充電機能を備えた大光量ライトは数あれど、USB出力ポートを2つ装備したライトは、私の知る限りではこの LUMINTOP SD75 だけです。
電源コードなどの付属品一式を頑丈なアルミトランクに収納可能な点からみても、SD75が【ネタ的】なThrow系大光量ライトではなく、レジャー用途はもちろんですが特殊な部署や状況下での使用をも想定して開発された製品だというのが伝わって来ます。
SD75レビューの第三部(最終回)では、SD75が持つユニークな機能(充電機能 & USB給電)について紹介したいと思います。
■製品HP
・LUMINTOP Official HP
・LUMINTOP SD75
■関連記事
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充電機能
SD75には最初から家庭用AC/DC:12V電源アダプターと車載用DC:12V電源アダプターが付属しています。
AC/DC:12V電源アダプター
家庭用のAC100VをDC12Vに変換する電源アダプターでSD75の充電ポートに差し込んで使用します。
取り外し可能な電源コードは約1.5mの長さでアダプター側のコード長は1.3mあります。
amazon : Aoniro J様から連絡を頂いたのですが、付属するAC/DCアダプターはPSEマークを取得していないので、SD75の充電機能を使う際には、ユーザー各位で別途AC/DCアダプターを用意して欲しい…との事です。(将来的にはPSEマーク付きのAC/DCアダプターが付属する予定です)
個人的には、信頼できるメーカーの製品、或いはその付属品ならPSEマークが無くてもゴニョゴニョ・・・。
付属するAC/DCアダプターの仕様は、DC12V・2A出力、DCプラグは外径φ5.5mmのセンター・プラス仕様(※ココ重要!)のDCプラグとなっています。
AC/DCアダプターを別途用意する際には、必ずDC12Vの出力2A以上でDCプラグはセンター・プラス仕様のモノを用意してください。
※電流値が2Aより大きいアダプタでも大丈夫ですが、出力電流値が大きくなればなるほど高価ですしアダプタも大型になっていきます。
DCプラグがセンター・マイナスのDC12Vアダプターでも極性反転アダプターを用意すれば使用できますが、極性反転アダプターを装着し忘れたまま充電を行うと事故の元なので要注意です。(なにより管理が面倒です…)
プラグについては日本国内で市販されているAC/DCアダプターならば、家庭用コンセントに合わせて【USプラグ】になっているので別途用意する際でも特に問題無いと思います。
ちなみに標準付属のAC/DCアダプターは、SD75に充電していなくても通電時にはパイロットランプが点灯するので、コンセントの抜き忘れ、もしくは挿し忘れがひと目でわかり便利です。
車載用DC:12V電源アダプター
付属の車載用電源アダプターはシガーソケット(アクセサリーソケット)に差し込んで使用しますが、12V車専用なので24V車では使用不可です。
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PART 1.でも述べましたが、SD75の充電ポートやUSBポート、インジケーター類は全てリア側に集約されています。
充電はDCジャックにDCプラグを差し込むと直ちに充電が開始されます。
LUMINTOP SD75 充電中のインジケーター表示
LUMINTOP SD75 充電完了時のインジケーター表示
※12~13秒辺りで充電が完了し、左端のインジケーターを除いて全点灯します
で・・・充電していて 『どうやって充電制御や感知しているのだろう?』 と、SD75の電池配列に興味が湧きました。
え?…興味ないですか?(´・ω・`)
4本の18650を使う製品は、下記のように4本直列、もしくは4本並列になっているケースが多いのですが、ライトに充電機能を装備するとなると、それぞれの電池配列に対応した充電制御ICが必要になってきます。
※基準電圧:3.7v/ピーク電圧:4.2v/容量:3000mAhの場合
SD75の電池配列は2本ずつの電池を直並列にしているのですが、私は4セル仕様のライトで初めて見る配列です。(※SD75の萌えポイント)
電源電圧を稼ぐには4本直列がベストで、電池容量を確保するには4本並列が一番ですが、SD75の電池配列はその中間…ということになるかと思います。
PART 1.の電池の項でも触れましたが、SD75の動作電圧が 5.9V-8.4V となっているのはこの為でした。
