ThruNite TN4A / CREE XP-L V6

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ThruNite TN4A

他のメーカーからも 単3×4本(4AA)仕様や単3×3本(3AA)仕様の製品がリリースされていますが、ThruNiteからも待望の4AA仕様で、しかもCREE XP-L V6を搭載した TN4A が発売されました。

正直に申しますと・・・

16340や18650などのLi-ion充電池を使うライトならば、単セルでも800や900、1000ルーメンを軽く超える製品は珍しく無く、わざわざ単三電池を多セルにして高出力を得る製品に対しては個人的に関心が薄く、既に販売されている他メーカーの単三・多セルのライトを見てもLED LENSER P14のイメージが強く残っていて 『ふーん・・・』 程度の興味しか沸きませんでした。

が・・・、道具というモノは実際に使ってみないと判らないモノでして、TN4Aの実物を手にしたら妙な先入観は何処かに旅に出ました

いやぁ、単三電池でもココまで凄いライトが作れる時代になったのですね・・・

■ThruNite – Official WEB Site

■製品ページ – ThruNite TN4A (CW)

追記:2015/01/07
■CPFレビュー – Thrunite TN4A (XP-L V6, 4xAA) review: RUNTIMES, BEAMSHOTS, VIDEO and more!

パッケージ

ThruNite TN4A / Package.1
TN4A / Package.2
TN4A / Package.3

お馴染みとなりつつある紙箱パッケージですが、TN4A本体がやや太めの製品なのでパッケージも大きくなっています。

内容物はTN4A本体、ホルスター、英文マニュアル、Oリング(大×1・小×2)、スイッチブーツ(インナー・パーツ)と、これもお馴染みとなった(?)乾燥剤です。

ThruNite TN4A / Holster.1
TN4A / Holster.2
TN4A / Holster.3

単三・複数セル仕様で一般的なサイズ(?)のライトでは無いのでホルスターが付属して来るのは有難いです。
(でも4AAや3AAライトも一つのカテゴリーとして確立されつつある感がありますね)

サイズ

ThruNite TN4A / Size

どのライトと比較するのが一番判りやすいか悩みました。

ThruNite TN4A with Coffee-CAN
ThruNite TN4A / ThruNite TN30 / LED LENSER P14

他の単セル仕様のライトと比較すると、どうしても実寸法より太く見えますが、実際はコーヒー缶より細くて成人男性に限らず女性でも充分握れる太さだと思います。(全長:111.5mm、グリップ径:42mm)

18650 x 3本仕様の ThruNite TN30、TN4Aと同じ4AA仕様のLED LENSER P14 と比較するとTN4Aのコンパクトさが判ると思います。(改めて見るとP14デカいな…)

ちなみに、画像は有りませんが身の廻りでTN4Aと一番近いサイズの物は、トイレットペーパーの芯です。(結構細いでしょ?)

ボディ

ThruNite TN4A / Body.1
TN4A / Logo
TN4A / Body.2

グリップ部分全体に深目のローレット(ナーリング)が施されているので滑り難く、線状のスリット模様も単なるアクセントでは無く滑り止め効果に一役買っています。

製品名のTN4AとTHRUNITEのロゴがプリントされている面が2面、なにもプリントされていないフラットな部分が他に1面、計3面のフラットな部分が設けられています。

単に製品名とメーカーロゴをプリントするだけならフラット面は2面で良い筈ですが、3箇所のフラット面を設けた事で非対称となり、握った時の手の形にフィットしてグリップ感が増しています。(人間の手は、物を握る時に【円】では無く、関節の関係で【多角形】になるんですぅ)

TN4A / Body.3
TN4A / Body.4

シェル(外殻)はヘッドとボディの2分割式です。

ThruNite TN4A / Joint

ジョイント部分は角ネジですが、よく見るとネジ山の裾(?)が広がって台形状になっています。充分な強度が確保されているからこそ、ジョイント部のネジ山数が少なくても問題無いのだと思います。勿論、精度も高いのでゴリゴリ感なぞは皆無です。

TN30はヘッド部分が少々セットし辛かったのですが、TN4Aはスムーズにセット出来ました。(これはサイズの所為かな?)

