ThruNite Archer 2A V3 / CREE XP-L V6 (NW)

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ThruNite Archer 2A V3 / CREE XP-L V6 (NW) : flashlight review

久しぶりの単三×2本(2AA)仕様フラッシュライト、 ThruNite Archer 2A V3 のレビューです。

今回も amazon ThruNite@Directさんから実機を提供していただきました。

昇圧の要となるDC/DCコンバーターの性能向上に伴い、ここ1~2年の間に単三電池仕様のライトでも高出力・高効率の製品が増えて来ており、この Archer 2A V3 も単三電池2本でMax:500ルーメンの高出力を誇る製品となっています。

高出力での照射が可能なLi-ion充電池仕様のフラッシュライトを使うようになり、単三ライトを使う機会がめっきり減ってしまったのですが、久しぶりに2AA仕様の新製品に触れて、すっかり【浦島太郎モード】となっているdoormanです…(^^;
 

■製品HP
THRUNITE Official HP
THRUNITE Archer 2A V3 – THRUNITE.com
THRUNITE Archer 2A V3 – amazon.co.jp

※現在、THRUNITE Official HPにて、クーポンコード:THRUNITE を入力すると全品5% OFFとなります。ThruNite製品をお得にGETするチャンスですよ♪(*´ω`*)

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尚、製品仕様は改良の為に予告なく変更されることが有り、製品ロットによっては本記事の内容と異なる場合があるので予めご了承ください。
 

パッケージ

ThruNite Archer 2A V3 / box
ThruNite Archer 2A V3 / box
ThruNite Archer 2A V3 / box

ThruNite製品ではお馴染みのシンプルなクラフト紙のパッケージです。

最初にパッケージを見た時、2AA仕様の製品にしては小さな箱だったので 『あれ?Ti4と間違えたかな?』 と思ってしまいましたが、パッケージを開けると中身は間違い無く Archer 2A V3 (以下、2AV3)でした。(^^;

ThruNite Archer 2A V3 / 付属品
ThruNite Archer 2A V3 / 付属品

2AV3本体の他に、予備スイッチブーツ×1、サイドスイッチ用インナーパーツ×1、予備Oリング×2、ランヤード、マニュアル、Thank Youカード、乾燥剤が同梱されています。

マニュアルには製品諸元と必要最低限の操作方法が記載されていますが、日本語を含む6ヶ国語で記述されているので初めて高機能製品を使う方でも安心ですし、英文と比較しながら読むと用語の勉強になると思います。

サイズ

・全長:155mm
・ヘッド径:20mm
・本体重量:48g
・耐落下衝撃性能:1.5m
・防水性能:IPX-8 (1.5m)

ThruNite Archer 2A V3 / size
ThruNite Archer 2A V3 / size
ThruNite Archer 2A V3 / size

2AV3は前モデルのV2シリーズから随分とスリムになりました。
ヘッド径が22mmから20mmになっただけでなくグリップ(ボディ)も細くなりました。

ThruNite Archer 2A V3 / 装備重量

本体重量が軽量なため電池2本を含めた装備重量も106g(実測値)と軽量です。
同じ単三電池の中でもNi-MH充電池(エネループ)は重い部類の電池ですが、軽量化は携帯する際の負担軽減につながり使用頻度のUPにもなるかと思います。

ボディ

ThruNite Archer 2A V3 / body
ThruNite Archer 2A V3 / body
ThruNite Archer 2A V3 / body
ThruNite Archer 2A V3 / body
ThruNite Archer 2A V3 / body
ThruNite Archer 2A V3 / body

材質は6061-T6アルミニウム合金素材。
CNC加工痕が無く、均一に表面処理(HA-3)が施されているので質感の高い美しい製品に仕上がっています。

ローレットが深めに刻まれているためグリップ感は良好です。手袋の繊維が纏わり付くようなことも無く、細身なこともありハンドリングしやすいグリップです。

ThruNite Archer 2A V3 / body
ThruNite Archer 2A V3 / body

脱着可能なクリップはステンレス製で、逆向きに付け替えることでクリップの方向をリバースさせることができます。TC12やTN12(2016)のようにヘッドとリアを入れ替えてクリップをリバースさせるよりも手間が掛かりますが、ユーザーの使用方法や好みに合わせられる点は評価に値すると思います。

