前回の MecArmy SGN3 レビューに続いて、今回の MANKER LAD も amazon Aoniro J様にレビュー用サンプルを提供していただきました。
MANKER LAD は XP-G3 か Nichia 219C を採用したモデルが選択できます。
演色性能(CRI値)については言及されていませんが、今回は個人的に興味を持った MANKER LAD Nichia 219C搭載モデル【Red】のレビューをお届けしたいと思います。
SGN3 については少々(でもないか…)厳しい事を書いてしましましたが、同じドミノ型ライトである LAD は果たしてどうなのか・・・。
毎回ユニークな製品をリリースするMANKER社ですが最近のひとつのトレンドであるドミノ型ライトの LAD をじっくりと見ていきます。
そして、【赤い○○】といえばこのセリフがお約束。。。
『見せて貰おうか、(※中略)の性能とやらを!(`・ω・´) 』
(※0079/UC 両対応)
製品HP
・MANKER – 漫客光电科技
・MANKER LAD – mankerlight.com
・MANKER LAD / Nichia 219C– amazon.co.jp
関連記事
・MecArmy SGN3 [Gray] / CREE XP-G2 + Red + UV – roomX.jp
・MANKER E01 / Nichia 219C (NW) – roomX.jp
・MANKER LABORER / CREE XP-E R4 (CW) – roomX.jp
INDEX
パッケージ
紙製の化粧箱ですがクラフトではなく黒の化粧箱になっています。
コントラストの関係でクラフト素材の帯封(?)が目立ちパッケージ全体が引き締まって見えます。
LAD本体以外には充電用のUSBケーブル(micro-USB/USB-A)と取扱説明書が同梱されています。
仕様/サイズ
やはり最大出力:300ルーメンの仕様が目を惹きます。
《追記:2017/01/29》
メーカーHPによると Nichia 219C バージョンは Max:230 ANSI lumens みたいです。
LADを単なるキーライトとして見ると、ココまでの出力は不要かもしれませんが、キーライト【にも】使えるEDCライトと考えれば『無駄に高出力』では無いと思います。
SGN3と比較すると全長が短く幅が広くなっています。
画像からは少しずんぐりむっくりな印象を受けるかもしれませんが、実物はそれほどでもありません。
ボディ
今回は【Red】カラーをオーダーしましたが、想像した通り鮮やかな【赤】でした。
あまり鮮やか過ぎるとチャチな感じになってしまいがちですが、明度を抑えた赤なので安っぽさは微塵も感じられません。
MANKER社の製品HPを見ると【Red】と【Black】以外に【Silver】がラインナップされているようです。
胴体部分はアルミ削り出しの一体成形で継ぎ目などはありません。
フロント部分とテール側の厚みを変えたMANKERらしい特徴的なデザインです。
カット部分の造作(カーブライン)が E01 や LABORER を連想させますが、単にデザイン的なアクセントではなく厚みを変える事で暗闇の中でも手探りでスイッチ操作が楽に行えるようになっています。
胴体部分の四隅は大きくアールが付けられており、エッジの部分は全て丁寧に面取り処理がなされているので、手に持った時の感触がすごく滑らかです。
ヘッド/LED
Nichia 219C、もしくはXP-G3 1灯に 5mm砲弾型の赤色LEDが2灯の構成です。
集光コントロールはリフレクターではなくレンズで、レンズの前面は凹凸は無くフラットになっています。
唯一、ヘッド部分に4箇所のビスがあります。
このビスを外して分解できるかどうかまでは分かりませんが、二次電池の自力交換が絶望的ではなさそうです。
ただ、LADに採用されている二次電池が入手が不可であれば分解できることが大きなメリットにはならないのですが、個人的には何だか希望が持てるから不思議です(笑)
Red-LEDのレンズ先端部分が少し飛び出しているので、普通のフラッシュライトでよくやるベゼルダウンで立てると傷が付きやすいので要注意です。やはり携行時もレンズ先端に傷がつきやすいかと思うので、Red-LEDもフラットに納めた方が安心して持ち歩けるかと思います。
スイッチ
スイッチブーツは半透明のシリコンゴム製でスイッチトップにはお馴染みになりつつあるMANKERのエンブレムが刻まれています。
スイッチの感触はスイッチブーツの厚みによる反発力を感じます。またスイッチストロークが意外と深いので一般的なフロントサイドスイッチより少しチカラを込めて押す感じですが、疑似クリック感があるのでスイッチ操作時のヤマも充分に掴めます。
なのでカバンやポケットに無造作に放り込んで持ち歩いても誤点灯することは希かと思いますが、後述するダブルクリックの操作は慣れが必要です。
テール/リア
ストラップホールは直径が5mmくらい有るのでキーリングは勿論ですがSビナやパラコードも楽に通せます。
四角四面ではなくテール部分を斜めにカットするあたりも MANKER らしいです。
斜めにカットしなければそれだけ電池容量も稼げそうですが、そうなると凡庸な印象の製品になってしまったかもしれません。
充電
本体横にmicro-USBポートが設けられゴムキャップでカバーされています。
先端側からカバーをめくるようになっていますが、ベロの部分(ベロで通じるかな?)が薄くなっており、物が引っ掛かってもチカラを上手く受け流してキャップが外れにくい構造になっています。実際に指先で擦ってめくれるか試してみましたが相当意識して擦らないと簡単にキャップは外れませんでした。
充電ポートと給電側を繋ぐとスグに充電がスタートします。
ただ、充電開始時のインジケーターの挙動がマニュアルと異なり、マニュアルでは充電中はインジケーターが点滅、充電完了時は常時点灯とありますが、自分の固体では充電開始から数回点滅したあとでインジケーターが連続点灯します。
