OLIGHT S10R-Ⅲ/S30R-Ⅲ に続いて OLIGHT H1R / Neutral-whiteモデルのレビューです。
原則としてOLIGHT社製品の型番に【R】 が付くモデルは本体に充電機能を備えており、今回レビューをお届けする OLIGHT H1R も先行販売されている H1 の充電機能付きモデル…という事になります。
元々 H1 のテール部分にはマグネットが有りましたし、doormanもH1を使いながら「将来的に充電機能が追加されるかも…?」という予感はありました。(^^;
詳細は追々チェックするとして、付属品の違いを除けば H1 と H1R との相違点は充電機能の有無だけです。
『え?そうなの…?(ーー;)』
...という方も中にはいらっしゃるかと思いますが、実際そうなんです。
レンズ形状・光学仕様が全く同じなので配光にも変化がありませんし出力やUIもH1から変わっていません。
ただ、充電機能の有無の違いだけですが、機動力や使用スタイルの自由度がH1Rで更に高まったのは間違いありません。
今回の H1R は Neutral-white で Cool-white版との違いもご覧頂けますし、H1/H1Rに関わる新製品発売ニュースも掲載していますので、最後までお読みいただければと思います。
製品HP
・OLIGHT Official WEB site – olightworld.com
・OLIGHT H1R NOVA – olightworld.com
・OLIGHT H1R NOVA – amazon.co.jp
・Olight® Direct JP – amazon.co.jp
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INDEX
パッケージ
H1では紙素材がメインの外箱でしたがH1RではPET素材の箱になりました。
BOXには主要諸元などが記載されています。
【READ ME】とご対面♪
イラスト付きで色々と説明が書かれているので一読をお薦めします。
ヘッドバンドや充電器は黒い小箱に収納されています。
H1R本体、充電器、ヘッドバンド、布製ポーチ、多言語に対応した取扱説明書が同梱されています。
※RCR123A(16340)Li-ion充電池は本体に内蔵されています。
仕様/サイズ
H1 と H1R の全長差はカタログ値で3mm。
この3mm差は両機のリアキャップの違いによるもので、本体側のサイズは全く同じです。
たった3mmの違いですが、ライトを握った時に小指や薬指の架かり具合が微妙に変わるので、人によっては3mm以上の全長差を感じるかもしれません。
ボディ
本体デザイン、WクリップもH1と全く同じです。
H1に付属のヘッドバンドはホルダー部分が【青】でしたがH1Rでは【黒】になっています。
ヘッドバンドとクリップは排他でヘッドバンドに取り付ける際はクリップを取り外す必要があります。
※クリップの取り外し方は【READ ME】に記載があります。
ヘッド
ヘッド廻りのデザイン、レンズ形状・材質もH1から変更されていません。
よって配光にも変化はなく、レンズ内側の凹凸で光が乱反射して近距離を万遍なく照らすようになっています。
スイッチ
スイッチもH1と同じで材質から操作感まで全く同じです。
スイッチトップは完全にフラットですが、スイッチ面積が大きい為かヘッドランプとして使う場合でも手探りで操作可能です。
リア/テール
外観上、唯一 H1 と異なるのがリアのボトム部分です。
H1Rには充電機能が備わっているので当然とも言えますが、ボトム部分に充電用の電極が存在します。
リアキャップのジョイント部分はH1と同じく角ネジ加工されています。
電池
H1 にはCR123Aの一次電池が付属していましたが H1R には 3.7v/650mAh の ORB-163C06 が1本付属します。
ORB-163C06 は H1R(またはS1RやS10RⅢ) の充電機能に対応した特殊な電池です。
最近の充電機能付きSシリーズに付属する電池と同様に電池の【+】接点横に【-】接点が存在します。
一般的な16340でもライトを点灯させる事は可能ですがH1Rの本体充電機能を使って充電する事はできません。
逆に ORB-163C06 は、一般的な充電器で充電することも可能になっています。(※非推奨)
また、他メーカーの16340対応製品で ORB-163C06 を使う事も可能ですが、ライト側の【+】接点形状(例えばスプリングなど)によっては電池室内部で電池がショートする危険があるので使用は控えた方が賢明かと思います。
【+】接点がフラットになっている16340は使用不可となります。
ハイドレインに対応していない16340ではH1Rのパフォーマンスを最大限引き出せない可能性があります。
充電
標準付属の充電器は MCC充電ケーブル(Sサイズ)として単品販売もされています。
電極はパッド式でケーブルはきしめんタイプのフラットコードです。
低温下でも柔軟性を失わず適度なコシもあってしっかりとしたコードです。
製品マニュアルにも記載がありますが、電池容量の30%が充電された状態で出荷されます。
充電開始・充電中はパッド部分のインジケーターが【赤】で点灯、充電完了時には【緑】で点灯します。
付属のパッド式充電器以外に S10RⅢ や S30RⅢ に付属する MICRO-DOK Ⅲでも充電が可能です。
モード
搭載モードもH1と同じで通常点灯が4モード、他にTurboモードとSOSモードを備えています。
H1とランタイムが異なりますが、H1Rのランタイムは付属の RCR123A/650mAh を使った場合の時間になっています。
スイッチをワンクリックすると点灯。
点灯状態で長押しするとモード変更。
【Turbo】は点灯時/消灯時に関係無くスイッチのダブルクリックで発動します。
【Turbo】はモードメモリされず、【Turbo】で消灯すると次回点灯時は【Hi】で再点灯します。