ローレット部分のグリップ径は実測で約18.6mm、ローレットの無い部分は約16.9mmですが、単三形電池の直径が約14mmであることを考えると、いかに2AV3がスリムなのか良く判ると思います。

ボディのスリム化は、そのまま本体の軽量化につながり、2AA製品でありながら本体重量が50gを切るのに貢献しています。過度な軽量化は強度の低下にもつながり兼ねないのですが、少なくともこの2AV3については強度的にまったく問題無く、非常に剛性の高いボディです。

ヘッド

ThruNite Archer 2A V3 / head
ThruNite Archer 2A V3 / head
ThruNite Archer 2A V3 / head
ThruNite Archer 2A V3 / head
ThruNite Archer 2A V3 / LED
ThruNite Archer 2A V3 / LED Emitter

フィルターはARコートされた強化ガラス製で、リフレクターはOPリフレクターとなっています。

2AV3のヘッド径が20mmで搭載LEDが無印XP-Lであることを考えると、ミラーリフよりOPリフの方が光学的なバランスが取れているかと思います。あくまで想像ですが、もし2AV3の搭載LEDがXP-G2やXP-L Hiならばスポット光をより強調するミラーリフになったかもしれません。

ヘッドパーツは取り外し不可となっています。
部分的に全周がアンチロール形状になっており、サイドスイッチの反対位置にはTHRUNITEロゴがプリントされています。

Archerシリーズも Ver. 2(V2)まではベゼルがステンレス製の単体パーツとなっていましたが、このV3からはベゼルパーツが無くなり、ストライク形状も波形からシンプルな角型に変更されています。

LED

ThruNite Archer 2A V3 / LED
ThruNite Archer 2A V3 / LED Emitter

LEDは Cree XP-L でランクはV6。
Cool white(CW) と Neutral white(NW)バージョンが用意されています。

AA仕様の製品は、5WクラスのXP-G2や3WクラスのXP-E2を搭載している製品が多いのですが、敢えて10WクラスのXP-Lを載せてくるところがThruNiteらしくて好きです♪(*´ω`*)

2AV3にXP-Lを採用した理由には話題性や他製品との差別化もあるかと思いますが、高出力になればなるほどLEDエミッタの効率差が顕著に表れるので、2AV3の出力仕様を考えると、あながちオーバースペックとも言えないかと思います。

スイッチ

2AV3はON/OFF操作を行うリアのメインスイッチと、モード変更を行うフロント・サイドスイッチを備えた2スイッチタイプのフラッシュライトです。

サイドスイッチ

ThruNite Archer 2A V3 / Side switch
ThruNite Archer 2A V3 / Side switch
ThruNite Archer 2A V3 / Side switch
ThruNite Archer 2A V3 / Side switch
ThruNite Archer 2A V3 / Side switch

サイドスイッチはステンレス素材で構成されています。
スイッチ面積は小さいのですがスイッチトップが高く、疑似クリック感もあるので操作性は良好です。

メインスイッチ

ThruNite Archer 2A V3 / Main switch
ThruNite Archer 2A V3 / Main switch

メインスイッチはフォワード・クリック式で間欠点灯が可能です。
本体がスリムになった分スイッチ面積も小さくなっていますが、スイッチのタッチ自体は悪くありません。

ややストロークが長く感じますが、適度な反発力があり間欠点灯操作もしやすいです。

ThruNite Archer 2A V3 / Main switch
ThruNite Archer 2A V3 / Main switch

ただ、指の腹全体で操作しようとするとスイッチ周りのクラウンが干渉して押し辛く感じるので(手袋をしているとより顕著)、必然的に意識して指先で操作することになります。

テールスタンドが可能なように U-シェイプ形状のクラウンにしたのだと思いますが、これだけ細長いライトをテールスタンドさせるのは不自然ですし、例え立ててもかなり不安定なので、ストラップホールのみを確保して、いっそのことクラウンを無くすかスイッチトップを高くするなりしてスイッチの操作性を最優先にしても良かったのでは?・・・とも思います。

