光学がリフレクターでヘッド固定のタスクライト(アングルライト)を一本も持っていなかったので、昨年末から物色していたのですが…。
JAXMAN や CONVOY なども候補にしつつ、18650 Li-ion充電池と18350用グリップ同梱、割引セールに惹かれて Sofirn SP40 にしました…(^^;
アリさん外通の利用も考えたのですが、春節の時期に重なったのと、最近は諸事情により到着時期が読めないので今回は amazon を利用しました。
敢えてリフレクタータイプのタスクライトに拘った理由は単純で、歳の所為か拡散配光のタスクライトと飛び系ライトの2本持ちが最近ツラくなって来たのと(笑)、粉塵が舞ったり火花が飛んだりするハードな環境下での使用に於いてTIRのダメージを避けたかったからです。
また、SP40のようなスタイルの製品はヘッドやリフレクターのサイズが近いモノが多く、実際の配光がどんな感じになるのかこの目で確認したいなと…(゚ー゚*)。oO
他にもSP40のモードやUIなど、購入前のリサーチで気になったポイントがありますが、それらを含めてレポしたいと思います。
製品HP
- Shenzhen King Technology Co., Ltd. – sofirnlight.com
- Sofirn SP40 – LED Headlamp 1200LM – sofirnlight.com
- Sofirnlight – amazon.co.jp
- Sofirn SP40 – amazon.co.jp
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INDEX
パッケージ
例によってクラフト紙ベースの簡素なパッケージです。
内容物は、SP40本体、16340/18350用ショートグリップ、クリップ、ヘッドバンド、充電用micro-USBケーブル、予備Oリング 2個、多言語マニュアル(日本語対応)、クリップ となっています。
18650 Li-ion充電池付きの場合、電池は本体に内蔵され出荷されるので使用前に絶縁シートを除去してください。
仕様
本体素材やサイズなどの他に、動作電圧、IPx7、過熱防止機構(ATR)や電池残量インジケーターについての記述がありますが、電源インジケーターについて一部誤植があるので注意してください。
サイズ
18650仕様のタスクライトとしては平均的なサイズです。
18650使用時の総重量が約112g、18350使用時は約80gですが、例によって装備重量は使用電池で増減します。
一般的な18650仕様のハンドライトと重量的には大差ありませんが、ヘッドライトとして頭部に装着するには、より軽量の方が好まれると思います。
ボディ
タスクライトとしてはオーソドックスなスタイルの製品です。
ヘッド、グリップ、テールの3ピース構造。
同梱のショートグリップを使う事で16340/18350単セルでの運用も可能です。
クリップの装着部分を除いてグリップ全体にローレットが刻まれています。
やや深目に刻まれているローレットにより滑り止め効果は充分です。
グリップパーツ両端のネジ加工はピッチ、長さとも共通なので前後(左右)の方向・区別はありません。
端部小口のみ塗装が施されていないのでヘッド、リアを緩めて物理的に通電をカット(ロックアウト)する事も可能です。
クリップ
ステンレス製のクリップはハメ込み式です。
18650用の標準グリップに装着する分にはクリップの方向に制限はありませんが、ショートグリップに装着するとボディからハミ出したり充電ポートに干渉するので、事実上、18650専用のクリップと考えた方が良さそうです。
ヘッドバンド
付属のヘッドバンドは一般的なストレッチ素材で、SP40本体を装着するマウント部分はシリコンゴムで出来ています。
マウントリングはクリップ取付部分に嵌るのでヘッドバンド使用時にはクリップは排他となります。
ヘッド
CREE XP-L HD にOPリフレクターの組み合わせ。
※記事タイトル等に 5300K の表記を使っていますが色温度の範囲は 5300K~5700K となり、個体によって若干の差が出る可能性があります。(※詳細後述)
ベゼルはアルミ製でガラスフィルターにはARコートが施されているようです。
