ライティングの角度によっては、製品に付着したチリやホコリがバッチリと写ってしまう事があるのですが、余りにも目立つと製品イメージの低下にもつながるので撮影後にレタッチして修正しています。(特にブラック色のフラッシュライトになると余計に目立つ…)
一粒づつ(?)ホコリをレタッチで消していくのですが、コレがなかなか根気と手間の必要な作業で、修正し切れない場合は再撮影…という事も多々あります。
なので、レタッチの手間を省いて楽をするために(笑)、撮影前にUVライトで汚れや皮脂をチェックしてから撮影…という手順を踏むようにしています。
これまでは、撮影前の製品チェック(ホコリチェック)には18650仕様のUVライトを使用していますが、小さく、軽く、目にも優しい出力控えめのUVライトが欲しいなぁ…と、思っていた処に、昨年末の OLIGHT Store 初回特典セールが来たので迷わずポチりました。
埃チェックなら『なんちゃってUVライト』でも良くね?…と、思われるかもしれませんが、私見では420nm以下のUV波長でないと付着した埃がバッチリと目立たないので、ちゃんとしたメーカー製のモノを使いたいなと…。
このブログでは過去にP60自作UVライト・バルブの記事を書き、某所でもUVライトのレビューをしていますが、UV波長:395nm の i3UV EOS はどんな製品なのか?…レビューしたいと思います。
製品HP
- OLIGHT Official WEB site – olightworld.com
- Olight I3UV EOS OD Green – olightworld.com
- OLIGHT i3UV EOS – olightstore.jp
- OLIGHT i3UV EOS – amazon.co.jp
- Olight® Direct JP – amazon.co.jp
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パッケージ
i3E EOS はブリスターパックでしたが、i3UVは他のOLIGHT製品と同じく白色ベースの紙製化粧箱入りでした。
裏面には主要諸元が記載されていますが、SKUステッカーで全体が確認できません。仕様は取説にも記載されているので特に問題は無いでしょう。
製品内容は、i3UV EOS 本体、英文マニュアルで、単四形アルカリ乾電池は本体に内蔵されています。(※使用前に絶縁材を除去)
仕様/注意事項
UV波長は 395nm、UV power optical(紫外線量)が 350±50mW となっていますが、単四乾電池一本でこの紫外線量ってのは純粋にスゴイと思いました。
それだけに、UV光を直視した場合の目へのダメージが大きいので取扱いには要注意です。
特に子供の居るご家庭ではイタズラしないように保管にも充分注意してください。
成長期の子供ほど紫外線によるダメージを受けやすく、オーストラリアの一部の地域では外出時には紫外線防護サングラスを子供に着用させる事が義務付けられているほどです。
興味本位で凝視したりすると本当にシャレにならない事になるので絶対に止めてください。(※UV防護メガネの着用を推奨)
サイズ
全長:60.5mm、直径:14mm、電池込みの装備重量が19.4g(※カタログ値)
サイズ的には LUXEON TX のi3E EOS と同じで、小型・軽量のライトです。
ボディ
【i3】のモデル名が示す通り、本体デザインは i3E EOS と全く同じです。
i3UV EOS の本体カラーは OD Green(※OD = Olive Drab の略)のみです。
購入前は、『UVライトなら本体色は紫か青系の色の方が似合うのでは?』と思っていましたが、深みのある綺麗な緑色で意外性も有るので、コレはコレでアリだなと納得しました。
LUXEON TX版の i3E EOS との見比べてみると、形状は同じですが文字のロゴタイプ(特に【EOS】のロゴ)が変更されているようですす。
ヘッド
光学は i3E と同じTIRです。
UV-LED についての詳細な情報は公開されていませんが、1W出力のUVエミッタかな…?