リア

ThruNite Archer 2A V3 / tail

エッジ部分を残しネジ部全体が絶縁塗装されているので、リアキャップを緩めることで物理的に通電をカット(ロックアウト)できます。

ThruNite Archer 2A V3 / tail
ThruNite Archer 2A V3 / tail

ネジ部は角ネジではありませんが、ネジ山が処理されているので脱着は非常にスムーズです。

電池

ThruNite Archer 2A V3 / battery
ThruNite Archer 2A V3 / battery

2AV3の動作電圧は 0.9 ~ 5.0V。
1.5Vの単三形アルカリ乾電池か1.2VのNi-MH充電池を2本使用します。

3.0Vのリチウム電池や14500のLi-ion充電池は過電圧となるため使用不可となります。

少し太めのエネループ・プロも問題なく装填できますが、エネループ・プロでギリギリなので規格から大きく外れた電池は使えないと思われます。例え装填できても取り出せない事が有り得るのでメーカー品電池の使用をお薦めします。

電池は一般のライトと同様に【+】極からセットしますが、万が一【-】からセットしても2AV3は逆極性保護回路を備えているので、電池を逆挿ししても故障することはありません。

モード

・Firefly : 0.2 Lm (28日)
・Low : 17 Lm (4日)
・Med : 75 Lm (11時間)
・Hi : 500 Lm (96分)
・Strobe : 500 Lm (140分)

搭載モードは計5種類。

点灯中、サイドスイッチをクリックする度に《Firefly》→《Low》→《Med》→《Hi》→《Firefly》…とモードが切り替わります。

通常モードで点灯中にサイドスイッチを長押しすると《Strobe》に切り替わり、《Strobe》モードでサイドスイッチをワンクリックすると《Strobe》が解除され《Strobe》の前に点灯していたモードに復帰します。

モードメモリを備え、消灯時のモードで再点灯しますが《Strobe》はメモリーされません。
※間欠点灯時も前回消灯時のモードで点灯します。

カタログ値の通りに96分間Max:500ルーメンが持続するワケではありませんが、半分の明るさになったとしても、それが数十分間持続するのであれば充分実用的ですし、なによりも【単三】という電池仕様を考えれば、高性能と言っても過言ではないと思います。

照射

Firefly – 0.2Lm

ThruNite Archer 2A V3 / Firefly - 0.2Lm

水平照射比較

ThruNite Archer 2A V3 / Hi - mode

演色性比較

蛍光灯 18W
ThruNite Ti4T / Hi - 300Lm
ThruNite TC12 / Hi - 640Lm
ThruNite Archer 2A V3 / Hi - 500Lm

Neutral-white(NW)バージョンの2AV3ですが、これまでのXP-L・NWよりも自然な光色で、CWよりやや暖色かな?…ぐらいの感じで暖色度合いが控えめな印象を受けます。(※個体差はあると思います)

暖色度合いが控えめなので演色性も悪くはなく、若干、緑(Green成分)が強いもののそれほど不自然な感じはしません。同じXP-LでもCool-white ver.のTC12と比較すると2AV3は光色の色温度が低くNWであるのが良く判ります。

屋外照射比較

白昼(立木まで67m)

Daylight / 67m

Firefly : 0.2Lm

ThruNite Archer 2A V3 / Firefly

Low : 17Lm

ThruNite Archer 2A V3 / Low

Med : 75Lm

ThruNite Archer 2A V3 / Mid

Hi : 500Lm

ThruNite Archer 2A V3 / Hi

ThruNite Archer 2A V3 – All mode

ThruNite Archer 2A V3 / All mode

Fenix LD25 / Archer 2A V3 比較

Firefly

FENIX LD25 / 2B:3Lm
ThruNite Archer 2A V3 / Firefly

Low

FENIX LD25 / 1A:45Lm
ThruNite Archer 2A V3 / Low

Med

FENIX LD25 / 2A:85Lm
ThruNite Archer 2A V3 / Mid

Hi

FENIX LD25 / 1B:180Lm
ThruNite Archer 2A V3 / Hi

配光に関しては照射範囲全体に対して中心光が占める割合が多く拡散系の配光となります。

これは、ダイサイズの大きな無印XP-Lを搭載してヘッド径が20mmと比較的小径であることと、OPリフを採用していることが大きな要因ですが、配光を基準に製品を見ると Archer V3シリーズは外観ほどタクティカル系の製品ではなく、汎用性を重視したEDC系製品と言えるかと思います。