『それがどうした?』
…と、言われればそれまでですが、この電池配列で本体に充電機能も付加し、XHP70をフル駆動させるとなると・・・ね、萌えるでしょ?ヽ(´ー`)ノ
電池ホルダーの極性が充電時に切り替わるワケはないので、こういう配列でも充電制御が可能なICがあるんだなあ…と、点滅するインジケーターを眺めながら色々と想像してしまいました。
ちなみに、使う機会は少ないと思いますが、SD75は本体に充電中でも全モードでの点灯が可能です。
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これもおさらいになりますが、残容量もインジケーターで簡単に確認できます。
パワーバンク機能(USB電源)
フレキシブル・ミニUSBライト
付属するミニUSBライトは、全長が約17cmで5基のLEDを内蔵し、背面(?)には金属製の放熱板を装備しています。
どの色のミニライトが付属して来るかは【お楽しみ】で、オレンジとかホワイトとか複数のカラーがあるようです。
ネック部分はフレキシブルですが自由自在にグニャグニャ曲がるというほどではありません。
補助として使うなら、ある程度の限界が無いと反って使い辛いので、これぐらい固い(?)ほうが良いと思います。
ミニUSBライトはSD75専用では無いので、5V出力のUSBポートであればどのUSBポートでも使用可能です。
※LEDの色温度は高めで7000Kぐらいありそうです
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1A/2A、どちらのUSBポートを使用する時もミニ・スイッチを押すことでUSB電源出力が可能(オンライン)となります。
SD75本体を点灯させながらUSB電源も使用可能です。
USBポートの出力状態ですが、2Aを要求する機器が無いので付属のミニUSBライトとP01-Hで計測しましたが、どちらのポートで計測しても両機器とも電圧・電流は同じで(当前ですなw)安定して電力供給されました。
最大・2Aもの大出力が可能なので、小型の携帯電話やスマホは勿論ですが、タブレット等の大型情報端末の充電にも余裕で対応できます。
SD75にセットした充電池の容量も無限ではなく【自身の充電】の呪縛からは逃れられませんが、SD75は屋内&車内での充電手段が予め用意されています。非常用電源と強力なサーチライトが一体化しているSD75は、自然災害の多い日本にこそ必要な製品で、個人的にもっと注目・普及して欲しい製品のひとつであります。(そうした用途での出番が無いのが一番なのですが…)
まとめ
LUMINTOP SD75 レビューの第三部(最終回)は、SD75の充電機能とUSB電源について見てきましたが、実際に使ってみないと、この2つの機能の便利さは実感できないかもしれません。
中には 『全く興味が無い』 という方もいらっしゃるかもしれません…(´・ω・`)
正直に申しまして・・・
自分もSD75の実機に触れるまでは 『ここまでの機能がライトに必要なのか?』 という印象がありました…(^^;
単純にXHP70をフル駆動させた遠射系の製品でイイのに…
とも思っていたのですが、屋外ビームショット撮影後に4本の電池を再充電する際に本体充電機能の必要性(利便性)を実感しました。
AC/DCアダプターをコンセントに差し込んでDCプラグをSD75本体に挿し、あとは放っておくだけ…
巨大なヘッドを外して…
電池ホルダーを取り出して…
更に電池をハズして…
充電器に電池をセットして…
充電が終わったら、また…
・・・なんて事をしなくても、ただリアキャップを外してDCプラグを挿すだけでOKなのです。
単セル仕様のEDC系製品にUSB充電機能を備えたモノが増えてきていますが、セル数が多くなればなるほど本体充電機能の必要性も増してくるのだと思い知らされました。
複数セル仕様のライトを何本か所有し、同じ電池を他のライトでも使い廻している場合にはSD75の充電機能にメリットを感じないかもしれませんが、趣味(?)以外でSD75を単騎運用する現場に於いては、充電機能の重要性(必要性)を誰もが実感するハズです。
『18650電池を4本も使うんだから、給電機能が有ったら便利じゃね?』 という、極めてシンプルな発想から来ている・・・のかどうかまでは判りませんが(オイw)、USB電源機能をも装備した事でSD75の製品価値が高まり確実に守備範囲(活用範囲)が拡がったと云えます。
