屋外でビームショットを撮影する時には、フラッシュライトの光軸が撮影画像の中央になるように予めレーザーポインタで軸線合わせを行うのですが、意外とこの設定に時間を取られてしまいます。
最近のカメラは背面液晶のライブビューで構図や水平の確認ができるのですが、いかんせんdoormanのデジイチは古くてファインダーも暗いので、目視で確認してISOを上げて撮影、撮った画像を確認してまた調整と撮影の繰り返し・・・という感じでポジショニングを決めています。
撮影を開始するまでに時間がかかってしまうし、現場でチェックした時は軸線が合っているように見えても、帰ってPCの画面でチェックしたらズレてた…(´Д` )
…なんて事が未だによくあります。(※↑は調整過程の画像デス)
エアソフトガンに装着するドットサイトをカメラに載せて目標を定める方法があり、超望遠レンズで天体撮影など行う方の中には実践されている人も多いようです。
自分も真似してみようと市販のシューアクセサリーを使ってマウンターの自作を試みたり、市販されている製品を検討したりしましたが、どれも構造的な問題点(※後述)が解決出来なかったので、仕方無く前述のアナログチックな手法で撮影をしておりました。
最初にこの CAMVATE Mounting Plate (特に型番は定められていない模様)をネットで見た時に、自分が考えていたままの理想的な構造で価格も手頃だったのでポチるのに時間は掛かりませんでした(笑)
実際にドットサイトやスコープを載せるには20mmレールマウントを別途用意する必要はありますが、アクセサリーシューにプレートを固定するのがネックとなり計画が頓挫していたので、もう 『コレだ!(゚∀゚)』 って感じでした。
元々は、DSLRケージ(DSLR cage)やカメラリグ(Camera rig)と呼ばれるフレームパーツの一部で、CAMVATE の他にも NICEYRIG や SmallRig などのブランドがありますが、アクセサリーシューに装着できるトッププレートのみを単品販売していたのが CAMVATE だけだったので、AliExpress内にある CAMVATE Franchise Store から購入しました。(amazonでも購入可能)
果たして思惑通り上手くマウントできたのか???
同様にドットサイトなどのマウントを考えている方の参考になるかどうかは判りませんが、レビュー&レポートしたいと思います。
■製品HP
・CAMVATE Official HP – camvate.com
・CAMVATE Franchise Store – Aliexpress
・CAMVATE – DSLR Camera Top Mounting Plate – Aliexpress
パッケージ
パッケージというようなモノはなく、プチプチに巻かれて見慣れた黄色い封筒に入って届きました。
商品構成はプレート本体とHEXレンチ、予備のM4(ミリネジ規格)のキャップボルトが2本でした。
マウントプレート
プレートのサイズは 65x50x13(mm)で6面全てに UNC-1/4インチのネジ穴加工が施されています。
重量は実測で約73gですが、20mmレールやボルトなどを含めると、搭載機器を除いたマウンターだけでも最終的には100g近い重量になります。厚みのある頑丈なプレートですし、重いライフルスコープとかを載せるとなると強度も必要になるので、それなりの重量になるのは仕方無いかと思います。
完全に貫通しているのは上面の8ヶ所だけですが、貫通していないネジ穴でも最低限のネジ掛かり(ネジ深さ)は確保されています。
表面仕上げは、フラッシュライトと同じく黒の電解着色塗装。
塗膜の強度(グレード)については不明ですが、今のところネジを取付けたりしても簡単に塗装が剥がれる事は起きていません。
アクセサリーシューへの取付
プレートをカメラのアクセサリーシューにセットするにはジョイント用のブラケットパーツをプレートから外してアクセサリーシューにセット。
後はプレートを載せて付属のHEXレンチで2ヶ所のネジを締めるだけです。
2ヶ所で固定されることでプレートや搭載するドットサイトが回転しなくなり、軸線を合わせるのが簡単になります。