【SOS】も点灯時/消灯時に関係無く、スイッチを3回以上素早くクリックすると発動します。
どのモードで点灯していてもスイッチのワンクリックで消灯します。
消灯状態からスイッチの長押しで【Moonlight】スタート、そのまま【Moonlight】で消灯すると次回の再点灯時は長押ししなくとも【Moonlight】で点灯開始となります。
【Moonlight】で点灯開始してスイッチを長押しすると【Moonlight】-【Low】-【Med】-【Hi】-【Low】…のサイクルでモードが移行しますが、再度【Moonlight】には入りません。
最近のSシリーズと同様にモード切替のタイミングも間隔が短くなっていてストレスを感じません。
また、S-mini/S1R/H10RⅢと同じく【Turbo】での点灯・消灯時には 『ジワッ』 っという感じで点灯・消灯します。やはりこれも故障や不具合ではなく瞬間的に流れる大電流を適切に制御している関係かと思います。
ロックアウト機能
消灯時にスイッチを長押しすると【Moonlight】で点灯しますが、そのまま押し続けると【Moonlight】の消灯後に誤点灯防止のロックアウトモードにセットされます。
※ロックアウト状態でスイッチを押すとメインライトが1回点灯します。
※ロックアウトモードを解除するには再度スイッチを長押しします。
※ロックアウト解除時には必ず【Moonlight】でスタートします。
照射
Moonlight – 2 Lm
水平照射
光色比較
屋外照射
白昼(中央立木まで67m)
OLIGHT H1R
OLIGHT H1R -All mode
OLIGHT H1
OLIGHT S1R
OLIGHT H1R
Moonlight 比較
Low 比較
Med 比較
Hi 比較
Turbo 比較
※WB=太陽光
前述の通り、H1とH1Rの配光そのものは全く同じです。
標準的なTIRレンズ搭載の S1R とは全く異なり、ハニカム状のTIRレンズを搭載した H1/H1R は、万遍なく近距離を照らすようにデザインされているのが一目瞭然です。
※今回に限らず夜間撮影時にはハンズフリーで点灯/消灯操作できるH05Sが大活躍しています。
個体差によるものかもしれませんが、この NW版 H1R は色温度が割と高めの印象を受けました。
光色比較の画像は、撮影時にカメラのホワイトバランスを【太陽光】に設定して意図的に光色の違いを際立たせていますが、肉眼だとここまで暖色には見えません。
屋外照射画像はAWBで撮影していますが、NWでも極端に暖色系寄りになっていないのが分かります。
最終的には『どちらが見やすいか?』と、いうよりも『どちらが好みか?』という感じでしょうか・・・
まとめ
OLIGHT H1 はタスクライトになったりヘッドライトにしたりと【1粒で何度も美味しいライト】なのですが、充電機能が追加されたことにより更に器用さが増したと思います。
H1を素で携行するとなるとテール部分の強力マグネットが気になり、強引に外すか、それともこのまま使うか…正直迷いました。
結局、マグネットが無くなるとタスクライトとして、また簡易照明としての使い勝手が低下するかと考え、出番が多くなりそうな冬の間はマグネットを装着したままにしています。
なので、H1Rのように充電機能を装備してマグネットが必須となれば、良い意味であきらめもつくかなと...(^^;
まぁ、それは冗談としてもH1Rでは充電パッドや充電ドックの関係でマグネットが必須となるだけに、携行時は磁気カード情報を飛ばさないように要注意です。
あと、充電中はライトが使えないので、用途によってはH1Rでも予備電池を携行した方が何かと捗るかもしれません。
※充電中でも点灯は可能ですがケーブルやモバイルバッテリーの取り回しを考えると、充電しながらの使用は現実的ではないと思います。
小型で便利な H1/H1R ですが 16340 や CR123A の電池の物理サイズによる電池容量の制限・限界はイカんともし難いワケでして、故に出力や連続点灯時間への影響は避けられません。小型・軽量であることがウリであり、また H1/H1R の最大の魅力でありセールスポイントなのでランタイムとのトレードオフとして納得するしかありません。
ただ、S1/S2 のように異なる電池サイズに対応する製品展開がなされている事を考えると、もしかしたら18650に対応した H2/H2R が将来発売されるかもしれませんねぇ・・・。(※ヒント:MCC のamazon販売ページ )
それと、日本の Olight® Direct JP でも販売されるかどうか現時点では未定ですが、H1に充電機能を後付けするキットが発売されました。
キット内容は、H1Rと同一のリアキャップ、RCR123A*1、MCC充電ケーブルとなっていて、既にH1を所有しているのであれば、このキットを利用してH1Rを強化(?)するのも良いと思いますし、H1のマグネットを心置きなく外すこともできそうです(笑)
・H1 Nova Charge Kit – olightstore.com
このH1R化キットにはMCC充電ケーブルも含まれているので、H1の他にもMCC(S-size)に対応しているOLIGHT製品を所有、もしくは購入予定があるのならば色々と使い廻しの効く便利でお買い得なキットです。
反対に充電機能が不要という方は H1 を選択する事もできますし、そうした選択肢が用意されていることがユーザーにとって重要であり製品選択のポイントになるかな・・・と思います。
過去には他メーカー製品に於いて複数の電池サイズが使えたりするオプションパーツが発売されていた事もありましたが、そうしたオプションはメーカーにとって【諸刃の剣】にもなり得るからなのか、最近ではめっきり見かけなくなりました。
逆にユーザーにとっては、それこそ【1粒で何度も美味しい】が手軽に実現できますし、パーツを組み替えて楽しむことも出来るので、H1 Nova Charge Kit のようなオプションがどんどん増えて欲しいなぁ…と、思う今日この頃であります。