】を備えています。
通常モードは【Moon】→【Low】→【Med】→【Hi】→【Low】…のサイクルでモードが移行します。
【Moon】での点灯は消灯時からのスイッチ長押しか、【Moon】の状態で消灯・再点灯する場合のみ有効で、点灯時のモード移行サイクルでは【Moon】はスキップされます。
モードメモリを搭載しているので消灯時のモードで再点灯できます。(※Turbo/Strobeを除く)
Turbo/Strobe 点灯時にスイッチを長押しすると直前に使用していたレベルに復帰します。
【Turbo】と【Hi】は加熱による故障を防ぐ為に、一定時間を経過すると自動減光されます。
タイマー機能
他のBATONシリーズにも搭載されているタイマー機能(※個人的に寝落ち防止機能と呼んでマス)は SEEKER 2 Pro にも搭載されています。
点灯中にスイッチを1.5クリック、「ポチッ、ポチィィィ…」という感じで操作するとタイマーモードに入ります。操作中に1回点滅すると3分、2回点滅すると9分のタイマーがセットされた事になります。タイマー操作する度に3分/9分が交互に切り替わり、モード変更や消灯するとタイマー設定は解除されます。
ロックアウト
消灯時にスイッチを約2秒間長押しすると、一時的に【Moon】で点灯した後、スイッチが無効化されロックアウト状態になります。ロックアウトの解除は同じくスイッチを長押しします。解除後は必ず【Moon】で点灯を開始します。
誤点灯を完全に防ぐには、リアを緩めて物理的にロックアウトするのがオススメですが、スイッチ操作により片手でロックアウト出来るのはやはり便利です。
OLIGHT SEEKER 2 Pro – Blue : Limited Edition review (日本語版) – YouTube
照射
今回は上の5本にて照タイム撮影を行ってみました。
ヘッド径の異なる18650仕様の単眼や三眼機種と比較するのもアレかとは思いましたが、配光の違いが参考になればと…(^^;
水平照射
配光/光色
LED電球
OLIGHT SEEKER 2 Pro / 3x CREE XP-L HD
OLIGHT R50 Pro SEEKER / CREE XHP70
ACEBEAM TK18-AL / 3x SAMSUNG LH351D
LUMINTOP FW3A / 3x CREE XP-L Hi
OLIGHT S2R-II BATON / Luminus SST-40
屋外照射
白昼(立木まで67m)
OLIGHT SEEKER 2 Pro / 3x CREE XP-L HD
OLIGHT R50 Pro SEEKER / CREE XHP70
ACEBEAM TK18-AL / 3x SAMSUNG LH351D
LUMINTOP FW3A / 3x CREE XP-L Hi
OLIGHT S2R-II BATON / Luminus SST-40
SEEKER 2 Pro は、ズ太い中心光が『ドカン!』という感じで出ていて、単眼・XHP70搭載の R50 Pro と配光が良く似ています。
広角照射ですが中心光重視の配光なのでTK18と比較すると照射範囲は限定的です。万遍なく照らすというよりも一定の範囲を重点的に照射するイメージの配光かと思います。
実際に照射してみるまでは、もっと『ブワッ!』っという感じの超拡散配光をイメージしていたのですが、ヘッド径が小さくとも R50 Pro と同等の配光だったのは意外でした。
遠射性能は限定的ではありますが、肉眼で視認可能な範囲は充分な光量でカバーできるので遠近両用とも言える守備範囲の広いライトだと思います。
光色は5700Kぐらいでしょうか…。
やや色温度の低いCWで、近距離照射では目への刺激が少なく好感が持てます。
まとめ
既にブラック色の SEEKER 2 Pro がリリースされ、それなりに時間も経過しているので所有されている方も多いと思いますが、自分は先代の R50 Pro のイメージが強く、SEEKER 2 Pro も極太サイズのイメージを抱いていたので購入を躊躇っていました。
今回、SEEKER 2 Pro の実機を手にして、初めてそのコンパクトさに驚いたワケですが、このサイズ感ならEDCできなくも無いかなと…。
電池仕様が 21700 故に18650機などと比較すると大型になりますが、26650仕様のライトと比べたら充分に小型です。
また、重量バランスの良さと握りやすさは勿論ですが、モードと電池残量インジケーターも使用感の向上につながっていると思います。
サイズへの誤った先入観の他に、SEEKER 2 Pro の購入を躊躇った一番の理由として、ラバーグリップの経年劣化、いわゆる加水分解がありますが、現時点では劣化についての判断はできません。
しかし、SEEKER 2 Pro のハンドリングのしやすさならば、劣化するまでトコトン使い倒す事になるでしょうし、もし劣化したとしてもラバー部分を貼り変えれば、それでOKかな…と今は考えています。
同じゴム系素材でも、組成成分の違いにより劣化の進行具合に差が出てくるかとは思いますが、使用頻度の高いライトのスイッチブーツや、10年以上使用しているカメラのラバーグリップは加水分解していないので、大事大事に保管するよりも、日常的にシッカリと使ってあげるのが良いのかもしれません。
実機を触って他に気になった点としては、アンチロール的な部位が全く無いのでコロコロと転がりやすく、机の上にライトを横にして置かないように注意する必要がありました。ただ、これも建て付けの良否が要因であり(笑)ランヤードを取り付ければ転がりやすさは随分と違ってくる筈です。(※別売りの Seeker 2 / 2 Pro専用クリップを装着すると転がり対策になるかも?)
トータルで見ると、とにかく『使いやすさ』の方が遙かに上回っているので、加水分解もアンチロールも些末な事なのかもしれません。
+++
ココまで鮮やかな有彩色のライトを使った事が無かったのは、別に避けていたワケではなく単に勇気が無かっただけであります。
何と申しましょうか…『色』というのは、その色自体に何かしらのメッセージが込められていて、その色のモノを身に着ける事は、自覚・無自覚に関係無く、同時に無言のメッセージを発していると思うのです。
なにぶん、根本的に性根がチキンなもので、いつも無難な『黒』とか、無機的な『灰色』や『銀』、素地のままの製品を選んでしまうのですが、これからは、SEEKER 2 Pro : Blue のような、鮮やかな有彩色のライトが似合うような素敵な大人になれるように精進いたします。
次回は SEEKER 2 Pro他に取付可能な Olight純正のトラフィック・ワンドのレビューをお届けします。(今回、一緒にレビューする予定でしたが、調子に乗って画像枚数を増やしてしまったので…)