大陸通販のBanggoodでプレオーダーしたのが昨年の12月中旬、発送連絡が来たのは年が明けた1月上旬、それから2週間程で手元に届きましたが、同時期にamazon内の公式ショップでも販売開始されたので、本品に限らず既に大陸通販とのタイムラグなんてモンは存在しなくなった…という感じです。
ブランド名がなんだかドイツ語っぽくて強そう(?)なので印象に残っていました。
XP-Lを搭載し14500/AA仕様でサイドスイッチの BW-ET1 の評判が良かったようですが、BW-T1 のデザインが超自分好みで、搭載LEDが XP-G3 の NW:5000K という仕様にも惹かれてプレオーダーしてまで購入しましたが、どんな製品なのか・・・?
BW-T1も入手してから既に3ヶ月ほど経過していますが、 所有するライトの中ではXP-G3を搭載した初めてのリフレクター仕様の製品なので、配光や特徴をチェックしつつ、使い勝手など軽めのレビューをお届けします。
製品HP
・BlitzWolf Official Website
・BlitzWolf BW-T1 – blitzwolf.com
・BlitzWolf BW-T1 – amazon.co.jp
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パッケージ
シンプルなパッケージで緩衝材などはありませんが、中身はしっかりと保護される構造です。
内容物はBW-T1本体、ストラップ、ユーザーマニュアル、保証カードとなっています。
仕様/サイズ
・全長:131mm
・ヘッド径:32mm
・テール径:26mm
・重量:103g
(※カタログ値)
グリップ径は約25mm。
18650単セル仕様としては平均的なサイズと重さですが、この外観が堪りません♪ヽ( ´¬`)ノ
ボディ
仕上げのグレードについての表記はありませんが、塗膜は均一で塗装ムラなどは全くありません。
ローレットのピッチ・深さも均一で、全体の質感は物凄く良いです。
3ピース構成のボディでグリップ両端のネジ部は絶縁塗装が施されています。
構造的にヘッドとリアのジョイント部に段差(隙間)が生じるのですが、最近の製品としては珍しいかも?
例え隙間があってもOリングが効いているので防水面で劣ることはありません。
MAG-LITE もヘッド側に隙間が有りますし、リア部分の隙間はメーカー品でも存在するのですが、ゴミや埃が溜まりやすいので、メンテや電池交換などでリアやヘッドを外す際は、普段より念入りにクリーニングしてからパーツを取り付けるようにしたいです。
ヘッド/LED
ヘッド部分の加工も非常に丁寧です。
Cree XP-G3 にSMOリフ。
ランクはS4で色温度は5000Kとなっていますが、カラーBINについてのアナウンスはありません。
【BlitzWolf】のプリントがある部分は外せるので、基板の載せ替えなどの改造も・・・いえ、ナンでもナイです。
ヒートプロテクション機構(ITS)を内蔵し、LEDを点灯時の熱から保護しますが、何度でリミッターが発動するのかは不明です。
スイッチ
スイッチはリバースクリック式で間欠点灯は不可。
スイッチの感触は一般的なクリックスイッチと同じ感触で、ハッキリとしたクリック感があります。
スイッチの突出部が大きくランヤードホールの立ち上がりが薄いので比較的操作しやすいスイッチです。
スイッチパーツはロックリングで固定されているのでメンテもしやすいです。
電池
BW-T1の具体的な動作電圧は不明ですが、基準電圧が3.7vもしくは3.6vの 18650 Li-ion充電池1本で使用します。
2xCR123A、2×16340では過電圧となるので使用不可です。
ライト側に電池電圧の監視機能、低電圧プロテクト回路が有るのか否か…特に明記されていないので、ユーザー自身で電圧管理が出来ない、もしくは自信が無いならば、プロテクト回路付きのLi-ion充電池を使用するのが得策かと思います。
モード
BW-T1のモードは、通常モードが3モード、他にストロボを備えています。
