LED LENSER P14 補完計画(3):準備編

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LED LENSER P14 補完計画(1):実測・設計編
LED LENSER P14 補完計画(2):材料・工具編
に続き、LED LENSER P14 のヘッドプロテクター&レンズ保護フィルター製作記録の第3回、準備(型枠製作)編です。

型枠は『外枠』と『抜型』の2ピース構成になります。

外枠

空き缶切断・加工

スチール缶の底部から約30mmの位置で外周に油性マジックでラインを描き、金鋸と金切り鋏を使ってラインより上部10mmの位置で大まかに切断します。

空き缶切断

残りは金切り鋏を使い、ラインまで少しづつカットして行きます。

例えスチール缶であっても切断時の力の入れ具合で簡単に変形してしまうので、変形させないように注意して下さい。

空き缶切断2

切断面が荒れて缶の内側に巻き込んでしまっている場合は、ヤスリを使って整形して下さい。

空き缶切断3

この作業を省略するとプロテクターの成形時、および型枠からプロテクターを外す際に苦労する事になります。
切断面の内側をテッシュで拭いて、全く引っ掛かりが無くなるまで整形すれば完璧です。

整形が済んだら、缶を洗浄して切粉や削粉を洗い流して下さい。
くれぐれもケガには気を付けて…。

空き缶切断4

底板(外枠用)

アルミ板をφ52.5mmの大きさで切り抜きます。
これを外枠の底板に使用します。

底板1

カットしたアルミ板の中心に穴が開く様に円カッターの針は出して下さい。
カットする際に中心部分が若干変形しますが、プロテクター成型には影響しない部分なので問題有りません。

φ52.5mmは目安であり、必ずしも正確な数値ではありません。
スチール缶の内径に限りなく近い大きさでアルミ板を切り抜く必要が有るのですが、最初からアルミ板を理想の大きさでカットするのは難しいので、最初は適当な紙を円カッターで丸く切り抜き、切断したスチール缶に丸くカットした紙を直に充てて、大きさを合わせながら円カッターの半径を調整します。

円カッターを使う際、カットする素材が小さいと切りにくいので、カッターマットに素材をテープなどで固定して下さい。
厚さ0.3mmのアルミ板でも、カッターで一度に切り抜くのは困難なので10周ほど廻す感覚で少しずつカットして下さい。

カットが完了したら油性マジックで針穴を中心に、90度で直交する十字線を引いておきます。

底板2

丸ワッシャー

底板と丸ワッシャーの中心を合わせる為に、用意した丸ワッシャー(φ40mm)にマーキングします。
紙に直角に直交する十字線を引いておきます。

底板3

交点を中心にしてコンパスで40mmの円を描きます。

底板4

丸ワッシャーを紙に書いた円に合わせ、紙の十字線を丸ワッシャー描き写します。

底板5
底板6

丸ワッシャーの裏面に100均両面テープを貼り付け、底板に引いた十字線に合わせて接着します。
プロテクターの成形中に丸ワッシャーが底板からズレると使い物にならないので、しっかりと固定して下さい。

底板7

切断した空き缶の底に底板をセットしたら外枠の完成です。

底板8

用意したもう一枚の丸ワッシャーをライナー(隙間調整)代わりに使用するか否かは、空き缶底部の形状によって要・不要を判断して下さい。
成形時に抜型の上から荷重を底板にかけた時、底板が大きく変形する(中央部で凹む)可能性がある場合はライナーが必要です。

底板9

空き缶とライナーと底板は、各々接着しないようにして下さい。接着すると成形後に型枠からプロテクターを外す際に苦労するハメになります・・・(´Д` )

抜型

抜き型の本体に使用するガラス容器内に、内容物が残っていても問題有りませんが、無い方が作業が楽です。(実際、作業中に“あらびきコショー”を机の上にブチ撒けましたw)

