EDC AA のモックアップが発表されたのは2020年の7月中旬、正式に発売されたのは去年の9月頃だったでしょうか…。
発売から10ヶ月ほど経過していますが、スグに買わなかったのは『待て待て、ルミンちゃんのことだから他の素材でバリエーションが増えるカモ?』という合理的判断に基づいたのがその理由であります。
TOOL AA のパンダ色にするか、それとも EDC AA にするか随分と迷ったのですが、タイムセールで少しお安かったのでポチってしまいました♪
今回のレビューはネガティブな事を書いているので、既に EDC AA を入手して気に入って使っておられる方はスルー推奨です。
製品HP
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INDEX
パッケージ
現行の TOOL AA と同じく、パッケージは紙製+ウレタンの緩衝材で構成されています。
製品内容は EDC AA本体、多言語マニュアル(※日本語サポート)の他に、ランヤード、予備Oリング×2、蓄光ディフューザーとなっています。(※14500付属のセット品の場合、電池は本体に内蔵)
※EDC AA の取扱説明書は製品HPよりPDFファイルがダウンロードできます。
EDC AA にはストラップホールが無いのでランヤードはクリップ部分に取り付けることになります。
EDC AA にも【ぷよぷよシリコンディフューザー】が付属しますが、コンパクトにまとめられた状態でパッキングされているので使用時には伸ばして(?)ヘッドに装着してください。
例によって蓄光仕様(GITD)となっています♪\(^o^)/
14500 Li-ion充電池 がセットになった EDC AA を購入したのですが、14500は本体に装填された状態で出荷されるようです。セット版を購入した場合は、使用前に絶縁材を除去してください。
※14500充電池のセット版でも充電用USBケーブルは付属しないので別途用意する必要があります。
尚、本記事の作成時点では、日本の amazon LUMINTOP JAPAN メーカー直営店では、GITD仕様を除いて EDC AA 単体のみの販売はありません。EDC AA と 14500 を別々に購入するよりも少しだけお得なのですが、単体販売が無いのは別の理由があるような気がしてなりません…(゚ー゚*)。oO
仕様
EDC AA の光束値(出力値)は使用する電池によって異なります。製品の特徴も製品マニュアルに記載されていますが、英文の他に日本語でも記述されています。
サイズ
本体サイズは 全長:91mm、直径:17mm となっていますが、全長はともかくボディ径が細くスリムにできています。1AA仕様のライトでは直径が20mm前後の製品が多いのですが、EDC AA は握った瞬間に『あ、細いナ…』と感じると思います。
手にした時のサイズ感は、同じ1AA仕様の OLIGHT i5T EOS ではなく、1AAA仕様の i3T EOS に近いモノがあります。
重量に関しても 1AA仕様のライトとしては23.3gと軽量にできています。ボディ径が細く軽いので必然的に本体の肉厚も薄くなりますが、無茶なチカラが加わらなければ変形することはありませんし、細身で軽量であることを重視するのであれば EDC AA のボディを気に入ると思います。
例によって電池込みの装備重量は使用電池によって増減するので参考程度に留めてください。
ボディ
ほぼ全身に刻まれたスクェアグリッドのローレットとヘッド部分の銀環が印象的なデザインです。
ルミントップ製のEDCライトには金環や銀環があしらわれているモノが多い気がするのは気のせいでしょうか…(^^;
ローレットはそれ程深く刻まれていませんが握った時のグッリプ感は充分で、布地の手袋をしていても滑ることなくラクに操作できます。
ポケットクリップはWクリップで、ステンレスに焼付塗装された着脱式となっています。
ヘッド
LEDは OSRAM GW PUSRA 1.PM の Cool-white、レンズはハニカムTIR(粒コリ)となっていますが、後発のチタンモデルはリフレクター仕様となっています。
レンズの表面を触るとデコボコしているのでガラスフィルターの類は備えていません。
画像はありませんがヘッド先端のOリングは蓄光仕様(GITD)です。
先端のベゼルパーツは工具なしで簡単に外すことができます。
ベゼルを外すとLEDに簡単にアクセスできますが、赤(Vin)と黒(GND)のラインとは別に白色の線が1本存在し、ボディにハンダ付けされています。
温度センサー(リミッター)につながっているのか?…とも思いましが、ボディ全体が高温になるまで【Turbo】点灯させても自動減光される事はなかったので、センサーではなさそうです。(…となると後はGNDの予備線とか?)