スポット光が強くなく至近距離でも扱いやすい配光なので、それだけ汎用性も高いかと思います。逆に拡散系なので遠距離照射の用途には適していませんが、Hiモードの500Lmなら50~60m先でも充分な照度で照射可能です。

まとめ

ThruNite Archer 2A V3 は【V3】の名称の通り、初代のArcherシリーズから数えて三代目の製品となります。

前モデルの Archer 2A V2 を所有していないので直接比較は出来ませんが、初代の Archer 1C と二代目の Archer 1A V2(の記憶)と比較すると、やはりV3シリーズのスリム化、コンパクト化には正直、驚かされました。

さらにコンパクトさを求めるなら Archer 1A V3 という選択肢も有り得ますが、1AAと2AAという電池仕様の違いにより出力やランタイム面で大きな差が出てしまいます。どちらを選ぶかはユーザーの用途や好みによりますが、入手性の良い単三形電池が使える高性能フラッシュライトの選択肢が拡がるのは、ライトマニアだけでなく一般ユーザーにとっても嬉しい事です♪(*´∇`*)

+++

自分の中では FENIX LD25 で2AAライトの時間が止まっているので、ThruNite Archer 2A V3 については全てが新鮮に感じられました。特に出力についてはLD25と隔世の感があり、単三電池2本でもココまで高出力が可能になったのには感慨深いモノがあります。

また、『単三乾電池が使える…』 ただそれだけで大出力製品とは異なる次元の安心感を持つから不思議です。

イニシャルコストとランニングコスト、どちらのコストについてもAA仕様(もしくはAAA仕様)製品は、Li-ion充電池仕様の製品と比べて低く抑えられますし、LEDライトに詳しくない方にも簡単に扱えるのは大きなメリットです。

現在、出力やラインタイム面でLi-ion充電池仕様の製品との差がありますが、DC/DCコンバーター(昇圧IC)の効率が100%に近づきLEDの高効率化が進むにつれて差が縮まっていくことが予想されます。実際に3.0VのCR123A×1本仕様の製品と Archer 2A V3 比較すると、カタログ値では同程度の性能を有していますし、旧製品との比較では2AA製品が既に追い越しているので【単三仕様=暗いライト】というイメージは過去のモノなのかもしれません。

ただ、出力性能だけで比較するとCR123A×1本の製品との差が無いのですが、製品体積だけはどうしようもないので1AAと2AA仕様以外にパワフルでコンパクトな Archer 1C V3 もリリースしてくれるとゴニョゴニョ…。(オイw)

冗談はさておき、Li-ion充電池の国際空輸規制が既に実施されていますが日本国内でのLi-ion充電池の入手性が悪化すると、従来の乾電池を使用する製品には更なる追い風となる・・・かもしれません…(゚ー゚*)。oO
 

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ThruNite Archer 2A V3 / CREE XP-L V6 (NW) への2件のフィードバック

  1. 匿名 のコメント:

    サイドスイッチ用インナーパーツ×1というのは白?銀?のサイドスイッチボタンの変えという事なのでしょうか?
    これは個人で分解して直せるものなのですか?

    • doorman のコメント:

      匿名 様

      付属のインナーパーツは、サイドスイッチ内部の防水用シール部材だと思います。
      メタルパーツのみで防水性能を得るのは不可能なのでサイドスイッチ内部に何かしらのシール材が必要です。

      スイッチ内部が見えないので、インナーパーツが劣化したと分かるのは、既に水が侵入した後…とも言えるのですが、乾燥させれば復活する事もあるので、まるっきり無駄とも言えないかと…(^^;

      ロックリング部分の窪みにピンセットを当てて回すとサイドスイッチが分解できます。
      (TN12 2016 のサイドスイッチを分解しているのを見た記憶があります)
      ただ、分解時にキズが付く可能性が高いので要注意ですね…

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