以前、JAXMAN E2 の219B版の光学をリフレクターから照射角:60°のハニカムTIR(粒コリ)に換装したのですが、今回は JAXMAN E2 のXM-L2 U2版の光学をイジってみました。
…と、言っても前回と同じくリフレクターをハニカムTIRに換装しただけなのですが、今回は更に拡散させるために照射角:120°のハニカムTIRを使ってみました。
ちなみに120°の粒コリは、Aliexpressで10個入りのモノを購入。
一緒に写っている3個の LH351D 5700K Hi-CRI は、XM-L2版 E2の換装用にと Aliexpress の Convoyストアで購入したモノですが、最終的にLEDの積み替えは見送りました。(※理由は後述)
そんなこんなで、同じLEDのフラッシュライトを使って、ハニカムTIRの60°と120°、リフレクターの違いでどれぐらい配光が変わるのか?…が、今回のテーマとなっています。
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ハニカム TIR : 60°& 120°
10個入りのハニカムTIR。
ホントは10個も必要なかったのですが、送料込みでも5個入りより安価でしたし、別売りのレンズホルダーと組み合わせれば、後々ナニかに使えるかなと…(^^;
また、この直径20mmのレンズは Convoyの S2+ でも使えるハズなので在庫していても良いかなと…
直径や奥行きは60°のTIRと変わりないのですが、よく見るとレンズ表面の粒々の細かさが両者で異なっています。
照射角度が狭くなると粒々のピッチが細かくなるというのは、少々意外でした。(てっきり逆かと思ってました)
照射
色温度が5500KのE2を3本、219B:5700K の E2 を1本、他に 5000K の BLF A6 で照射比較してみました。
判りやすくするために
① TIR 60°
② TIR 120°
③ OP Reflector
…と、しています。
水平照射
※①と③はガラスフィルター有りで②はフィルター無し
最初、③の色温度が低いのは、ARコートされたガラスフィルターの影響かと思いガラスフィルターの有無で水平照射比較。
ARコートの影響で色温度が少し低下して、ライトの先端付近にシアン色っぽい周辺光が発生しますが、やはり③の固体は特別に色温度が低いようです。
今回のメインイベントである、60°と120°のハニカムTIRでどれぐらい配光(拡散度合い)が変化するか?…についての検証では、確かに120°の方が照射角度が広角になってはいますが…
配光/光色
LED電球
① JAXMAN E2 / CREE XM-L2 U2 [5500K] : TIR 60°
② JAXMAN E2 / CREE XM-L2 U2 [5500K] : TIR 120°
③ JAXMAN E2 / CREE XM-L2 U2 [5500K] : Reflector OP
JAXMAN E2 / Nichia 219B [5700K] : Reflector OP
BLF A6 / CREE XP-L HD [5000K] : Reflector OP
しかし、壁面照射してみると60°と120°の照射角度、照射範囲の差は、水平照射の時と比べるとそれほど違いはありません。
※ちなみに、①②③とも【Hi】モードで、同じシャッタースピードで撮影しています。
①と②のLEDの個体差による色温度の違いは微々たるものでしたが、60°の方が集光されている関係なのか色温度が高く(白く)、明るく見えて(写って)います。
XM-L2 U2 の演色性はそれほど悪くはないのですが『赤』の発色がイマイチで、Hi-CRI 日亜219Bが、背景のベージュも含めてどの色も綺麗に見えます。
屋外照射
白昼(立木まで67m)
① JAXMAN E2 / CREE XM-L2 U2 [5500K] : TIR 60°
② JAXMAN E2 / CREE XM-L2 U2 [5500K] : TIR 120°
③ JAXMAN E2 / CREE XM-L2 U2 [5500K] : Reflector OP
JAXMAN E2 / Nichia 219B [5700K] : Reflector OP
BLF A6 / CREE XP-L HD [5000K] : Reflector OP
屋外になると120°の広角は、E2の出力では少々拡散し過ぎな感じで、そこそこの距離まで照らす必要があるのなら、ノーマルのリフレクター仕様のままで使うのが良さそうです。
元々、ダイサイズの大きな XM-L2 と浅いOPリフで構成されている E2 ならば拡散気味の配光なので、撮影の補助光として使うような目的がなければ、今回のようにハニカムTIRを使って更に拡散させる必要性はないのかもしれません。
ただ、今回使用した20mm径のレンズは、先述の通り CONVOY S2+ でも使えますし、ハニカムの他にストライプやフロスト加工、普通のコリメーターなどの種類も豊富なので、色々と組み合わせを試して自分の好みの配光にできるのは大きなメリットだと思います。
まとめ
じゃぁナゼに日亜219B(現行モデルは219C)にしなかったのか?…と言われそうですが、単純にセールで安かったからでして(笑)、当時は219Bに積み替えればイイかなと…(^^;
冒頭の SAMSUNG LH351D Hi-CRI 5700K にしたのは、16mm基板付きの高演色 219C:5700K が何処を捜しても売ってなかったからであります。(4500Kとか3300K とかは有ったのですが…)
そう考えてはいたのですが、60°と120°の広角拡散レンズとXM-L2 5500K の組み合わせが思ったよりも良くて、ハニカムTIR以外の20mm径レンズ、例えばフロスト加工されたレンズを試してから換装しても良いのでは?…と考えました。
あと、3535サイズ対応のガスケットが自己在庫ゼロだった…ってのと、この記事を書いてる途中でチョイ古いライトを数本購入した…ってのも換装を見送った理由であり、特に賞味期限があるワケではないのでLH351Dは別のライトで使う事にします。
サンプル数が少ないので全てのケースに当て嵌まるとは断言できないのですが、同じ色温度のLEDを使っても、光学の違いやARコートによって微妙に色温度が変化して見え、特にフラッシュライトを撮影の補助光とする場合は、光学の違いによる光色の微妙な変化に留意する必要がある…というのが今回のテストで得られた教訓であります。
このリフレクター気になっていました。検証ありがとうございます。LEDにもよるのかもしれませんが、60度と120度では意外な結果で感心しました。このれんず10度とかストライプもありますが、欲しくなりました。