銀環付近にシリアルNo.がプリントされ、テール側から覗くと制御基板が確認できます。
スイッチ
スイッチは フォワードクリック式で間欠点灯が可能です…が、個人的にはこのスイッチが非常に残念です。
樹脂パーツ叩き込みのスイッチユニットなぞは送料込みで5ドルくらいのライトでしかお目にかかったことはありませんし、ルミ兎印のスイッチブーツが破れたらどうするんだろ?…と(チタンモデルがどうなっているかは未確認)
EDC AA のスイッチは OLIGHT の i3T/i5T を意識した…のかどうかまでは知りませんが、ソレとは全く異なる操作感のスイッチで、軽く押した(触れた)だけで点灯します。
個体差があるかもしれませんが点灯開始までのスイッチストロークは1ミリあるかないか…ぐらいで、押し始めの抵抗感も非常に小さいです。
ゆえにリアを緩めてロックアウトしない状態でポケットキャリーすると、ポケットの中で半押し誤点灯して意図せずモードが移行してしまいます。
自分の使い方(キャリーの仕方)が悪いのかもしれませんが、モード数も合わせて考えると『フォワードではなくリバースクリック式でも良かったのでは?』というのが正直なトコロです。
例え造りがチープであっても操作感・操作性には一切妥協していないスイッチであれば文句は無いのですが、EDCという製品カテゴリー(使用形態)を充分に考慮せず、コストカットの果てのこのスイッチとなった(した)ならば本末転倒な気がします。
電池
EDC AA で使用可能な電池は、単三形アルカリ乾電池、エネループなどの 1.2V Ni-MH、ボタントップ型の 3.6V もしくは 3.7V の 14500 Li-ion充電池となっています。対応表に記載はありませんが、対応電圧から1.5Vのリチウム乾電池も使用可能と思われます。
Lumintop 14500 / 920mAh
電池セットに付属の14500は、セルのメーカーは不明ですがルミントップ純正…って事になるのでしょうか?
ボタントップ型の14500で容量は 920mAhとなっています。
恐らくプロテクト回路を搭載しているものと思われますが、サイズ的には一次電池とほぼ同じ大きさになっています。
『+』接点側に micro-USB規格の充電ポートを備えており、DC・5V出力のモバイルバッテリーやPCにつないで充電が可能です。(※製品パッケージにUSBケーブルは含まれていません)
ソース電源側が電力供給可能な状態であればUSBケーブルをつなぐだけで充電が開始され、充電状態は『+』接点側のインジケーターで確認可能です。
マニュアルに記述はありませんが、この14500に限らず、充電用のUSBポートを備えた充電池を市販されている一般的な充電器で充電すると電池側の回路が故障して使用不能になることがあるので、面倒でもUSB電源とケーブルで接続して充電することをオススメします。
TOOL AA 2.0 と同じく、EDC AA もフラットトップ型の電池は使用不可となります。
電池交換はテールキャップを外して行いますが、リアスプリングの反発力が強くテールキャップがやや装着し辛く感じました。電池の装填方向はヘッド側が【+】となるように装填します。
モード
EDC AA の搭載モードは、TOOL AA 2.0 と同じく標準モードが4モード、この他に特殊モードとしてストロボモードを備えています。
消灯状態にて半押しを繰り返すと【Low】→【Med】→【Hi】→【Turbo】→【Low】…のサイクルでモードが移行し、『カチッ』と音がするまで完全に押し込むと選択したモードで常時点灯になり、もう一度完全にスイッチを押すと【OFF】になります。
消灯から3秒経過すると最後に点灯したモードがメモリーされ、3秒以内に再点灯するとNEXTモードで点灯します。
特殊モードの【Strobe】も TOOL AA 2.0 と同じで、消灯中にスイッチを半押しすると【Low】→【Med】→【Hi】→【Turbo】→【Low】…の昇り順でモードが移行し、5回連続でモード変更を行うと6回目に【Strobe】が発動します。
どのモードで点灯を開始、もしくはモード変更しても【Strobe】の発動条件は同じで【Strobe】はメモリーされません。
【Strobe】を解除するには、一旦、消灯してから再点灯する必要がありますが、再点灯時には6回目で点灯するはずだったモード(【Low】から半押しを6回繰り返した場合は【Med】)で点灯します。
照射
今回はこの6本で照射比較を行ってみました。
お馴染みの(?)TOOL AA 2.0 は XP-L (CW) と日亜219CT (NW)、他に TIR の i5T EOS とリフレクター仕様の TG6S、E05 を用意してみました。