新品を使う場合は、必ず開封してから抜型として使用して下さい。
一度開封しておかないとプロテクター成形時、加熱によって容器内の空気が膨張し破裂する危険があります。

底板(抜型用)

アルミ板をφ47mmの大きさで切り抜きます。これを抜型の底板に使用します。
カットしたアルミ板の中心に穴が開かないのが理想ですが、カットし辛い場合は円カッターの針を出しても構いません。

底板(抜型用)

外枠の底板と同じく、最初は適当な紙を切り抜いてP14のヘッドに合わせ、φ47mmでカット出来ているか確認しながら円カッターの半径を調整して下さい。

マスキング

マスキング1

ガラス容器にマスキングテープを貼ります。

マスキング2

ガラス容器の底からテープがはみ出さない様に注意し、後でライナー(輪ゴム)を取り付けるので容器底部との隙間を潰さないで下さい。

用意したガラス容器の直径によってテープを巻く量を調整して下さい。
細いガラス容器だとマスキングテープだけで直径を調整するのは大変なので、その場合はガムテープなどを併用して直径を調整して下さい。

マスキング3

マスキング完了時の直径は46mm強として下さい。

スリット

スリット1

30mm×35mmにカットしたガムテープを4枚用意します。

スリット2

マスキング作業と同じ要領でガラス容器の底と揃えて6~7mmの間隔を開けて貼り付けます。
このスリットの幅は厳密に揃える必要は有りませんが、プロテクターを成形した際にP14と密着する部分になるので揃っていた方が綺麗です。

底部ライナー取付

今回使用する容器に限らず、調味料などのガラス容器は破損防止のため、容器底部がアール加工されています。
このままだとアール加工部分が溝となり、プロテクター成形時に食い込んでプロテクターの径が小さくなってしまいます。

この対策としてマスキングテープと底部面取りの隙間に輪ゴムを嵌めていきます。(輪ゴムはガラス容器の径より小さい物)

底部ライナー1

マスキングテープに輪ゴムを貼り付けるような感じで少しずつ嵌めると簡単に取付出来ます。
マスキングテープとスリットに使ったガムテープが密着していない箇所が有ったら、この時に密着させておきます。

底部ライナー2

この“輪ゴムライナー”を取り付けても浅い“溝”が出来てしまいますが、全く処理をしない場合はプロテクターの径が小さくなり、保護フィルターも含めてP14とプロテクターが上手く装着できなくなります。

底板取付

予め10mm角にカットした防水両面テープ(厚みがあれば普通の両面テープでもOK)をφ47mmにカットしたアルミ板に貼り、ガラス容器の底に接着します。

底板取付1

底板を接着する時にライナーの輪ゴムが外れ易いので注意して下さい。

底板取付2

抜型仕上げ

キッチンアルミテープを幅35mm×長さ150mmでカットしておきます。

抜型仕上げ1

カットしたテープを抜型に貼っていくのですが、ガラス容器の底部からテープが5mm程度ハミ出るように貼って下さい。

抜型仕上げ2

貼り付けたアルミテープの地肌(?)がそのままプロテクター内側の面に出るので可能な限り凹凸やシワが出ないようにして下さい。

抜型仕上げ3

重ね貼りすると、その部分だけ抜き型の直径が変わってしまうので、余ったアルミテープはカットして下さい。

抜型仕上げ4

最後にアルミテープを底板に巻き込んで完成です。
巻き込んだアルミテープがデコボコになりますが、保護フィルターとP14のレンズとの空間が温められて膨張する事を防ぎ、フォーカス操作をする時、ヘッド内で圧縮された空気を逃がすのに都合が良いのでそのままにしておきます。

抜型仕上げ5

抜き型の直径がφ47mm以下になっているか確認して下さい。φ47mm以上だとプロテクターを装着した際、簡単に外れてしまいます。

抜型仕上げ6

作成した型枠一式です。

型枠一式

次回は 【LED LENSER P14 補完計画(4):成形編】 を予定しています。
 

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