書き始めたケド、途中で止まっていたシリーズ!!
・・・って、そういう括りでは無いのですが、実際に購入したのは1年以上前でございます。
ちなみに、今回レビューするのは、時間的にチョイと前の個体であり現行品との相違点があるかもしれません。実際に現行品とは各モードのルーメン値が異なり、最大出力は1100ルーメンになっています。その他にも細部に変更点があるかもしれないので注意してください。
改良される事はあっても改悪される事はないハズなのですが、念の為、MecArmy公式HPと合わせてご覧下さい。
このPT16よりも最大出力の大きな多眼&プチ爆光製品が発売されているので今更感は否めないのですが、こうしたスタイルの製品は最近のトレンドでもあるので購入候補の選択肢の一つとした時の参考にでもしてください。
高価格帯の製品が多いイメージの MecArmy ですが PT16 はどんな製品なのか?…レビューしたいと思います。
製品HP
- MecArmy Official WEB Site – mecarmy.com
- MecArmy PT16 AL – mecarmy.com
- MecArmy Official – amazon.co.jp
- MecArmy PT16 (MecArmy Official) – amazon.co.jp
MecArmy Official SNS
- Facebook – MecArmy
- instagram – MecArmy_Official INS
- Twitter – MecArmy / @MecArmy_EDC
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パッケージ
黒を基調とした紙製の化粧箱入りで裏面に主要諸元が記載されています。
高級感の演出なのかパッケージ表面は見開きになっていてマグネットで固定されています。
見開きの内側には簡易カタログというか、PTシリーズについて書かれています。
今回ご紹介する 16340/18350仕様のPT16の他に、14500仕様のPT14、18650仕様のPT18があるので電池に合わせて選択することも可能です。
パッケージの底を開けると『使う前に電池の絶縁材を除去してね♪』の注意書きがドーン!
その注意書きの下に小箱が納められ、更に小箱を取り出すとPET素材のトレイにアクセスできます。(小箱の丸穴が破れやすいので要注意!…ってか破りましたw)
小箱の中にはマニュアル、ランヤード、予備Oリングが入っています。(※現行品も充電用のUSBケーブルは付属しない模様)
純正の16340 Li-ion充電池は本体に内蔵されて出荷されるので使用前に絶縁材を取り除いてください。
仕様/サイズ
現行のPT16のサイズは、カタログ値で全長:69mm、ヘッド径:30mm、ボディ径:22.5mm、重量:45g ですが、この個体の公称値は全長が2mm短くなっています。
初期モデルが2mm短い理由、現行品の全長が長くなった理由については後ほど…
複眼、サイドスイッチの製品としては小型サイズですが三眼の製品としてはヘッドサイズが大きめです。
電池込みの重量が70gを超えるので16340単セル仕様としては少し重めかもしれません。ただ、クリップやベゼルがステンレス製なのでこれらが重量の増加に影響しているかもしれません。
本体
ズングリ・ムックリ感に溢れたユニークな外観デザインです。
何よりヘッドのボリュームが印象的ですが人によって好みが別れるデザインかとも思います。
開封時にはスイッチとクリップが一直線上に揃っていましたが、しっかりとリアを締め込んだら見事にスイッチとクリップの位置がズレました(笑)
ヘッド、ボディ、リアの3ピース構成
ブラックのHA-Ⅲの仕上げは非常に綺麗です。
ピッチの大きい菱目ローレットですが、エッジが全く立っていないので滑らかな手触りです。ローレット本来の目的は滑り止め効果を得る為に施される場合が殆どですが、こちらは装飾的な模様の性格が強いかと思います。
この個体はクリップ付きのPT16ですが、一時期はクリップ無しのPT16も平行販売されていたようです。(※理由は後述)
