こういう形態のフラッシュライトはアングルライトの一種かと思いますが、タスクライトとかペンディングライトとか呼ばれているようです。
光源の位置がボディに対して90度の位置になるだけでハンドライトとは異なる利便性が生まれるのは明白で、以前よりこの種のライトに興味があり実際に購入寸前までいった事もありました。
これまでこのスタイルの新製品をリリースするのは一部のメーカーに限られており製品選択肢も少なく
『もう少し待てば、もしかしたら他のメーカーからも…』
と考え、なんとか踏み留まりました。
その甲斐あってか(?)OLIGHT社からこの H1 NOVA が発売され、例によって amazon Olight® Direct JP さんからレビューの機会を頂けました。
H1 NOVA を最初に見たときから非常に惹かれた製品でもありますし、同社初のアングルスタイル製品でもあるので使い勝手などをじっくりと見ていきたいと思います。
製品HP
- OLIGHT Official WEB site – olightworld.com
- OLIGHT H1 NOVA – olightworld.com
- OLIGHT H1 NOVA – amzon.co.jp
- Olight® Direct JP – amzon.co.jp
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INDEX
パッケージ
従来のPET素材のBOXではなく、メイン素材に紙が使われたパッケージになっています。
H1本体や付属品はキャリーポーチに収納されています。
このキャリーポーチは耐衝撃性が高められたセミハード仕様になっています。
サイズ的にH1の他にも予備電池やモバイルバッテリー、同社のUC充電器を携帯するのに丁度良い大きさで重宝しそうです。
サイズ
先行公開されていた動画や商品画像を観て、小型なのは知っていましたが実物は想像以上にミニでした。
S1 Baton より更に小型化され、全長は僅か58.5mmしかありません。(※カタログ値)
CR123A電池の全長が約34mm、これにレンズ径、スイッチユニット、回路の占有スペースを考えると、ほぼ限界近くまで小型化されているのがわかります。
『小さければ良い…』 というモノではありませんが、携帯するのに負担になりませんし、身に着ける使い方、いわゆるウェアラブルな使い方をする場合には小型の方がやはり好都合です。
ボディ
6061-T6アルミボディにHA3塗装。
奇をてらっていない外観にも好感が持てます。
ハンドライトではないのでボディに細かなスクエアグリッドはありませんが、良く見ると長方形パターンのグリッドが刻まれています。(こういう拘りは個人的に好き♡)
付属のヘッドバンドと組み合わせてヘッドランプとしても使えます。
脱着式のクリップを嵌めてEDCライト的にも使えます。
個人的にはこのスタイルでポケットに挿したりする使い方が多くなりそうです。
ヘッド
搭載LEDはCREE XM-L2、このH1はCool-whiteバージョンになります。
トンボの複眼を思わせる型ガラスならぬ型レンズで素材はアクリル系樹脂だと思います。
細かな凹凸により光が乱反射して柔らかな拡散系の配光になります。(※詳細後述)
ベゼル(?)はOLIGHT Color に着色されたステンレス製で細かな拘りが感じられます。
レンズ部分を除いてスリットが刻まれていますが、彫り込みが浅いので放熱効果よりもデザイン的な意味合いが強いかと思います。
それでもこのスリットが無いと、とたんにダサくなりそうなので意匠面で成功していると思います。
スイッチ
スイッチは頭頂部に配置され、スイッチ面積が広いので握っても摘んでも親指で楽に操作できます。
スイッチストロークと呼べるものは無く、最近のSシリーズの操作感(クリック感)とほぼ同じです。
ポケットにラフに入れておくと誤点灯しそうですが、リアを緩めてのロックアウト以外にスイッチ操作によるロックアウトも可能になっています。
スイッチ面はフラットになっているので頭を下にしてヘッド・スタンド(?)も可能です。
リア/テール
