ThorFire VG10S / CREE XP-L2 (CW)

  • Twitter
  • Facebook
  • Pinterest
  • Hatena
  • instagram
  • YouTube
ThorFire VG10S / CREE XP-L2 (CW) : flashlight review

ThorFire S70 に続いて、二本目の ThorFire ブランドのライト。

Cree XP-L2 を搭載しているのにも惹かれましたが、クローン機も含めると息の長~い部類のライトで、造形的にも前々から気になっていた製品のひとつです。

この VG10S は昨年の11月に購入して少々(?)時間が経過していますが、XP-L2や過熱防止機構を搭載しつつも価格を抑えてクオリティの高い製品となっているので、今更ながらレビューしたいと思います。

■製品HP
ThorFire Direct Official HP
ThorFire VG10S – thorfiredirect.com
ThorFire VG10S – amazon.co.jp
 

■関連記事
KDLITKER E6 with CREE XP-L Hi V3 (CW) – roomX.jp
ThorFire S70 / CREE XHP70 (CW) – roomX.jp
 

パッケージ

ThorFire VG10S / pack.
ThorFire VG10S / pack.

クラフト紙の簡素なパッケージですが、内部の緩衝材(スポンジ)でライト本体は保護されています。

内容物はVG10S本体、予備Oリングx2、英文マニュアルとなっています。

仕様/サイズ

ThorFire VG10S / spec.
ThorFire VG10S / spec.
ThorFire VG10S / size
ThorFire VG10S / size
ThorFire VG10S / size

マニュアルには【XP-L】の記述がありますが、VG10Sは間違い無く【XP-L2】が搭載されています。

このスタイルの18650ライトとしては平均的なサイズですが重量はやや重めです。

携行するには少しでも軽量のほうが良いのですが、VG10Sは肉厚の製品で頑丈、もしくは10WクラスのLEDを搭載していることから熱源となるLED廻りの素材やボリュームなど、放熱に関係するパーツが重量増加に関係しているのかもしれません。(まだ分解していないので、あくまで想像です…)

ボディ

ThorFire VG10S / body
ThorFire VG10S / body

海外通販サイトをチェックしている方には、既にお馴染みの外観かと思います。

この VG10S は、VG10 のアップグレード版という位置付けですが、ベゼルやヘッドのデザイン、搭載LEDや制御回路が多少異なるものの、以前は SHADOW や Roche (F8)、NICJOY などの他に複数のブランドから類似機・同型機が発売されていました。

白状すると、それだけ昔から気になっいたワケでありまして、こうしたフォルムの製品がやっぱり好きなんだなと…(^^;

ThorFire VG10S / body
ThorFire VG10S / body
ThorFire VG10S / body

グリップ部分に刻まれたタテ溝のエッジが少し気になりますが、加工や塗装の質感はすごく良いです。

グリップ部分にローレットがなく、想像以上にスリッピーなグリップで、スイッチ操作がし辛いです。(※詳細後述)

VG10Sには脱着式のクリップが付属しますが、滑り止め効果は限定的です。
VG10 はコンバットリングを装備していたようですが、それだけ滑りやすいグリップだったんだなと…(゚ー゚*)。oO

ThorFire VG10S / body
ThorFire VG10S / body

本体は3ピース構成です。

ヘッド/LED

ThorFire VG10S / head
ThorFire VG10S / LED
ThorFire VG10S / CREE XP-L2 (CW)

Cree XP-L2 に SMOリフ。

XP-L2 はエミッターが載っているセラミック基板が蛍光カラーで着色されているので、従来のXP-Lと簡単に見分けがつきます。

ThorFire VG10S / head
ThorFire VG10S / head
ThorFire VG10S / head
ThorFire VG10S / head
ThorFire VG10S / head
ThorFire VG10S / head

ベゼルはステンレス製。
大人しめのストライク形状ですが、エッジ部分が面取り処理されているので素手で触っても違和感はさほどありません。

放熱フィンが少々大袈裟な気もしますが、それだけに放熱効果も期待できそうですし、実際にMax点灯させると、コレでも足りないかも・・・と感じます。

基板部分がロックリングで固定されているのでメンテナンスや改造がしやすくなっています。

スイッチ

ThorFire VG10S / switch
ThorFire VG10S / switch
ThorFire VG10S / switch

スイッチはリバースクリック式で間欠点灯は不可。

感触は柔らかめで 『グニャリ…』 という感触です。

この感触に加えてランヤードホールの立ち上がりの干渉が大きく、スイッチ全体が少し奥まっているので操作性はあまり良くありません。

ThorFire VG10S / switch
ThorFire VG10S / switch
ThorFire VG10S / switch

ナゼにこういう感触なのか…?
気になったのでリアを分解してみました。

基板に載っている白いスイッチ本体の可動部、つまりスイッチボタンのストロークが短く(浅く)、それを補う為にゴム製のスイッチブーツの内部中央にある凸部分が通常よりも少し長くなっています。

