
既にamazonレビューにも書いていますが、個人的に 『まだかな、まだかな…(゚ー゚*)。oO』 って感じで OLIGHT H2R のリリースを楽しみにしていました♪
H2Rになったら XP-L を搭載…
いや、S10 BATON-Ⅲ と同じ SST-40 とか…
…と、勝手に想像を巡らせていましたが、まさか XHP50 を積んで来るとは考えもしませんでした。
先行リリースされていた OLIGHT H1/H1R を単純に18650仕様にしたのではなく、LEDを10W級の XM-L2 から 18W級の XHP50 にパワーアップしたので時間が掛かったのかもしれませんが、後述するグリップのデザインも含めてイチからH2Rをブラッシュアップしたのかもしれませんネ♪
既に R50 SEEKER にて XHP50 や XHP70 の単セル駆動を実現させているので技術的(回路的)に新しいワケではありません。ただ、R50 SEEKER より小型のヘッドサイズで【Turbo】の2300(2000)ルーメンってのは 『熱的にどうなのョ・・・(ーー;)』 という感は否めず、大出力にしたことで使いづらくなったのでは?・・・と、少々心配でした。
その辺りも含めて、おさらい的なレビューになりますが OLIGHT H2R の使い勝手をチェックしてみたいと思います。
製品HP
- OLIGHT Official WEB site – olightworld.com
- OLIGHT H2R NOVA – olightworld.com
- OLIGHT H2R NOVA (NW) – amazon.co.jp
- Olight® Direct JP – amazon.co.jp
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INDEX
パッケージ

PET素材のパッケージではなく紙製の化粧箱ですが二重構造になっています。



外箱側面にCW版、NW版を区別するステッカーが貼ってあり、 >>>>> の矢印はBOX裏面に記載されているCW/NWのルーメン区分表に繋がっています。




開封方法は単純(?)で、パッケージ裏面、下部にある粘着テープを剥がしてそのまま引っ張るか、上部陳列用のフックを押して中箱を引き出します。粘着テープを剥がすと接着材が残るのでテープをカットした方が良いかもしれません。(どちらかはお好みで♪)

H2R本体、ヘッドバンド、充電ケープル(MCC)、多言語マニュアル、予備EVAパッドと交換用ライナー(※後述)が納められています。
※18650 – 3000mAh Li-ion充電池は本体に内蔵
仕様

照射距離とカンデラ値からもH2Rが拡散配光であることが読み取れます。
※CW版とNW版で値が変わります
サイズ

単セル仕様の18650ライトとしては、限界近くまで小型化されていると思います。


ヘッドバンドまで含めたフル装備重量は約180グラム弱になります。
ヘッドバンド部分のマグネットを外す事でフル装備重量を約20グラム軽量化することが可能です。(※後述)
ボディ



デザイン的にはオーソドックスな形のI型ヘッドライト(タスクライト)です。

従来のWクリップとは形状が異なりますが、どちらの方向からも充分な深さで挟めるようになっています。

OLIGHT社製品の代名詞でもあったスクエアグリッドのローレットではなくスリット状の溝が細かく刻まれています。
スイッチ操作をする際のグリップ効果は抜群でライトを保持しやすくなっています。
また、ヘッドバンドに装着した際、適度にライトが傾けやすく角度の調整もしやすくなっています。
意匠的にも違和感がなくスッキリとまとまっていると思います。


グリップ部分の長さが指4本分の長さとほぼ同じとなるので自然な感じでライトを使用できます。
ヘッドマウント

ヘッドランプとして使用する場合、約180度の可動域(回転域)を確保するならばクリップを外す必要があります。


クリップを脱着するのが面倒、もしくは外したクリップの保管が煩わしい時にはクリップを90度ずらしてクリップの間に固定バンドを通せば、クリップを外すことなくヘッドバンドにマウントする事が可能です。
その場合、可動域は限定されてしまいますがクリップを付けたままにしておけるので紛失する事もなくなり、ヘッドバンドから外してタスクライトに早変わりさせるのも簡単です。
マグネット


ヘッドバンドのホルダー部には強力マグネットが内蔵されていてライト本体をマウントする際に磁石で仮固定できるようになっています。
マグネットの分だけヘッドバンドの重量が増加しますが、ユーザーの好みや用途によってマグネットが外せるようになっています。




