前回、前々回では書画カメラとしての使用を前提に IPEVO Ziggi-HD Plus をレビューしてきましたが、レビュー最終回となる第三部では Ziggi-HD Plus の特徴・機能を活かした使い方をしてみたいと思います。
※今回の応用編は、最初に Ziggi-HD Plus を知った時から試してみたかった使い方でもあります…(^^;
■製品リンク
・IPEVO Official WEB(English)
・IPEVO Ziggi-HD Plus / High-Definition USB Document Camera(English)
・IPEVO Official WEB(日本語)
・IPEVO Ziggi-HD Plus / USB書画カメラ – amazon.co.jp
■関連記事
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・IPEVO Ziggi-HD Plus / 高画質USB書画カメラ – 1.基本編
・IPEVO Ziggi-HD Plus / 高画質USB書画カメラ – 2.撮影編
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ご存知の通り(?)doormanは電子工作の真似事もしており、基板を自作して1mmにも満たない微細な部品をハンダ付けする機会が多々あるのですが、Mr.老眼に片足を踏み入れている身にとっては苦行に近いモノがあります。
2mm×1mmとかの超微細パーツのハンダ作業は、年齢に関係無く(笑)拡大鏡が無いと厳しいと思いますし、実際に倍率の高い眼鏡タイプの拡大鏡を使われている方も多いと聞きます。
で・・・、 Ziggi-HD Plus をPCと接続して拡大鏡というか顕微鏡カメラのように使えれば微細なパーツのハンダ作業も捗るのではないか?・・・と考えるのは私だけではないと思います。
・撮影距離:15cm
・解像度:3264x2448
・被写体:φ17mm PCB
※本記事の使用画像は全て減色処理&リサイズしています。
撮影画像
倍率:x1 / x2 / x3
倍率:x4 / x5
倍率:x8
※ボールペンのペン先と比較
机上では倍率を上げていくと画質が落ちてしまいますが、実際には直接机上でハンダ作業を行う事は少ないと思います。
そこでスタンドルーペの拡大鏡を介せば、最小限の倍率でもっとクリアな映像を見ながら作業できるんじゃないかなと…。(※ Ziggi-HD Plus のリアルタイム映像は 3264x2448・30fps で見ることができます)
倍率:x1 / x2
倍率:x3 / x4
倍率:x5
※ハンダコテ先と比較
IC(SOP-6)の足は約0.5mm幅ですが、ここまでクリアに拡大できれば太いコテ先でも充分作業できます。
PCのモニターを見ながらの作業になるのである程度の慣れは必要ですが、高倍率の眼鏡を掛けてハンダゴテの熱を顔に感じながら作業するよりもずっと安全ですし作業効率も上がりそうです♪\(^o^)/
ただ、今回は拡大鏡を介して試してみましたが、ハンダのヤニやフラックスが飛散してレンズに付着するとマズいので Ziggi-HD Plus のヘッド部分をサランラップなどで保護する必要があります。
また、高温のコテ先がプラスチック製の本体に触れると溶けてしまうので作業スペースを充分に確保する必要があります。(※製品本来の使用法ではないのでヤルなら自己責任です)
まとめ
Ziggi-HD Plus のデフォルト設定は右利きの人を前提に設計されていますが、基本編で紹介したようにカメラヘッドが270°回転できますしPresenter の上下・左右反転機能を使えばユーザーの利き腕に関係無く快適に使うことができます。
バリアングルLCDを備えたコンデジでも同様の使い方は出来ると思いますが、背面液晶は画面が小さくカメラを固定して真上から撮影しようとすると結構大変だったりします。
Ziggi-HD Plus を使えば設置や煩わしい設定・調整も一切必要なく作業工程・状態の記録を全てパソコンで管理できるので、後から業務資料として活用したり手軽にブログやSNSに動画や画像を投稿することもできます。
・Livestream with Ziggi-HD Plus
IPEVO Incさんにより作成されたOpen Broadcaster Softwareを利用したライブストリーム配信のPVです。
※ニコ生を通じてイラストの作画工程を放送されている方には、うってつけの製品ではないでしょうか?
欲を言えば動画録画中のズーム機能が欲しいところですが、Presenterの自動撮影機能(インターバル撮影)で撮影した画像を利用すれば高画質の疑似動画が作成できます。
PCの高性能化に伴ない Presenter も高機能化し、そう遠くない将来に動画撮影中のズームが可能となるかもしれません。(※あくまで個人的な希望的観測)
Ziggi-HD Plus のクリアなライブ映像は勿論ですが、高画質・高倍率の撮影機能は 『割り切って使う…』 どころか本気で使えるレベルだと感じました。
【書画カメラ】と銘打っていますが【書画カメラ】として使うだけでは勿体無く、ユーザーのアイデア次第で様々な使い方ができる製品ではないでしょうか?