このスイッチブーツの内部形状により、スイッチを押した時にブレてチカラが分散、『グニャリ…』という感触になるワケです。

自分好みの張りのある操作感にするには、スイッチ本体を換装、もしくは同サイズの基板を自作&ストロークの長いスイッチを実装してスイッチユニットを丸ごと交換。更にスイッチブーツも要交換という手間の掛かる作業になりそうです・・・(´Д` )

ThorFire VG10S / switch
ThorFire VG10S / switch
ThorFire VG10S / switch

リアのネジ部は絶縁塗装されているので、リアを緩めて物理的に通電をカット(ロックアウト)可能です。

電池

ThorFire VG10S / battery
ThorFire VG10S / battery

VG10S の動作電圧は 2.8 – 4.2V。

2xCR123A や 2×16340 では使用不可なので、事実上18650専用機となります。

ライト側が電池の低電圧検知機能を備えているので、プロテクト回路の無いIMR系の18650も安心して使用できます。

マニュアルによれば、電池電圧が2.8V近辺まで下がると、ライトが1秒間に2回点滅、この状態が1分間続いた後に強制シャットダウン、、、とあります。

モード

ThorFire VG10S / spec.
ThorFire VG10S / mode

モードは通常モードが4モード、特殊モードとしてストロボモードを備えています。

スイッチの全押しでON/OFF。
点灯中のスイッチ半押しでモード変更。

【Moon】→【Low】→【Mid】→【Hi】→【Moon】…のサイクルでモード移行。
スイッチを2回連続で半押しすると【Strobe】、【Strobe】中に半押し1回で直前のモードに復帰します。
※【Strobe】は一定間隔で変調するポリスタイプです。

モードメモリを備えているので、次回点灯時には消灯時のモードで点灯します。(※ストロボを除く)

LEDの過熱防止機構を備えており、【Hi】モードの連続点灯時間は5分間に制限されています。
【Hi】モードで連続5分以上点灯させた場合は、約15分をかけて徐々に【Mid】のレベルに自動減光されます。

ただし、5分でリミッターが発動するとはいえ、【Hi】で点灯すると急激にヘッドが熱を帯びてきて、5分経過する頃にはグリップやリアキャップ部分までも熱くなってきます。(それだけLEDの排熱が促進されているとも言えます)

徐々に減光されるとしても、その間もLEDは発熱し続けている状態なので、季節にもよりますが、外気温が高い時は【Hi】での使用は最小限に留めることをお薦めします。

個人的には、5分→15分の時間制限は長過ぎで、3分→5分ぐらいで【Mid】に落ちたほうが良い気がします。(それぐらい熱くなります)

ThorFire VG10S / CREE XP-L2 (CW) – Max:1100 Lumen – YouTube

照射

水平照射

ThorFire VG10S / Horizontal

配光/光色

P60 / XP-L Hi 1A
P60 / XM-L T6 1A
ThorFire VG10S / XP-L
P60 / XM-L T6 3C

屋外照射

ThorFire VG10S

ThorFire VG10S / Moonlight
ThorFire VG10S / Low
ThorFire VG10S / Med
ThorFire VG10S / Hi
ThorFire VG10S – All mode
ThorFire VG10S / All mode

zanFlare F1 (XP-L)

zanFlare F1 / Moonlight
zanFlare F1 / Low
zanFlare F1 / Mid
zanFlare F1 / Hi
zanFlare F1 / Flare

THRUNITE TC12 (XP-L)

THRUNITE TC12 / Firefly
THRUNITE TC12 / Low
THRUNITE TC12 / Med
THRUNITE TC12 / Hi
THRUNITE TC12 / Turbo

SKILHUNT X0 (XM-L2)

SKILHUNT X0 / Hi
SKILHUNT X0 / Low

P60-bulb (XM-L)

P60-bulb XM-L T6 (CW) / Hi
P60-bulb XM-L T6 (CW) / Med
P60-bulb XM-L T6 (CW) / Low