ヘッド

ThruNite TN4A / Head.1

ヘッド先端に艶消し処理されたアルミ製(だと思います)のフラットなベゼル。

TN4A / Head.2
TN4A / Head.3

CREE XP-L とOPリフの組み合わせでスポット強めの遠射系配光になっています。

ヘッド中央のスプリングと外周部分が電池ホルダとの接点になっています。この構造によりヘッドを少し緩める事で誤点灯防止のロック・アウトが可能になっています。

LED

ThruNite TN4A / CREE XP-L V6

ThruNite Archer 1A V2 と同じく、10W級のCREE XP-L V6 が搭載されており、TN4AもXP-Lとの相乗効果で長時間のランタイムを実現しています。

ITC Technology

カタログ値(Turbo:1150 lumens)からすると、XP-Lを上限近くの電流でドライブしていると考えられますが、実際にTurboではかなりの発熱が確認出来ます。

しかし、TN4A は ITC Technology というLED過熱保護のリミッター機構を備え、80℃を超えると自動的に電力を落としてLEDを熱から保護し、LEDの寿命を縮めない為のシステムが搭載されています。

ITCで100%の過熱防止…と、過信するのはアレですが、何の安全対策も採られていない高出力製品に比べたら、安心してTurboやHiモードが使えるのは間違い無いと思います。

リア

ThruNite TN4A / Flat tail

フロントスイッチのみによる操作なのでテールエンドはフラットな形状です。
接地面積が大きいのでテールスタンドも“動かざる事、山の如し”です。

TN4A / Bottom

電池キャリアとヘッド側の接点でダイレクトに通電するのでボディ側のエッジ・内部とも電気的な接点は有りません。

TN4Aにはストラップ孔(ランヤード・ホール)が無いのが個人的に残念です。
携行には付属のホルスターを使えば良いのですが、使用中の落下防止をどうするか?少し考えてみます。

+++

※追記:2015/01/19
TN4A の1st batch (初回製造分)にはストラップホールが有りませんが、次回製造・出荷分からはリビジョンアップされてストラップホールが設けられているそうです。また電池交換についても改良されているとの事です♪(*´∇`*)

+++

スイッチ

ThruNite TN4A / Switch

フロント部分に配置されたスイッチは大きめで操作感も良好です。
操作時の感触からして圧電式だと思いますが、クリック感も有るのでON/OFF操作がし易く、厚手の手袋をしていても問題無く操作可能です。

付属のインナーパーツから、内部のスイッチブーツは柔らかいシリコン製だと判るのですが、黒い外装板(?)は硬質樹脂かアルミ製か・・・いずれにせよ高級感が有りシルバーのロックリングと共にデザイン上のアクセントになっています。

ThruNite TN4A / Switch - BLUE LED
TN4A / BLUE LED

点灯中はスイッチ中央の透明部分が青く光ります。
(Moonlightモードでは光らないのですが仕様なのかな?)

発光面積は小さいのですが、コントラストの高い青色発光なので明るい場所でも視認性は良好です。

同じ 4AA でも NITECORE EA4 のスイッチについてはネガティブな評価を目にする事が多かったのですが TN4A のスイッチなら大多数の人が使い易いと感じると思います。EA4のスイッチもリビジョンアップを重ねたみたいですが、結局EA41で2スイッチになってしまったって事は、最初から…ゴニョゴニョ < しっかりチェックしとるやナイかぁーイ!(゚∀゚)

ThruNite TN4A / Switch

スイッチ面がフラットになっているので暗闇の中ではスイッチの位置が判り辛そうですが、スイッチ廻りの台座部分(?)が盛り上がっているので手探りでもスグに位置が判ります。スイッチ面がフラットになっている事で誤点灯の防止効果も高いと思います。(先述の通りロックアウトも可能です)

操作性とデザイン、機能性についてもしっかりと考えられたスイッチだと思います。

Low Voltage Indication

TN4Aは使用中に電池電圧が低下すると、スイッチの発光部分が【青の常時点灯】から【赤の点滅】に変わって電池交換のタイミングを知らせてくれる Low Voltage Indication を備えています。

どれぐらいの電圧まで下がると点滅が始まるのか具体的な数値はアナウンスされていませんが、点滅が始まった時点で電池電圧(4本直列)を計測したら 4.65Vでした。

点滅が始まるより少し前に Low と Med の2モードになり、Hiモードでの点灯が出来なくなるので、これも一つの電池交換の目安になるかと思います。

ThruNite TN4A / Low Voltage Indication

ちなみに点滅が始まってもスグにライトが点灯不能になるワケではないので慌てる必要はありません。

電池

ThruNite TN4A / 4AA Battery

TN4Aの動作電圧は、2.75 – 8V となっている為、14500のLi-ion充電池は使えません
電池は1.5Vのアルカリ乾電池等の一次電池かエネループ等のNi-MH充電池に限られます。

新品の一次電池の場合、初期電圧が1.7Vぐらい有りますが、それでも1.7V×4本=6.8Vなので動作電圧の範囲内で問題有りません。

Amazonの商品説明にもある通り、アルカリ乾電池とマンガン電池、もしくはNi-MH充電池など異なる種類の電池の混在使用は故障や事故の原因になるので厳禁です。

ライトを使い慣れた方なら常識として知っている事ですが、広く一般家庭に普及している単三電池を複数本使うライトなので、もし自分以外の人も電池交換する可能性があるならば使用電池について一応説明しておいた方が良いかと思います。

