前回の S1A BATON レビューに続いて今回は、単三×2仕様(2AA)の OLIGHT S2A BATON グレーモデルのレビューをお届けします。
こちらのS2Aもamazon Olight® Direct JPさんから実機を提供して頂きました。(いつもありがとうございます!)
S2Aは、1AA仕様の S1A をそのまま2AA仕様にしただけ・・・では無く、ちょっと面白い仕様を取り入れています。( ̄ー ̄)ニヤリッ
また、2本の1.5Vの単三形電池を使いながらMax:550ルーメンの性能を持つパワフルな製品に仕上がっており、新Sシリーズ共通のコンセプトである《小型化》もしっかりと実現しています。
新Sシリーズの大トリとなる(かもしれない)S2A BATON をじっくりと見ていきたいと思います。
■製品HP
・OLIGHT Official WEB site – olightworld.com
・OLIGHT S2A BATON – olightworld.com
・OLIGHT S2A BATON – amzon.co.jp
■関連記事
・OLIGHT S1A BATON / CREE XM-L2 (CW)
・OLIGHT S1 BATON / CREE XM-L2 (CW)
・OLIGHT S2 BATON / CREE XM-L2・U3 & ORB-186P32
尚、製品仕様は改良の為に予告なく変更されることが有り、製品ロットによっては本記事の内容と異なる場合があるので予めご了承ください。
INDEX
パッケージ
PET素材のパッケージでパッキング方法はS1Aとほぼ同じです。
S2A本体の他に2本の1.5vの単三形リチウム乾電池(本体に内蔵)、ランヤード、マニュアルが付属しています。
本体を台紙に固定するのに予備Oリングが使われているのも同じなので、うっかりカットしたりしないように注意して下さい。
TIRレンズの新Sシリーズの中ではS2Aのパッケージが一番大きくなっていますが、S2A以外のパッケージが小さいので…(^^;
サイズ
これまでの『長くて重い2AAライト…』というイメージが覆るほどコンパクトにまとまっていて、2AAライトでもここまで小型軽量化されていれば、EDCライトとして常時携帯したくなります。
軽量なリチウム乾電池を使うと、装備重量もかなり違ってきます。
ボディ
doormanの記憶が正しければ、数あるOLIGHT製品の中でもグリップにラバーが着けられた製品は、このS2Aが初めてだと思います。
単純にグリップにラバーが巻かれただけならばインパクトは薄いのですが、ブラックを除いたカラフルなカラーグリップ(グレー、イエロー、ブルー)は蓄光仕様(GITD=Glow In The Dark の略)になっています。
蓄光ラバーグリップ
発光面積が大きいので暗闇の中ではかなり目立ち、どこにライトが有るか一目で判ります。
真っ先に思い浮かぶのは防災・減災用途での有用性ですが、フラッシュライト好きな方々はGITD好きが多いので(※doormanも含むw)ハートを鷲掴みにされるんじゃないかなと・・・ヽ( ´¬`)ノジュル
シリコン系ゴム素材なので、皮脂汚れであれば中性洗剤で軽く洗えば簡単に落ちます。
ベタつきなどの経年劣化具合がどうなるかは現時点で判りませんが、実用的なのは間違い無く、枕元に置いておくだけで安心感が得られるライトではないでしょうか?
ラバー自体には継ぎ目が無くアルミとの境目にも段差がありません。
(こういう細かな所でも手を抜かないのがOLIGHT製品らしくて好きです♪)
ちなみにラバーは本体にしっかり接着されているので、勝手にズレたり動いたりすることはありません。
他のSシリーズと同様にWクリップを装備し、クリップ面はボディがフラットになっています。
ヘッド
TIRレンズにステンレス製PVDベゼル。
ヘッドサイズはS2と同じ23mmでベゼルはインナータイプになっています。
S1とS1A、S2とS2Aはそれぞれヘッド周りが共通化されていますが、グリップ部分は各電池仕様に合わせて一体加工されているのが判ります。
スイッチ
スイッチ周りのデザイン、操作感も新Sシリーズ共通となっています。
IC制御によるロックアウト機能は有りませんが、リアを緩めて誤点灯防止する事は可能です。
リア/テール
リアキャップの形状、ジョイントネジ部の角ネジなどは他の新Sシリーズと共通です。
S1/S1A/S2 に有ったマグネットがS2Aには有りません。
コンパクトになったとは言え、S2Aの全長が他の3機種に比べて長く、それだけ応力(支点に掛かるチカラ)が大きくなります。リアマグネットの吸着力だけではS2Aを保持できず、脱落しやすいのでS2Aはマグネットの装備を見送ったのだと思います。
ちなみに同じ単三電池仕様でもS1Aとのリアキャップの互換製は無く、直径、高さ(深さ)とも僅かにS2Aのほうが大きく、S2A専用パーツとなっています。
電池