※インジケーターが点滅する時間(回数)は電池の残容量によって変化するようです。
《追記:2017/01/29》
※MANKER製品HP内の充電操作画像が差し替えられ、実機との整合性が取らました。
なるほど、充電初期段階の急速充電中は点滅…であれば、充電池の残容量に応じて点滅時間が変わるのにも納得です。ただ、製品リリースまでのスケジュールがタイトでマニュアル製作期間も充分に取れないのは想像に難くないのですが、最初から付属のマニュアルに↑と同じ記載があれば、販売側&ユーザー側とも双方が混乱しないで済むのですが…(´Д` )
【森のなかまさん】による MANKER LAD Review 内で充電時のインジケーター動作について解説されています。フロントのビスを外して内部構造やリポ充電池についてもレポートされていてとても参考になります。
満充電か否かの判断がつかないのでアレですが、SGN3を参考にLADの電池容量も250~300mAhと仮定して100mAh程度で充電すると、LADも約3時間程度で満充電になる計算です。(※Amazonレビューでも同様の結果が報告されています)
あと、充電を終えて最初にスイッチを【ON】にすると、なぜか特殊モードグループの【Strobe】から点灯スタートします。一旦スイッチを【OFF】にして再点灯すると通常モードグループの【Low】で点灯スタートしますが、この動作が不具合なのか、それとも仕様なのかは現時点では不明です。
※どちらにしても特に不便を感じないのでこのまま使うつもりです。
モード
消灯時
・1-clickでメインライトが【Low】で点灯
・モードグループ(通常モード/特殊モード)に関わらず、スイッチの長押しで前回消灯時のモードで再点灯
○点灯時
・スイッチの長押しで消灯
・《通常モード》の点灯時はスイッチをクリックする度に【Low】→【Med】→【Hi】→【Red】→【Low】…をループ
・《特殊モード》の点灯時はスイッチをクリックする度に【Strobe】→【Doragon B.】→【SOS】→【Beacon】→【Strobe】…をループ
・《通常モード》と《特殊モード》の切替はスイッチのダブルクリック
マニュアルに記載のモード操作図は、一見すると複雑そうですが上記の操作を図解しているだけなので、実際に操作してみると意外に簡単です。
ただ、《通常モード》と《特殊モード》を切り替えるダブルクリックが結構難しく、ブッキーなdoormanは未だに上手く操作できません。。。orz
電池容量が限界に近づくと強制的にRed-LEDの点灯に切り替わります。
一旦スイッチを切って再点灯すると1分程度は通常モードで点灯できますが、スグに上のモードに移行できなくなるので強制的にRed-LEDに切り替わった時点で充電するのがオススメです。
照射
水平照射
配光
MANKER LAD
LUMINTOP TOOL AAA
MecArmy SGN3 / MANKER E01
演色比較
MANKER LAD
LUMINTOP TOOL AAA
メインライトの配光は中心光がそのまま周辺光となって拡散していくレンズ独特の配光になります。
Red-LED は狭角タイプのモノが使われ、2個のRed-LEDの焦点が約30~40cm程度の位置に合わせられています。たった2灯の赤色LEDですが合焦点だと結構明るく感じます。
同じ Nichia 219C を搭載した MANKER E01 と比較した感じでは、RGBのR(赤)成分が抑えられてLADの219Cの方が自然な光色に感じられます。
肉眼だと光色の色温度は4500~5500Kぐらいの Neutral-white に感じますが、撮影画像を見る限りでは Cool-white に見えます。
演色性能値(CRI値)についてのアナウンスはありませんが、昼光色の蛍光灯と同じような発色に好感が持てます。
まとめ
男性的なSGN3に対して、直線と曲線を上手く組み合わせた MANKER LAD は女性的なモノを感じましたし、ハード感を抑えたデザインは女性にも受け入れやすいのではないでしょうか?
※あくまでdoormanの想像ですがモデル名の【LAD】は【LADY】からも来ているんじゃないかなと…(゚ー゚*)。oO
豊富な点灯パターンを有するが故に全ての機能を使うとなるとやや複雑な操作を覚える(教える?)必要がありますが、長押しで再点灯しなければモードメモリがリセットされ、必ずメインライトが【Low】で点灯するので不慣れな女性でも基本機能は充分使いこなせると思います。(※充電直後はストロボ点灯するようですが、これが仕様なのかエラーなのかは不明)
機能を抑えてカラーバリエーションを増やしたモデルを用意すれば、更に女性ユーザーも増えるかもしれません。
男性より荷物が多い女性がバッグに入れても少し堅めのスイッチが幸いして誤点灯しづらいと思いますし、充電機能も電池交換ほど抵抗感無く受け入れて貰えそうです。
『将を射んとせばまず馬を射よ』 ではありませんが、女性の flashlight user を少しでも増やすのが今年の doorman の活動目標でもありますし、それにはEDC分野から攻めるのが最も効果的ではないかなと…。
バレンタインデーやホワイトデーの時にさりげなくプレゼントすると株が上がるかも?
(※実際にLADについて女性はどう捉えるのか?…生の声を聞いてみたいです)
現状では、SGN3と同様に『二次電池寿命=製品寿命』ではありますが、構造的に電池交換について一縷の望みがありますし、購入しやすい価格なので数年後に製品寿命が来ても納得できるかと思います。
LADの全ての機能(モード)を使うとなると、ややオペレーションが複雑ですが、基本操作は最近のMANKER製品と同じなので同社製品の使用経験があればスグに使いこなせるかと思います。
LADを単なるキーライトとして考えるとココまで多モードである必要は無いかと思いますが、小型のEDCライトとして見ると取り付け方法の自由度が高く小型・軽量なのでアイデア次第で色々な使い方ができそうです。
※ちなみに MANKER E14 にも Nichia 219C 搭載モデルが追加されました。