前回の OLIGHT X7 Marauder 照タイムに続いて、今回はX7本体についてレビューしたいと思います。
先述の通り、今回ご提供いただいたX7の実機は 3500mAh の OLIGHT純正 3.6v-18650 が4本付属するバージョンです。
この他にX7単体のみのバージョンと、電池セットに更に充電器を追加したセットモデルも併売されていますが、現在の自分の使用環境に合わせてセレクト出来るのは歓迎です。(※充電器セットモデルは予定数を完売した模様)
本機と同じく4本の18650がセットになったTN36-UTよりもかなりお値打ちになっているので、この機会に爆光ライトデビュー(?)するのは如何でしょうか?
■製品HP
・OLIGHT Official WEB site – olightworld.com
・OLIGHT X7 Marauder – olightworld.com
・OLIGHT X7 Marauder / 18650 x4 kit – amzon.co.jp
・Olight® Direct JP – amzon.co.jp
尚、製品仕様は改良の為に予告なく変更されることが有り、製品ロットによっては本記事の内容と異なる場合があるので予めご了承ください。
パッケージ
OLIGHT R50 SEEKER と同じく側面にマグネットが仕込まれた紙製の化粧箱です。
サイズ的にはR50のBOXとほぼ同じですが、X7の口径が大きいので箱に厚みがあります。
X7の他に専用ホルスター、多ヶ国語マニュアル(日本語表記アリ)、OLIGHTステッカー、Warningカードが納められています。(電池セットの場合、18650電池はX7本体にセットされ出荷されます)
サイズ
PS03、X7、TN36-UTの比較ですが、全長については3機種とも殆ど差が無いと考えて良いかと思います。
ヘッド径(68mm)に関してはX7が一番大きくなっていますが、前回でも述べた通りX7はリフレクターの口径が大きくなっている関係かと思います。
ちなみにX7のグリップ径は実測で52mmでした。
電池込みの装備重量は約665g。
決して軽いと言える重さでは有りませんが、X7の仕様(性能)を考えると納得できる重量に収まっていると思います。
ボディ
6061-T6アルミにHA3塗装と【定石】ともいえる組み合わせですが、やはりOLIGHT製品は塗装のキメが細かく綺麗です。高価格帯に属する製品なので、やはりこれぐらい価格に見合った上質な仕上げがなされていると納得です。
代名詞のスクエアグリッドや各部のCNC加工も 『加工に時間がかかるだろうな…』 と、容易に想像がつく丁寧さで加工がされています。
LED
CREE XHP70 も見慣れた感がありますが、きっちり三叉に配置されセンターも出ています。
BINやCRIについてのアナウンスはありませんが、前回の演色比較の通りスッキリとした白色光のXHP70です。
ヘッド
PVD着色されたOLIGHTカラーのベゼルが引き締まった印象を与えてくれます。
インジケーターは R20 Javelot と同じく半透明のシリコン製です
放熱フィンはスイッチ部分を除いて全周に渡って刻まれています。
最近のOLIGHT製品と同じく X7 もヘッド先端のOリングは蓄光仕様(GITD)となっています。
スイッチ
スイッチブーツはシリコン製。
低電圧警告のインジケーターが別に設けられているのでS10RⅡやS30RⅡの様に赤く発光したりはしません。
スイッチ周りの台座が盛り上がっていますがスイッチ面は台座より低くなります。
X7自体が誤点灯防止機構(ロックアウト)を備えていますが誤点灯防止に配慮していることが伝わってきます。
この台座部分はアンチロール(転がり防止)も兼ねていますが、高さがそれほど高くないので効果は限定的です。
ただ、スイッチ周りのアール加工が絶妙で、自然に親指がスイッチの位置に来る形状になっています。
スイッチレスポンスも良く、後述するモード変更も難なく行えます。
リア
リア部は完全にフラットでテールスタンドも安定しています。
ただ、現在のX7にはストラップホールがありません。
約665gのライトをずっと握っているのはツライので、リアが無理ならネックの辺りに後付けでも良いのでストラップホールを設けて欲しいです。
電池はリアキャップを外して装填します。
※電池セットの場合は絶縁体が挟まっています
キャップを締める時に電極部分のみが回転する構造ですが、リアを緩めてのロックアウトは不可となっています。
リアキャップとのジョイント部は角ネジになっています。
電池
X7では接点の関係でIMR系に多いフラットトップの18650は使用できません。
