KLARUS ST15R のレビューです。
doorman的には初めてのKLARUS製品でワクワクしています。
KLARUS製品は品質が良いとの評判で、個人的にも気になっているメーカーであり、読者の方からもレビューして欲しいメーカーの一つとしてリクエストを頂いておりました。
「…んなら当然XTシリーズだろ?」 とツッコミが入りそうですが、2リアスイッチ仕様を試してみる勇気のない、相変わらずのチキンっぷりでして…(^^;
ST15Rを選んだのは、リア/サイドの2スイッチ構成としてはベーシックな製品であり、このサイズ(ヘッド径)の2スイッチ仕様の製品を1本も持っていなかったからです。
以前からカタカナ表記の「クラルス」を見る度に “カリオストロの城” や “アルプスの少女” に出演するキャラを連想してしまうdoormanですが、ST15R をじっくりと見て行きたいと思います。(※後者は家庭教師のトライ、TVCMにも友情出演中…)
製品HP
- KLARUS Lighting Technology Official HP
- KLARUS ST15R – klaruslight.com
- KLARUS ST15R – amazon.co.jp
KLARUS Official SNS
- Facebook – Klarus Lighting / @klaruslight
- instagram – Klarus Lighting Technology Co. / klaruslighting
- Twitter – klaruslight / @klaruslights
- Twitter – Jiayan E-commerce Japan
関連記事
- KDLITKER E6 with CREE XP-L Hi V3 (CW) – roomX.jp
- BLF A6 Non-anodized / CREE XP-L HD 3D (5000K) – roomX.jp
- OLIGHT M2R WARRIOR / CREE XHP35 (CW) – roomX.jp
INDEX
パッケージ
紙製化粧箱入りでパッケージ裏面には主要諸元が記載されています。
キット一式が樹脂製トレイに収納、固定されています。
製品内容は、ST15R本体、予備Oリングx1、英中文マニュアル、USBケーブル(約50cm)、ランヤード、ディフューザー、バイクマウントで、18650-2600mAhは本体に内蔵して出荷されます。
ディフューザー
ディフューザーは軟質シリコンでヘッド径:33mmのST15Rにピッタリと嵌ります。
バイクマウント
バイクマウントは、Oリングをパイプに巻き付けて固定するタイプです。
仰角方向(ティルト)の調整はOリングを外して行いますが、水平方向(パンニング)は、ハンドルに装着したまま360度回転させることが可能です。一定ピッチ(15度かな?)でラッチが掛かる構造ですが、比較的軽いチカラで廻せます。故に悪路では振動により方向が変わる可能性もありますが、舗装路での使用には問題なさそうです。
仕様
- CREE XP-L HD V6 LED, lifetime up to 50,000 Hours
- Working Voltage: 2.5V-8.4V
- Compatible Batteries: 1 x 18650 or 2 x CR123A or 2 x KLARUS 16340
- Reflector: Mirror Polished
- Lens: Tempered Glass Lens with AR coating
- Switch: Tactical Tail Switch + Side Switch
- Dimensions: Head – 33.0mm (1.30”) diameter
Body – 25.4mm (1.00”) diameter
Length – 142.0mm (5.59”) - Weight: 106g (3.74oz) without battery
- Material: 6061-T6 Aerospace Aluminum Alloy
- Exterior finish: Aircraft-grade Aluminum Alloy, Mil-spec HAIII Anodizing, Sandblasted Stainless Steel
- Accessories Included: 1 x Micro-USB Cable, 1 x Lanyard, 1 x Spare O-ring, 1 x Li-ion 18650 2600mAh battery, 1 x Clip, 1 x Bike Mount, 1 x Diffuser
※KLARUS社 ST15R製品HPよりPDFマニュアルがダウンロードできます。
サイズ
2スイッチ仕様により、全長が142mmと長くなっています。
本体のみの重量は実測で約104gでした。
ST15Rのヘッド径:33mmは、P60互換バルブを使用するライトに近く、照射配光パターンもよく似ています。(※後述)
ボディ
スパイラル(螺旋)ローレットが印象的な2ピース構成のライトです。(※リアは固着されていて分解不可)
加工痕もなくHA-Ⅲの仕上げも綺麗で全体の質感がすごく良いです。
菱目ローレットとは異なる感触ですが、ローレットが深めに加工されている為かしっかりとグリップできます。
ステンレス製クリップはハメ込み式で焼付塗装されています。
材自体は薄いのですが保持力が強く、紙一枚でもしっかりと挟み込んでくれます。
ヘッド
ミラー(SMO)リフに CREE XP-L HD の組み合わせ。
XP-L Hi ではなく HD ですが、中心光はしっかりとしています。
先端ベゼルはアルミ製、ガラスフィルターはARコート済みです。
ヘッドを外すと直接基板にアクセスできますが、パターンを傷つけないように注意してください。
