最近はアルミ、ステン、チタン以外に銅や真鍮素材のライトを各メーカーがリリースしていますがLUMINTOP社もWormシリーズやTOOL AAAに銅や真鍮素材のモデルを用意しています。
今回レビューをお届けする LUMINTOP Prince (プリンス)にも銅製の Prince-Copper、真鍮製の Prince-Brass、ステンレス製の Prince-SS が存在しますが、どのPrinceもグリップ部分にカーボンファイバー素材による装飾が施されており、非常に個性的な外観のライトとなっています。
正直に申しますと・・・
私自身の銅製フラッシュライトに対するイメージは、工業用の銅管のそれと同じイメージで、すぐに外観が小汚くなって手が銅臭くなるネガティブなイメージしかありませんでした。なので真鍮製ライトはともかく、銅製ライトについては興味は有りつつも積極的に使おうとは思っていませんでした。
今回、amazon:Aoniro Jさんからレビューのお話を戴いた時に真鍮製の Prince-Brass、銅製の Prince-Copper かの選択肢を用意していただいたのですが、やはり食わず嫌いは良くないし実際に使ってみないと分からない事も多いかと思い、敢えて銅製の Prince-Copper をお願いしました。
果たして私の銅製ライトに対するネガティブな先入観は払拭できたのか?
それともやはり銅管のイメージから脱却できないのか?
・・・気になる答えはCMの()
■製品HP
・LUMINTOP Official HP
・LUMINTOP Copper-Prince
・LUMINTOP Prince-Copper – amazon.co.jp
パッケージ
ナチュラルなクラフト紙のBOXに、Prince本体、本皮製ホルスター、18650 Li-ion充電池、予備Oリング×2、マニュアルが納められています。
酸化による見た目の変化を防止するためにライト本体は密封された状態でパッキングされていました。
本皮製ホルスターは電池ポケットを備えており、付属の18650 Li-ion充電池はココに入っています。
電池の外装フィルムには NCR18650B の記載があり、セルはパナソニックのNCR18650B 3400mAhと思われます。
電池の【-】極にもウサギさんマークが刻印されていて 『ルミウサギ好きにとっては堪らないっス♪(*´ω`*)』 という感じです。
ボディ
銅素材剥き出し部分はポリッシュ加工されておりキラキラ・バブリーな感じです。
やはりというか、グリップ部分のカーボンファイバーが印象的で、ダークグレーのカーボンファイバー素材に折り込まれた金テープ(?)がバブリー感を加速してくれています。
カーボンファイバー部分はクリアな樹脂(エポキシ系だっけ?)でコーティングされていて、ヘッド、リアパーツとは完全にフラットになります。
カーボンファイバーはボディパーツの周りにガッチリと接着されていて、ユーザーが外すことはまず不可能です。強靱な素材なので多少は補強効果も期待出来ますが、あくまで装飾がメインなので過度な期待は…。
ボデイは3ピース構成。
ジョイントネジ加工部も精度が高く、アルミともステンとも異なる感触でスルスルという感じで回せます。
銅無垢のパイプはこんな色になるので、この Prince-Copper もいずれ・・・
ただ、Princeの表面はポリッシュ加工されており酸化して色が変わっても銅パイプとは異なる質感になるかもしれません。また、カーボンファイバー部分の金色やクリップの金色がより際立ち、なんか凄い外観になりそうで今から楽しみです♪(*´ω`*)
普通のアルミ製18650単セルライトなら装備重量はせいぜい120g程度ですが、アルミより比重の大きい銅で出来ているのでやはり重いです。
リアキャップにビス止めされたクリップはステンレス製です。
銅素材部分は酸化して濃いブロンズ色になると思いますが、クリップの金色は残るので時間が経過するほどクリップが目立つのではないか…と想像しています。
クリップの機能そのものは保持力が高く、ホルスターや服にもスムーズにクリッピングできます。
ヘッド/LED
Cree XM-L2 U2 のSMOリフ。フィルターはARコートされた強化ガラスです。
中心光と周辺光の境界がクッキリめの照射パターンになります。
ヘッド内部には【+】接点のみが見え、他の回路部分はしっかりと樹脂パーツで保護されています。