自作する上でネックとなっていたのがこの【2ヶ所】のネジ止め部分で、1ヶ所(もしくは1本の軸)で固定しただけでは勝手に回転してしまい、尚かつボルトの頭がプレートより飛び出さないようにして高さを低く抑えるのが、出来合いのパーツを組み合わせて実現するのは非常に困難でした。
それがこのプレートでは、CNC加工と専用のパーツで回転防止と高さの問題があっさりと解決。
前後の位置合わせも可能になっていますが、極端な位置にプレートをセットするとアクセサリーシューに余計なストレスがかかるので、搭載する機器とのバランスを考えてプレートの位置を決める必要があります。
アクセサリーシューの両サイドの爪に全ての負荷が集中しますが、取付場所が限定されている関係で、どんな方法を採ってもソレは同じかと思います。
遊びがあるのでプレートは左右にブレますが、ネジを締めればガッチリと固定されますし、緩んでいても回転したりはしません。
カメラとのセンター合わせをシビアに行うには、それなりに工夫が必要ですが、糸を張ってレンズのマーキングとプレートのセンターを合わせれば大体の芯出しは可能かと思います。
プレートの長孔は実測で50mmでしたが、前後スライドの実可動域は40mm程度になります。
両端の穴径が大きい部分はM5サイズのネジが通りますが、直線のスリット部分はM4サイズのネジに限られます。
1/4インチのネジ穴は UNC-1/4インチ規格ですが、市販のW1/4インチボルトが入る穴もあります。
加工精度というよりは、複数方向からネジ加工されている関係で微妙にバリが発生してキツい部分とそうでない部分が生じるのだと思います。
W1/4インチネジでも使えなくはないですが、無理に締めるとネジ穴が拡がってしまうので、できるだけUNC-1/4インチ規格のネジやボルトを使いたいです。(とか言いながら安価なブラケットならW1/4インチで間に合わせてますが…)
20mm レールマウント
20mm レールマウントのサイズ(長さ)は、搭載する機器に合わせて選べばOKかと思います。
今回使ったのは、スロットのピッチがやや特殊な長さが約110mmのレールです。
20mmレールによっては底部に突起があったり、R形状になっていたりするので購入前にレール底部の形状も要チェックです。
プレートの長手方向のサイズが65mmなので、倍以上の長さ(130mm以上)のレールは使用を控えた方が無難かと思います。(無駄に長いとフォーカス操作の邪魔にもなりますし…)
取り敢えず20mmレールの上部からM4のネジを通してプレート裏にてナットで締めていますが、この方法だとプレートを固定する2本のキャップボルトがしっかりと締められないので、プレートをアクセサリーシューに固定したまま20mmレールが後付け可能なように変更するつもりです。
まぁ、プレートのそこら中にネジ穴が開いているので、20mmレールの取付は何とでもなりそうです…(^^;
マウント例
実際にドットサイトと 4×28 EG のスコープを合わせてみましたが、サイズ的にはこんな感じです。
自分は方向だけでなく、カメラとライト(レーザー)の軸線をしっかりと合わせたいのでドットサイトよりも照準線(レティクル)のあるスコープの方が良さそうです。また、焦点距離35mmで遠方を確認するにはチト厳しいのでスコープの方が出番が多くなりそうです♪
まとめ
うん、思った通り、シンプルにマウントが出来るようになって良かったです♪
更に使い勝手を良くするには20mmレール側にM4のタップを切る必要がありますが、既成品を組み合わせても大なり小なりの加工は必要ですしスッキリと納まるので満足です。
プレートの重量もそれほど重くはありませんし、プレートの面積が広く別売りのアクセサリーシューなども取付け可能なので、今回の様なマウンター以外の用途にも色々と使えそうです。
実際に照タイム撮影に投入するのは少し先になりそうですが、お陰で軸線合わせに時間が取られることは無くなりそうです。
撮影と射撃、英語ではどちらも【SHOT】と言うだけに、両者の間には相通ずる要素が多く(写撃?)カメラにサイトを載せたいという要望は結構あると思うのですが、不思議とそうした用途向けのマウントユニットが無いんですよねぇ…。(カメラ専用のドットサイトとかもありますが価格がねぇ…)
CAMVATEさんでも NICEYRIGさんでも SmallRigさんでも良いので、20mmレールを簡単に後付け可能なトッププレート出さないかしら・・・(゚ー゚*)。oO