テールの部分には強力なマグネットを備えており、鉄部に強力に貼り付きます。
見た感じマグネットを外すことは難しそうなので、H1をEDCする場合は磁気カードの情報を吹っ飛ばさないように留意する必要がありそうです。
ちなみにリアキャップのネジ部は角ネジになっています。
電池
H1にはCR123Aの一次電池が1本付属します。(絶縁材もセットされています)
電池は【-】側から挿入します。
先のリアキャップ内側の形状から大体の想像はつくと思いますが、フラットトップ型の電池は使用不可となります。
モード
搭載モードは通常点灯が5モード、他にSOSモードを備えています。
スイッチをワンクリックすると点灯。
点灯状態で長押しするとモード変更。
【Turbo】は点灯時/消灯時に関係無くスイッチのダブルクリックで発動します・
【Turbo】はモードメモリされず、【Turbo】で消灯すると次回点灯時は【Hi】で再点灯します。
【SOS】も点灯時/消灯時に関係無く、スイッチを3回以上素早くクリックすると発動します。
どのモードで点灯していてもスイッチのワンクリックで消灯します。
消灯状態からスイッチの長押しで【Moonlight】スタート、そのまま【Moonlight】で消灯すると次回の再点灯時は長押ししなくとも【Moonlight】で点灯開始となります。
【Moonlight】で点灯開始してスイッチを長押しすると【Moonlight】-【Low】-【Med】-【Hi】-【Low】…のサイクルでモードが移行しますが、再度【Moonlight】には入りません。
最近のSシリーズと同様にモード切替のタイミングも間隔が短くなっていてストレスを感じません。
また、S1Rと同じく【Turbo】での点灯・消灯時には 『ジワッ』 っという感じで点灯・消灯します。
やはりこれも故障や不具合ではなく瞬間的に流れる大電流を制御している関係かと思います。
ロックアウト機能
消灯時にスイッチを長押しすると【Moonlight】で点灯しますが、そのまま押し続けると【Moonlight】の消灯後に誤点灯防止のロックアウトモードにセットされます。
※ロックアウト状態でスイッチを押すとメインライトが1回点灯します。
※ロックアウトモードを解除するには再度スイッチを長押しします。
※ロックアウト解除時には必ず【Moonlight】でスタートします。
照射
Moonlight : 2 Lm
水平照射
配光
屋外照射
白昼/軸線(中央立木まで67m)
OLIGHT H1 NOVA
OLIGHT H1 NOVA – All mode
OLIGHT S1 BATON
OLIGHT S1A BATON
OLIGHT H1 / S1A 各モード比較
Moonlight 比較
Low 比較
Med 比較
Hi 比較
Turbo 比較
※WB=太陽光
TIRレンズとは全く異なる配光で、最大カンデラ値が 1080cd となっているのも納得の超flood系配光になっています。
ZOOM機能を備えたライトをワイドにした時の配光とよく似ていて、中には 『えっ?これで500ルーメン!?』 と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、リフレクターやレンズで集光しないと500ルーメンでもこんな感じになります。
Cool-White らしい白色光ですがこの配光パターンなら Neutral-white とも相性が良さげです。
まとめ
H1の電池仕様や拡散配光からして、この製品はカジュアルトレッキングやEDC用途、ちょっとした修理作業にはピッタリの製品だと思います。
両手をフリーにしたいけどヘッドランプだと大袈裟だし・・・
そんな時にこのスタイルのライトが本領を発揮すると思います。
製品コンセプトからして遠方を大光量でガンガン照らすライトではないですし、MAX:500ルーメンも保険と割り切る必要があると思います。
状況によってはハンドライトより利便性が高く、このスタイルの製品が一定の支持を得ているのも納得です。
ただ、これまではこのスタイルの製品は、価格設定が高めに設定されており、自分も含めて 『興味はあるけど…』 という感じで購入に踏み切れない人が多く、潜在的な需要はかなり高いのでは?…と思います。
