前回、樹脂用染料 SDN を使ってパラコードを染めてみましたが、その流れで Shark Jaw Bone でツートンカラーのブレスレットを編んでみました。
Shark Jaw Bone … 直訳すると【鮫のアゴ骨】ってことになりますが、確かに見た目はそんな感じです。
もちろん2色ではなく単色で編むことも可能ですが、2色のほうがより【歯】っぽく見えるかもしれません。
■参考
・Fusion knot — Shark Jaw Bone (Youtube動画)
■関連記事
・樹脂用染料 SDN 5a(黒) ・・・使用記
・Paracord Knot (8) / Cobra stitch – Vol.1
・Paracord Knot (9) / Cobra stitch – Vol.2
染色
先ずはパラコードの染色から…
今回使用したのは、黄色の安価な中国製のポリエステル製パラコードでコードの長さは 3.0m 用意しました。
1/2の部分から 10~12cm 程度ズラした位置を糸で縛り、染色しない部分を棒に巻き付けて染色液に浸ける境界を微調整できるようにします。
※色の境界部分は編むと隠れるのでキッチリ色分けする必要はありません
※見た目や強度に拘りが無ければ染めないで色違いのコードを突き合わせて融着してもOK
染色液は【黒】のハズですが、ポリエステル製パラコードは染色しづらく、染色液そのものが青味ががっているので染めると【緑】になるだろうと予想していましたが・・・予想通り【緑】になりましたw
端部
参考サイトではバックル未使用ですが、今回はサイドリリースバックルを使います。
バックルを使うので、ブレスレットの両端はバックルのラグにパラコードを通すことになります。
【編み始め側】と【編み終わり側】、両方ともラグ部分に同じようにコードを通しても良いのですが、片方(ここでは編み終わり側)のラグ部分の巻き方を説明します。
コード全長の1/2の位置でループを作り、バックル(ラグ)の裏側から通します。
ループの部分に2本のコード(本線)を通し、2本の本線が同じ長さになるようにしっかりと固定します。
本線の片方をバックルの裏から通すと自然にループが出来るので、そのままループに通します。
もう片方の本線も上記と同様にラグに結びます。
片方ずつのコードをバックルの下から通すか上から通すかで結び目のカタチが変わるので、どちらにするかはお好みでどうぞ♪
編み始め側のラグにはコブラステッチの時と同じように各コードを2回ラグに巻き付けます。
本線の弛みに注意して編み上がりの全長が20cmになるように調整します。
色の境目が本線の真ん中に来るハズだったのですが、何故か片方(終端側)に寄っています。この位置でも編み目に隠れるので問題は無いのですが、次からはもう少し余裕を見て色分けするようにしてみます。
編み始めもコブラステッチと同じですが、この時点で2本の本線が弛まないように調整します。
ちなみに最初から2本の本線を巻くようにして編んで行くとコブラステッチになります。
で、ココからが本題の Shark Jaw Bone knot です。
黄色のコードを本線の間(※ココ重要)に通します。
※左右どちらの色のコードも同じ側の本線に対して上、もう片方は本線の下になるように間を潜らせます。
次に緑色のコードを本線の間に通します。
両方のコードを本線の間に通したら、先に通したコード(黄)のループに後から通したコード(緑)を潜らせます。
コードの捻れに注意しながらコードの両端を引くと最初の編み目(鮫の歯)ができます。
ここまでで編み目1つ分になります。
次に編み目を目印にして、最初と同じく黄色のコードから本線の間を通し、次に緑、最後に黄色のループに緑を通して両端を引くと2つ目の編み目ができます。
※編み目を目印にすると1色のコードで編む際に、どちらのコードを先に本線の間を通すか? 間違ったり混乱したりしません
今度は向かって左側に2つ目の編み目が出来ているので、左のコード(黄色)から本線に通し、同じ手順で3つ目の編み目を作ります。
裏返すと表とは逆の傾きで色違いの【歯】が同じ数だけ出来ているハズです。
左右2本のコードが無くなるか、本線に通すことができなくなるまで同じ要領で編み目を増やして行きますが、2色とも同じ長さで編み始めても【歯】になる色のコードのほうが編み込みの関係で早く短くなるハズです。
そのまま長い方をカットして熱処理しても良いのですが(※後述)長いからと言ってカットしてしまうと解いて違う編み方で編む時にコードが足りなくなってしまう場合もあるので、なるべくカットしない方法で終端処理してみます。
長い方のコードを本線の間を【8の字】を描くように、適当な長さになるまで巻き付け、裏側の最後の編み目にコードを通し、1cmほど残してカットして熱処理します。
もう一方の横から出ている部分も同様にカットして熱処理します。
※どちらも充分な長さを残してカットしないと熱処理が非常にやりにくいので要注意!(`・ω・´)
熱処理した端部が自然に冷えて固まるまで待ち、端部が出過ぎている場合は、少し編み目を緩めて出来るだけ端部を編み目の中に隠すようにすると見栄えが良いと思います。
終端部の裏側と表側です。
余ったコードを巻き付けた分だけ同じ色の編み目が連続してしまいますが、バックル付近でモロに見える部分ではないので良しとしましょう♪
完成
出来寸は約20cm、表と裏で【歯】の色が逆転します。
コブラステッチよりブレスレットの厚みがあります。
ブレスレットだけでなくランヤードも制作可能です。
すべて同じ色(柄)で編んでもコブラステッチよりワイルド(?)な感じかもしれません。
ステッチの色を逆にしたい場合
今回は緑色の歯になるように編みましたが、黄色の歯にしたい場合は編み始めの色を逆にする事で色が逆転します。
色を逆にする場合、バックルのラグに巻き付ける方向も逆にすると1段目の編み目がキレイに見えます。
終端部
終端部をバンドの編み目と同様にスッキリと見せたい場合は、余ったコードを裏側の最後の編み目に通し、端部がバンドの横から左右対称に出るようにしてからカットして熱処理します。
まとめ
コブラステッチと似たような手順でありながら編み目に変化が出るので面白いと思います。
2色で編んだほうが【歯】が強調されて面白いのですが、逆に単色で編んだほうが飽きが来ないかもしれません。
最初から最後まで同じテンションで編み込むのが結構難しく、強めに編んで編み目のピッチを揃えると最後にコードがイッパイ余ってしまいますし、緩く編むとコードが足りなくなってしまうので、キレイに編むには何度も繰り返し編んで自分のチカラ加減を見つけると良いかもしれません。
今回は、最初は強く…途中から緩く…してコードがなるべく余らないようにしています(笑)
※多少であれば後から編み目を揃えることも可能です
付録
PP素材のペットボトルのキャップをSDNで染めてみました…
80℃で15分ほど茹でたのですが、やはりキレイには染まりませんでしたとサ・・・
上手くいったらディフューザーでもと思っていたのに・・・残念ナリ(´・ω・`)
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《追記:2016/03/28》
ハンドメイドマーケットの【minne:ミンネ】内に roomX.jp の別館・別室を増築(?)しました。
今のところ完成品サンプルしか展示していませんが、パラコードブレスレットやランヤードを自作できるキットやパーツなども置く予定なので暇な時にでも覗いてみてください。
◇minne – room【P】:roomX.jp《別館》