Perrier / Logo [3]

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Perrier Logo3

none exif.

  • Canon EOS-20D
  • EF-S 60mm F2.8 USM
  • Mode:Av/AE
  • Focus:AF/One Shot
  • ISO:800
  • Tv:1/25s
  • Av:f7.1
  • Ev:0.00
  • WB:Fluores.Light
  • Type:RAW -> JPEG [size:50%]

広告写真などでよく見かける構図でロゴの写真を3日間連続でUPしました。
『ピントが甘い』とか、『水平が変』とかのツッコミは置いといて、プロに撮影を依頼しないで自分で商品撮影をする際のコツなどを・・・。

ちなみに私はプロではありません。
頼まれてネット販売用に撮影する事はありますが、あくまで趣味の延長で撮影しています。
ただ、自分が撮影した写真をキッカケに売り上げがアップしたと聞けば、心の中で小さくガッツポーズをします(笑)

『物撮り』のポイントは…

  1. 三脚は必須、ストロボ禁止
  2. カメラの性能より照明(光)が重要
  3. 時には派手な演出も必要
  4. 常に『自分が選ぶ・買うなら』を意識する

…です。

今回はミネラルウォーター『ペリエ』のペットボトル・500ml(並行輸入品)を題材にしています。

1.三脚は必須、ストロボ禁止

三脚は必須と考えて下さい。
撮影自体は三脚が無くても可能ですが、三脚があれば1人でも楽に撮影できますし、照明や構図を変えたりしながら色々なバリエーションを撮影出来て手ブレも最小限に抑えられます。

明るいと感じる部屋の中でも日中、晴天下に比べたら遙かに暗いので、シャッタースピードは必然的に落ちてしまいます。シャッタースピードが落ちると手持ちでの撮影が難しくなり、手ブレ防止機能搭載のカメラで撮影しても、後でブレまくった写真を見て 『ガッカリ…』 なんて事になります。

被写体にも依りますが、本格的な三脚で無くとも安価な卓上ミニ三脚で充分です。(最近は100円均一ショップでも売られているらしいです)

『ストロボ使えばエエやんw』 と思った貴方・・・
試しにストロボを使って撮影してみて下さい。見るも無惨な商品写真になると思います・・・。

意図的な演出を行う場合や、大型照明・多灯照明の環境下でないと商品撮影でストロボを使うのはプロでも希です。

2.カメラの性能より照明(光)が重要

今回は、6年前のデジタル一眼(EOS-20D)をメインで使っていますが、WEBに掲載する商品写真であれば、カメラの画質や画素数に拘る必要はありません。

掲載する商品によって異なりますが、掲載時には画像サイズが撮影時の1/5、1/10 になる事も多いので、高画素である必要が無いのです。ただし、高額な商品を撮影する場合は、高精細な画像で細部まで見せる必要が時には有るので、高画素・高画質なデジカメが良いでしょう。

『高画素・高画質なら他にも色々使えてイイよねー♪』

ぐらいの感覚で、安価なコンパクトデジカメや最近の携帯カメラでも充分間に合います。高画素・高画質のデジカメは撮影データサイズが大きくなるので、データの管理、ハンドリングもそれだけ大変になります。

高画素・高画質のデジカメより 『物撮り』 では照明(ライティング)が重要な要素になります。

今回の写真は全て夜間に20ワットの卓上蛍光灯のみ(天井も消灯)で撮影しています。

写真スタジオでも天井照明などの不要な光源を減らして光をコントロールし、撮影しているシーンをTVなどで見た事があると思います。

背景はA3の白いコピー用紙のみ。
光が上手く回り込むようにレフ板の代わりにもコピー用紙を使っています。

全て机の上で撮影していますが 『写らない所は見えない』 ので、被写体の大きさにも依りますが、狭いスペースでも充分撮影は可能です。(撮影風景は放送事故レベルなのでお見せできません…orz)

蛍光灯の光が被写体に直接当たると変な“テカリ”が出てしまうので、透明なビニールのプチプチ(?)とトレーシングペーパーを組み合わせた自作のディフューザーで照明の光を和らげています。ディフューザーは白い布でも良いし、無ければトレーシング・ペーパーのような薄い紙一枚で光を遮るだけで随分違います。

簡単に扱える照明機材や小物撮影用BOXも発売されていますが、たまに撮影する程度でこれらの機材を購入するのは勿体ないので、身の回りにある物で工夫して代用するのが経済的です。

撮影BOXは段ボール箱に白い紙を貼っただけで自作できるし、天井照明だけでも被写体に当たる光をコントロールすれば、お金を掛けなくても見栄えの良い写真が絶対に撮れます。