取り外し方法は非常に簡単で、ホルダー裏面のEVAパッドをゆっくり剥がしてマグネットを取り出し、付属のライナーをセットしてから再度EVAパッドを貼るだけです。何度も外したりセットしたりするとEVAパッドの粘着力が無くなるので、その場合は予備のEVAパッドと交換します。


マグネットを外すと20グラム程度軽量化できます。
マウント時の利便性を優先するとマグネットを内蔵したままの方が良いと思いますが、軽量化を優先したり磁気の影響を受けると困る場合でもユーザー自身で簡単にマグネットが脱着可能にしたのはグッドアイデアだと思います。
ヘッド

このスタイルのライトを密に【潜水服ライト】と呼んでいるのですが、H2Rを正面から見ると潜水服ライトそのものでチョット可愛い♪(*´ω`*)

H1/H1Rと比べるとヘッドの大型化に伴いレンズ径も大きくなっています。

OLIGHTカラーにPVD着色されたリング状のフレームが良いアクセントになっています。
このリングの色が他のI型潜水服ライトと一味違った印象を与えてくれていると思います。
レンズ表面を触ると凹凸が感じられます。
この六角形の細かな凹凸で光が乱反射し拡散配光となるのですが、H1Rの型レンズと比較するとH2Rの方が凹凸のピッチが細かくなっているように見えます。凹凸が細かくなることで乱反射が促進されるので、より柔らかな拡散光が得られる事になります。
カタログには【TIR bead lens】の記述が有りますが、日本語ではナンと訳せば良いのか?
凹凸のある窓ガラスの通称として【型ガラス】ってのがありますが、レンズはどう呼べば良いのか?・・・調べてみましたが見つけられなかったので便宜的に【型レンズ】と呼称してます。


H1/H1Rと同様に放熱フィンが刻まれていますが、XHP50が発する熱量からするとデザイン的な意味合いが大きいかと思います。ただ、【Turbo】以外での点灯時には、この放熱フィンの有無で放熱効果も変わってくるハズです。
スイッチ


頭頂部のスイッチはフラットになっていますが傾斜が付いているので自然な感じでスイッチ操作が行えます。

スイッチの操作感は他のSシリーズとよく似ています。
スイッチストロークと呼べるものは殆ど有りませんが、スイッチ面積が大きく多少のクリック感も有るので、ON/OFF操作・モード変更ともスムーズに行えます。
リア/テール

すっかりお馴染みになった感がありますが、他の【R】付きモデルと同様にテールボトムには充電用の電極があります。


ここに付属の充電パッドをセットして充電を行いますが、外部の充電用接点の中央は【-】、テールキャップ内部の中央(電池接点)は【+】となります。
テール部分には強力なマグネットが内蔵されていて鉄部に貼り付ける事が可能ですが、吸着させる場所の凹凸状態によっては上手く着かなかったり、中央部の【-】接点とリング状の【+】接点が短絡(ショート)する事も起こり得るので平滑面に吸着させるように留意する必要があります。

H2Rも他のモデルと同様に、テールキャップのジョイント部は角ネジになっています。
電池

電池は本体に内蔵されて出荷されます。

使用する前に絶縁シートを取り除きますが、Li-ion充電池の流通に関する国際規約により満充電状態では出荷されないので初期状態では【Turbo】での点灯はできません。
すぐにでも【Turbo】の明るさを体験したいところですが先ずは充電を行い、充電中はマニュアルにゆっくりと目を通すのが良いと思います。

付属電池の型番は ORB-186C30 で基準電圧は3.6v、容量:3000mAhになります。

一般の18650Li-ion充電池と異なり電池の【+】極側に充電用の【-】極が存在します。
マニュアルにも注記がありますが、付属電池を他の製品で使わないように注意してください。
※電池接点の形状によってはショートして発火や破裂の危険があります。
これは、あくまでdoormanの推測ですが、容量が3000mAhであることと、XHP50を単セルで駆動させるのでIMR系のセルが使われているかもしれません。
充電

これも既にお馴染みになりましが、充電は付属の充電器を5V出力のUSB-Aポートを持つPCやモバイルバッテリーに接続し、パッドをライト底部にアタッチするだけです。(※パッド側にもマグネットを内蔵)

スイッチのON/OFF操作などは必要無く、給電側がオンラインになっていればパッドをアタッチすると同時に充電が開始されます。
充電を開始するとパッド部分のインジケーターが【赤】で点灯し、充電が完了すると【緑】で点灯します。
ライト本体に電池がセットされていなかったり専用充電池でない場合はインジケーターが点滅して異常を知らせてくれます。