点灯中のスイッチ半押しでモード変更。
【Low】→【Med】→【Hi】→【Strobe】→【Low】…のサイクルでモード移行。
どのモードで点灯していてもスイッチの全押しで消灯となります。
消灯後、3秒以上経過すると【Low】スタートにリセットされますが、3秒以内に再点灯するとNEXTモードで点灯します。
照射
水平照射
配光/光色
BlitzWolf BW-T1
P60 XP-G2 (CW)
ThorFire VG10S
P60 XP-L Hi (CW)
屋外照射
BlitzWolf BW-T1
BlitzWolf BW-T1 – All mode
この BW-T1 に搭載されている XP-G3 S4 の 5000K が CW なのか、それとも NW なのかは良く判らないのですが、XP-G3のデータシートによると5000KはCWとNWの双方に属しており、カラーBINを肉眼で見分けるのは無理かなと…。
中心光がハッキリとしていて中心光と周辺光の境界に黄色っぽいスピルが発生する独特の配光で、水平照射画像では、BW-T1の周辺光は6500KのCWと同じぐらいの色温度に見えます。壁面照射では中心光の色温度がやや暖色に見えますが、ここまで周辺光との色温度差が大きい配光は初めて見ました。
セラミック基板表面がグリーン素地、もしくはシルバーで着色されていた従来のCREE製LEDには見られなかった特徴で、この配光パターンはユーザーによって評価・好みが別れそうです。
XT-E も XP-G3 と同様にセラミック基板が着色されていましたが、ココまでハッキリと中心光と周辺光の色温度差、境界の光色の違いによるスピルは確認できませんでした。
これを色分離(色収差?)と呼んで良いかどうかは判りませんが、XP-L2もXP-G3と似たような傾向が見られ、リフレクターやレンズで光をコントロールし、集光度合いが強くなるほど、こうした照射パターンになるのでは?・・・と推測。
フラッシュライトではお馴染みのCREE社製LEDですが、あくまで汎用LEDをフラッシュライトに搭載しているに過ぎず、XP-G3のデータシートに記載されている空間分布曲線(Typical Spatial Distribution)も従来のLEDと同様のグラフとなっていることからして普通の照明機器で使用するのであれば基板の着色が影響を及ぼすことは無いと思われますが、リフレクターやレンズの形状(口径・深さ・角度など)によって配光パターンが大きく変化するか否か…いずれ検証したいと思います。
XP-G3で7Wクラス(Max:2000mA)にパワーアップ、5WのXP-G2よりも一段上の出力により中心光の飛び具合もなかなかのモノで、新鮮な配光パターンと捉えればコレもアリなのかな…という気がします。
まとめ
初見でBW-T1のオーソドックスなデザインにやられてしまいました。
ヘッド側接点基板のマウント方法やLow/Midのフリッカー、ヘッド、リアの隙間など、所々にコストとの兼ね合いと思われる部分もありますが、全体の質感は非常に高く、放熱フィンやリアのランヤードホールなど、各部の面取り処理も細部に渡って丁寧に加工されていて好感が持てます。
やはり気になったのは、モードサイクルの中に【Strobe】が組み込まれている点と【Low】と【Med】でのフリッカーの発生で、この2点については最近の同価格帯の製品の中では珍しく、デザインや質感が非常に良いだけに余計に残念に感じます。
逆にこの2点が解消されるのであれば、販売価格が多少上がったとしても、マニアな方々も納得できる製品になると思います。(ホント、それぐらい質感が良いデス)
配光色パターンについては、XP-G3とBW-T1のリフレクターとの相性・・・と、言えなくもなく、【良い・悪い】と【好き・嫌い】は別次元の話ですが、感覚的に照射面内での色温度差が大きいと至近距離の照射用途では使いづらいかと思います。
将来的に光をコントロールしやすい XP-L Hi のように、 XP-G3 Hi のようなバリエーションモデルが出て来ると面白いことになるかもしれませんね・・・(゚ー゚*)。oO