付属の 3.6V-18650 3500mAh(型番:ORB-186S35)はボタントップなので問題ありませんが、『手元にIMRの18650が4本有るから…』 と本体のみを購入しても使えない場合があるのでご注意を…。
画像では判り辛いのですが、リアキャップと同様に電池室内部の【+】接点も完全にフラットになっています。
モード
ロックアウトが設定されていなければ消灯時に1回押すとライトが点灯します。
X7では点灯時と消灯時で長押しによる動作が異なります。
■消灯時
・スイッチの長押しで最小モードの【Nightlight】で点灯
・【Nightlight】で点灯後、さらに長押しすると【Lock-out】に設定されます
・【Lock-out】設定中にスイッチをクリックすると本体が1回点滅します
・【Lock-out】を解除するにはスイッチを長押しして上記のように1回点滅後、更に長押しを続けると【Nightlight】で再点灯を開始します。再点灯を開始した時点で【Lock-out】は解除されています。
■点灯時
・スイッチの長押しでモード変更を行います
・【NightLight】で点灯を開始すると【NightLight】→【Low】→【Med】→【Hi】→【Low】…の順でモードが変わりますが、再び【NightLight】には戻らず、以降は【Low】→【Med】→【Hi】→【Low】…のサイクルを繰り返します。
・どのモードで点灯していてもスイッチのワンクリックで消灯します。
・ストロボは消灯時・点灯時ともスイッチ3回以上の連続クリックで発動します。
・消灯時のモードを記憶し、再点灯時には記憶されたモードで再点灯します。
※消灯時の長押し、およびロックアウト解除時を除く
※ストロボ、ターボはメモリーされません
・【Turbo-S】9,000→1,800 Lm (2分30秒/200分)
・【Turbo】 5,500→1,800 Lm (8分/215分)
・【Hi】 3,000→1,800 Lm (32分/200分)
上記3つのモードにはLED加熱防止のリミッターが設けられています。
■Turbo / Turbo-S
【Turbo】は消灯時・点灯時ともスイッチのダブルクリックで【Turbo】点灯します。
【Turbo-S】は【Turbo】点灯時に再度ダブルクリックで【Turbo-S】に移行します。
【Turbo-S】モードはハイドレインに対応した18650を使い電池残量(=電圧)が充分残っている時のみに発動します。
少しでも電圧が下がると【Turbo-S】にはならず【Turbo】での点灯になります。
さらに電圧が下がると【Turbo】での連続点灯も不可となります。
少し古い、ハイドレインに対応していない18650でも満充電状態ならば【Turbo】で点灯させる事も一応可能です。ただ、満充電状態であっても【Turbo-S】で点灯させる事は出来ず、電圧降下スピードが尋常ではありませんでした。
X7を骨の髄までしゃぶり尽くしたいのであれば、ハイドレイン対応の18650を用意する事を強く薦めます。
おまけ
X7には専用ホルスターが付属しますが、生地一枚の必要最小限の造りになっています。
フラップもヘッド部分を完全にカバーできるほどの幅が無く、ヘッドの一部がハミ出してしまいます。
本体性能とは無関係ではありますが、せめてヘッド径に合わせた幅を確保して欲しかったなと…(^^;
まとめ
如何でしょうか?
少しは OLIGHT X7 Marauder のアウトラインでもお伝え出来たでしょうか?
どうしてもTN36-UTとの比較になってしまいますが、客観的に見ても性能・クオリティは後発なだけにX7の方が上を行っていると認めざる得ないかなと思います。
唯一、ストラップホールが無いのが残念ですが、この辺りをどう評価するか…興味深い点であります。
個人的には 1st. TN4A でやったみたいにネックハングして何とかなるかな…と、思っていますが、やはり最初からストラップホールの有るか無いかでは使い勝手の面で変わってくると思います。
しかし【略奪者】をネックハングするってのも…(ーー;)
大体、何を略奪するんでしょう?…(ーー;)
もしかしてTN3***(ピィー)のシェアを略da…ゲフンゲフン
まぁ、そんな大人の事情は置いといて、X7の大人しいデザインから想像できない出力は凄まじいモノがあります。
大台まであと一歩…のところで寸止めする辺りにも色々と想像を巡らせてしまいます。
明るさだけがフラッシュライトの魅力ではありませんが、高出力を疎うのもまた違うかな?…って気がします。
X7本体だけなら諭吉先生2人&野口先生1人と、価格的にも相当頑張ってくれましたが、世間一般の感覚としては(笑)やはりライトとしては高価なので万人にはお薦めしません。
それでも2分30秒間の異次元体験をしたい方は是非…(*´ω`*)