画像ではレンズ外側はスリ鉢状に見えますが、実際にはフラットです。
一般的な白色LEDと、青色LEDやUV-LEDのVfは同じだったり、違っても僅かにUV-LEDの方が低いだけの場合が多いので 、もしかしたら i3E と i3UV の基盤は共通化されているかもしれません。
i3UV はTIRとLEDのセンターがズレていて照射時にもソレが判るのですが、白色LEDライトとは用途が異なるので良しとしました(笑)
ネジ部はきっちりと角ネジ加工されています。
標準のOリングの位置ではヘッドを多めに緩めるとOリングが露出してしまうので、先端から少し浅い位置に移動させました。(※自己責任)
テール/リア
一見するとテールスタンド不可のテース形状ですが、精神集中すると割と簡単に立てられます。
設置面積が小さいので不安定ですし、UVライトをローソク立てする機会は少ないと思いますが、テール形状は i3E EOS も同じなので参考になれば…(^^;
電池
電池は、1.5vの単四形乾電池と1.2vのNi-MH充電池に対応しています。
電池の交換はヘッド側から行い【+】がヘッド側、【-】がテール側になります。
モード
モードはシングル(単モード)で、操作もヘッドを締めて【ON】、緩めて【OFF】とシンプルなので迷わず使えるハズです。
白色LEDの i3E EOS もそうでしたが、シングル・モードのヘッドツイスト式ライトは手軽に使えるのがイイですね♪
照射
今回の照射比較は、4本のUVライトで行ってみました。
※左から JAXMAN U1 (365nm)、φ5mm 12-LED、自作P60 UV (410nm)、i3UV EOS (395nm)
12-LEDのライトはUVライトとして販売されていましたが、実際には【φ5mmの紫色LED】で紫外線効果(?)は殆どありません。
水平照射
光学比較
OLIGHT i3UV EOS : UV LED 395nm
JAXMAN U1 : Nichia UV 365nm
P60 bulb : 1W UV LED
φ5mm x12 LED : Violet ≧430nm
※JAXMAN U1 は可視光カットフィルターを備えているので通常光下では黒く見えます。
配光/効果
LED電球
OLIGHT i3UV EOS : UV LED 395nm
JAXMAN U1 : Nichia UV 365nm
P60 bulb : 1W UV LED 410nm
φ5mm x12 LED : Violet ≧430nm
画像では、12LEDを除いた3機種の各々の光色の違い(差)はよく判りませんが、実際には波長の違いで光色も微妙に異なっており、365nm ⇒ 395nm ⇒ 410nm の順に光色が藍色に近くなっていきます。(波長が大きいほど色が濃くなります)
配光はさほど重要な要素では無いと思いますが、UVライトの用途を考えるとスポット強めの配光よりも同じ光量(光線量)で広範囲を照らせたほうが良いのかもしれません。
壁面照射画像の右側に蛍光反応が出ていますが、ちょっと前に板にジュースをこぼしてしまった痕です…。(子供かよw)
日本銀行券(俗にいうお札)に使われる特殊インクと、世界一強力と言われる日本国旅券(※2019年末現在、ビザ無しで191ヵ国に渡航できるらしい…)の偽造防止ホログラフは、365nm以下のUV波長に反応するように造られているので 365nm UV-LED の JAXMAN U1 のみに強い反応が出ています。
まとめ
赤・橙・黄・緑・青・藍・紫(せきとうおうりょくせいらんし)…
理科のテスト前に暗記したのは遙か昔であります。
可視光域とされている光のスペクトラムを長波長の【赤】から短波長の【紫】の順に並べたらしいのですが、赤外線も紫外線もこの7色の範囲に収まらない波長の光は、超光線、光のアウトロー、孤高の光線…って感じで憧れてしまいます。
冗談はさておき、一昔前は紫外線ライトと言えば蛍光灯型の『ブラックライト』であり、携帯型ブラックライトと言えど、それなりに大きなライトしか製品選択肢が無かったのですが、i3UV EOS のような小型の本格的UVライトが手軽に使えるようになったのもLED技術の進歩の賜物であり、紫外線の対極となる赤外線LEDもまた然りです。
切手やハガキ、商品管理番号などなど、至る処でUVインクが使われていますし、i3UV の商品説明にもある通り、食品や化粧品の蛍光物質をチェックしたりと、UV波長の数値が明確かつ確実なUVライトを1本持っていると色々と役に立つハズです。(川原や海辺で「ユーパライト」探しするのも楽しそう♪)
395nmの i3UV EOS では、日本国紙幣や日本国旅券の簡易真偽判定は出来ないのですが、世界的には395nmのUV波長で反応する紙幣が相当数存在するので、頻繁に海外渡航する人にとっては有用なUVライトだと思います。
用途によっては365nmが必要になるかもしれませんが、出力値次第では白色LEDと同等に発熱しますし、短波長になるほど人体(目)に悪影響を及ぼすので取扱いにより留意する必要が出てきます。
冒頭で述べた通り、埃の付着や汚れのチェック程度であれば i3UV EOS で充分…ってか、i3UV EOSでもオーバースペック…かもしれません。
正直、一般的な白色LEDライトのような汎用性が無く、長時間に渡っての連続使用もNGなので万人にお薦めはできませんが、頻繁に汚れチェックを行うのであれば検討に価する1本だと思います。
ちなみに、自分は汚れチェックの他に短時間で蓄光させる用途で使っています。
照タイム撮影時、暗闇の中でもレリーズがスグに判るように蓄光シールやGITDカプセルを取り付けていますが、強力なライトで照射するよりも紫外線を多く含むUVライトで照射するほうが、照射時間が短時間で済みます。
i3UV EOS 購入時にオマケで貰った OLIGHTロゴが入ったシリコン・リストバンドも【OLIGHT】のロゴ部分が蓄光(GITD)になっています。リストバンド自体の使い道は良く判りませんが(笑)、i3UV EOS の紫外線効果が確認できます♪