MecArmy特有の非対称形のステンレスクリップはリアにガッチリとビス止めされているので余程の事が無いと簡単に脱落する事も無いでしょう。ビスの先端も外部に露出することなくスッキリと納まっています。
ヘッド
光学はLEDが3灯のCREE XP-G2 に複眼用のTIRレンズですが、各LEDの間隔が大きく、レンズ径も大きくなっています。
波形ベゼルはステンレス製でエッジの処理もしっかりとされています。
レンズ表面は完全にフラットですが、レンズの傷防止となるフィルターの有無については不明です。
左からヘッドパーツの内側、ボディ先端(接点)、ボディ先端(内側)になります。
ヘッドを外すと簡単に基盤にアクセスできるのでパターンを傷付けないように要注意です。(特に充電時…)
スイッチ反対側はフラット加工されており高温注意の温泉マークとシリアルNo.がプリントされています。この面とスイッチ面以外には放熱フィンが刻まれています。
スイッチ
他のサイドスイッチと同様にタクトタイプのスイッチです。
スイッチ素材は金属製で同心円状に細かい溝が刻まれていますが、電池残量を示すインジケーターも無くシンプルな造り(外観)のスイッチです。
スイッチストロークは短めで操作感も軽めです。サイドスイッチとしてはセンシティブな部類に入るかと思います。
テール
テールエンドは三叉のUシェイプ形状でテールスタンドも可能となっています。
三叉の立ち上がり2箇所にストラップホールが開けられ、残りの1箇所にはクリップが取付られています。
ジョイント部分は角ネジ加工で絶縁塗装が施されています。
リアキャップの内側にはマグネットも無くシンプルな構造です。
リア内側のセンター部分は【-】接点で無塗装の内周縁はボディパーツとのGND接点になります。(※ココ重要!)
電池
付属の16340は、MecArmyブランドのIMR16340です。
ボタントップ型の16340ですがプロテクト回路の有無については不明です。電極を含む電池全長が約34mmに収まっているのでプロテクト回路は実装されていないと思われます。
試しにフラットトップ型のIMR16340を使ってみましたが問題無く使用できました。
PT16は18350にも対応…という事で、内径をチェックするのに18650を突っ込んだのですが普通入ったので18350も大丈夫だと思います(笑)
私もそろそろ18350を導入しようかなぁ…(゚ー゚*)。oO
充電
ヘッドを外すと micro-USB 規格の充電ポートが露出するのでDC・5V出力のPCやモバイルバッテリーに接続して充電を行います。
・・・が、実はこの固体はクリップがUSBポートの位置に来てしまい充電ポートを塞いでしまうお粗末な不具合がありました。
リアのネジ部に絶縁処理が施されていなければリアを緩めてクリップの位置をズラせば良いのですが、少し緩めるだけで通電がカットされてしまうので充電機能が使なくなります。
リアの通電を確保しつつクリップの位置をズラす為に、線径:1mmの銅線をリング状にしてリアキャップ内部に仕込んでみました。
仕込んだ線径の分だけネジ込みが浅くなり、同時にクリップの位置もズレるという理屈ですが、結果は上手く行きました。
薄い銅板やアルミ版をリング状に加工してライナーにする方法もあると思いますが、リアキャップ内径よりも小さくすると電池交換の際に簡単に脱落してしまうので銅線を使いました。
一時期、PT16のクリップ無しバージョンが併売されていたのも、現行品の全長が2mm長くなったのも、充電ポートとクリップが干渉する問題を回避する為であり、特にクリップ無しバージョンはMecArmyの急場しのぎの対応策…だったのかもしれません。
充電中はボディ先端部分のインジケーターが【赤】、充電完了時には【緑】で点灯します。
【赤】も【緑】も結構な明るさなので、明るい場所でも充電状態の確認は容易です。
ちなみにUSBケーブルは付属しないのでユーザーが別途用意する必要があります。
モード
PT16 の通常モードは 【Low】→【Mid】→【Hi】→【Turbo】→【Low】… の4モードで、特殊モードとして【Strobe】と【SOS】を備えています。