電池との【+】接点にスプリングを備えているので、ある程度の電池サイズ差を吸収し、電池に掛かる衝撃も緩和してくれます。
スイッチ
リアのメインスイッチはフォワードクリック式で間欠点灯が可能です。
リア端はUシェイプですが、リブの立ち上がりが低くスイッチトップだけが突出しているので操作はしやすいです。(テールスタンドも可能)
サイドスイッチは一般的なタクトタイプのスイッチです。
個体差があるかもしれませんが、スイッチトップが低い割りにはストロークが長く、ハッキリとした疑似クリック感があるので、厚手の手袋をしていても操作がしやすいです。
スイッチボタン周りに電池残量インジケーターが配置されています。
メインスイッチによる点灯開始時に5秒間点灯して電池残量を通知、充電時にも充電状態を目視で確認できます。
電池
付属の18650電池は、容量:2600mAhのプロテクト回路付き。
ST15Rの動作電圧は 2.5V から 8.4V なので、18650Li-ion充電池だけでなく 2×16340、2×CR123A でも使えます。
ただし、本体の充電機能を使用する場合は 18650 のみが使用可能で、他の電池を装填したまま充電を行うと破裂や発火の危険があるので充分注意してください。
また、プロテクト回路無しのIMR18650は、ST15Rの最低動作電圧が2.5Vなので過放電の危険があります。ST15RはIMRほどの放電性能は必要ないのでプロテクト回路付きの18650を使用するようにしてください。
充電
充電ポートはサイドスイッチの反対側に配置されています。
USBは micro-USB規格。
ポートカバーは肉厚で、充電ポートをしっかりとカバーしてくれます。
5V出力のUSB電源と接続するとスグに充電が開始されます。
充電中はインジケーターが【赤】、充電が完了すると【緑】でインジケーターが点灯します。
マニュアルにも記述がありますが、充電中でも【Low】での点灯が可能です。
モード
ST15R の基本操作は…
・テールスイッチ(メインスイッチ)でON/OFF
・通常モードでの点灯中はサイドスイッチのワンクリックでモード変更
・通常モードのモードサイクルは【Low】→【Med】→【Hi】→【Turbo】…
・通常モードでの点灯中にサイドスイッチのダブルクリックで特殊モード群にスイッチ
・特殊モード群のモードサイクルは【Strobe】→【Beacon】→【SOS】…
・特殊モード群での点灯中はサイドスイッチのダブルクリックでモード変更
・特殊モード中にサイドスイッチをワンクリックすると通常モードに復帰
・通常モードではモードメモリーが有効。特殊モードは無効。
※メインスイッチで間欠点灯を行う場合は、最後に使用したモード(記憶されたモード)で点灯します。
基本操作は、他の2スイッチ構成のライトと同じで、点灯/消灯の操作はメインスイッチのみで可能です。
蛇足ですが【Low】や【Med】での低出力時もフリッカーの発生はありません。
KLARUS ST15R / CREE XP-L HD V6 (CW) : review – YouTube
照射
水平照射
配光/光色/演色
LED電球
KLARUS ST15R
LUMINTOP SD-mini
P60 LED Bulb
BLF A6
OLIGHT M2R
屋外照射
白昼/軸線(立木まで67m)
KLARUS ST15R
LUMINTOP SD-mini
P60 LED Bulb
BLF A6
OLIGHT M2R
ヘッド径がほぼ同じとなる SD-mini と比較すると、SD-miniの方が集光されてピンスポット寄りの配光で、ST15R は中心光と周辺光の境界が曖昧に見えますが、肉眼だとST15Rも中心光の存在がハッキリ確認できます。
屋外照射でも壁面照射と同じく中心光の太さ(照射範囲)に差があり、SD-mini との200ルーメンの光束値の差が中心光付近に表れています。
メーカーサイドからは具体的な色温度や Cool-white のアナウンスはありませんが、この個体の色温度はやや低い印象を受けました。(※Neutral-White ほど低くはありません)
1インチサイズの製品よりもヘッド径が大きい分だけ集光度合いが強く、立木までしっかりと照らせています。
ビームパターンに関しては、タクティカル系とEDC系の中間…という印象で、近距離から中距離まで万遍なくカバーしてくれそうです。
まとめ
初めてのKLARUS製ライトですが、評判に違わずクオリティが高くて、ユーザーの評価が良いのにも納得しました。
タクティカル色の強いXTシリーズや他のカテゴリーの製品では、また異なった印象を受けるかもしれませんが、どの部分もしっかりとした造りで、安心して使える製品…という印象を受けました。(FENIX社の製品ポリシーに近いものを感じました)
不満点…というほどのモノでは無いのですが、今回のST15Rに限っては、付属の18650Li-ion充電池の容量が2600mAhと少ないのが気になりました。
既に容量の大きな18650が手元にあれば2600mAhでも充分なのですが、ST15Rは用途や使用者を選ばないフラッシュライト…という印象を受けたので、最初から大容量の電池が付属していると初心者への訴求力もアップするかと思います。
他には、ST15Rの電池交換はリアから行うのではなく、ヘッドユニットを外して行うのですが、これは慣れの問題ですし防水性にも影響は無いかと思います。
気になったのはそれぐらいで、ST15R製品本体については不満はなく“質実剛健で真面目”という表現がしっくりくる製品です。
1インチヘッドでもなく、ラージヘッドでもないST15Rに中途半端な印象を持つ方も少なくないと思いますが、『品質・安定性・使いやすさ』の三拍子が揃った製品なのは間違いないので、同クラスの製品を検討される場合は、購入候補に加えてみては如何でしょうか?