H1 NOVA もCR123A仕様の製品単体としてみれば割高に感じるかもしれませんが、キャリングポーチや電池などの付属品を考えるとZ社の製品と比べて割安な気さえします。
鬼が笑うかもしれませんが・・・
H1の販売動向によっては、もしかしたら H2 NOVA とかリリースされるかもしれませんね。。。(゚ー゚*)。oO
構造的にハンドライトよりも制約が多そうですが、OLIGHT社のHシリーズは今後の製品展開が楽しみな新たなシリーズだと思います。
とても素敵なレビューと写真をありがとうございます。
Amazonのレビューも参考にさせていただきました。
> もう少し待てば、もしかしたら他のメーカーからも…
同感です。私もベンディングライトを幾度も検討しているものの未だに購入には至っていませんが、このレビューを読んで非常に欲しくなりました。ただ、今年は何本か購入してしまったので6千円近い出費は大変なので保留にしますけど…(泣)
とにかく5モード各段階の明るさ設定が絶妙で、とても使いやすい良い配分だと思います。
又、「ワンクリックで点灯」、「どのモードからでもワンクリックで消灯」、「消灯状態から長押しでMoonlight」、「ダブルクリックでTurbo」という操作が私は大好きです。この操作は私が愛用しているNeutron 2A V2と同じ操作なので使いやすそうです。
LEDライトに馴染みがない人に貸しても「ワンクリックで点灯」、「ワンクリックで消灯」という操作は何のストレスもなく使える良いUIです。
いつもコメントをありがとうございます。
amazon にレビューを直接投下して、興味持った人をどんどんライト沼に引きずり込む事を画策している事は内緒にしておいて下さい。。。(笑)
そうなんですよねぇ…
便利だと判っていつつもなかなか購入出来なくて、何度カートに出し入れしたことか…(^^;
もう少し庶民的な価格になれば爆発的に普及するスタイルの製品だと思います。
UIについては私もmytoshiさんと全く同意見で、ワンクリックで点灯/消灯ってのは非常に重要だと思います。
製品によっては誤点灯や誤消灯しないように考えられたスイッチもありますが、慣れていないと戸惑いますし、長押しでON/OFFする製品は、未だに自分も混乱する時があります。
ライト沼に引きずり込まれた者です。(笑)
マグネットですが、黒いシールはがしてS1 BATONのマグネットをくっつけてみたところ、簡単に外れました。
接着されてない様なのでシールはがさなくてもいけるかもしれません。
さあ、みんなで一緒にハマりましょう♪\(^o^)/
マグネット取り外し方の情報ありがとうございます!
正直なところH1のマグネットを外すか...ノーマルのまま使うか...すごく迷っています。
ハンドライトなら迷わず外すのですが、この冬の間中はこのまま使おうかと。。。
チェーン装着時には両手の使えるヘッドランプが一番良いのですが、H1の手軽さも捨て難く…(^^;
次期モデルでは S Baton シリーズのようにマグネットが簡単に脱着できるようになると良いですね。
H1 NOVAは高くて手を出せないので、Amazonで安いベンディングライト(アングルライト)(1480円)を買ってレビューしてみました。「弱」では15%~85%調光出来てメモリー機能があり良いです。千円台で調光機能付きを買えるとは思ってもいませんでした。
「Uniquefire UF-V4-A」という製品で、商品説明には250ルーメンとありますが、14500充電池を入れた場合には1.28Aも流れてXP-Gと予想されるLEDで400ルーメン出ていると感じました。
配光はNeutron 2A V2に近くてややスポット気味です。似た配光なので各調光段階で双方を比較すると、電流値からの予想値が合っていると感じます。ヘッドは簡単に開くので散乱光にしたい場合はプラ板を挟み込めます。
私は防水機能不要なので、タクトスイッチを別のものに交換してシリコンゴムカバーに穴を開けてツマミを突き出して操作性を向上させようと思っています。