画像では判りにくいかもしれませんが、XP-Lと同サイズであるXP-L2にしては拡散寄りの配光でありつつも、スポット光がしっかりしている印象を受けました。ただ、XP-L Hi のようなピンスポットではないので近距離でも使いやすいと思います。

過去記事を振り返ってみたら、ヘッド径が 31~33mm で XP-L を搭載したライトが1本もなく、XM-Lシリーズよりダイサイズが小さくなった分だけ XP-L/XP-L2 はスポットが強くなるのは当然・・・とも言えます。

また、XP-L/XP-L2 の違い、100ルーメンの数値上の差は有りますが、1インチヘッドの TC12 よりもヘッド径の大きい VG10S のほうが集光度合いが強くなる為、約70m先のフェンスもよりハッキリと見えます。

光色に関しては、タイトル、記事中でも Cool-white (CW)としていますが、公式ストアにもVG10Sの色温度や区分に関しての記述はありません

光色全体で見るとCWとしては色温度が低く暖色寄りの光色で、肉眼だと XM-L T6 3C と同等に感じます・・・が、VG10Sの中心光は白色ですが、中心光の周囲が黄色っぽいので、XP-G3と同じくセラミック基板が蛍光色で着色されている影響なのかもしれません。

残念ながら、リファレンスとなる色温度が明確な XP-L2 をまだ用意できていないので、その辺りの検証&判断は保留でお願いしたく…(^^;

 

まとめ

スリッピーなボディに加え、スイッチの独特な操作感が使いにくさを増幅させてはいますが、【Hi】以外のモードでもフッリカーの発生はなく、【Moon】も備えていることからして、色々と使い回しの効くライトです。

・・・で、スイッチが操作しやすくなれば、自分も使用頻度がアップするだろうという事で、先代のVG10やRoche F8 に習って E6-shell に付属してきたコンバットリングとVG10Sのクリップを入れ替えてみました。

ThorFire VG10S /  KDLITKER E6
ThorFire VG10S /  KDLITKER E6
ThorFire VG10S /  KDLITKER E6

 
なんという事でしょう♪(*´ω`*)
 
 
コンバットリングを着けたら、操作し辛かったVG10Sのスイッチ操作が格段に楽になりました。

E6-shell の意匠にはイマイチ似合わなかったコンバットリングですが、VG10Sはヘッド部分の放熱フィン、ローレットのないグリップが幸いしたのか、さほど後付け感が無いと思います。

逆に E6-shell のほうも、シルバーのクリップではありますが、造形的なミスマッチ感は小さく、コレが匠の技なのだと自画自賛(笑)

双方の取付部位の溝幅が偶然同じだったので今回は交換できたのですが、両機とも暫くコレで使ってみようと思います。

カテゴリー: ThorFire, フラッシュライト タグ: , , , パーマリンク

ThorFire VG10S / CREE XP-L2 (CW) への1件のコメント

  1. 植田 猛 のコメント:

    doorman様
    VG-10Sのレヴュー熟読させて頂きました、大変興味深く痒い所に手が届く素晴らしいレヴューだと思いました、私もVG-10Sを手にしてまず感じたのが『とてもスリッピーだ!落とさないだろうか?』でしたので、そこで足りない頭を一生懸命絞り思い付いた事があり、実際にやってみましたので報告させて頂きたくメールさせて頂きました。

    用意する物
    【NICHIBAN カバーフィルム 品番CF-300SN】
    これは大切な本や資料などを汚れやキズから保護するのが目的の保護フィルムですが、これをVG-10Sのバッテリーチューブの脱着式クリップを外しバッテリーチューブの外装にぐるりと一周巻きました、(この際極力空気が入らぬように慎重にゆっくりと張り付けました)
    やった事はこれだけですが、効果はなかなかの物でローレット加工とはまた違う滑らない安心感が生まれました、例えて言いならば張り付く感じです。
    これを貼る事による見た目の好みや放熱性の問題もあろうかと思いますが、私はこれで暫く試したいと思います。
    doorman様のレヴューに比べたら私ごとき子供騙しみたいな物ですが参考にして下されば幸いです。

    追伸
    私はコンバットグリップを入手出来なかったのでこの方法を試しましたが、
    doorman様のコンバットグリップ案を否定する物では決して有りませんのでどうか誤解されませんように願っております。

    今後のdoorman様のご活躍、楽しみにしております 植田

コメント投稿