ヘッド部分にはメーカーロゴ、モデル名、そしてウサギさん♪(*´ω`*)
リア/スイッチ
リア部分のデコレーション加工が王冠を連想させます。(あ、まだプリンスか…)
スイッチはリバースクリック式でスイッチトップは耐摩耗性に優れた金属製、そしてココにもウサギさん♪(*´ω`*)
スイッチの感触は柔らかめでモード変更時は軽くスイッチに触れるだけで半押し状態になりモードが変わります。
スイッチ周りとスイッチトップがフラットになっているのでテールスタンドも可能になっています。
半押し操作時には敏感に反応しますが、通常のON/OFF操作時のスイッチストロークは標準的な深さなので誤点灯も起きづらいと思われます。
電池
Princeの動作電圧は 3.0~8.4v。
2×CR123A(Max:6.4v)、2×16340(Max:8.4v)、1×18650(Max:4.2v) など、使用可能な電池が多いのは魅力です。
電池交換はリア、フロントどちらからでも可能ですが、リアからだとクリップがボディと接触するので少しリアキャップが嵌め辛く感じると思います。なのでフロント側から電池交換するのがお薦めです。
モード
・Low:25 Lm (65 時間)
・Mid:170 Lm (11 時間)
・Hi:1000 Lm (2.5 時間)
搭載モードは3モードでストロボモードは有りません。
モードメモリを備え、点灯中スイッチを半押しする度に《Low》-《Mid》-《Hi》-《Low》…のサイクルでモードが移行します。
Hi:1000ルーメン使用時におけるLED加熱防止リミッターなどは搭載されておらず、LEDのオーバーヒートについてはユーザー各個で注意する必要があります。※本体が銅製のためかヘッドが熱くなるのが早く感じられます。
照射
屋外照射
白昼&軸線(立木まで67m)
LUMINTOP Prince
LUMINTOP Prince – All mode
ThruNite TC12
ThruNite 2C V2
光色はCool-whiteらしい白色光です。
SMOリフですが中心光が特に目立つわけでもなく、どちらかと言えば拡散系の配光となります。
照射範囲も広くEDCライトとして使いやすい配光だと思います。
まとめ
銅の金属特性・特徴としては、熱伝導率が高く放熱面で有利とか、電気抵抗値が低く通電性能が優れているとか、カーボンファイバー素材も電気を良く通し強靱な素材だとか…。
熱・電気・強度はどれも高性能フラッシュライトとは切っても切れない要素であり、それらと相性の良い銅やカーボンファイバーは理想的ともいえる素材です。
が・・・、銅は金属としての比重が大きく携帯性を重視すると重量面では不利となり、銅素材そのままでは酸化しやすく汚れが着き、銅特有の匂いが強いなど、人によってはデメリットと感じられる特性も持ち合わせています。
それらをデメリットと捉えるか…、それとも従来の素材では得られない個性として捉えるかで銅製フラッシュライトに対する評価が別れそうです。
ただ、匂いに関しては自分が思っていたより銅独特の金属臭は少なく許容範囲内でした。
(ポリッシュ加工のお陰かな?)
Princeのパッケージを開封してから2~3日経過しただけで色が変わり始めたので、追加画像を撮影する前に磨き直す必要がありました。皮脂や汗が付着して表面がムラムラになったらココで使ったコンパウンドで磨いて、酸化の進行度にもよりますが酸化のやり直し…とかできそうです。
逆にできるだけ酸化の進行を抑えるならZip-Lockなどに脱酸素剤(お菓子とかに入ってるヤツ)と一緒にPrinceを入れておけば表面変化を抑えられると思います。
私の中ではブロンズ色というのは、【ダンディな大人の男・・・( ̄ー ̄)ニヤリッ】のカラーというイメージなのですが(どんなイメージだよw)無機的なデジタルガジェットよりもアナログ感の漂う小物と相性が良いかと思います。(例えば時計ならデジタルよりもアナログ…みたいな)
真鍮や銅製のフラッシュライトがウケる(流行る)のも、デジタル全盛の中でデジタル機器に囲まれ、少々デジタル疲れしている反動なのかと思ってみたり…(゚ー゚*)。oO
まぁ、そんな理屈は抜きにして、LUMINTOP Prince に関しては、これからどんな風に変化していくか非常に楽しみであり、アルミでは難しい重厚なアンティーク感が得られる銅製(真鍮製)フラッシュライトもなかなかイイなと思う今日この頃です。