総まとめ
PART 1 の【まとめ】で 『SD75はバランスが良い…』と書きましたが、LUMINTOP SD75 に関しては、バランスを取る為に妥協したのでは無く、逆に妥協をしないで機能を付加したり全体的に底上げしてバランスを取った製品…と、言えるかと思います。
単純に爆光遠射系の製品をリリースするのは簡単だと思うのですが(…というと語弊がありますが…)、爆光遠射系ライトに充電機能やUSB電源までも装備するとなると高い技術力やアイデアが要求されて来ると思います。
充電機能もUSB電源機能も必要無い・・・と、言われるとそれまでなのですが、4本の18650Li-ion充電池を取り出して充電、再度装填を繰り返す必要がなく、4本の電池が持つ電力を別の機器の電源としても使えるというのは大きな魅力です。
もし同じ性能・サイズのライトを比較した場合、これらの機能が有ると無いとでは、使い勝手や製品価値に大きな差が生まれるのは誰もが認めるトコロだと思います。
キャンプに持って行くなら1km先を照射可能なだけの爆光ライトよりも、SD75のような多機能爆光ライトのほうが【出来るオトコ】としての株が確実に上がる気がします(笑)
機能を追加した分だけコストが掛かり、販売価格も上がってしまいそうですが、SD75とコンセプトが似たような製品で充放電機能の無い製品が更に高値で販売されているのを見かけると、決して価格面で負けていると私は思いません。むしろSD75の性能・機能はもちろんですが、頑丈なアルミトランクに2種類の電源アダプターも同梱されていることを考えればお得でさえあると感じます。
何よりもSD75は 『照らして楽しい♪』だけの製品ではないので、様々な場面で末永く使えることを考えればSD75のコストパフォーマンスは相当高いと断言できます。
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以前にも書いたと思うのですが、amazonでポチったら製品レビューや店舗評価は積極的に行ったほうが良いと思います。ワケあって詳細は書けませんが、レビューや店舗評価を行うことで我々がamazonでショッピングする際に大きなメリットとして平等に還元されるので、製品レビューや店舗評価はどんどん行って欲しいと思います。(※当たり前ですが嘘やネガキャンはダメですよ)
SD75レビュー、大変参考になりました。
充電機能は使う気がなかったので、値引きのあるEUプラグのAC/DCアダプター付を
買ったのですが、EUプラグのAC/DCアダプターはPSEマークが付いていました。
EUプラグのAC/DCアダプターは形状もパイロットランプの位置、形(丸型)も紹介
された物とは異なります。USプラグとの差か、あるいは付属品が変更になったのかも
しれません。EUプラグは日本では使えないのでPSEマークの付いたAC/DCアダプター
を今日amazonで注文しました。
そして楽しみにしていた?ミニUSBライトの色はイエローでした。
TK75は室内では立てて、外形76mmの白色のコップをヘッドに載せて光を拡散
させて使っていますが、SD75はリアキャップをはめたままだと、立てて使うと
安定が悪いのが難点です。素直にミニUSBライトを使えということでしょうか。
hiro様
ご覧いただきありがとうございます。
レス遅くなり、スミマセン…(^^;
GearBest出荷のSD75には既にPSEマークが付いていたのですね。
LUMINTOP社の方でPSEマーク付きのモノに切り替えるとの情報を貰っていたのですが、対応が早かったですねぇ。日本ローカルの規制にも対応してくれるってのは、それだけ日本市場を重要視してくれているということだと思います。
実際に実機に触れてみて、充電・給電機能があってこそのSD75だと私も感じたので、AC/DCアダプターを用意されたのは正解だと思います。
AC/DCアダプター本体とDCプラグおよびコードはコンセントプラグ形状に依存しないので、USプラグ仕様のコードだけ用意すれば良かったのかもしれませんが、大手家電量販店でないと電源コードだけで販売されていないかな…?
ミニライトはイエローでしたか♪
ブラックの本体に対して映える色ですね。
SD75をテールスタンドさせるとなると、ヘッドが巨大で相当重心が高くなるのでミニライトのほうが安全ですね…(^^;
それにしても FENIX TK75 (2015) も飛び系で楽しそうですね~♪
SD75との使用感の違いなど、また教えてください。(^^ゞ