先のS1Aと同じく電池は【+】極から挿入します。
S2Aも逆極性保護機能を備えているので電池を逆差ししても故障することはありません。
使用電池の違いにより装備重量に差が出ますが、その差も2本分となるので、実際に手に持ってみると使用電池の違いによる重量差がはっきりと感じられます。
モード
S2Aのモード数は通常の5モード(Turbo・Hi・Med・Low・Moonlight)に加えてストロボモードを搭載しています。
LEDの加熱防止として《Turbo》での点灯時間には、使用電池に応じてリミッターが設けられています。
例えば一般的なアルカリ乾電池を使用した場合は、3分経過すると550ルーメンから《Hi》の260ルーメンに自動減光されます。
『たった3分?』と思われるかもしれませんが、実際に《Turbo》で点灯させるとヘッド部分が一気に熱くなるので『3分でも長い』と感じると思います。『そんなモードに何の意味がある?』という意見もたまに見かけますが、必要なければ使わなきゃイイだけで、少なくともS2Aに関しては《Turbo》が有るか無いかで製品の魅力も大きく変わってくると思います。(自分で改造してTurboモードを後付けするスキルをお持ちなら別ですが…)
モード変更の操作は消灯時と点灯時で異なります。
【消灯時】
・スイッチのワンクリックで、消灯時に記憶されたモードで通常点灯
・スイッチのダブルクリックでTurboモード(Max)で点灯
・スイッチの長押しでMoonlightモードで点灯
【点灯時】
・スイッチの長押しでモード変更
・スイッチをダブルクリックするとタイマー設定(3分/9分で自動消灯設定)
・スイッチを素早く3回クリックするとストロボモード
・どのモードで点灯していてもワンクリックで消灯
モード変更は《Low》→《Med》→《Hi》→《Turbo》→《Low》…のサイクルを繰り返します。
Moonlightで点灯開始した場合は、一旦スイッチから指を離し再度スイッチを長押しすることで上記のモード移行が開始されます。
※モードループにはMoonlightモードは含まれず、Moonlightとストロボはメモリーされません。
タイマー設定
S1/S1A/S2と同様にS2Aにもタイマー機能が搭載されています。
設定方法もS1/S1A/S2と同じで、点灯中にスイッチをダブルクリックすると1回点滅して3分のタイマーがセットされます。
3分タイマーがセットされた状態で更にダブルクリックすると、今度は2回点滅して9分のタイマーがセットされます。
点灯中にダブルクリックする度に3分/9分の設定が切り替わり、消灯時にタイマー設定はリセットされ無効になります。
照射
水平照射
屋外照射
白昼(中央立木まで67m)
OLIGHT S2A BATON
OLIGHT S2A BATON – All mode
OLIGHT S2 BATON
※S2は3.7v 18650 Li-ion充電池を使用
OLIGHT S2A / S2 モード別比較
Moonlight 比較
Low 比較
Med 比較
Hi 比較
Turbo 比較
同じTIRレンズ、XM-L2を使用しているので配光パターンは、S1やS2と同じとなります。
S1/S2はMedの明るさが80ルーメンとなっているのに対して、S2Aは120ルーメンとなっているのが興味深いです。個人的にこれぐらいの明るさが丁度イイと思う使い方をしているので、これからはS2Aの出動回数が増えそうです。
まとめ
小さければ小さいほど良いフラッシュライト・・・ではありませんが、OLIGHT S2A BATON のコンパクトさは携帯性の面で大きなアドバンテージであり、単三形乾電池が使えて550ルーメンとなると、どの新Sシリーズを選択するか?・・・ますます製品選びが難しくなり、悩む幸せが増えたのではないでしょうか? (*´ω`*)
新Sシリーズに2AA仕様の製品が追加されても、外観はあまり変わらずOLIGHT製品の代名詞でもあるスクエアグリッドのグリップも変わらないだろう…と想像していましたが、実際にリリースされたS2Aのグリップには滑り止めのラバーが巻かれ、ブラックの他にグレー、イエロー、ブルーのカラーバージョンが選択できるようになっていました。
白状すると、最初にS2Aの製品画像を見た時は 『ちょっと安っぽく見えるかなぁ… 』 と思ったのですが、カラーバージョンはGITD仕様になっていると後から知り、『なるほど、そういうことだったのか!(゚∀゚)』 と・・・。(※GITDと知ったのは実機を提供して戴く直前でした)
これまで『有りそうで無かった』GITDのグリップは、かなり個性的で実用的なので、付加価値としても充分成功していると思います。
出力性能とランタイムのバランスがとれていて、EDCライトとして活用できるサイズ、しかもGITD…とくれば・・・(゚ー゚*)。oO
新Sシリーズが4機種揃ったところで、次回は4機種の屋外ビームショットをまとめてお送りしたいと思います。