水平照射
配光/光色
LED電球
LUMINTOP EDC AA / OSRAM GW (CW)
LUMINTOP TOOL AA 2.0 / XP-L HD (CW)
LUMINTOP TOOL AA 2.0 / 219C (NW)
ThorFire TG06S (CW)
MANKER E05 (CW)
OLIGHT i5T EOS (CW)
屋外照射
白昼(立木まで67m)
Ni-MH(eneloop 1.2V)
LUMINTOP EDC AA / OSRAM GW (CW)
LUMINTOP TOOL AA 2.0 / XP-L HD (CW)
LUMINTOP TOOL AA 2.0 / 219C (NW)
ThorFire TG06S
MANKER E05
OLIGHT i5T EOS (CW)
14500(Li-ion 3.7V)
LUMINTOP EDC AA / OSRAM GW (CW)
LUMINTOP TOOL AA 2.0 / XP-L HD (CW)
LUMINTOP TOOL AA 2.0 / 219C (NW)
ThorFire TG06S
MANKER E05
※屋外照射画像の 219C版の出力値は、CW版の80%で算出しています。
照射比較する前から EDC AA は超拡散配光で、同社の EDC01 と同様の配光となるのは容易に想像できましたがその通りでした。
光色に関しては EDC01 よりもやや色温度が低くなっていますが 5000K よりは高く 5700K~6000K ぐらいに感じます。
中心光が存在しない『ふわっ…』とした拡散配光は超至近距離から近距離照射に適していて、真っ白な光色ではないので目への刺激も少なくなっています。
演色性に関しては『赤』の発色がイマイチに見えますが、高演色LEDでなくてもココまでの演色性ならば実用上問題無いかと思います。
このサイズ、この薄さなので 14500 Li-ion充電池で【Turbo】点灯させると10数秒ほどでヘッドが熱を持ち始め、30秒もするとボディ全体が高温になり素手では持てなくなります。アルカリ乾電池やNi-MH充電池だと温度上昇は緩やかですが最大出力での点灯は最小限に留めることをオススメします。
ちなみに全域においてフリッカーの発生は確認できませんでした。
まとめ
ネット上での日本語レビューが少なく、海外の同人様方と話していても高評価の感触が得られなかったのが気になりましたが、なんとなくその理由が判った…というか、doorman的にも『うーむ…(ーー;)』というのが偽らざる感想であります。
本機を購入したのはチタンモデルが発売されてから割とスグの頃だったのですが、チタンモデルは粒コリからリフレクター仕様に変更されていました。
粒コリに限らず、一般的にリフレクターではなくTIRとする事でコストが抑えられるのですが、流石にチタンモデルにソレを採用するのはアレだろう…と、メーカーも考えたのかもしれませんね…(゚ー゚*)。oO
ただ、チタンモデルのスイッチがアルミモデルと同じ造りだとしたら、個人的には配光云々の前にかなり残念に思うだろうなと…。
実際、他の1AA製品と比較すると EDC AA の価格は少し抑えめなので、粒コリもスイッチもボディの薄さもコストカットの結果なのでしょうが、使い勝手も含めてトータルで考えると(見ると)割高に思えてしまいます。
上の2.0君の画像はイメージカットなのですが、実際の使用環境に近いモノがあります。(^^;
この2.0君は使い始めの頃からガテン系担当であり、何度も高所から落下し、泥や砂にまみれ、ポケットの中ではボルトやナットや工具に揉まれまくって3年余りが過ぎました。この前なぞ『拾った綺麗な石』が一緒にポケットに入っていて『子供かよw』と自分で呆れてしまいました(笑)
挙げ句の果てにはお尻のUシェイプまで削られて(笑)受難の2.0君なのですが、Uシェイプを削ってから格段に使いやすくなり、さらに常用度合いが加速度的に上がった結果でもあります。
しかし、風防ガラスが割れると面倒なので、例え削れたとしても割れる可能性が限りなく低い粒コリやフォワードクリック式のスイッチ、自分好みのスイッチ形状の EDC AA を後継として考えていたのですが、残念ながら現行の EDC AA ではその役割を果たせそうにはありません。(粒コリ1AAならば SKILHUNT E2A …という選択肢も有ったなと…)
なので、EDC AA を2.0君のように使うことはしませんが、超拡散配光と少し低めの光色は撮影補助光とするには良さげなので、そっち方面で活用したいと思います。