ThruNite TN4A / Battery Carrier.1
TN4A / Battery Carrier.2
TN4A / Battery Carrier.3

電池キャリアはTN30と同じく剛性の高い頑丈な構造になっています。
ライトにセットする際もTN30と同じく電池キャリアの極性は意識する必要は有りません。どちらから挿入してもちゃんと点灯します。

ただ、【-】接点のスプリングが強く、単三電池の寸法にピッタリと合わせて作られている所為か電池交換がややし辛いです。

電池キャリアの基板(外周)から電池がハミ出さない様に、4本の電池をしっかりと電池キャリアの中央に寄せてセットしなければならないのですが、そうすると電池に対して指掛かりが全く無くなるので電池が外せなくなってしまします。

【+】側の隙間に爪を入れて【-】側に押して外そうとしましたが、爪が痛くて上手くいきませんでした。
4本の内の1本でも外せれば、後は内側から外側に向けて電池を押し出せば良いのですが、これも電池キャリアの電極を痛めてしまいそうで・・・。

+++

※追記:2014/12/18
電池交換について追加記事をアップしました。

+++

ThruNite TN4A / 4AA Battery
TN4A / with out Battery Carrier
TN4A / with Battery Carrier

電池キャリアはフロント側から挿入しますが、ホルダーをセットしないでヘッドを取り付けるとロゴとスイッチが一直線上に並びません。ホルダーをセットするとほぼ一直線上に並ぶので『ホルダーのセットし忘れ』の目安になるかと思います。

ThruNite TN4A with 4AA Battery weight
Panasonic eneloop - 4AA Battery weight
Panasonic eneloop pro - 4AA Battery weight

カタログ値の本体重量は218.6g 。電池込み(黒エネ)の実測値は約341g でした。
ちなみに白エネ(1900mA)とエネループ・プロ(2400mA)では、1本当たり約4g の重量差があります。

モード

TN4Aのモードは計6モードで各モードのルーメン値とランタイムは以下のようになっています。

・Moonlight:0.5 lm / 80日
・Low:15 lm / 93時間
・Med:139 lm / 14時間
・Hi:550 lm / 150分
・Turbo:1150 lm / 56分
・Strobe:1150 lm / 150分

各モードともバランスの良いルーメン値で out-door / in-door、どちらに於いても使い勝手の良い、守備範囲の広い照度区分となっています。

ON/OFF操作およびモードの変更は、スイッチのワンクリック、ダブルクリック、長押しで行います。

***消灯時***

●スイッチをワンクリックすると通常モードで点灯します。
※モードメモリ機能を備えているので消灯時のモードで再点灯します。(モードメモリはLow・Med・Hiの3モードのみ)

消灯時からダブルクリックすると消灯時のモードで点灯した後、直ぐにTurboに切り替わります。

消灯時から長押しで Moonlight で点灯します。

***点灯時***

●通常モード(Low・Med・Hi)で点灯している時にスイッチを長押しすると、通常モード内で次のモードに移行します。
※モードの移行は単純に Low → Med → Hi → Low … のループを繰り返します。

●Moonlightモードで点灯した際は、一旦スイッチから指を離した後で長押しするとLowモードで点灯します。そのまま押し続けると上記のモードループを繰り返します。

●どのモードで点灯していてもダブルクリックでTurboモードに切り替わります。

Turboモードから更にダブルクリックするとStrobeに切り替わります。

どのモードで点灯していてもスイッチをワンクリックすれば消灯します。(これが結構重要)

通常モード(Low・Med・Hi)で点灯している時に Turbo に切替え、そのままTurboモードで消灯すると、Turboモードの直前に使用していたモードが記憶され、そのモードで再点灯します。

Moonlight で点灯中に Turbo に切替え、そのままTurboモードで消灯すると、Moonlightの前に使用していたモードが記憶され、そのモードで再点灯します。

文章にすると少々操作が複雑そうですが、一度実際に使ってみれば誰でもスグに使いこなせると思います。
スイッチのレスポンスが非常に良好なのでダブルクリックも違和感なく行えます。

照射

口径(45.5mm)とリフの深さの関係か、かなり広範囲を照射できます。

光色は Cool White でも若干色温度が低めの Cool White で、各モード区分との相性が良い光色で遠近とも使い易い白さです。

Turbo – 1150 lm

ThruNite TN4A / Turbo:1150lm

カメラの露出設定やポジションをドジったのではなく、周辺光の境界も納めようとしたら至近距離から照射する必要が有りまして・・・そしたら反射光が強すぎてダンボー君の顔が白飛びしてしまったのです。