ヘッド側接点にもスプリングを装備。
グリップパーツ端部の無塗装部分とヘッドパーツ(金色の部分)が直に接触して通電する構造なのでヘッドが緩んでいると点灯しません。ただ、これはリアのみならずヘッド部分を緩めてもロックアウト可能…という事でもあります。
スイッチ
スイッチはタクトスイッチで、他製品のタクトスイッチと操作感に大差はなく、疑似クリックもあります。
スイッチブーツは黒色のシリコン製に見えますが実際には半透明のシリコン製で、点灯開始時の電池残量、および充電時にはインジケーターとして機能します。(電池残量インジケーターの場合は点灯開始から5秒間点灯)
リア/テール
リアキャップ内には強力マグネットを装備。
テールエンドも完全なフラット形状で鉄部に貼付られます。
用途によってはマグネットが無しの方が都合が良いのでマグネットの脱着を試みましたが、スプリングは外せるものの磁石は接着されているのか外せませんでした。
電池
付属の18650電池のはボタントップ型で公称容量は 3000mAh となっています。
ICR/IMRの種別、放電性能については不明ですが、実測による電池全長が約67mm、直径が約18.4mmなのでプロテクト回路無しのIMR系18650かと思われます。
SP40の動作電圧は、2.8 – 4.2v なので CR123A×2個での運用はNGとなります。
ショートグリップ使用時には、18350、16340、CR123Aで使えますが、18350よりも容量的に小さい16340ではランタイムが短くなり、放電性能の低いICR系16340では動作が不安定になりました。また、CR123Aでは【Turbo】での点灯が不可でした。
SP40はUSB充電が可能なフラッシュライトなので、誤充電を防ぐ為にもCR123Aの一次電池の使用は緊急時のみと考えてください。
充電
SP40側のUSB充電機構は micro-USB(Type-B)規格で充電用のUSBケーブルが付属します。
DC・5V 出力のモバイルバッテリーやPCに直接つないでの充電が可能です。
給電側がオンライン状態(給電可能状態)であればSP40を繋ぐだけで充電が開始されます。
給電開始および給電中はスイッチ部分のインジケーターが【赤】で点滅、充電完了時には【緑】で点灯します。(※電池を逆挿入した場合はインジケーターが反応しません)
18350用グリップと18350 Li-ion充電池の組み合わせでも勿論充電は可能です。
充電中でも点灯は可能ですが過充電や長時間充電による事故や故障の恐れがあります。やむを得ない場合を除き、充電中の点灯は控えるのが得策です。
モード
SP40 のモードは34モードで【SOS】や【Strobe】などの特殊モードはありません。
点灯・消灯はスイッチのシングルクリック、点灯中はスイッチの長押しで【Low】⇒【Med】⇒【Hi】⇒【Low】…のサイクルでモードが移行します。
消灯時・点灯時に関わらずスイッチのダブルクリックで【Turbo】で点灯します。
消灯状態から直接【Turbo】で点灯を開始した場合は、シングルクリックで消灯、長押しすると【Low】に移行します。
点灯状態から【Turbo】に入った場合は、シングルクリックで直前のモードに復帰、長押しすると【Low】に移行します。
モードメモリを備えているので、消灯時のモードで再点灯を開始します。(※Turboを除く)
Sofirn SP40 / CREE XP-L (5300K) – 充電 & 操作ガイド(日本語版) – YouTube
照射
水平照射
配光/光色
LED電球
Sofirn SP40
NITECORE MT21C
OLIGHT H2R NOVA
屋外照射
白昼/軸線(立木まで67m)
Sofirn SP40
NITECORE MT21C
OLIGHT H2R NOVA
今回は 5300K の色温度を選択しましたが、実際に照射してみても大体それぐらいの色温度で、6500K とかの CW と比較すると明らかに色温度が低くなっています。
SP40 のLEDには、5300K/4000K/3000K の3つの色温度バリエーションが用意されていますが、各モデルの色温度に範囲(幅)があるので必ずしも表記どおりの色温度の個体が届くとは限りません。