ON/OFF操作はスイッチのシングルクリック。
モードメモリは備えておらず常に【Low】で点灯を開始し、点灯後はスイッチの長押しでモード変更となり、上記のサイクルでモードが遷移します。
消灯状態でダブルクリックすると【Turbo】で点灯。
同じく消灯状態でトリプルクリックすると【Strobe】で点灯。
【Strobe】で長押しすると【SOS】に移行しますが、【SOS】で長押しすると【Turbo】の間欠点灯になりスイッチを離した時点で消灯します。
消灯状態でスイッチを長押し(0.5秒くらい)すると、押している間だけ【Turbo】で点灯する間欠点灯モードになります。
マニュアルによると温度監視機能も備えているようですが何度でリミッターが働くかは不明です。
スイッチ操作によるロックアウト設定機能が無いのでポケットキャリーする場合はヘッドかリアのどちらかを緩めておく必要があります。
照射
水平照射
配光/光色
LED電球
MecArmy PT16
ACEBEAM TK16-AL (OSRAM)
MANKER E14
NITECORE TUP
屋外照射
白昼/軸線(立木まで67m)
MecArmy PT16
ACEBEAM TK16-AL (OSRAM)
MANKER E14
NITECORE TUP
複眼としては中心光がハッキリとしていて色収差も強めに出てますが、レンズの配光角度の他に3灯のLEDの間隔が広いことも関係しているかもしれません。
拡散系と集光系の中間…という感じの配光ですが、遠距離を照射するのが得意な配光ではありません。
現行のPT16は最大出力が1100ルーメンとなり、最大カンデラ値、照射距離とも向上しているので、この照タイム画像とは若干異なる照射パターンになるかもしれませんが、TIRレンズに仕様変更がなければLEDは同じXP-G2なので新旧で配光パターンに大きな違いはないと考えられます。
ちなみに低出力でもフリッカーの発生は認められませんでした。
まとめ
設定価格が高めに設定されているだけあって質感は凄く良いです。
電着塗装だけでなく細部のCNC加工まで一切手を抜かず作られているのが良く判ります。
それだけにクリップと充電ポートの干渉が残念であり、「なんでこうなる?」というのが本音です。
他にはサイドスイッチのライトでありながらロックアウト操作が不可であり、ロックアウトはヘッドかリアを緩めての物理的ロックアウトしか手段がありません。
それほど手間ではないのですが、キャリーする際に常に誤点灯のリスクを意識しなければならないのはEDCライトとしてマイナスポイントです。
全ての操作が片手で完結できる事に拘りがなければ大した問題ではないのかもしれませんが、常に片手が塞がった状態でライトを使う事が多い自分としては、サイドスイッチのみのライトでロックアウトがスイッチ操作で行えないのは辛いです。
サイドスイッチに拘りがあるなら別ですが、EDCするのであれば PT16 とほぼ同じデザインでリアスイッチ仕様の PS16 を選択した方が良いと思います。
ただ、PS16 はステンレス製とチタン製のみでPS16はアルミ版は存在せず価格もUPします。(限定品としてPS16・銅バージョンも有りました)
PT16・1st.モデルに対する所感としては、加工や仕上げなどのクオリティは高いけど、詰めの甘さは否めず割高感が拭えません。(あくまで1st.モデルに対する所感デス)
他メーカーの最新複眼製品を使った後でのレビューなのでフェアではないとも思いますが、充電やロックアウト機構については新旧も関係無いかと思います。
現行のPT16では充電ポートとクリップの問題は解決済みですが、ロックアウト機構については、現行品で制御回路が刷新されていなければ不可のままの可能性があるので、購入前にメーカーや販売店に確認するのが確実かと思います。
ヘッドサイズが大きく小型でもボリューム感があるので好みが別れるとは思いますが、クオリティについては満足できるのでユニークなデザインがお好みであれば一考に値するEDCライトかと思います。