実際、チープな撮影風景を見て苦笑する人が殆どですが、出来上がった写真を見て顔色が変わります。(それがまた快感だったりしますw)

ココ3日間の写真のホワイトバランス(WB)は、カメラまかせで【Auto】と【白色蛍光灯】で撮影していますが、青っぽく冷たい印象の写真になっています。

『ペリエ』といえばグリーンのボトルが印象的な商品。

『WBを変えてはいけない!』 なんて決まりは何処にも無いですし、もっとグリーンを強調したいので、WBを【太陽光】にするとこんな感じ↓になります。(※クリックで拡大)

WB調整1
WB調整2
WB調整3

背景やロゴの白い部分まで黄味を帯びてしまうのですが、気になるならレタッチで白い部分だけを補正すると良いでしょう。

プロならば照明の当て方やカメラの設定を追い込んで補正不要の写真を撮影するのですが、それなりのカメラや照明機材、多灯環境が必要になるので、設備投資と費用対効果、撮影枚数や更新頻度などを考慮して環境を整える必要があります。

3.時には派手目な演出を

商品撮影の要は照明と演出です。
この2つを押さえれば、プロに依頼せずとも自分で魅力的な商品写真が絶対に撮影できます。

誇大、誇張は論外ですが 『魅力的な商品』 を演出する事も必要です。
具体的には、小物を使ったり、背景を変えたり、広角・望遠を使い分けるだけで違った印象の写真(商品)になります。

個人的な意見ですが、広告写真に於いてはフォトレタッチでの修正(補正)も一つの演出であり、『別物』 になってしまわない範囲で補正するのは “全然アリ” だと思います。

被写体である商品が、“どうすれば魅力的に見えるか?”をトコトン追求すべきですし、そうした努力は必ず“結果”として報われます。(既にWBを変更していますが、それも演出の一つだと思います)

今回のカットだけでは、具体的なボトルの大きさが伝わらないと思います。

そうした場合は大きさを比較できる物と一緒に撮影するなどの工夫(演出)も大切です。
(例えばレモン1個を置くだけでボトルの大きさがイメージできます)

その際は商品と一緒に写って違和感の無い物を選び、『写真はイメージです。販売商品は○○のみです。』 の注釈も忘れずに!
『有り得ない…』 と思っていた演出が、案外良かったりするので、臆せずにどんどんチャレンジしてみて下さい。

4.常に『自分が選ぶ・買うなら』を意識する

演出との関係になりますが 『もし、自分が商品を購入するなら?』 を常に意識して自分は撮影しているつもりです。

ネット通販の 『楽○』 の商品写真の中には、『ケータイで撮った写真をブログにUPするのと同じ感覚?』 と思える残念な商品写真が多々あります。お金を払って買って頂くのですから、いい加減な商品写真ではポチるのをためらうしショップの印象も悪くなってしまうと思います。

ネット通販の場合、実物を手に取って見られないのですから質感や大きさなど、あらゆる情報が写真で伝わるように努力すべきだと思います。

『もし自分が買うとしたら、その商品の何を知りたいか?』 を考えれば自ずと撮影の仕方も変わってくる筈です。

下の写真はコンデジの PENTAX Optio WG-1 で撮影した失敗写真をレタッチソフトで修正したものです。(高価なレタッチソフトを買わなくても、明度、色調補正ならフリーソフトの『gimp 2.6』で充分です)

修正前
修正後

修正前(左)の写真は全体的に暗く清潔感も無く、背景のシワまで浮き出てしまい、美味しそうなミネラルウォーターには見えません。判りやすいように、やや大袈裟に修正していますが、修正前と修正後(右)の写真を見た時、購買意欲が沸くのはどちらか?一目瞭然です。

■gimp 2.6
http://www.gimp.org/

最後の写真は 『夏のペリエ』 をイメージした写真です。

Perrier Logo 4

タイトルこそ 『夏のペリエ』 ですが、実際には他のカットと同じ状況で撮影しています。
ディフューザーを使わず、わざと表面にテカリ(反射)を出し、濃い陰が出来るように背景のコピー用紙に接近させただけですが、たったそれだけで違う印象の写真になります。

今回は行いませんでしたが、霧吹きでボトル表面に水滴でも付けたら…
タネ明かししなければ判りませんよね?(笑)

嘘だけど嘘じゃない・・・
物撮りも面白い写真のジャンルの一つだと思います。

カテゴリー: カメラ, 写真 タグ: , , パーマリンク

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