Moonlight – 0.5 lm

ThruNite TN4A / Moonlight:0.5lm

TK737 / TN4A / TN30

TK737 / TN4A / TN30

一見すると TK737(MODしてXP-G2搭載・推定:300lm)と比べて、TN4AのTurboでも明るさにさほど違いが無いように見えますが、TN4Aのヘッド先端付近とスポット光を見ると全然明るさが違う事が判ります。更に照射角度の広さも驚きですが、TN4Aの周辺光だけでもTK737とさほど変わらないのは、それだけ明るい(全光束値が大きい)と言う事になります。

ちなみに、TN30はスポット光が存在しない様に見えますが、TN30のスポット光は焦点距離(?)がべらぼうに長いのでこのサイズの画像では納まり切らなかっただけです。(※2つのライトの反射光が眩しくてサングラスを掛けて撮影しています)

屋外照射

白昼/軸線(立木まで67m)

daylight
beam-line

Moonlight

ThruNite TN4A / Moonlight

Low

ThruNite TN4A / Low

Med

ThruNite TN4A / Med

Hi

ThruNite TN4A / Hi

Turbo

ThruNite TN4A / Turbo

ThruNite TN4A – All mode

ThruNite TN4A / All mode

※WB=太陽光
 

+++

追加記事:ThruNite TN4A / XP-L V6 屋外照射画像 – ThruNite : Over 1000 Lumen models beam-shot.

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まとめ

複数セルとは言え、こんなにも早く単三電池で1150ルーメンの時代が訪れるとは・・・

同じ4AAで在りながら 『 LED LENSER P14 のルーメン値、盛ってナイ?・・・(ーー;) 』 と、一人で騒いでたのが遥か昔の出来事のようです。

そんなP14より多機能で高性能なライトがこの価格で手に入る幸福感は、実物を手にしないと伝わらないかもしれません。

冒頭でも述べた様に、16340や18650を使用する高ルーメーン値のライトを使い慣れていると『乾電池の使えるライト』をついスルーしてしまいそうですが、ポピュラーな単三電池を使える安心感と低コストで運用できる利点に加え、Li-ion充電池仕様のライトと比べても遜色ない性能を発揮するので、日本に限らず世界中で4AAが支持されるのだなと納得しました。

ThruNite TN4A も圧倒的な明るさと過熱保護や低電圧警告などの機能を備えた魅力的で凄いライトに仕上がっています。(陳腐な表現ですが偽らざる感想デス)

個人的には、多少全長が長くなっても構わないのでランヤードホールを設けて欲しいのと、もう少し電池が外し易ければ有難いです。

後は、凄いライトを作ったモンだな・・・としかコメントのしようが無いです。

ナンだか、いつもに比べて【まとめ】が短くなってしまいましたが・・・とにかく凄いライトです

ThruNite TN4A with ThruNite TN30

 

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ThruNite TN4A / CREE XP-L V6 への37件のフィードバック

  1. 懐中電灯にハマッタ!! のコメント:

    たっ、確かにっ!!愚問でした・・・
    もう少し悩んでみます。

  2. 懐中電灯にハマッタ!! のコメント:

    こんにちは!
    BlackWolfで買うのが何と無く怖かったので、M3XS-UTにしようかと思っていたところ、Pro Light Japanでもう少し安く売っているのを発見してしまいました。
    http://www.pro-light.jp/light/sup_beam/html/K70.html

    こちらで購入したことはありますか?

    見る限り、やはり少しLEDが斜めに付いているらしいです。笑
    そんなに歪んでたら防水性能が怪しい気がしますが、雨の日に使うことはないと思うので、気にしないことにします。笑

    • doorman のコメント:

      残念ながら Pro Light Japan さんを利用したことが無いので何とも言えません…ごめんなさい (^^;

      国内通販で利用したことがあるのは、量販店を除くとG県のショップだけですが、2回利用して不信感しか残らなかったので以降はずっと海外通販を利用していました。

      色々な海外メーカーの製品がamazonで購入可能になってから海外通販の利用頻度は減りましたが、それでも細かなパーツは海外通販に依存してます。
       

      ・・・・・・・・
       
      P.S
      場外炎上を恐れて消火活動・自己防衛・自己保身の為に貶められるってのは・・・ナンだかなぁ…残念無念ナリ

      • doorman のコメント:

        別に削除する必要無いですよ。
        コメント欄の仕様上、貴方の質問に答える形になりましたが貴方や私の意見が誰かの参考になっているかもしれませんから…。

        貴方が某掲示板に書いたか否かは私にとっては重要なことでは無いので、先述の通りこの話題はココまでということでお願いします。

        ※某掲示板からのコピペ投稿は削除しておきます。

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