『ヘッドランプかぁ…あまり使わないからなぁ…(゚ー゚*)。oO』
…という方は結構多いと思いますが、一度でもヘッドランプを使ってみると両手がフリーになる便利さと快適さを実感します。また、特に意識する事なく顔の方向(視線)に合わせて照射されるので、長時間連続使用するとライトがカラダの一部になったような感覚を覚えます。
今回レビューする TrustFire HL3R は、防水性能がIPX4レベルなので防災・減災用途には向きませんが、昨今の豪雨や台風災害、停電に備えてハンドライトやランタンに加えてヘッドランプも用意して欲しいと思います。
個人的に【入門機】という便利で曖昧な表現は使わないように心懸けており、ともすれば二重投資で割高になるので入門機は薦めないのですが、ベーシックな仕様のHL3Rはヘッドランプの入門機…と言えるかもしれません。
製品HP
- TrustFire Flashlights – trustfire.com
- TrustFire Mini2 Keychain Flashlight – trustfire.com
- TrustFire Mini2 (TrustFireDirect-JP) – amazon.co.jp
TrustFire Official SNS
- Facebook – TrustFire Japan
- Twitter – TrustFire Japan
関連記事
- OLIGHT H05S ACTIVE / Hands-free Headlight – roomX.jp
- OLIGHT H1 NOVA / CREE XM-L2 (CW) – roomX.jp
パッケージ
紙製化粧箱入りで裏面に主要諸元が記載され、パッケージ全体がシュリンク包装されています。
内容物は HL3R本体、ヘッドバンド、USB充電ケーブル、多言語マニュアル(日本語サポート)で、紙製トレイに納められています。
仕様/サイズ
※HL3Rのマニュアル(PDF形式)は、TrustFire社製品HPよりダウンロードできます。
重量はヘッドバンド込みの重量ですが樹脂製なので非常に軽量です。付属の電池パックではなく3本の単四電池を使った場合は少し重くなりますが、それでも充分に軽量です。
ヘッドランプの場合、ライトの重量がそのまま装着者へ負荷、装着感に直結するので、出力に比例するとは思いますが軽量なのは大きなメリットです。
本体
前述の通り、本体は殆どが樹脂製です。
黒で着色されている所為かオモチャ感はありません。
角度調整については4段階で各段階で軽くロックされます。
ヘッドバンド
ヘッドバンドはストレッチ素材で、かなり大きな頭囲でも安心です。
LED
光学はTIRではなくリフレクターでフロスト加工されたフィルターで拡散させています。
搭載LEDについては【HL-C K9】の記述がありますが、ググってもなかなかデータシートを見つけられませんでした。
…で、時間は掛かったのですが、正式には HL-C3535K9***** という型番で【鸿利智汇】という会社のLEDではないかなと…。
■参考
・鸿利智汇
・C3535 LED
・HL-C3535K9W1EA(Ra1)-FC Data Sheet
先の TrustFire Mini2 と同じく、LEDエミッターも中国製であれば HL3R も100%中国製のライト…と言う事になります。
HL-C3535K9 の仕様は、CREE XP-E と XP-G の中間という感じでワット数は4Wになっています。
他の採用例が無いので耐久性などは未知数ですが、エミッタの外観から察するに、C・Dセルタイプのマグライト用の中国製LED交換バルブに採用されているのは、このLEDなのかも…と思う今日この頃です。
スイッチ
スイッチは本体上部に配置。
表面に細かな凹凸が付けられているので滑り難く、手探りでも操作できます。
スイッチ機構はタクトスイッチ。
ストロークは浅いのですが疑似クリック感もあるので操作のヤマは充分に掴めます。レスポンスも良いのでストレスは感じません。
電池
本体上部のロゴがプリントされている部分が固定用の爪になっているので、この部分を持ち上げながら開くと電池室が表れます。
付属のリチウムポリマー充電池の容量は1000mAhですが、電池パックを取り出すのにチカラが必要です。
簡単に電池パックが外れてしまうと問題なのですが、単四電池と入れ替えるのに手間が必要なのでもう一工夫欲しいです。
消灯時にスイッチをワンクリックするとインジケーターが点灯し4段階で電池残量が確認できます。
※点四電池使用時にも電池残量インジケーターは機能します。
電池パック使用時と3AAA使用時とでは【Low】でのランタイムに差が出ますが、実用性に影響は無いでしょう。
※エナループなど、1.2VのNi-MH充電池ではランタイムが短くなります。
充電
本体下部(底部?)に micro-USB ポートが設けられていますが、ポートカバーなどは無く露出した状態です。
防水は勿論ですが、防塵を考慮するとポートカバーがあればハードな環境での使用も安心なので、次期モデルには是非ともカバーをつけて欲しいです。
給電側(ソース電源)と接続すると直ちに充電が開始されます。
充電中は正面に配置された4灯のインジケーターが点灯・点滅。完了すると4灯が常時点灯になります。
モード
Mini2 のモードは 【Low】⇒【Mid】⇒【Hi】の3モード。
【Strobe】や【SOS】などの特殊モードはなく、シンプルな3モードのヘッドランプです。
スイッチの長押しでON/OFF、点灯中にワンクリックすると上記のサイクルでモードが移行します。
モードメモリを備えているので消灯時のモードで再点灯します。
照射
水平照射
配光/光色
LED電球
TrustFire HL3R
OLIGHT H05S Active
屋外照射
白昼/軸線(立木まで67m)
TrustFire HL3R
OLIGHT H05S Active
OLIGHT H1 NOVA
前面フィルターはフロスト加工されていますが、LEDのダイサイズが小さく光学がリフレクターなのでスポット配光になります。
ただ、照射角度はかなりの広角で、屋外で使用する際にはそれほど強スポットだとは感じませんでした。
ヘッドランプでスポット配光なのは珍しいと思うのですが、最大光束値の200ルーメンでも照射範囲は限られるので、近距離エリアを出力調整しながら照らす…という使い方になると思います。
基本的にヘッドランプなので遠距離をガンガン照らすモノではないと思いますが、拡散配光が良いか?それともスポット配光が良いかは、目的・用途で変わってくるので、どちらが良いかとは一概に言えないでしょう。
自然な白色光なので対象の色の判別も容易かと思います。
まとめ
手頃な価格で充電池も乾電池も使えるマルチバッテリー仕様、防水がIPX4でシンプル&ベーシック、ハードな用途には不向きだけど、屋内専用、もしくは予備のヘッドランプとして丁度良い…というのが TrustFire Hl3R に対する印象です。
洞窟探検も可能なほどの本格的なヘッドランプは必要無いけど廉価なノーブランド品はチョット…。
充電オンリーの製品は電池寿命=製品寿命になるから勿体無いし電池切れが心配…。
HL3Rはそんなニーズにピッタリな製品かと思います。
配光については好みがあると思いますが、先述の通り広角照射で屋外ではスポットをさほど意識しなかったので、用途によっては使いやすいと感じるハズです。
樹脂製筐体なのでIPX8レベルの高水密にするのは難しいと思いますが、IPX6レベルなら雨天時も安心して使えるようになるでしょう。
充電ポートのカバーを追加してIPX4から防水性能が向上すれば更に用途&活動範囲が一気に拡がりますし、マルチバッテリー仕様は防災・減災用としても理想的なので、後継機や上位機種では是非とも実現して欲しいです。