付属の充電器は OLIGHT MCC(Sサイズ)と全く同じ物なので、MCCが対応している機種であれば他のモデルでも使用可能です。また、H2R は S30R BATON-III や S10R BATON-III に付属するMICRO-DOK IIIでも充電が可能です。
モード

H2Rは常時点灯が5モード、他に【SOS】の計6モードを搭載しています。
ワンクリックでON/OFF。
消灯時から長押しで【Moon】で点灯、そのまま【Moon】で消灯すると再点灯時はワンクリックで【Moon】で点灯します。
点灯中は長押しで【Low】→【Med】→【Hi】→【Low】…のサイクルでモードが移行します。
モードメモリを備え消灯時のモードで再点灯します。
ON/OFF状態に関係無くダブルクリックで【Turbo】、トリプルクリックで【SOS】になります。
ロックアウト機能
消灯時にスイッチを長押しすると【Moonlight】で点灯しますが、そのまま押し続けると【Moonlight】の消灯後に誤点灯防止のロックアウトモードにセットされます。
※ロックアウト状態でスイッチを押すとメインライトが1回点灯します。
※ロックアウトモードを解除するには再度スイッチを長押しします。
※ロックアウト解除時には必ず【Moonlight】でスタートします。
照射
Moonlight – 1 Lm

水平照射

光色比較




屋外照射
白昼(中央立木まで約67m)

OLIGHT H2R NOVA





OLIGHT H2R NOVA – All mode

OLIGHT H1R NOVA





OLIGHT H1 NOVA





OLIGHT R50 SEEKER




H2R / H1R / H1 / R50 SEEKER | Turbo 比較

※肝心の屋外照射画像ですが...ちょっと待っててね♪
※2017/06/23 屋外照射画像を追加しました。
TIR型レンズによる超拡散配光で H1/H1R とほぼ同じ配光パターンになります。
今回レビューをお届けしたH2RはNWバージョンですが、同じNWでもH1RのNWより更に色温度が低くWWに近い光色になっています。(※当然、個体差による差異の可能性もアリ)
カメラのホワイトバランスを【太陽光】に設定しているので暖色寄りの画になっていますが、肉眼では画像ほど電球色な印象は受けません。
・・・が、同じ設定で撮影したH1R/H1の光色と比較すると、やはりH2RのNWはかなり暖色寄りなんだなと…。
光色についてはユーザーの好みで選べば良いと思いますが、ヘッドランプは色温度の低いNWにして予備で携行するハンドライトはCW…というような組み合わせも全然アリだと思います。
TIRレンズ仕様とリフレクター仕様の製品を比較するのもアレですが、同じXHP50を搭載したR50 SEEKER と比較すると飛距離こそ差は出ますが、TIRレンズでも2000ルーメンになるとかなり明るく広範囲を照らせるのが判ります。Turboの2000 Lm は1分間という制限はありますが結構実用的で便利に使えるモードだと思います。
まとめ
やはりと言うか【Turbo】点灯時の発熱はかなりのモノで【Turbo】に入った瞬間からヘッド部分の温度が急上昇します。一応【Turbo】点灯は1分間という制限(リミッター)が設けられていますが、なるべく短時間の点灯に留めるのが良いと思います。
長時間使えないMax点灯をどう評価するかはユーザーの価値観次第ですが、充分な空冷を行いつつ最大18WのXHP50を連続フル点灯させるとなるとX7クラスのヘッドサイズでも充分とは言えません。
H2Rの用途や実用性を考えると 『XHP50を搭載する意義は?』 という感じがしなくも無いのですが、XP-Lなどの10WクラスのLEDにしたところで1000ルーメンの長時間連続点灯が可能になるワケでは無いので、『どうせ短時間なら思い切って…』 ってのも妥協が感じられず振り切り感に溢れてて好きです♪
実際に超拡散配光なので2300/2000ルーメンの出力が役に立つ場面も多いのではないでしょうか?
逆に【Hi】でも充分に明るく、18650の容量を活かしたランタイムを実現しているので【Turbo】を使う機会は少ないかもしれません。
・・・が、これだけの出力が可能なヘッドランプ/タスクライトを持っているだけで安心感を覚えますし、この出力がこのサイズのライトで、しかも単セルで可能になった事を素直に歓迎し、【Turbo】モードでの発熱を除いたら10Wクラスの製品と全く同じ感覚で使える点も高く評価したいです。