具体的には5300~5700K の色温度で、一番低い 5300K と 5700K では数値以上の色温度差を感じるかもしれません。感じ方には個人差がありますが、『6500K より低く、5000K より高ければイイかな?』ぐらいのアバウトな感覚で選ぶのが精神衛生上よろしいかと思います。
あくまで doorman基準ですが、5300~5700K の色温度になると Cool-white ではなく、Neutral-white って感じがするのですが、CREE XP-Lのデータシートでは、5000K以上は Cool-white の領域になっています。
ほぼ同径の MT21C と比較すると、SP40の方が中心光がやや太くなっていますが、MT21C の中心光量が強いのはPDOTが関係していると思われます。
ハニカムTIRレンズでXHP50搭載の H2R とは光色も配光も全く異なりますが、SP40 と MT21C とでは、照射角度や色温度に極端な違いは無いように感じました。
実際に MT21C と比較してみるまでは、リフレクターサイズ(主に深さ)の違いによりSP40の方がもっと拡散気味の配光になるかと想像していましたが、拡散過ぎず…集光過ぎずの遠近両用的な配光と言えると思います。
まとめ
キャンプやナイトハイクなどのアウトドア活動で使用するよりもインドア向きのタスクライト…というのが Sofirn SP40 に対する印象です。
アウトドアで使用するには『もしも…』の時を考えると、やはり【SOS】や【Beacon】などの点滅モードが欲しいです。【SOS】や【Beacon】モードを備えたライトとの併用も考えましたが、野外活動で使うライトには予備ライトも含めて点滅モードは必要かと思います。
また、シングルクリックで ON/OFF となる仕様は、ヘッドライトとして使う場合に木の枝や自分の手などがスイッチに触れて意図せず点灯・消灯してしまう可能性も高くなると思います。
スイッチトップが突出しているのでハンドライトとして使うには押しやすいスイッチですが、ヘッドバンドを使ってヘルメットにマウントする用途がメインであれば、スイッチの位置は頭頂部ではなくヘッド側面にスイッチを配した方が操作しやすく、誤点灯・誤消灯も少なくなるのではないでしょうか。
ただ、本格的な野外活動にはやや物足りない仕様のSP40ですが、屋内作業で使用するには、先のデメリットがメリットに感じる…かもしれません。
ON/OFF操作が簡単でUIもシンプルなので、頻繁に点灯・消灯・モード変更を繰り返す用途であればストレス無く操作できますし、障害物の無い空間であれば誤点灯・誤消灯も起きないので安心して使えそうです。
【Turbo】の 1200ルーメンについては、拡散度合いを考慮すると大体それぐらいで、特に盛った数値ではないと思います。
SP40に限らず、タスクライトは構造的にも放熱フィンの加工部位・位置・数が限定されてしまうのですが(充電ポートがあれば尚更…)、SP40には【ATR】と呼ばれる温度制限リミッター(55℃)が搭載されているので、過熱によってLEDが昇天召される事もなさそうです。
ただ、リミッターも絶対ではありませんし、LEDへの負荷が少なければソレに越した事はないのでMAX点灯は必要最小限にとどめる事をお薦めします。
あと気になったのはクリップの形状とテールのマグネットで、クリップはもっと懐(折り返し)を深くして18650用、18350用の両サイズに対応すると、装着時のバランスが良くなり、タスクライトとしての使い勝手も向上するハズです。テール部のマグネットも簡単に脱着できれば有難いです。
価格の割りに加工や仕上げが丁寧になされていて、18650充電池と18350用のショートグリップが付属する事を考慮すればお買い得感もあります。
タウンユースや屋内・作業用途がメインであれば扱いやすいタスクライトだと思います。
Sofirn といえば、、、
日本未発売のIF25 が面白いですね。
21700採用の4灯モデルですけど、
色温度の異なるLEDを2つずつ積むことで、
2700K~6500K までの照射ができます。
Sofirn製品はお値段控えめでコスパに優れた製品が多いですね。
価格なりにコストカットされている部分も散見されますが、光学廻りや制御基板などは手抜きせず、内部のチリや埃の残留も少なく、しっかりと作られていて好感が持てます。